インペリアルドラモン

登録日:2010/10/28 Thu 22:52:23
更新日:2023/10/31 Tue 17:17:45
所要時間:約 8 分で読めます







究極進化!!


インペリアルドラモン!!



『インペリアルドラモン』とは、『デジタルモンスター』に登場するキャラクター。


【基本データ】

世代 究極体
タイプ 古代竜型
属性 フリー(ワクチン種とされることも)
必殺技 メガデス
口か背中の砲台から超質量の暗黒物質を発射し、半径数百メートル範囲を暗黒空間に飲み込む。
アニメ02では進化バンクを除くと一度も使用していない
劇場版と後述のクロスウォーズで使用。
中国語では『百万死亡』(公式)。気持ちは分かるが……。
得意技 ポジトロンレーザー
背中の砲台からレーザーを発射する。
エターナルジール
自分を中心に広範囲に熱風を発生させ相手を焼きつくす。
スプレンダーブレード
前足のブレードで切り裂く。


【概要】

アニメ『デジモンアドベンチャー02』の主役デジモンの究極体として登場した。
育成ゲームでは『ペンデュラムプログレス Ver.1』にて初登場(デジヴァイスを含めればD-3で初登場)。

古代に存在した古代竜型デジモンで、他のデジモンとは存在や能力の面で一線を画しているが、
その分制御するのは至難の業であり、扱い方によっては救世主にも破壊神にもなってしまうという。

全てのパワーを解放することができる“竜人形態(ファイターモード)”が存在する。(設定上では、その姿を見たものはいないと言われている)
そのため、後述のファイターモードと区別する必要がある場合は“竜形態(ドラゴンモード)”と呼ばれる。
他の別形態のあるデジモンの通常形態に特にモード名がないため、その特異性が目立つ。
また、公式のデジモン図鑑で当初は『ドラモンモード』となっていたが、これは誤植だったらしく現在は『ドラゴンモード』で統一されている。

ちなみに、インペリアルドラモンの進化前であるパイルドラモンはエクスブイモンとスティングモンのジョグレス体だが、
同二体のジョグレス体にはもう一つディノビーモンが存在する。
そのディノビーモンの進化体であるグランクワガーモンはインペリアルドラモンの対として扱われることが多い。
公式絵でのポーズなども何となく似ている。
初出のD-3でもディノビーモン→グランクワガーモンの進化ルートが存在する。

ただし設定上、グランクワガーモンとの接点や関わりはない(グランクワガーモンのライバルはヘラクルカブテリモン)。



インペリアルドラモンは劇中での活躍が微妙なことで有名であり、テレビ本編ではラスボス以外の究極体を倒したことがない
さらに、『ファイターモード』の初登場は、スカルサタモン(完全体)に苦戦してドラゴンモードからモードチェンジするという流れだった。*1
ただし、苦戦と言っても、仲間総出で完全体の状態で戦うも苦戦したため、
『究極体となって一気に勝負を決めよう』と進化した直後にデータを破壊する技を受けて*2戦闘不可能にされるという形なので、
正確に言うならば「脅威を覚えた敵に機先を制される形で進化直後に攻撃され、動けなくされた」という感じである。
そのため、普通に戦えたなら苦戦しなかった可能性も高い。

とはいえこの描写が視聴者に焼き付いてしまったのか、

「完全体に押される究極体(笑)」

という印象を持たれてしまう。


しかも、ファイターモードが登場した途端に竜形態は移動用と化してしまった…。憐れ…。
正直、ドラゴンモードのままの方がカッコ良(ry

さらにその後、『ウォーグレイモンブラックウォーグレイモン』というファン大注目の対決が実現したのだが、
あろうことかそこに首を突っ込み、一部視聴者から「おい空気読め」と突っ込まれた。
一応、介入自体は明確な理由があるし*3その後の演出を考えると必要な行為だったといえる。
ただ、絵面を考えると参戦する必要があったかというと…。見届け人、立会人のようなポジションでもよかった気もする。


【派生種】

◆インペリアルドラモン:ファイターモード

世代 究極体
タイプ 古代竜人型
属性 フリー(ワクチン種とされることも)
必殺技 ギガデス
右腕のポジトロンレーザーを胸部に嵌め込んで放つエネルギー波。
威力はメガデスの数百倍と言われる。
中国語では『千兆死亡』(公式)。もう何も言うまい。
ポジトロンレーザー
右腕からレーザー砲を放つ。
スーパーポジトロンレーザー
イオンブラスター
得意技 インペリアルクロー
爪で切り裂く。
インペリアルクラッシャー
腕を突き出して突撃する。
インペリアルキック
空中から蹴りを見舞う。
スプレンダーブレード
腕の爪から光の剣を発生させて切りつける。
ドラゴンキック
ドラゴンニー
マジェスティックストライク
インペリアルドラモンが全ての力を解放した竜人型形態。
制御困難だった力をコントロールできるようになっている。強力なパワーに高い知性も併せ持つ究極のデジモン。
アニメでは一度ドラゴンモードを経由するためか、この形態になる場合は「モードチェンジ」と叫ぶ。

