FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼア

登録日:2013/06/13 Sun 18:31:??
更新日:2024/04/24 Wed 22:08:50NEW!
所要時間:約 73 分で読めます






「ファイナルファンタジー」が、ここにある




FINAL FANTASY XIV(ファイナルファンタジーフォーティーン):新生エオルゼア」は、スクウェア・エニックスからFINAL FANTASYシリーズ(以下FFシリーズ)14作目として、2013年8月26日よりサービス中のPC・PlayStation4用MMORPG。

拡張パッチ4.0「紅蓮のリベレーター」リリース前はPlayStation3(PS3)でもサービス提供されていたが、スペックの関係でPS3ではプレイ不可能となった。PS3版のアカウントを持っていたプレイヤーは無料でPS4版クライアントをダウンロードできるため新たにPS4版ソフトを購入する必要は無いが、法律の関係で一度PS4版に乗り換えるとPS3版でのプレイ権利を失う。

日本ではサービス面の差別化で事実上のおま国状態であるが、意外にもSteamでも展開されており、特に海外からのプレイヤー数が伸びている。


課金体系

基本は月額課金制であり、倉庫とマーケット出品枠を兼ね備えたNPCの追加雇用や、一度作成したキャラの種族変更や改名を行うには追加オプションとしての課金が必要となる。(髪型や髪の色程度ならゲーム内の美容師にゲーム内通貨を支払うことで変更可能)
また、特殊なマウントやミニオンなどのアイテム課金もあるが、これらはキャラクターの戦闘力には一切影響しないおしゃれアイテムとなっている。
課金方法はクレジットカードや専用通貨『Crysta(クリスタ)』の他、専用ゲームカードとして30日及び90日分の課金が可能なプリペイドカードが販売されている。

月額プレイ料金は3種類あり、

  • 基本となる「スタンダード」コース。30日1,598円、90日4,471円(但し90日はゲームカード支払いでは4,568円)。1アカウントで40人、1ワールドに8人のキャラクターが作成可能。
  • 多少の制限がある「エントリー」コース。30日1,382円(90日、ゲームカードは存在しない)。1アカウントで8人、1ワールドに1人のキャラクターが作成可能。
  • 旧FF14、通称根性版からプレイしていた人のみが契約できる「レガシー」コース。30日1,058円、90日2,851円。現状、新規が契約する手段はない。ある意味根性版プレイヤーの為の特典コース。

始めたばかりの人、サブキャラを特に必要としない人はエントリーコースでも十分遊べるが、課金方法に制限がかかるという面だけは気にする必要がある。


新生した経緯

元々、FF14は2010年にPC・PS3用ソフトとして発売する予定だった。
ところが先行発売したPC版FF14の出来が非常に悪く、挙句パソコンのデータまで破壊するバグがあるなどFFブランドを地に落とし、会社をも傾かせてしまうというとんでもないシロモノだった。
FFシリーズの金看板に縋った殿様商売はユーザーの反感を買い、当時のスクエニ側の問題発言やユーザーへの責任転嫁を始めとした最悪の企業態度も相俟り、同時接続数はピーク時で3万人を割り込むという末期状態で、
「据え置き機で発売されなかったから選考対象ではなかったが、クソゲーオブザイヤー大賞を十分狙えた」「10年に一度のクソゲー」とばっさり切り捨てる声もあるほどであった。
また、後のカンファレンスで「旧FF14はグラフィックに偏重しすぎるあまりユーザーを軽視していた」というMMOPRGとして本末転倒の状態にあった事が語られた。

当時発売されていたFF13にPS3版βテスト参加権を特典として同梱しており、無かったことにすることも出来なかったため、急遽開発チームを再編し新たに作り直したのがこの「新生エオルゼア」である。
区別のため、前のFF14は「旧版」「根性版」とも呼ばれている。
根性版の由来は、「新生で旧FF14の開発データ等は無駄になるが、それでもいま旧FF14を遊んでいるプレイヤーのために根性入れて開発を続けよう」という開発チームの意気込みから。
スクエニの総力を上げてゲームそのものを作り直すという一大プロジェクトの裏で、こんな大惨事であったからかPS3版FF14の発売中止が決定して関係者の顔が青くなったらしい。

実際に旧FF14では、第七霊災と呼ばれる「旧FF14の世界が一度終焉する設定上の理由」に関するシナリオや新たな蛮神を追加しつつ、並行開発していた新生ではバトルシステムや地形データなどあらゆる要素が一新され、キャラクターデータも新生時に大幅なスキル変更などのコンバートが行われた。
旧シナリオに蛮神を追加する際、本来はタイタンとリヴァイアサンが追加される予定だったが、開発途中で東日本大震災が発生。
地震と津波を象徴する2体の実装は新生まで自粛となり、急遽モーグリとガルーダ戦が製作された。

プロデューサーは根性版の田中弘道から、DQ10の初期スタッフであり、MMO黎明期からのMMOガチ勢として知られる吉田直樹(但し当時はDQ10自体が未発表だった上、それまで担当していたバトルロードではあまり表立っていなかったので、当初は「誰だよ」という意見もあったぐらいである)に交代した。
2012年から2年ほど、「世界樹の迷宮」の産みの親として知られる新納一哉がアシスタントディレクターとして開発チームに加わっていた時期もある。
なお、前任のプロデューサーとディレクターはサービス開始から約2ヶ月という短さで実質的な更迭ないし左遷を食らっている。

+ どこが変わった?
  • 開発体制を一新し、コンテンツの追加や調整スピードが大幅に早くなった。ジョブ調整なども随時活発に行われている。
  • サーバーの見直しにより、安定したプレイが出来るようになった。
    また、クライアントも大幅に軽くなっており、高額なグラフィックボードが無くても遊べるようになった。
  • UIの根本を見直し、有名MMO『World of Warcraft』ライクになった。そのため全体的に情報量が多くなっている。
    マウス&キーボード向けのホットバーモードと、コントローラー操作向けのクロスホットバーが用意されており、PS4との連携により外出先などからのPSVitaでのリモートプレイも可能となっている。
  • パーティに参加したいプレイヤー同士を、サーバーを超えてマッチングさせる「コンテンツファインダー」が用意されている。
    これにより、パーティ募集にかかる労力が大幅に軽くなった。
    また、PTメンバーのジョブ組み合わせもある程度一定の組み合わせになるため、PTを組んだはいいがヒーラーが居ない…というような事態にはならない。
  • リミットブレイクと呼ばれる協力技が追加され、強大な威力を持つブレイバーやメテオを使用可能に。
    盾役向けのダメージ大幅軽減技やヒーラー向けの全体回復+蘇生技なども使用可能。
    窮地をひっくり返す手段や、高難易度コンテンツ攻略における切り札となる。
  • 新種族に男のミコッテと女のルガディンが追加。
    既存の種族にも様々な髪型が追加されている。
    さらに各種族に二種類の部族も用いられ、結果的にキャラバリエーションが大幅に増えた。
  • 新ジョブとして学者と召喚士が追加。
    学者は妖精と共に仲間を癒やすヒーラー職、召喚士は召喚獣を模した存在(エギ)を使役しながらDoTで戦うアタッカー職となっている。
    また、パッチ2.4にてローグ系アタッカー職「忍者」が実装された。
  • 魔導アーマーやでぶチョコボ等、様々な乗り物(マウント)が登場。
    これらはフィールド上でアイテムを使用すれば即座に呼び出し可能であり、FF11のように特定アイテムを装備して数十秒待機する必要は無い。
  • 最大24vs24vs24の大規模PvP『フロントライン』が実装された。
    ルールは3つの拠点を奪い合う『制圧戦』とチームデスマッチの『殲滅戦』の2つ。
    PvP専用報酬の装備などもあるが、普段モンスターと戦う際に使うような装備との性能差は無い。
  • ハウジングエリアが追加され、家を所有できるようになった。
  • エターナルバンド(結婚)システムが追加され、結婚式を挙げることが可能になった。(同性婚OK)但し公式ではあくまでこれは絆を確かめる儀式であり、結婚式とは明言していない事に注意。

評価

4段階に渡るβテストを入れるなど、旧FF14の反省を活かすなど開発体制については念を入れており、実際テスターからは旧FF14から格段に良くなったという意見が多い。
一方で、旧FF14自体がネタにしかならないシロモノという事や同じオンラインFFであるFF11の最新ディスク「アドゥリンの魔境」が旧14を彷彿とさせる出来だった事もあってか「またアレな出来なんじゃないのか」「そもそもナンバリングでオンタイトルにするなよ」「限定版にカビは入りますか?」という完成度を不安視する意見も根強かった。

