iPhone/iPad

登録日:2010/11/19 Fri 12:00:42
更新日:2024/02/09 Fri 14:53:54
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パソコンメーカー、Apple Computer社。

2001年に発売したiPodは音楽スタイルを大幅に変えた革命的製品となった。

それから数年後、Appleは再び革命を起こすこととなる。

…その市場は「ビジネスメイン」とされていたスマートフォン市場。




iPhone/iPadとはApple社製スマートフォン/タブレット端末。

現在のスマートフォンブームの火付け役であり世界的なスマートフォンのメインストリーム端末の一つ。

2007年にアメリカ独自の通信規格であるGSM方式の初代モデルが登場。
画面とハードキーとホールドキー、ボリュームボタンだけで操作は主に指で使用するタッチパネルがメイン。
従来のキーボード付きのスマートフォン像から大きく転換を果たしアプリ開発の自由度が向上した。

そしてこの端末の革新的な部分がアプリマーケット。

Machintoshユーザーなら手軽に開発できるアプリをソフトメーカーだけではなく個人でも公開できる「AppStore」が登場し便利機能やゲームが登場。
Wi-Fi環境ならiTunes Storeも利用可能で、Macユーザーだけではなく一般のユーザーにも受け入れられた。

この端末は世界中の全ての携帯電話市場に影響を与え、タッチパネル端末の標準化を決定付けた。
もっとも、日本メーカーが慌てて出した「ガラスマ」には失敗作も多かったが…。
不具合全部入りのレグポンとかカイロ要らずのアッァッローズとか。

日本では、まずSoftBankから3G対応版が2008年発売。
12月からの料金施策によりiPhoneユーザーが増加、町で見かけない日はあまりないと言うほどとなった。

その後、動作が高速化した3GSが登場。

更に2010年には本格的なスマホ普及の立役者ともいえるiPhone 4が発売。
3GS以上の高速動作を実現した自社製プロセッサ、720p動画撮影、網膜に近い高解像度ディスプレイ、テレビ電話機能を搭載していた。

その後、音声認識システム「Siri」とクラウドストレージサービス「iCloud」を搭載した4Sが登場。4SからはauがiPhoneの販売を開始し、docomo以外の大手2社がiPhoneを販売しだした。

その後2012年にiPhone5が販売され初めてLightningケーブルが採用、ここから2023年のiPhone15まで10年間採用され続けた。
また5s/5cよりかなり遅れてdocomoがiPhoneを取り扱うようになり、大手三社全てでiPhoneが購入できるようになったことで事実上スマートフォン業界では国産メーカーを含むAndroid勢が敗北したという見方もされていた。

しかしライバルであるAndroid端末も2022年現在ソフトウェアの改善や中国勢の日本進出もあってかバリエーションが増えたことで人気を取り戻している。そのため縛りの多いiPhoneがかんたんスマートフォンと揶揄される現状もあるワケだが。

かつてはiPhoneからモバイル通信機能とGPS等を除いたと言ってもいいiPod touchも用意されていた。
しかしシリーズ販売開始から10年以上経ち、iPhoneも含めたスマートフォンが大量に出回る様になったことから2022年に販売が終了した。

iPadは大きくなったiPhone、iPod touchと言ってもいいタブレット端末。

10型ディスプレイによりスマートフォンでは味わえない情報量とちょうどいい大きさのソフトウェアキーボードでパソコンの様にインターネットを楽しめる。

外出先でも手軽にインターネットが楽しめるSIMスロット付モデルも用意されている。家電量販店でも購入できるが大体はケータイショップで回線契約とセットで買うことが多い。
勿論Wi-Fiのみで安価になったSIMスロットなしモデルもある。SIMスロなしモデルであってもモバイルWi-Fiルーターや公衆Wi-Fi、テザリングを使用すれば出先でも使用可能。

当初は読書用途を前面に打ち出しており、自社製プロセッサ(コアはARM製)により動きが有る書籍も読める。
近年は大画面と性能を生かして、ノートやお絵描きタブレットとしての利用拡大を目指しており教育・業務用途での使用も増加傾向にある。

上位機種としてiPad AirとiPad Proがある。両者共にMacbookでも使われている自社設計のApple MシリーズCPUが採用されており、ノートパソコンと遜色ない性能となっている。
Proは高品質なステレオスピーカー、高駆動ディスプレイなどをハード面でも隙が無い贅沢仕様。基本の11インチモデルと業務向けの12.9インチモデルの2種類存在する。12.9型は黒がより映えるminiLEDディスプレイとなっており11型よりもディスプレイの品質が高い。
AirはCPUは同じもののディスプレイやスピーカーの性能を少し落としたPro11型の廉価版である。

10インチクラスの大きな端末は要らないけど…という人にはiPad miniというのもある。人によってはギリギリ片手持ちが可能なそこそこ大きな画面で電子書籍や動画配信などを楽しめる。