上述したようにアニメではあまり良い活躍がない。
しかも、なぜか必殺技のギガデスを最終決戦まで一切使わず、ポジトロンレーザーばかり撃っていた。
ギガデスは最終回だけラスボス相手に使用。

なお、そのギガデスは公式図鑑では「ポジトロンレーザーの砲塔を胸の竜顔に接続して放つ」と書かれているのだが
02劇場版とtri.に登場した個体は胸の竜顔から、ポジトロンレーザーとは別の砲塔らしきものを出現させて光弾・光線を発射している。
(02最終話とクロスウォーズでは図鑑通りのギガデスを使用)
※2014年発売のS.H.Figuartsではパーツ差し替えでどちらのギガデスも再現できるようになっている。

また、アニメでの登場当初は『ファイターフォーム』と名乗っていたが、後に『ファイターモード』に直した*4


◆ブラックインペリアルドラモン

世代 究極体
タイプ 古代竜型
属性 ウィルス種
必殺技 メガデス
原種と同じ。
得意技 ポジトロンレーザー
原種と同じ。
力をコントロールできず暴走してしまったウイルス種の黒いインペリアルドラモン。
破壊の限りを尽くす破壊神的デジモンである。

また、データ種へ進化した個体も存在するが、そちらは原種と同じ体色で、あまり区別されることはない。
ちなみにアニメがやってた当時のデジモンカードでは異常に強い能力を持っており、そっちの印象が強い人もいるとか……
更なる余談だが、原種インペリアルドラモンもかなり壊れたカードであり、アニメの印象とは真逆で「インペリアルドラモンは強いカード」が多かったりする。

なお、公式イラストでは口から黒い光弾を吐き出しているが、メガデスかどうかは不明。


◆ブラックインペリアルドラモン:ファイターモード

世代 究極体
タイプ 古代竜人型
属性 ウィルス種
必殺技 ギガデス
原種と同様だが、破壊のパワーが上乗せされたことで底知れない攻撃力となった。
ポジトロンレーザー
原種と同じ。
ポジトロンレーザーランス
『ポジトロンレーザー』の放熱板と砲身を展開し、槍上に収束させたレーザーで強烈な一撃を与える。
闇の力で暴走をコントロールしたブラックインペリアルドラモンの竜人型形態。
“恐怖の皇帝竜”と呼ばれ恐れられており、己の正義のために闇の力を使い、破壊を行う。
ワクチン種のデジモンを拒絶し、中でもウィルスバスターズに属するデジモンを好んで狙い殲滅していくという。
存在自体が伝説でまず見ることはなく、出会ったら命の保証はできない。

元々あくまでもファイターモードのコンバチ、という程度の存在であったが2022年7月に突然公式絵と設定が発表
ポジトロンレーザーは放熱板を展開可能になり、ドラゴンモードの顔は牙を剥き、頭部の宝玉にも瞳があるなど
明確に通常のファイターモードと差別化される事となった。

また、データ種へ進化した個体も(ry


◆インペリアルドラモン:パラディンモード

世代 究極体
タイプ 古代聖騎士型(古代竜人型とされることも)
属性 ワクチン種(フリーとされることも)
必殺技 オメガブレード
手にしたオメガブレードで一刀両断する。斬られた者は構成データを初期化されてしまう。
ハイパープロミネンス
身体の全砲門から放つ一斉発射。
その他、原種と同じ技は使用可能と思われる。
ファイターモードが、聖騎士オメガモンの力を得てパワーアップし、伝説の聖騎士(パラディン)へと形態を変化させた姿。
古代より伝わるインペリアルドラモンの最終形態。
姿形はファイターモードと変わらないが、カラーリングが白を基調とした神々しいものになっている。

古代のデジタルワールドの大破壊の時に降臨し、崩壊の危機から救ったとされる。
また、その手にはアルファベット版デジ文字で刀身に「initialize(初期化)」と刻まれた大剣『オメガブレード』を持っている。
(よくオメガソードと誤植される)

かのロイヤルナイツの始祖とされるデジモン。
なお、始祖云々の設定は初登場時にはなく、後に付けられた。
そのためタイプも『古代竜人型』の後に『古代聖騎士型』が追加された。

「始祖なのにロイヤルナイツメンバーのオメガモンの力で生まれたっておかしくね?」とよく言われるが、
ロイヤルナイツという組織の始祖であって、全ての聖騎士型デジモンの始祖とかそういう設定はないので別に問題ない*5

また、現在に生き残ったインペリアルドラモンが、オメガモンの力でかつての能力を取り戻した(厳密には古代の個体と、現在の個体が別)、ということかもしれない。

なお、ドラゴンモードの設定はないが、変形機能のある玩具*6のカラバリで発売された時は白いドラゴンモードが見られることも。(名称は不明)


【関連作品でのインペリアルドラモン】

アニメ『デジモンアドベンチャー02

現実世界に現れたトリケラモンを押さえ込もうとしたパイルドラモンを、背後からマミーモンが襲撃。
苦戦するパイルドラモンが、チンロンモンの12個あるデジコアの1つの力を借り受けてインペリアルドラモンに究極進化を果たした。
(そのため、進化バンクにチンロンモンが映り込んでいる)
マミーモンを苦も無く撃退し、トリケラモンも造作なくデジタルワールドへ送還させる実力を見せつけた。