サービスイン当初は予想以上の人気となり、サーバーダウンする程のログイン数となるなど旧14の悪夢を見事に払拭したようだ。
その後もサーバー追加が数回に渡って行われ、PS4版発売と同時に更に新規ワールドを3つ追加、2022年1月にはオセアニアに物理DCが開設され、全73ワールドで運営されているほか、更に北米・欧州で合計20ワールドの拡張予定も発表されている。
また、(当局の都合で)隔離された中国サーバーもある。
興味があればそんなあなたにフリートライアルというものが存在する。フリートライアル、つまり無料であるため、一度体験してみるのもいいだろう。

オンラインゲームでは希薄になりがちなメインストーリーがしっかり練り込まれているのも特徴で、特に拡張ディスク「漆黒のヴィランズ」のストーリーは多くのプレイヤーを感動させた。

一方で、メンバー全員がきちんと攻略手順を踏まないとクリアが厳しい高難易度コンテンツ(よく大縄跳びにたとえられる)や週1のクエスト入場制限などは賛否が分かれるところ。
現在は多彩な難易度のコンテンツが実装されている為、無理せず自身の腕に合った遊びを選ぶのが気負わず遊ぶコツでもある。



スクエニ製MMORPGのFF11・DQ10との相互コラボなども行っており、FF11からはシャントット様が、DQ10からはゴーレムが登場した。
また、FF13からはライトニングが来訪し彼女とスノウを模した装束を残した。
元の世界に戻る際にライトニングの記憶は消されたようだが、お土産として渡されたミコッテ族の民族衣装はライトニングリターンズで実際に着ることが出来たりする。

他にもFF3のクリスタルタワーがFF14の世界観に合わせた24人レイドとして実装されたり、あのギルガメッシュが訪れるなど積極的なコラボを行っている。

なお、数あるシリーズ作品の中でも固定客が非常に多い人気タイトルとなった本作だが、所謂「お祭りゲー」系のソーシャルゲームへの客演は少ない傾向にある。
理由は諸説あるものの、『FF』お祭りゲーソシャゲの一角である『FINAL FANTASY RECORD KEEPER』の公式生放送中の発言から、本作を開発・運営している第三事業開発本部が極めて多忙である事が大きいと思われる。
『Nier Re[in]carnation』のコラボシナリオのように、短編のシナリオを提供すること自体は可能ではあるようだが、キャラクターのモーションや設定、エフェクトなどの監修作業まで含めるととてもではないが手が回しにくい状況だったのではないか、と推測されている。


2019年時点で十分な黒字化に成功しており、特に拡張パッケージの発売時期にはスクウェア・エニックスの中でも目立った収益を上げる目玉タイトルにまでなっている。
2021年には『World of Warcraft』の世界同時累計接続人数を抜いたり、延べプレイヤー数が2500万人に達したりと、もはや「根性版」時代の悪評は払拭されているも同然。
同社では近年のコンシューマー・ソーシャルゲームで赤字を抱えることが多く、その中で安定した利益を上げている事には注目できる。

その功績か、吉田Pは同社の執行役員及び取締役に就任している。
すげーな吉田。

なお、FFの話題で「ヨシダーーーーーーーーッ!!!」だの「よしだ????」だの言われているのは大抵この吉田Pである。
14で何か大きなバグや調整ミスがあるとよくネットでは叫ばれた。最近はそんなに言われなくなったが。


ちなみにレベルファイブの日野社長は本作の廃プレイヤーとして知られていて、社長業以外のプライベートのすべてを捧げているという。さらに何度かFF14のイベントにゲスト出演している。「将来のFF14プレイヤーを育てたい」という社長の野望から開発された『妖怪ウォッチバスターズ』は本作のシステムを継承して作られたゲームであり、「オフライン版FF14」としてネ実民から注目を集めた。


ストーリー

本作品でプレイヤーは神々に愛されし地「エオルゼア」を旅する冒険者として様々なクエストをこなしていく。
もちろんストーリー以外にもやれる事は多いが、ストーリー進行によって解放される場所やアイテムが数多く存在する為、基本的にストーリーを進めていくことになる。

大筋となるのは旧版から続くエオルゼアの各国と、世界に覇を唱えんとする軍事国家「ガレマール帝国」、そしてその戦乱の影で暗躍する謎の集団「アシエン」との戦い。
ただ正直旧版の影響も多く、新生するにあたって旧版にあったいくつかの設定は刷新・排除されている。


もちろんメインストーリー以外にも多くのクエストがあり、シリアスなものからギャグに振り切ったものまで幅広い。
メインは戦闘職をひとつ鍛えればなんとかなる為、戦闘よりも生産職「クラフター」や採集職「ギャザラー」をやり込むのも自由である。
っていうか極めると大変なのはむしろこっち。


MMOというと人と積極的に関わっていかなければプレイできない……と思われがちだが、CFなどのおかげで別にチャットが苦手でもプレイはできる。
コンテンツ突入時に挨拶のひとつをするくらいのプレイヤーもザラにおり、あんまチャットしてる暇がないのもあって特別なコミュニケーション能力は必要ない。
流石に何も調べずにやれるオフゲほど気楽ではないものの、基本的な立ち回り・ジョブ特性さえ理解していれば今はそうそうギスることもない。
なので興味のある方はチャレンジしてみてほしい。
そんなあなたにフリートライアル(無料お試し)というものが存在する。



拡張ディスク

オンラインゲームの宿命、拡張ディスクは本作も存在する。
拡張によって新規のジョブや種族、ストーリーが遊べる為、基本的にはプレイヤーは進行を進めて拡張を買う……という図式になる。
いわゆるメジャーアップデートであり、一度拡張を行えばその後はマイナーアップデートはそのまま遊ぶことができる。

新生エオルゼア

パッチ2.0。本項目のタイトルでもある。通称「新生」。
字義的に言えばこれも「拡張ディスク」なのだが、ほぼ作り替えに等しい作業だった為に拡張とは認識されておらず、今から始める新規にとっては実質1.0。
前述した数々の変更点に代表される大幅な刷新を行ったが、本来5年ほどは掛かる実質的な新作を僅か3年で突貫工事で仕上げてリリースした都合上、開発・プレイヤー共に根性版からの「負の遺産」とも言える部分がかなり存在し、まだまだ手探りであったのは否めない。
クエストを受諾したら目的地に移動して話し掛けるだけで終わる、いわゆる「お使いクエスト」がメインシナリオに多分に含まれている関係でシナリオの中弛みを指摘される事が多かった為か、アップデートでメインシナリオ中の一部のお使いクエストは削除されている。

その後、パッチ6.1にて2.0部分が大幅にリニューアル。ID*1では「コンテンツサポーター」*2と共に攻略が可能になり、MMOでありながら基本ソロで進められるようになった。
これは「オンラインゲームというだけでハードルが高いと思ってほしくない」という開発の意向であり、2.1以降も順次ソロでメインストーリーが進められるように改修されており、パッチ6.45時点では2.0~4.0、及び5.0以降のメインストーリーが対応している。
同時に、同行しているNPCの移動待ちが多い上、カット不可能なムービーが連続するためどう急いでも所要時間がリアル1時間を超えていた*3終盤のIDを筆頭に2.0メインクエスト関係のIDも大幅リニューアル。
内部や光量の変更、冗長さを長らく指摘されていたボス戦の大幅な変更などかなり手が加えられ、件の終盤IDに関しては3分割された上に簡略化されるという大工事ぶりである。
なお、ゆくゆくは8人コンテンツも対応していきたいという趣旨の発言はあったが、ギミック処理の関係や23人分のデータを用意する工数の都合により通称「アライアンスレイド」関係のコンテンツは対応困難とされている。
「重み来てました」あーリューサーン!!


蒼天のイシュガルド

パッチ3.0。2015年6月23日発売。通称「蒼天」。
新マップ「イシュガルド」、新ジョブ「暗黒騎士」「機工士」「占星術師」、新種族「アウラ」が追加。
また、これまで歴代FFシリーズの召喚獣が主だった蛮神に、初のFF14オリジナル蛮神「ラーヴァナ」が登場。
初の拡張ディスクであったが、作り込まれた壮麗かつ広大な新マップ、空を飛べる「フライングマウント」の実装、重厚なファンタジーシナリオは大きな反響を呼んだ。

……が、一方で操作システムの複雑化が加速。
ジョブ毎の性能差(厳密に言うと性能というよりは「コンテンツとの相性の差」だが)、2.xの高難易度レイド『大迷宮バハムート』をクリアした一部のプレイヤーの意見を呑んだ結果レイドコンテンツが過剰なまでに超難易度化した……等、まだまだ運営上の問題点を残す結果となった。

しかし今拡張がゲームに与えた影響も大きく、開発もこれからの方針を探る上で重要な役割を果たした。


紅蓮の解放者(リベレーター)

パッチ4.0。2017年6月20日発売。通称「紅蓮」。
拡張ディスク第2弾。新マップ「アラミゴ」「ドマ」、新ジョブ「侍」「赤魔道士」が追加。
また水中マップが追加され、4.xのマップのみだが海中を移動する事が可能になった。