Androidとの差はザックリ比較すると

  • 高価な上に大掛かりなカスタマイズは苦手だが、ソフトもハードも自社製なので信頼性が高く、古い機種でも5年はソフト更新等の面倒を見てくれるiPhone。
    • 信頼性のみならず、基本性能自体も当然高い。処理や描画の重い(勿論iOS対応の)アプリを快適に起動したい人はiPhoneを選べばまず安泰。
    • ITに詳しくない人ほどOSの更新や仕様の面からiPhoneを選ぶほうが良い。何かあれば周りの人にも聞ける。
    • 機種の選択肢が少ない分アクセサリを作りやすく、100円ショップなどでもiPhone用のケースやフィルム等が簡単に手に入る。かつては充電にLightningケーブルが必要だったが、iPhone15からはUSB Type-Cとなりほかの機器から使い回せるようになった。
    • 最近のモデルであれば画面の録画機能が簡単に使える。標準でスピーカーの音だけを録音できるので、ゲームを録画してゆっくりボイスを付けて…というのが簡単にできる。
    • アプリストアがすごく厳しいので、えっちいゲームシステムに強く影響するアプリなどは殆ど存在しない。しかしこれはウイルス等を呼びにくいというメリットもある。
    • 上の制約の所為で、ランチャー(メインメニュー画面)はデフォルトのまま変更不可能(通知やウィジェットは多少いじれる)。あくまで購入時そのままの画面に慣れる必要がある。
    • MIDIやFlash入りのサイト等、一世代前のコンテンツは未対応なことがある。最近のHTML5などは問題なく動くのだが。
    • (Apple製品全般に言えることだが)バッテリーの安定利用温度の下限が0℃程度で、それを下回ると急速に電池持ちが悪くなり、寒冷地では冬季に屋外で使用する時は携帯バッテリーが無いと十分にバッテリー残量が残っていても短時間で突然死もザラ。
    • MicroSDカードを使えず、容量を購入後に増やせない。データのやりとりはiTunesかクラウド経由で。
    • 最近の機種にはイヤホンジャックがない(※ただしこれはAndorid勢も追従)。変換アダプターを繋いで充電ジャックに挿す形だが、直接挿したい人には少し歯がゆい仕様。必要な人は充電端子・イヤホンジャックが両方付いた変換アダプターを使用、またはワイヤレスイヤホンを購入する事が求められる。
    • カスタムするよりもデフォルトの仕様にユーザーが慣れていくイメージ。
    • Apple製品自体が元々デザイナーを中心に支持があることから創作系のアプリが充実している。
    • ガラケーと比べてキャリア製アプリがイマイチなので、機種変時に最低限引き継いだ後はiPhone標準アプリのお世話になることだろう。
    • ソーシャルゲームや音ゲーはiPhoneの方が動作が安定したりローディングも速いことが多い。(Androidは様々な会社が出しており仕様もそれぞれ違うのに対してiPhoneは一定の仕様しかないのが理由。)


  • 不具合が度々目立つが価格が安く、システムもアプリストアも緩いのでiPhoneにはできないようなカスタマイズがバンバン試せるAndroid
    • スペックが見事にバラバラなので、使い手の使い方に合わせて価格重視からハイエンドモデルまで幅広く選べる。逆に言うと高度な3Dゲーム等を快適にプレイしたい人は、下手に中堅機種を選ぶと後悔する可能性も…。
    • メーカーごとに形状が千差万別なので、アクセサリの入手は流行の機種でなければちょっと面倒。代わりに充電用端子はUSB規格古いとmicroB現在はType-Cであることがほとんどなので、充電ケーブルは安く簡単に手に入る上、スマートフォン以外でも使える場面が多い。(現在ではAndroidもiPhoneもUSBType-Cに統一されている)
    • 更新は長くても1、2年程度で止まってしまうが、アプリが対応していればさほど困らなかったりもする。
    • アプリに関してはかなり緩いため、アプリストアの品揃えの多さは勿論個人公開の野良アプリも使える。言い換えればウイルス等を呼びやすいということでもあるが。
    • microSDカードが使える物もある。そのためファイルの扱いについてはこちらの方が楽。
    • 画面の録画が簡単には出来ない。録画できるアプリもあるが、マイクの音も拾ってしまう。(スピーカーの音だけ拾えない)
    • 概ねの機種が耐候性が高い設計で、摂氏0℃以下の低気温下でのバッテリーの持ちも良い。
    • カスタムしまくって端末の方をユーザーに慣れさせる。勿論、変にいじらなくても普通に使えるようにはできているが。
    • 改善しつつあるが、創作系のアプリの数・質はiPadと比べると劣っている。
    • キャリア製アプリもiPhoneより出来が良いので、ガラケーから引っ越す人にも割とやさしい。

ざっくり言ってしまうと、
  • iPhone=柔軟性がない代わりに使い方がわかりやすく、また発売元が認めたもの以外は入ってこないゆえの安全性のある「ゲーム機」
設定をごりごり弄る気はないが性能や信頼性は譲れない人、重いゲームやアプリを快適に使いたい人、Mac他Apple製品に馴染み深い人向け。

  • Android=不安定さや製品ごとの仕様のばらつきと引き換えにカスタマイズ性が高く、個人にあったマシンを選べる「PC」
ごりごりカスタマイズして使い倒したい人、逆に弄る気はないがiPhone程の高性能機を求めない人、寒冷地住まいの人、Google系のサービスに馴染み深い人向け。
とも言える。



年々着実に進化を遂げ、2023年現在ではiPhone15シリーズがメインストリームになっている。
性能、機能共にスマホ最高峰なのは間違いないが、元々高い買い物だったのが更に強気な価格になってしまい、
割賦販売で端末代金を意識することが少ない(ただし本体価格10万円を超えると信用審査が必要)風潮の中でも、さすがに躊躇するユーザーも少なくない様子。
そのため近年は値下げした上で型落ちの旧型機販売の継続や比較的低価格のSEシリーズの販売も開始されている。
それでもそのスペックと信頼性で客を勝ち取るか、はたまたライバルのAndroidが追い上げるか…

ともかく、これからこの端末がどんな「更なる革新」を見せてくれるか見物である。




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最終更新:2024年02月09日 14:53