その後の活躍は…

それでも、選ばれし子供達の最主力として活躍し、最終話ではベリアルヴァンデモンをギガデスで撃破した。


劇場版アニメ『デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲

お話の都合でブイモンとワームモンが引き離されていたため、中盤以降の登場。

オメガモンがアーマゲモンに敗北を喫した後に遂に合流。
成熟期進化→ジョグレス→究極進化→モードチェンジ を一気に果たし、(胸から砲塔を展開するタイプの)ギガデスでアーマゲモンを攻撃。

…するが、アーマゲモンには通用せずに反撃を受ける。

その後、オメガモンから生まれた『オメガブレード』を手にしてパラディンモードへチェンジしている。
この時の一連のセリフからオメガモンの体に詰まった皆の想いをホーリーリングに込めて『オメガブレード』にした様子。

最上級の強さを持つ『パラディンモード』だが、登場したのが最後の最後で尺がないこともあり
 上空から剣をかざして降下
  ↓
 プスッと突き刺す
  ↓
 刺したところからクラモンが吹き出す
というイマイチ見栄えしない微妙な戦闘シーンになってしまった…。

その前のオメガモンとファイターモードのアーマゲモンとの戦闘シーンがカッコ良すぎることも逆風であった。

初期化の力を持つとはいえ、見た目上はただ剣を刺しただけ*7なので、
「パラディンモードっていうか剣が強かっただけじゃね?」という意見まで出る始末。

あまりにも残念なため、一部の熱狂的なオメガモンファンから「オメガモンの方が強い」と言われるが、公式コメントによると同格だそうだ。
まぁ、映像作品全体で観てもパラディンモードは活躍が少ないからオメガモンの方が強そうに見えてしまうのも仕方ないかもしれないが……。


アニメ『デジモンクロスウォーズ ~時を駆ける少年ハンターたち~

伝説の戦士たちが一堂に会した第78話にて、マグナモンから戻ったブイモンが、スティングモンとジョグレス進化して登場*8
また、声優の問題で喋らなかった。

しかし活躍は凄まじく、ドラゴンモードに進化した瞬間に「メガデス」で1体のヴェノムヴァンデモンを撃破。
スサノオモンとシャイングレイモンがヴェノムヴァンデモン3体の動きを止めているのを、ファイターモードのギガデスで一気に消し飛ばした。

ぶっちゃけ今回の話はマサルダイモンとインペリアルドラモンの無双状態であり、
「02本編よりも活躍していたのでは?」と一部で言われるほどの大活躍だった。


ゲーム『デジモンストーリー サイバースルゥース

依頼の『偉大なる挑戦⑧』にて、インペリアルドラモン パラディンモードx3という大盤振る舞いな面々と戦うことが出来る。
古代の伝説多すぎ!?


アニメ『デジモンアドベンチャー tri.

第2章『決意』の終盤、メイクーモンを攫った謎の男に召喚される形で、感染インペリアルドラモンが登場。
男を追っていたパルモン、ゴマモン、レオモンを圧倒する。
パルモンとゴマモンが、ロゼモンとヴァイクモンへと究極進化を果たした後は、ファイターモードへとモードチェンジも披露する。

その後も激闘を繰り広げるが、最後は2体の必殺技を受けて敗北する。

なお、彼がどのような存在であるのかは、結局、最後まで明かされなかった。
だが、この世界でのインペの特異性、そして02組がかつて敗北してそのパートナーの行方が分からないことから考え合わせると…考えたくないが…。




「確かにあんまり活躍しないけどさ、カッコ良いだろ? 追記・修正たのむよ」

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最終更新:2023年10月31日 17:17

*1 ただ、『デジモンシリーズメモリアルブック』内の『02』登場敵デジモンの資料では、スカルサタモンは『究極体』と記載されている(本編中では従来の設定通り『完全体』とナレーションされているが)。この記載が当時の資料をそのまま掲載したものならば、スタッフ間の連携ミスが「完全体に苦戦する究極体」という悪い印象に繋がってしまったことになるが…

*2 唐突に思えるが、スカルサタモンの技には実際そういう設定がある

*3 戦闘経過を見ていればわかるのだがこの時点で互角ですらなく、更に街を庇いながら戦う必要があるうえ、進化の媒体の関係もあるという悪条件が重なった結果、明らかにウォーグレイモンは押されており単独では勝てなかったのは明白である

*4 第49話での進化バンクで「ファイターモード」になった

*5 オメガモンもインペリアルドラモンも一個体しか存在しないわけではないし

*6 当時発売されてた超進化シリーズやFigure-rise Standard Amplified等

*7 あとは画面外でアルティメットフレアを一発はじいたくらい。光と火花から想像できるくらいで非常に地味。その一発以外のアルティメットフレアはパラディンモードに当たってないし

*8 パイルドラモン(ついでにエクスブイモン)を飛ばしたので違和感を覚える人もいるが、『ディアボロモンの逆襲』のときような進化をしたと考えればいい。