蒼天からの方向性はそのままに、大ボリュームのシナリオと作り込まれたマップは健在。
引き続きシナリオやマップ、音楽の面でも多いに評価を得た。
「新生」~「紅蓮」メインストーリー部分のコンテンツサポーター対応開始に伴い、本拡張はあまりにも味方NPCにタンクロールが欠如しているためどうなるか不安視されている

特に24人レイドコンテンツとして実装された「リターン・トゥ・イヴァリース」はFINAL FANTASY TACTICSFINAL FANTASY ⅩⅡの舞台である「イヴァリース」にまつわるストーリーであり、原作にも関わった松野泰己氏をプランナーとして呼んでいる。
そのせいで長い年月をかけて黒本の真実が明かされたりした。

また高難易度レイド「次元の狭間オメガ」ではFFシリーズ屈指の強敵「オメガ」をテーマとしてシナリオが進められ、こちらの評価も非常に高い。


……しかし、拡張前に謳っていた「複雑化しすぎたシステムを簡略化する」事に関しては完全に失敗しており、各ジョブ間の格差も広がってしまう結果となった。
戦闘職のシステムの複雑化もそうだが、クラフターもパッチ6.2現在に於ける必須アクションが全クラフターに飛び散っており、クラフターのレベリング動線も複雑怪奇を極めていた事は伝説と化している部分も……。
特にこの時期はある外部サイトの影響でいわゆる「シナジージョブ」と「ピュアジョブ」の間にはっきりとした差が出てしまっており、まとめサイトなどの風評被害も相まってかなりひどいレベルでジョブ差別が行われていた。
また、蒼天で実装されたフライングマウントの開放に必要な「風脈」の配置も常軌を逸しており、メインストーリーでも通過しないどころかマップを大回りして辿り着くような場所に配置されている物もある事には批判が集中した。
これらに関しては開発も失敗を認めており、次拡張への課題となった。

また、アーリーアクセス開始直後にストーリー序盤のイベントバトル*4を開始するために大人数のプレイヤーが1人のNPCに殺到、壮絶な負荷が掛かっていた所にプログラム構文がたった1行抜けるというミスが重なった事が原因でループ処理の無限ループが発生。
この影響で全てのバトルコンテンツに使用されているコンテンツファインダーが落ちるも、連打していれば運が良ければインスタンスバトルが開始出来るという状態だったため、
余計に負荷が掛かった上にコンテンツファインダーが落ちているせいで全プレイヤーがメインクエスト進行に支障を来たすというとんでもない事態となった。
後に実装されたコンテンツでも序盤にインスタンスバトルを設置した結果、プレイヤーが殺到して高負荷が発生する事態を引き起こしてしまい、
前述のミスによる一連の騒動を指した通称「極ラウバーン討滅戦」と後発の高負荷問題を受け、これ以降は連続クエストの序盤にインスタンスバトルを組み込まない方針が取られるようになっている。

ストーリーや演出等はそこそこ好評だったが、プレイヤー主体でストーリーが進まず、旧作からプレイしていないと全く思い入れのない土地の奪還に巻き込まれるため感情移入できず、これまでに比べて冒険のスケールもダウンしており、設定的に無理のある展開や特徴である戦争劇・政治劇の描写も非常に甘いので好みが分かれるところ。
しかも導入が
「ウルダハに落ち延びていた一部のアラミゴ難民過激派が避難先としてザナラーンの一部の土地を間借りしている分際で、日々の生活にも困っている同胞を尻目に、
アラミゴ奪還に動かない(ラウバーン以外はほぼその気はない)エオルゼア軍事同盟に業を煮やして勝手にエオルゼア各グランドカンパニーを装って帝国に喧嘩を売った挙句蛮神召喚までやらかしたせいで主要メンバーの一人が命を落としてしまう
という、恩を仇で返した連中の尻ぬぐいをする流れなので、プレイヤーによってはアラミゴ人に対する人種差別的な悪感情すら強い*5
上記のシステムの複雑化も合わさって多くの課題を多く残すパッチでもあったといえる。


この拡張で特筆すべき点は主にふたつあり、ひとつはパッチ4.5で追加されたコンテンツ参加に制限がかかるものの様々な例外処理を可能としたリミテッドジョブ「青魔道士」。
そして同じく4.5でゴールドソーサーに追加されたミニゲーム「ドマ式麻雀」である。
後者は「ドマ式」と銘打っているものの立派な麻雀であり、その本格性から多くの麻雀好きを呼び込む事に成功。
単なる麻雀ファンのみならずプロ雀士や植田佳奈などの麻雀ガチ勢を呼び込む結果となった
光の戦士たちよ。光の雀士となれ!
これにより地味にだが、PS4とPCでクロスプレイ可能な麻雀ソフトとなっている。


また、2018年8月のパッチ4.36からは『モンスターハンター:ワールド』ともコラボレーション。
FF14の世界に来た火竜リオレウスは一筋縄ではいかない強敵として設定されており、それぞれの素材から防具も作成可能。
条件を満たせばマウントとして入手出来るため乗ることもできたり、肉焼きセットを入手出来たりとかなり気合が入ったコラボになっている。流石吉田Pが初期からファンだっただけある…
当初はレーティングの関係で出来なかった尻尾の部位破壊表現も、パッチ6.0で3年越しで実現していたりもする。
時を同じくして、魔獣ベヒーモスやサボテンダーがMHWorldの世界に出張している。

パッチ6.5現在、フリートライアルはここまでプレイ可能となっている(レベルキャップ70)。


漆黒の反逆者(ヴィランズ)

パッチ5.0.2019年7月2日発売。通称「漆黒」。
拡張ディスク第3弾。新マップ「第一世界」、新ジョブ「ガンブレイカー」「踊り子」、新種族「ロスガル」「ヴィエラ」が追加。
「ガンブレイカー」はFF8に登場したガンブレードがモチーフになっておりファンにはたまらないジョブになっている(なお、本作にはガンブレードとガンブレイドの2種類があり、使用方法が全く違う。ガンブレイドはガンブレードを模倣して作られた帝国製という設定で、ガンブレードの出自もFF8と大幅に異なる)。
尚、吉田P曰く現行の開発体制では最後の種族追加となるとの事*6

蒼天、紅蓮で大きな問題となっていた操作の複雑性を解消する為に戦闘システムのかなりの部分を刷新。より操作・表示をシンプルに行えるように大きく仕様が変更。
またクラフター・ギャザラーにも大きく手を入れており、高難度の作成レシピが登場した。

「ハイデリン・ゾディアーク編」に於いて重要なウェイトを占める拡張であり、設定及びメインストーリーが大きく動き出す。
ストーリー面での評価がすこぶる高く、2019年のメタスコア*7ではPC・PS4部門で92点という最高クラスの点数を叩き出した。
特にパッチ5.0、5.3のメインストーリーは今なお全パッチ中トップクラスの高い評価を得ている。漆黒はいいぞ。*8

また目玉として『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』とのコラボレイドが登場。ゲストクリエイターとして齊藤陽介氏とヨコオタロウ氏が参戦しており、かなり高い再現度と関連性を誇っている。
実際に実装されたソレはオートマタどころかレプリカント、DODネタまで網羅したヨコオワールドコラボとでも言うべきものであった。
「なんであの島が舞台に?」
「吉田さんに吹き飛ばしていい場所ありますかって聞いたらそこならいいよって…」

なお、2021年に開催された本作のデジタルファンフェスティバルにて、本大型パッチ制作期間に被る形で音楽コンポーザーの祖堅正慶氏がガンを患っていた事、デジタルファンフェスティバル時点で「ほぼ寛解」状態であることが吉田Pによって明かされた。
吉田Pにとっては10年来の戦友と言える祖堅氏の大病は吉田Pと極一部の関係者にしか明かされておらず、吉田Pが便宜を図って病室に仕事環境を構築したことや、
知らされていないスタッフに病を悟られない為に仕事量を減らさなかった等も明かされたが、その発表が行われた壇上にて吉Pが涙を流していた場面が印象に残っているユーザーも多い。

暁月の終焉(フィナーレ)

パッチ6.0。2021年11月23日12月7日発売。通称「暁月」。
拡張ディスク第4弾。新マップ「シャーレアン」「サベネア島」「ガレマール」「月」、新ジョブ「リーパー」「賢者」、新種族「ヴィエラ男性」が追加。

旧版から続いてきた「ハイデリン・ゾディアーク編」の完結編。FF14の物語自体はまだまだ続くが、2柱の神を巡る冒険はここで一度終わりとなる。
また、「紅蓮」「漆黒」と24人レイドは他作品とのコラボレイドとなっていたが、今作では久々に14オリジナルの24人レイド「ミソロジー・オブ・エオルゼア」が展開される。
本来ならパッチ6.2で竜騎士と占星術師に大規模な改修が入る予定だったが、拡張にタイミングを合わせるために7.0まで延期となった。
逆に言えば、それをぶっちぎってでも大規模な改修をしないとまずいと判断されたナイトが相当やばい状態だったのだが…

