魔列車

登録日:2009/08/11 Tue 23:48:36
更新日:2023/06/10 Sat 03:59:35
所要時間:約 3 分で読めます




魔列車とは…
  1. FF6」に登場する、死者の魂を死後の世界へと運ぶ列車。
  2. ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」に登場する罰則。

『FF6』の魔列車



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(1)FINAL FANTASY Ⅵのダンジョンの一つであり、ボスキャラ。
BGMのタイトルも『魔列車』。

FF6における『魔列車』とは死んだ人間の魂を霊界に送り届けるための列車。
魔列車に乗ったまま魂は霊界に運ばれた後、永遠の安息を得る。生者が乗ったまま降りずにいれば霊界に運ばれてしまう。

パーティー分割イベントでマッシュ編を選択し、帝国基地を抜けて迷いの森に入った先にある。
ここにたどり着くまでの戦闘でシャドウがパーティーから離脱する可能性もあるので注意が必要*1
プラットホームに辿り着いた時点では、カイエンは未だに戦火に巻き込まれず無事なドマ鉄道の一つと勘違いしていた。
ドマの民の生き残りがいるか調べようと乗り込んだ際に件の魔列車であることに気付いたが、時すでに遅く魔列車は動き出してしまう。
マッシュ達は霊界送りになる前に魔列車を止めるため、最前列にある機関室を目指す事になる。

中にはたくさんの幽霊がいる。話しかけた場合の反応は
  1. 襲いかかる(モンスター「ゴースト」との戦闘)
  2. 仲間にするかどうかを選択する
  3. 道具屋の画面になる
…の3種類。
ただし、道具屋は後列側にしか登場しない。
仲間にした幽霊の名前は??????。特殊技は一撃で相手を倒す「とりつく」。
成功すると仲間の幽霊も一緒に消えるが、仲間にできる幽霊に話しかければまたすぐに仲間にする事ができる。
途中で幽霊達に追われるイベントが発生し、後列車両を切り離すイベントが発生。これ以降は道具屋が使えないので注意。
中間辺りには食堂車もあり、無料でメシが出てきてしかも完全回復するという、中々居心地がよさそうな列車である。
列車最後尾には時刻表があるが、争いに満ち、毎日沢山の人間が命を落とす今の世の中では時刻表を作る暇が無いようだ。
また、ここにあるスイッチを調べるとカイエンが機械音痴である事が判明したりする。

食堂車で回復できるが、マッシュは「メシだ、メシだ!山ほどもってこ~い!」と食う気満々なのに対し
カイエンは「こ、こんなもの食べて、大丈夫なのでござろうか?」至極真っ当な反応をしていた。食うけど。
マッシュ「心配なのか?ま、いいんじゃないの。ハラが減ってはイクサはできんよ。」
ちなみにシャドウがいる場合は、テーブル脇に座った相棒犬のインターセプターに分け与えている。

また、途中にある宝箱を調べると、自称「世界一の剣士」と名乗るジークフリードが現れ、宝を横取りしようとしてくる。

マッシュ「(大笑いして)世界一の剣士様?そっちこそケガしないように帰りな。」
ジークフリード「なにっ!キンニクだるまのぶんざいで!オレさまの剣のサビにしてくれる!」

しかし滅茶苦茶弱いのであっさり倒せる。負けても宝だけ持ち去ってどこかに逃げてしまう。
そして先頭から2両目と3両目の連結部まで来ると、同行していた幽霊は離脱する。
生者でありながら間違って乗車したマッシュ達と違い、すでに死んでいる彼/彼女らは列車から降りるわけにいかないからだ。

あとは先頭車両の機関室で停止スイッチを押すだけとなる。

〇ボスとして



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先頭車両に向かい、マニュアルに従って第一、第三スイッチを押して煙突横のスイッチを押すと…

『私の走行を邪魔するのはお前達か!』

走行を邪魔するマッシュ達に実は自我を持っていた魔列車がぶちキレて戦闘に突入。
戦闘画面では高速スクロールの中、味方が猛然とダッシュし続け、さながら魔列車にマッシュ達が追いかけ回されているような演出になっている。
魔列車戦でボス曲の『決戦』を聞くと他のボスと比べてより焦らされる気がする。

通常攻撃に加えて
  • 通常の2倍のダメージを与える「車輪」
  • 開幕で運が悪いと使われ、8種類の状態異常を与え、運が悪いと全員カッパやバーサクで即終了になりかねない「魔界の汽笛」
  • 全体に水+毒属性でスリップ効果付きの「酸性雨」
  • 全体に聖属性の必中攻撃「セイントビーム」
を使用。

全体回復手段がない状況下で、状態変化や全体攻撃を使用してくる中々の強敵。HPが低いのでお祈りしながら殴り合いを挑むとよい。
聖属性の攻撃をするくせに聖属性が弱点のため、マッシュのオーラキャノンが有効。
ちなみにメテオストライクで魔列車をぶん投げる事も可能。
その光景はまさに圧巻といったところ。さすがキンニクだるま。

なお、ピクセルマスター版開発中はメテオストライクで魔列車をぶん投げられなかったらしい。
設定的にはそちらのほうが自然なのだが、プレイヤーの希望もあり、再び投げれるようにしたとのこと。



アンデッドである以上フェニックスの尾や聖水で即殺出来てしまうのは内緒だ。


当時「戦闘が長引くと轢かれて全滅してしまう」という噂が流れた事があったがデマである。
戦闘不能になったメンバーは画面上から消えることなく、倒れたまま一緒に引きずられる。