新たな取組としてゲーム内でスローライフを送る事ができる「無人島開拓」がパッチ6.2で実装。
これまではMMOとしてあくまでも「他人との競い合いが原則で、その上でソロでも楽しむことができる」コンテンツが主流だったのだが、今回は「ソロがメイン、その上で他人と交流もできる」コンテンツとなっている。
スタート地点とされる砂浜に立つルガディンが豆粒に見える程に広大な島が1人1つずつ与えられ、開拓や交易などを通じて発展させていく模様。借金させられたりはしない
「無人島にズッ友はいますか?」「無人島だっつってんだろ!!」


なお、今回の拡張は直前になって発売日が2週間延期されている。理由は吉田Pがクオリティにこだわった為であり、実は発売日が決まってから延期するというのは吉田Pのキャリア上初である。*9
アーリーアクセスの2週間前の告知*10という告知タイミングこそ批判は集まったものの、延期そのものは多くのユーザーから好意的に受け入れられた。これまでの運営の信頼があってこそと言える。

この時点で新生エオルゼアサービスインから8年を超えているのだが、8周年を迎える2021年7月~8月辺りから欧米のワールドを中心にプレイヤー数が大幅に増加しており、その中でリリースされた拡張であるため、発売当初から混雑が慢性的に発生。
2021年12月16日には「スターターパックの販売を一時停止」「フリートライアルの登録受付を一時停止」「広告の出稿自粛」という、とても9年目のサービスとは思えない異例の対応が取られた。
そして6.0アップデート以降にログイン待機中に発生していた不具合の原因が、約11年越しに出土した1.0時代の負の遺産である事が判明して話題となった

一時停止措置はその後パッチ6.08のオセアニア圏での物理DC開設により順次解除となった。
もう1つ特筆すべき新機能に、パッチ6.18で実装されたデータセンタートラベル(DCトラベル)がある。
何が凄いかというと今まではそれぞれのデータセンター(DC)内での「ワールド」を移動することができたのだが*11今回は別の論理データセンターにも遊びに行ける、という点である。
その為、DCの垣根を超えて様々な人と遊ぶことができる様になる*12

パッチ6.1ではパッチ5.xを通した復興事業「イシュガルド復興」の完了に伴い、冒険者達が復興させたイシュガルド蒼天街の新区画「エンピレアム」が第5の冒険者居住区(ハウジングエリア)として解放。
特に復興事業にリアルタイムで参加したプレイヤーには思い入れの多いハウジングエリアであるため大いに盛り上がっている。
見覚えのある剣を携えた、真っ青な象のマスコットが時折徘徊しているようだが……?

なお、第68回PLL*13で、パッチ6.1以降は工数等の関係によりメジャーパッチサイクルが従来の3.5ヶ月間隔から4ヶ月間隔とされる事が発表された*14
また、同PLLで「新生」の一部コンテンツのリニューアル、システム面の拡張も行う予定があることが発表された。これは新生当時と現在のダンジョンの実装レギュレーションが大幅に異なるためとされている。

しかし一方で、DCトラベル実装の影響で高難易度コンテンツである「零式」の攻略を目的としたユーザーが熟練プレイヤーが多いDCとされるMANAに移動してしまい、他のDCでは零式を目的としたパーティー募集が目減りする一方でMANAにおける募集数はピーク時は100を超えるという異常事態が発生。
パッチ6.1を目前に控えた2022年3月にはログイン待機時間緩和の目的で日本DCの再編*15および新規日本DC「Meteor」も新設されていたのだが、「果たしてこの再編と新設は意味があったのか」と首を傾げるプレイヤーも少なくない。
この極端なプレイヤーの集中により、MANAから他DCへ移動していたプレイヤーがピークタイムはホームサーバーに帰れない、待てど暮らせどDCトラベルが終わらない等の問題まで発生していることもあって開発・運営側からしても課題となっているようで、
プレイヤー側からも早急な改善を望む声が上がっていたが、パッチ6.4でとうとう混雑がピークに達してしまいゴールデンタイムはManaDCに入れず、ManaDCから出れば戻れるのは深夜帯など人の少ない時間のみ、ManaDC内のワールドテレポですら数時間待ちもあり得るという異常事態に発展してしまった*16

黄金の黎明(レガシー)

パッチ7.0。2024年夏発売予定。
拡張ディスク第5弾。レベルキャップ100解放予定であり、新規種族「ロスガル女性」が追加予定。
新ジョブは近接DPS「ヴァイパー」、遠距離魔法DPS(キャスター)「ピクトマンサー」が発表されている。
また、青魔導士に続くリミテッドジョブ「魔獣使い」も追加予定。

舞台はエオルゼアから見て西方の海を越えた先に存在する「トラル大陸」。
青魔法のルーツとして青魔導士ジョブクエストで一部名前が出ていた地域であり、
久方ぶりに世界の危機だのと言った責務ではなく、未知なる大陸に冒険者純粋な冒険者として雇われで参加する。


プレイヤー

プレイヤーの分身となるキャラクター。当初はただの冒険者だったが、数々の冒険を経てエオルゼアの英雄「光の戦士」と呼ばれるようになる。
転じてFF14プレイヤーの事を光の戦士、通称ヒカセンと呼ぶようになった。


様々な項目をカスタマイズできる。最初に決めるのは以下の通り。

  • 名前
 アルファベットのみ。姓と名をそれぞれ設定できる。

  • 性別
 男性または女性。(但しロスガルは男性固定)

  • 種族
 ヒューラン、ミコッテ、ララフェル、エレゼン、ルガディン、そして蒼天から追加されたアウラ、漆黒から追加されたヴィエラ及びロスガルの8種族から選択できる。
 能力値に多少の差はあるが現在ではほぼほぼ誤差のため、好きな種族でプレイするのがいい。
種族毎に2つの部族分けがあり、同じ種族でも部族が違うと外見が全く違う事がありうる。

  • 誕生日&守護神
 能力値に影響は無いので、お好みで。
 パッチ6.Xの「ミソロジー・オブ・エオルゼア」を進める中、守護神を変えるためだけに後述の幻想薬を購入したプレイヤーも多いとか。


+ 各種族の特徴
  • ヒューラン
外見はもっとも現実の人間に近い。
過去三度にわたる大移動を経て、エオルゼアでもっとも人口規模の大きい主要民族となった。
他の種族と比較してもキャラクリがしやすく、やはり外観に馴染みがあるからか使用率もそこそこ高い。

 ミッドランダー
  ヒューランの中でも、過半数を占める部族。
  過去、低地に入植した者が多いことから「ミッドランダー」と呼ばれる。

 ハイランダー
  高地ギラバニア地方を領地としていたヒューランの一部族。
  ミッドランダー族に比べて大柄で、逞しい肉体を誇る。


  • ミコッテ
大きく張り出した耳と、しなやかな尾を有す民族。
第五霊災「大氷雪時代」に、獲物を追って氷結した海を渡ってきた狩猟民族の末裔で、エオルゼアにおいてはマイノリティである。しかしプレイヤー人気はトップである。
何故か女性比率が高いという設定があるが、実際にミコッテ♀を使うプレイヤーは多く、ミコッテ♂はあまり見かけない。顔立ちがアニメ的な比率に近い為、美少女美少年が作りやすいというのが人気の秘訣か。

 サンシーカー
  自らを「太陽の使人」と称する部族で、太陽神アーゼマの信徒が多い。
  エオルゼアにおける総人口は少ないが、「リムサ・ロミンサ」では一定数が他の民族に溶け込み暮らしている。

 ムーンキーパー
  自らを「月の防人」と称する部族で、月神メネフィナの信徒が多い。
  黒衣森において狩猟生活を営むが、彼らを密猟者と見なす森都「グリダニア」の民とは長年対立してきた。
  しかし近年では和解が進み、都市に身を寄せる者もいる。


  • ララフェル
ずんぐりとした小柄な身体の民族。
主要民族の中でもとりわけ身体が小さく、容姿も得てして幼く見えがちなことから、他民族にとっては年齢を推測しにくい存在といえる。
その独特の愛らしさと裏腹に闇が深いNPCが多いからか、ハマると抜け出せなくなるプレイヤーも多い。キャーイキャーイジュピー!

 ブレーンフォーク
  ラノシア地方など、農耕に適した平野部に進出した民族。
  一般的に呑気でマイペースな者が多いとされる。

 デューンフォーク
  ザナラーン地方など、荒涼とした砂漠地帯に進出した部族。
  思いつく側から行動に移す実践主義的な彼らの性向は、商機を捉えるのに大いに役立っているようだ。


  • エレゼン
長い四肢が特徴的な、痩身長躯の民族。
かつてエオルゼアにおいて、支配的地位を占めていた先住民族であり、非常に誇り高い。ヒューランに比べやや長命なのも特徴。
彫りの深い洋画チックな美男美女を作成しやすく、また人気の高いNPCにエレゼンが多いからか独特の人気がある。でもスプリントはどうにかして。

 フォレスター
  古くから黒衣森を中心に活動してきた部族。
  秩序を好み、規律を重んじるが、ほかの民族からは理屈っぽく高慢だと思われることも少なくない。

 シェーダー
  過去数百年間、森林地帯の薄暗い鍾乳洞を拠点としてきた部族。
  束縛を嫌い、現在も都市国家と距離を置くものも少なくない。


  • ルガディン
大柄で筋骨たくましい、がっしりとした部族。
蛮勇を競い合う風習を持つため、多民族から野蛮だと思われがちだが、情に厚く忠義を尽くすことでも知られ、歴史的に偉大な武人が多くいる。
……妖精さんのせいで何故かプレイヤーからはネタキャラ的な扱いをされることが多く、正直使用率は低い方である。しかしそれだけに拘ってキャラクリをしている人が多いため、他種族よりも個性的な外観を見ることができる。

 ゼーヴォルフ
  北洋から襲来する海賊「海の狼」として恐れられた部族。
  古来からの風習に則り、古ルガディン語由来の名を持つ。

 ローエンガルデ
  北アバラシア山脈の山岳部に住み着いた少数部族。
  今でも「ウルダハ」では、剣闘士や用心棒として働く彼らの姿が見られる。


  • アウラ
パッチ3.0で実装。はるか東方のオサード小大陸にルーツを持つ民族。
硬質化した肌の一部が鱗様の美しい模様を描いているのが特徴。
男女差が極端に大きい種族として知られており、男はルガディン並の偉丈夫だが女はミコッテ並に華奢である。鱗という独特なアドバンテージや、ミコッテとは別タイプの美少女が作りやすいという理由などから瞬く間に人気を博した。

 アウラ・レン
  淡く輝く白い鱗を有する一族。
  「明けの父」の特徴を色濃く受け継いだとされ、総じて静寂を好み、忍耐強いものが多い。

 アウラ・ゼラ
  闇に煌めく黒い鱗を有する一族。
  「暮れの母」の特徴を色濃く受け継いだとされ、総じて武勇を好み、猛々しいものが多い。


  • ヴィエラ
パッチ5.0で実装。オサード小大陸の少数民族で、その名は「森の民」を意味する。古来より、森の奥深くで独自の共同体を築いて暮らしてきた。
男性は単独での放浪生活を送るしきたりのため、目撃例すら稀である。なお、外見はヒューランやエレゼンに近しいが、耳が大きく発達しているのが特徴的。いわゆるウサミミ族であり、FF12に登場した種族とほぼ同一。
身長は高いものの顔は童顔から妙齢の美女まで幅広いクリエイトが可能。しかしロスガルと同様に頭の形状が独特の為、一部を除いた頭装備が表示できない、という制約がある。
熱望されていた男性版も、パッチ6.0にて遂に実装*17。高身長で筋肉質ながら中性的といった外見であり、これまでの男性種族とはまた別の方向性でのキャラクリができる。

 ラヴァ・ヴィエラ
  森の暗がりに溶け込む褐色の肌を有する部族。
  自らを聖地たるゴルモア大森林を守る「森の護人」と定め、許可なく立ち入る者には、容赦なく槍と矢を以て応じる。

 ヴィナ・ヴィエラ
  山を彩る冠雪のような白い肌を有する部族。
  スカテイ山脈南側の山腹周辺を根拠地として、外界との接触を絶ち、今も古くからの狩猟採集生活を続けている。


  • ロスガル
パッチ5.0で実装。
イルサバード大陸に由来する民族。発達した筋肉に鋭い爪や牙を持ち、その顔付きは獅子や豹を思わせる。
その容姿ゆえ古代においては野蛮な民と見られ、他種族との争いが絶えなかったが、共通語が浸透するにつれ相互理解が進み、次第に交流が増えていった。
『FF10』に登場するロンゾ族とほぼ同一の種族。ヴィエラ同様に一部を除いた頭装備が表示されないものの、その明確すぎるケモノ顔という唯一無二の特性から主にケモナーから厚い支持を持つ。
尚、男女の出生比率に極端な偏りがあり、ヴィエラとは対照的に女性を見かける事はほとんどない。実際にゲーム中でも女性は実装されていない。
…が、パッチ6.0でのヴィエラ男性実装に続き、開発側はロスガル女性の実装も決定しているとの事。ケモナー諸氏は続報を待て!

  ヘリオン
   暖色の毛並みを有する部族。イルサバード大陸南部のボズヤ地方にて、女王を中心に暮らしていた。
   彼ら自身の言葉では部族を表す語は存在していなかったが、ひとりの女性指導者を中心に、多くの男性が行動する社会構造を、太陽を中心に巡る彗星に喩え、共通語では「ヘリオン」と呼ぶ。

  ロスト
   寒色の毛並みを有する部族。遠い過去に定住生活を捨て、移動生活を送るようになった人々。
   力仕事を担う季節労働者、荒事を請け負う傭兵、あるいは行商など、その時々で生業を変え、自由気ままに暮らしている。こうした生き様を、太陽を離れた彗星に喩えて「ロスト」と呼ぶ。



なお、公式モグステーションではオプションアイテムとして『幻想薬』という、種族と性別・外見の変更ができるアイテムが販売されている。パッチ2.0メインクエスト完走報酬としても1本だけ貰える。
あとから追加された新種族になりたい、同じ種族でも身長や目鼻立ちを微調整したいという場合、2本目以降は課金こそ必要だが気軽にキャラクターの外見を変えることができる。有志の試行錯誤により、作中登場キャラになりきるための調整内容も判明すればなりきって冒険することも出来てしまうのもミソ。
……あまりの気軽さに幻想薬中毒になる光の戦士も多いとか。モグステ人気商品ランキングNo.1常連というのも納得。オプションアイテムのセールにたくさん買っておこう

キャラクター名を変更したい場合は、モグステーションの「キャラクター名変更サービス(有料)」が用意されているが、同名のキャラクターがすでに存在する場合は変更できないし、名前が埋まっていたからといってサービス権利の返品はできないので、ちょっとリスクが高いと言えるだろう。


クラス・ジョブ

今作は装備によってクラス・ジョブが変化する「アーマリーシステム」が導入されている。
異なるクラスアクションを併用しつつ、バトルだけではない汎用性に優れた「クラス」、そして専用のアクションが使用でき、バトルにおける特定の役割を極めた「ジョブ」がある
言ってしまえば、ジョブはクラスの上位互換である。かつては使い分けに意味があったのだが現在では全く意味がない為、必要なレベルに達したら即座にジョブに鞍替えすべし。もはやクラスには初心者入門以上の意味はない。
拡張ディスクで追加される一部のジョブは、担当するNPCの配置場所の関係で該当の拡張ディスクの内容に触れる前に取得することが出来るが、一定レベルに到達すると開放されるクエストの場所に行く事が出来ずに事実上の頭打ちになる場面もある*18


※以下のジョブ説明はパッチ6.x時点での情報を基にしている。
※ジョブ(クラス)という順で表記、また前提となるクラスが無い場合はクラス欄に「なし」と記している。

+ 各クラス・ジョブの詳細

TANK

 HPが高く防御力に優れ、パーティの要となる盾役。
 敵の注意をひきつけたり、仲間を守ることに長ける。


  • ナイト(剣術士)
片手剣と盾という如何にもタンクといった風貌。きた!ナイトきた!これで勝つる!
タンク中最強の無敵スキルや、「ディヴァインヴェール」を筆頭とした軽減などの味方支援スキルを多く持つ。
スキルの内容は多くがシンプルだがその分数が多く、状況によって適切に使い分ける必要があるため操作難易度は高い。
また度重なるバランス調整の末、盾持ちなのに防御力がタンク中最低という状態にあり、8人パーティではいわゆるST(サブタンク)を担当することがほとんど。
タンクが持つ急接近アクションの習得レベルが現状最も高く、レベル74になってやっと覚える。次に習得が遅い戦士ですらレベル62で覚えるため、長期間機動力の低さにも頭を悩ませる事になる。
但しその状況対応力が半端ではない為、ごく一時期を除けばレイド攻略PTに席がないということはほぼない。
スタンさせるアクションも盾持ち故に他のタンクよりも1つ多く、スタンでの行動阻害が重要になるディープダンジョン(DD)攻略に於いては無二の活躍が見込める。