魔列車を倒すと戦闘画面では他のボスのように消滅するが、実際には魔列車を強引に停めた形になる。
それにしても自我を持ってて自分で停まれるのに、あんな無茶苦茶な停止スイッチを配置して誰が使うのだろうか…

『お前達は降ろしてやろう…だがその前に、やらねばならぬ事がある…』

もう降りて追い掛け回されてませんでしたっけ?*2


謎の駅に到着した魔列車から、カイエン達はプラットホームに降り立つ。
そこには戦争で命を落とした沢山の人々の魂が、次々と魔列車の中に入っていく光景が広がっていた。
…そして、その中にはカイエンの妻と子の姿もあった…

カイエン「待ってくれミナ!! シュン……

ミナ「あなた……しあわせだったわ。ありがとう……
シュン「パパ! ぼく、がんばって剣のけいこをしてママを守るよ!!


カイエンにとって妻と子を同時に失うという非常に辛い別れとなった。ミナやシュンの姿が消え去り、カイエンは項垂れる。
この時シャドウがメンバーにいたのなら貴重な言葉が聞ける。

「そっとしておいてやれ…」

…もっとも、ドマではカイエンが駆け付けた時には妻子はすでに事切れていた。
魔列車のおかげで最期の最後に二人と別れの挨拶と見送りができた事は、むしろカイエンにとっては救いになったのではと思われる。

〇余談

ザコ敵に次回作の主人公と同名のモンスターが登場する。
イケメンな彼と比べると物凄くみすぼらしい姿のモンスターである。もしかしたらリユニオン前だからかもしれない。

また、ここにはコロシアムで恐るべき強さを見せるジークフリードの偽物もいる。
貧弱な攻撃力とHPでどうやってこの列車まで辿り着いたのかは永遠の謎。ただ逃げ足は速そうだし、マッシュたちに紛れて生き延びてそうだが…。

世界崩壊後に訪れる「夢のダンジョン」の第2エリアはここがモチーフとなっている。
中身は仕掛けを解いてアイテムを手に入れるエリアで、出現モンスターの多くは元の魔列車と関係の無い敵ばかりだが。
BGMがなく列車の走行音だけが響き渡るので、また違った雰囲気に満ちている。

FF1(GBA以降)・FF4TA・FF14でもボスキャラとして客演する。FF14やDDFFでは戦闘マップとしても駆け巡ることが可能。

FF14ではパッチ4.2実装の8人レイド「次元の狭間オメガ:シグマ編」のトップバッターとして登場。
流石に線路上を走りながら戦うというシーンの再現は難しかったのか、列車の最後尾に接続された台車の上がメインの戦場となる。
途中で現れる幽霊の排除、背後から迫っていたと思いきや側面に回り込んで並走を始めた魔列車に飛び移り煙突を攻撃するなどスピード感のある戦闘が繰り広げられる。
幽霊に捕まると客室へ拉致され単独での戦闘を強要されるが、よほどの状況でなければ苦戦することはない。客室には低確率でジークフリードが現れる。

+ 魔列車を無事に撃破すると……

気配を感じ、振り返ったプレイヤーの視界には母親とその子供の霊が佇んでおり、直ぐに消え去ってしまうが……


遠い世界の あなた
ドマをありがとう――


と言い遺す。

原作をプレイしていない場合は何の事なのか分からない可能性がある発言だが、この母子は『FF6』のミナとシュンと推測されている。

『14』に於けるドマはオマージュ元同様帝国の支配下にあり、お飾りとはいえ国主を務めていたカイエンは『14』本編の数年前に起こったとされるドマの大規模反乱で討死。
その妻の名前もミナであり本人は大規模反乱の15年後に他界しているが、その息子であるシュンは元服し「ヒエン」と名乗っている。
「次元の狭間オメガ」シリーズが実装された『紅蓮のリベレーター』のメインストーリー中でドマは帝国へ反旗を翻して支配下から解放されており、「ドマをありがとう」の意味はそれに対する言葉ではないかと推測されている。





『ムヒョロジ』の魔列車

(2)ジャンプで連載されていた『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』に於いて、執行人六氷が使用した罰則の一つ。

原作での登場は2回
どちらも「物体無断寄生」という罪を裁くのに使用
一回目は2004年の夏に本連載前の読み切りで登場
二回目は俗に「魔法律協会編」と呼ばれる時期に使用された。

「魔列車の刑」を執行人が宣言すると、地面に向かって垂直方向に、不気味な黒金の蒸気機関車とそれに連なる客車が召喚される。
客車の扉が開くと、中からは無数の「魔車掌の手」が現れ、魔法律を犯した霊を拘束し、冥界に連れ去る。

尚、二回とも執行人六氷の配慮から本来は地獄送りにする刑を
一回目は「三途の川行き」
二回目は「黄泉行き」
と減刑した

※「黄泉」とは未来永劫地獄で苦しむのではなく、ある程度罪を償った後、天国に召される処罰。
類似品に「煉獄」があるが、優劣は不明。








魔列車「私の編集を邪魔するのはお前達か!!」

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最終更新:2023年06月10日 03:59

*1 尚、さすがに魔列車内(乗車中)では離脱イベントは発生しない。連れていけたら思う存分行動させられる。

*2 一応、戦闘直前の停止スイッチを押した煙突横に何故か戻っている。