パッチ6.0では恒例の拡張ジョブ調整の洗礼により他のタンクよりかなり火力が低く、従来の機動力の低さと柔らか戦車タンクぶりも相俟ってか俺達の中村悠一にもナイトはキツい*19という評価をされた(暁月の主役ジョブなのに……)など、6.0アーリーアクセスから約1年に渡り冬の時代を過ごす事態に。
一番ひどい時期では、後述の機工士共々火力の低さが足を引っ張ってしまっていたためジョブ自体の評価もかなり低く、DPSチェックで不利だからという理由で高難易度コンテンツでハブられるという状態だった。
無論何もテコ入れがなかったわけではなく、6.2xまでは度重なる火力調整によって少しずつ火力不足は改善され、軽減スキルの多さ故に他タンクよりも多少火力こそ低い状態はそのままだったが、エンドコンテンツでも十分活躍が見込めるようになっていった。
しかし、Dotとバフの管理の煩雑さ、スキル回しのルートが複数ある上に高難易度コンテンツではスキルを回し切る前にギミックや演出で途切れてしまう等の問題は小規模改修ではどうにもならないと判断されたのか、6.3で大規模な改修が入った
オーバーホールとも形容される改修に踏み切った理由は、
  • 嘗て遠距離攻撃も出来るタンクという売り文句だったが、敵のサークルの拡大に伴い意味が形骸化した
  • 3.0でメカニクスが複雑になるように改修され、何とかやりくりして現在に至るまで積み増しを重ねた結果、玄人向けな上にコンテンツでの相性差にブレが出るジョブとなってしまった
  • アクションの前提条件が多く、瞬間的な火力を出す「バースト」がしにくい
であるとのこと。つまりナイトだけ3.xの操作システムで戦っていた…ってコト!?
改修前のスキル回しの難易度は全ジョブ中屈指とも言われており、一部では「複雑怪奇」とまで評されていたほどである。
6.3の大規模改修後は一部アクションの前提条件撤廃やDotアクションの削減と変更が加えられたことでスキル回しが6.2xと比べてシンプルになり、撤廃されていたスキルも大改修を受けて復活したため操作性は大幅に改善された。
ウェポンスキルの威力の上り幅が凄まじく、6.0と6.5で比較すると一部ウェポンスキルの威力が約2.5倍にまで跳ね上がっており、マイナーアップデート毎に何かしらの調整を受け続けた事も含め、バトル関係の調整で迷走傾向にあった6.xを象徴するようなジョブとなってしまった。
一方で問題の機動力の低さは改善されなかったため、次の大規模調整ではそこを改善してくれという声も多い。


  • 戦士(斧術士)
野生の戦士というコンセプトのもと、斧を豪快に振り回す攻撃型タンク。
「原初の解放」などの攻撃強化スキルが目を引き、範囲技が重視されるIDにおいては火力は他のタンクを引き離すほどの強さを誇る。誰が呼んだかID番長。
防御面でも自己回復や攻撃時回復効果を付与するスキルがあるためそれほど低いわけではない。特に下手なIDだとヒーラー要らずとさえ言われるほど自己回復力が高い。
その圧倒的自己回復力とトレードオフされているのか、タンクで唯一無敵スキルを持っておらず回復力を過信しているとあっさり削り倒されるという場面も珍しくない。
特に過去コンテンツのレベル制限を解除して挑む「制限解除」をソロで行う場合、ほとんどの場合戦士が最適解とされるほどである。
5.x以降は単体火力の相対的低下が目立ちレイド適正がイマイチだが、リキャストを管理するアビリティの少なさなどのおかげでタンクの中では操作難易度が一番低い。……というか、正直メインタンクは戦士一択とさえ言われた4.xがおかしかったのだが。
とかくアプデでの浮き沈みが激しい為、前パッチではよく見かけたのに今ではほとんど見ない……などという事態が多い。逆もまた然りである。
ただ5.xから6.xの調整では特徴的な部分の変更がほとんどなく、一度慣れてしまえば安定して使用することができる。
それどころか、パッチ6.2に於けるクリティカル/ダイレクトヒットの仕様変更の影響を受けて瞬間火力が跳ね上がり、6.3では味方に軽減バリアを付与する「シェイクオフ」に何故かリジェネ効果が付いたことでID番長振りに磨きが掛かった。


  • 暗黒騎士(なし)
厨二病御用達な大剣持ちのタンク。パッチ3.0「蒼天のイシュガルド」で追加。
特筆すべきは他タンクを圧倒する防御力の高さであり、ID・レイド共に安定した強さを見せる。
攻撃アビリティや管理すべきリソースが多く操作量はタンク中随一であるが、硬さのロマンスとヒーラーの負担軽減などが目的で使う人は多い。
また、暗黒騎士に限った話ではなく後述の機工士・占星術師の共通項であるが、ジョブクエストを受注する場所が蒼天エリアである関係上解禁レベルが実質50であるにもかかわらず取得直後のレベルが30と解禁タイミングを考慮すると非常に低いため、メインストーリー上で運用したい場合はレベルポーション*20を使用するかレベリングに時間を割く必要が出てしまう。
パッチ5.0の調整で念願のノックバック無効スキルと全体軽減を習得し、地位が大幅に向上した。まさに漆黒の主人公。
パッチ6.xではゲーム全体の数値を調整するデノミネーション*21の影響を受けて軽減力においては多少下がったものの、一方で火力が向上。
火力役としても十分に活躍できるようになった。開幕の操作量はえげつなくなったが。


  • ガンブレイカー(なし)
FF8のガンブレード*22使いをモチーフにしたジョブがまさかのタンクとして登場。パッチ5.0「漆黒のヴィランズ」で追加。ソイルを使って戦うという過去作ネタの拾い方にはビックリである。
盾役らしからぬ見た目の通りタンクの中で一番単体火力が高く、レイドの火力詰めなどを目的に暗黒と使い分ける人が多い。
操作量はそれほど多くはないがスキル回し自体はかなり複雑で、慣れていないコンテンツにこのジョブで行くと火力がズルズルと下がる。一方でDPSにも似た攻撃テンポの良さは他にもない魅力。
パーティー支援能力と火力のバランスが比較的良好で、初期攻略でも火力が必要となるとガンブレイカーの出番となりやすい。
単体の防御力はそこそこ持ち合わせているが、タンクの特徴となる無敵技「ボーライド」がHPを強制的に1にするというデメリットを持つ為、レイドなどで使用するなら事前に打ち合わせておこう。
操作量は忙しい部類に入るが、使えば使うほど強さが身にしみてくる玄人向けの性能である。
パッチ6.2に於ける調整では、ガンブレイカー最大の懸念事項であった射程距離の短さが大幅に改善され操作性が一気に向上した。



HEALER

 HPの減った仲間を回復するパーティの生命線。
 治癒はもちろんのこと、軽減や蘇生、攻撃までなんでもこなす。



  • 白魔道士(幻術士)
FFではすっかり顔なじみとなったヒーラー。
単純にHPを回復するピュアヒール力が他3ジョブに比べて頭2つほど飛び抜けている他、本体の攻撃力がタンクを超えている。
操作難易度・操作量がヒーラー中最低という取っ付きやすさも相まって人口が特に多い。
ただ軽減能力が低いためとことん痛い攻撃には白だけだと厳しく、パッチ5.0で緩和されたとはいえ詠唱が多く機動力がヒーラー中最低であり、移動が多いコンテンツほど相性が悪くなるという欠点がある。
パッチ6.0では基本的な性能こそ変わらないが、変わらないが故に他のヒーラーの強化についていけなかったという悲劇に見舞われる。まあ悲劇に見舞われたのはコイツだけじゃないけど……
ピュアヒーラーにもかかわらず肝心の単発ヒール力が追い付かないという深刻な問題を抱えていたが、その後の強化で回復力は向上。現在は操作量のシンプルさも相まってヒール力も高い。
また攻撃に夢中になって回復を怠るプレイヤーが少なくなかったためゴリラ呼ばわりされることが多々あったが、ヒールを繰り返すことで撃てる高威力魔法の威力が上がったことでこの点も改善された。


  • 学者(巴術士)
妖精を携えた2人3脚で戦うペットジョブ。
白魔道士とは対照的に全体バリアや軽減スキルを数多く持ち、戦闘中のリスクを下げる能力に長ける。
火力は白魔道士に及ばないもののシナジースキルと無詠唱魔法を持っている。
だがピュアヒール力が他3ジョブに比べて少し物足りず、上手く立ち回るためには敵の全体攻撃や強攻撃などを事前に察知しておく必要があるため、慣れないうちに使うとかなりヒールが苦しくなってしまう。
汎用性が高いジョブだが、操作難易度もその分高め。何気に召喚士とレベルを共有している。開発的にはレベル共有は負の遺産なのだが。
その特殊な仕様の為、レベルポーションを使用した場合、学者と召喚士は購入した方のジョブクエストが終了済、購入していない方のジョブはレベルこそ上がるもののジョブクエストは未完了という状態になる。
戦士同様、暴れるパッチと大人しいパッチの差が結構激しい。パッチ4.xではレイドでは確実に戦士と学者の席があるという異常な状態だった。
パッチ6.0では味方全体に「軽減+移動速度アップ」の効果を持つスキルを手に入れた。たかが移動速度アップと侮るなかれ、僅かな機動力の差が攻略に繋がるエンドコンテンツではこれがかなりのアドバンテージとなる。
パッチ6.4では以前は使い分けに意味があったものの、気分と好みに合わせて変える程度の意味合いしか残っていなかったサモン・セレネが削除され、クエストを完了することで2種の妖精もしくはカーバンクルから好みで妖精の外見を変更できるようになった。無造作に食われるカーバンクルェ……


  • 占星術師(なし)
カードによるバフで味方の火力支援に長けたシナジー型ヒーラー。パッチ3.0「蒼天のイシュガルド」で追加。
魔法による回復力は白魔道士に劣るものの、詠唱時間が全体的に短い上に一定時間魔法を無詠唱化するスキルを持つためコンテンツによる相性の良し悪しが起きにくい。またアビリティによる回復力の高さも優秀。
本体火力は全ジョブ中最下位だが、支援含めた火力貢献はヒーラーで最も高い。惜しむらくはカードを含む複数のバフスキルを管理をする関係で操作量が(特に戦闘開始直後は)とんでもなく多いことか。以前がMPの回復手段がソーサラー共通のロールアクション以外に存在しない関係で燃費の悪さが目立っていたがその後のアップデートで改善されている。
また、レベルシンク上限がレベル29以下のコンテンツに突入する(させられる)と、最大の強みであるカードのドローアクション解禁レベル(=占星術師の初期レベルである30)を下回ってしまうため出来る行動が極端に制限されてしまうという密かな欠点も存在する。この点は今後の調整で改善されるようだ。
かつてはピュア・バリアの両方をこなすマルチヒーラーだったが、6.0から賢者の実装に伴いピュアヒーラーに変更。カード操作による忙しさは変わらないものの、レベル90で習得する「マクロコスモス」がHP差し戻しスキルとして非常に優秀なため、瞬間的なヒール力においては現状頭ひとつ抜けている。
エンドコンテンツでカードをしっかり捌ければ君も立派な決闘者だ!


  • 賢者(なし)
複数の短杖を組み合わせた「賢具」を使い味方を守護するバリアヒーラー。断じてファンネルではない。パッチ6.0「暁月のフィナーレ」で追加。
最大の特徴は「攻撃しながら味方を回復する」という点にあり、基本的な攻撃スキルと回復効果がセットになっている。
一定時間で回復する回復・軽減スキル用のリソース「アダーガル」、味方に張ったバリアが割れた際に補給される一部攻撃スキル用のリソース「アダースティング」を管理し、一部スキルを「エウクラシア」というアクションで切り替えながら戦う。
同じバリアヒーラーである学者と比較した場合、攻撃力と機動力に優れ、継続回復と軽減力で劣る。
どちらかというと単体を回復することが得意であり、管理するリソース量自体は多いが操作量がそこまで多くない事もありヒーラーとしても比較的とっつきやすい。
ヒーラーとしては珍しい急接近スキルの存在や、スキルの多くが詠唱を必要としないインスタンスであること、6.x現在ヒーラーで唯一設置型スキルが存在しないことも機動力の点で大きく、「足を止めないと回復できない」という弱点がほとんど存在しない。
そのため、漆黒以降で急激に増加するAoEを連打するボスに対する対応力が非常に高く、AoEを回避しつつDotを更新し保険として全体にバリアを付与するなどの芸当も可能。

バリアヒーラー入門としてもオススメできるが、最低でもレベル70にならなければジョブ習得できない点と名称を見ただけではどのスキルがどういった効果なのかが非常に分かりにくい事が悩みか。
また、詠唱なしのスキルはMP消費が重い、弾数制であるなどの制約があるため、乱発しているとあっという間に弾切れやMPの消耗に苦しむことになる。
継続回復力に加えて全体ヒール力が低く、アダーガルに頼らない全体回復スキルの2/3はリキャストが120秒とかなり長い。回復量の増幅スキルもあるとはいえ、ヒールチェックが来るとわかっている場合は温存も必須である。

尚、初期案では周囲に浮かんだ玉を扱うジョブになる予定もあった。僕の大事なタマを!!
因みに、実装直後は主力の火力スキルのクールタイムがバーストタイミングと噛み合わない、アダースティングの増える条件が「単体バリアが破られた時」に限定されていたりと難を抱えていたが現在は解消されている。
そのため、全体に張ったバリアが次々にペインダメージを肩代わりして景気よく破られていくと、凄まじい音と勢いでアダースティングが補充されていく



MELEE DPS

 敵に接近し続けなければならない代わりに、高い火力を持つアタッカー。
 コンボや方向指定などをテクニカルに組み合わせて戦う。


  • モンク(格闘士)
レベルが上がるにつれ攻撃速度が上がっていくという唯一無二の特徴を持つジョブ。
手数がとにかく多く、ダメージをストイックに積み重ねる戦術を取る。
本体火力がトップクラスに高い上に、ヒーラーに優しい回復支援、そして火力支援スキルをも持つ。
その為レイドレースの初期攻略に採用されることも多い。
前方限定だがエネミーに高速接近するスタック型のスキルも持つため、敵の範囲攻撃からの退避や攻撃が収まった後に距離を詰めたい場合の対処も容易。
一方他のメレーが持つ申し訳程度の遠距離攻撃を一切持っていない為、ギミックによっては火力がガクンと落ちることもある。それを差し引いても火力が余りにも出ていない場合は「猫パンチ」と揶揄される事も……。
強ジョブではあるもののメレーに始めて触れる人には敷居が高いかもしれない。
かつては方向指定が尋常でなく厳しく、攻撃するほどバフがスタックし攻撃速度が上がる仕様だったが演出などで殴れない時間がパッチを経るにつれ長くなっていきバフの維持が困難になっていたため5.4で削除された。
パッチ6.0ではメカニクスに大きな変更が入り、一部方向指定の削除及び必殺技が追加。今までペチペチ叩いているだけという評価を払拭した。
スキル使用に必要な「型」バフの維持も楽になった為、かつてと比較すると大分とっつきやすくはなった。にもかかわらずジョブイメージが変わらないのはジョブクエ担当NPCのせいだと思うんだよなぁ……


  • 竜騎士(槍術士)
槍を持ってビュンビュン飛び回るメレー。
モンクや忍者のような独特なシステムがない分、スキルにアイデンティティが全て詰め込まれている。故にスキル回しの1ループが2分と召喚士と並んで全ジョブ中最長。
本体火力は平均的だがシナジースキルがDPS中忍者と並んで特に強力で、ID・レイド共に多くの採用実績を持つ。
方向指定が高レベル帯になるまで存在しないためメレーの中では比較的初心者向けではあるが、数多くのジャンプによる硬直の制御を行う必要はある。
6.1での調整でジャンプの硬直がかなり緩和され。結果的に機動力が大きく向上した。
また、6.2ではメカニクスにも手が入るとされ全世界の竜騎士は震えて続報を待つ状況だったが、先述の通り7.0まで延期となった。
6.4ではスキル「ドラゴンサイト」にまさかの方向指定無視効果が追加され、ジャンプ時の悩みの種であった一瞬発生する座標移動が撤廃。
これにより、ジャンプの着地先に発生したAoEにうっかり突っ込んで大ダメージという事故が事実上消滅したものの、LBは依然として微量の座標移動が発生するので要注意。
リューサンと竜騎士は違うので気を付けよう!!


  • 忍者(双剣士)
シーフの要素を含んだ忍者でござる。パッチ2.4「氷結の幻想」で追加。
「印」と呼ばれるコマンドを組み合わせて様々な攻撃やバフを実行するのが特徴。
スタック及び移動先指定型の専用アクション「縮地」による瞬間移動*23落下ダメージ軽減及び移動速度アップの特性を持つため、マウントやスプリント等のアクションに頼らずともそこそこ移動力が高いという唯一無二の長所を持つ。
但し、特性上ジョブの相性格差が特に大きく、味方の構成によってはプレイヤースキルによらず力を発揮出来ないこともしばしば。
方向指定やリソース管理は標準的だが、バーストを最大限発揮出来るように工夫しながらスキルを回すためには慣れがいる。
また、印をどの順番で入力するかによって発動する忍術が変動し、入力に失敗したまま強引に忍術を発動すると兎が出てきて終わるため、印の順番を覚えるまでは苦労する事も珍しくない。
レベル45で解禁される印が絡む「風遁の術」がアキレス腱であり、風遁の術の効果時間を攻撃と同時に延長出来るアクションを習得するまでは都度印を切って更新する必要があるため、延長アクションが習得出来るレベル52、54、60*24までは操作が非常に忙しくなる。
パッチ6.0にて全世界のNINJAが待望していた雷を纏っての攻撃を得た。……はいいのだが、そのスキルが突進技であったことが悲劇を生んだ。
FF14において突進技とは「硬直を伴う故に計画的に使用しなければならない」という諸刃の剣なのだが、6.0の忍者が火力を出す為には1分間に6回の突進を必要とした。その結果は言うまでもない。
そのせいで付いた蔑称愛称はとあるNPCをもじってトッシングウェイ。
流石に開発もまずいと思ったのか、6.05で速攻修正が入った為にトッシングウェイは瞬きのような伝説を残して終わった。その後6.1で今まで愛用していた「だまし討ち」が「ぶんどる」に変わるという謎の悲劇に見舞われるのだが、このゲームの忍者は度々こういうネタとしか思えない目に遭うのである。
……ネタ要素こそ多いものの、単体火力が高い上に高いシナジー力を持っているためにレイドでは多くの場合席があり、ダメージブースト手段を持つため、全員でのバーストタイミング管理を任される事も珍しくないジョブ。
印の入力に慣れさえすれば約2分置きにデバフによって自分のみ1分間最大15%のダメージブーストを乗せた大火力を叩き込めるという特徴故に、ギミック上瞬間火力が求められるID等でもお呼びが掛かる場面もある。
パッチ6.xでは上述のトッシングウェイ修正以外に目立った上方修正を受けないまま駆け抜け、ナイトとは対照的に安定した火力を叩き込む姿を目撃される事となった。


  • (なし)
シナジーを一切持たない孤高のメレー。パッチ4.0「紅蓮のリベレーター」で追加。
「必殺剣」や詠唱が必要な「居合術」といったロマン砲を数多く備えており、モンクすら凌駕するほどの超火力で敵を翻弄する。
方向指定はメレーの中で一番緩く、なおかつメレーでは珍しく遠隔攻撃を強化できるスキルがあるため、多少なら離されることへの耐性がある。超火力も相まって爽快感の高いジョブである。
一方アビリティを綺麗に回すためにはスキル回しをきっかり1分に纏めなければならず、コンテンツの難易度が上がるほどGCD数の計算が求められるといったテクニカルな面もある。合う人には合うが、合わない人にはとことん合わないジョブ。
パーティーメンバーへのバフこそ持たないものの、自身がバフを受けた際の火力は他を圧倒する……はずだったのだが、6.1において居合術が確定クリティカルになるという大きな変更に見舞われる。
これにより、侍のメインダメージソースである居合術が他のバッファーによる恩恵が受けられなくなるという悲しい状態に。かつて踊り子の確定相方席とまで言われた立場は消え去った*25
また、4.0の実装時からずっと存在していた「回天」スキルの削除など、今まで愛用していたプレイヤーにとっては中々馴染みにくい変更が多い。
回天の削除に加えて元々「自身の前方に扇型」の範囲攻撃の居合術「天下五剣」がパッチ6.1で「自身を中心とした円形」に変更された事が致命傷で、タンクがまとめた敵のど真ん中で詠唱キャンセルに怯えながら詠唱しなければならないという事態に。
一応総合的な火力に関してはほとんど変更がないため、一撃の超火力ジョブというよりは安定してそこそこのダメージを出していくジョブというのがパッチ6.1xまでの評価だった。
パッチ6.2に於ける調整では、クリティカル/ダイレクトヒットの仕様変更と居合術の確定クリティカルが噛み合い高い瞬間火力を叩き付ける事が可能となった。


  • リーパー(なし)
大鎌を用い、異界ヴォイドの妖異と契約して共に戦うという暗黒騎士と赤魔道士をも上回るスタイリッシュ厨二ジョブ。
基本的には味方へのバフよりも単体としての火力を重視したジョブで、バースト時に高火力スキルを連発できるという爽快感の高いジョブである。
スキル説明を一見しただけでは取っつきにくいジョブに見えるのだが、実際に触ってみればほとんどのスキルが扱いやすく完結しているため、非常に完成度の高いジョブと言える。
また、クールタイム20秒で街中でも使用可能な前/後方15m先への瞬間移動スキルを所持しているのも特徴でIDやマウントが使用できないエリアでの移動手段として重宝されている。
勿論ボスでの範囲攻撃の回避手段としても有用だが、勢い余って時間差で発生した範囲攻撃の最中に突っ込むという事故にも注意が必要な点は赤魔道士の後方ジャンプスキルと同様。
また、開始レベルが6.x現在最高の70という高レベルの弊害によって主力スキルが高レベル帯に固まってしまっており、レベル50以下にシンクされた際は火力が悲しいことになってしまう。
6.0での実装当初はガチで火力の高さと操作性が他ジョブをぶっちぎっていた為、新ジョブということを差し引いてもメレー人口の大半がリーパーに流れるという有様だった。大鎌はあんなにブンブン振り回せるのになぜ大剣は……となるユーザーもいたとかいないとか。
現在は操作難度に応じたお仕置き調整を受けた結果火力が相対的に低下したものの、適当に木人を殴っていればスキル回しが自然と身に付くとさえ言われた扱いやすさはやはり大きな魅力である。
プレイヤーに先駆けてとあるズッ友が先にジョブチェンジしていたことでも話題になった。
ジョブの起源がガレマール帝国の武装農民のため、「ギャザラーに転向した」「アルティメット農民」「ヒカセンをストーキングしている間に身についた」など散々な言われようである


PHYSICAL RANGED DPS

 火力が低めな代わりに、高い機動力と支援能力を持つアタッカー。
 スキル回しの方向性がロール内でも多様なのが特徴。


  • 吟遊詩人(弓術士)
3種類の歌(全体バフ)を使い分けながら戦うジョブ。
数多くあるウェポンスキルをコンボではなくProcで使い分けるため、感覚を掴むまで火力が出てるかどうかを自覚することが難しい。
一方支援能力はパッチ5.0以降弱体化こそしているがなお豊富で、火力支援はもちろんのこと、回復強化・全体軽減などの支援を行なうことができる。
同ロールの他2ジョブに比べると性能が平易であり、操作難易度もあまり高くないため、ProcやDot管理のもやもやさえ克服出来れば幅広く活躍できるジョブ。
4.xから方針転換を行なったため支援弱体化は賛否両論ある様子。『吟遊詩人』と『狩人』のバランス取りには運営も苦労しているようである。
6.0以降は一部のバフが自身にも適用されるために火力が向上した……のはいいのだが、6.1では、パーティーに詩人が2人以上いる状態である歌を歌うと勝手にもう1人の同じ歌が上書きされて歌えなくなってしまうという深刻な不具合に見舞われる羽目になった。マイクの奪い合いをしているわけではない。


  • 機工士(なし)
かつて使用率があまりに低かった為に5.0でシステムが根本的に作り変えられた事実上の新ジョブ。パッチ3.0「蒼天のイシュガルド」で追加。
攻撃支援を一切持たない「ピュアレンジ」であり、侍や黒魔道士に比べて火力自体は劣るが、ギミックによる火力低下が理論上ほとんど発生しない。
全ジョブ中最もバーストによる火力の振れ幅が大きく、忍者や竜騎士などの短時間シナジーとの相性がとてもよい。現在は後述の赤魔道士と共に初心者にオススメ出来るジョブとなっている。
しかし一時的にGCDが高速回転する関係でボタンを押す精度が求められ、ロスを減らすためには様々な工夫が必要。それでも一定火力を出すのに苦労はしないため、レンジ初心者はとりあえず触っておいて損はないだろう。
一方でピュアレンジという特異な立場の為に支援・火力共に頭打ちになってしまう事が多く、操作量以外の点での強みが薄いという難点を抱えている。
他のレンジと比べてProc管理に悩まされないという長所はあるものの、その他の長所がないのも悩みの種であり、スキルの火力アップをほぼパッチ毎に貰っているが焼け石に水で、根本的な解決に至れず迷走している感が否めなかった。
しかし、パッチ6.3調整では一度削除された軽減技「ウェポンブレイク」がまさかの復活。主力技のオーバーヒート及びワイルドファイアも天敵であったラグ対策を含めた調整が施された。
更に主力であるガウスラウンドの基礎威力上昇、アクティブスキルによる攻撃力の底上げ量も上昇し、「どうせまた雑にドリルの威力が上がるだけだろう」と諦め半分だった機工士達の予想を裏切る大幅な火力上昇となった。

  • 踊り子(なし)
火力寄りに調整された吟遊詩人に代わり台頭したDPS中屈指のバッファー。パッチ5.0「漆黒のヴィランズ」で追加。
指定したPTメンバー一人とタッグを組みほぼ永続的に火力支援を行える「クローズドポジション」、 忍術と似たコマンドで様々な効果を発動する「スタンダードステップ」などが特徴。
コンボとProcが両方存在する特異な仕組みであり、スキルは全体的に範囲技が多い。そのためIDでのまとめ狩りがレンジで一番強い。
一方単体における本体火力はDPSの中で一番低く、タッグを組んだ相手のジョブと練度に大きく火力を依存するため野良では敬遠されてしまうこともある。
支援されると好きになってしまうという問題点も一部では指摘されている。
また、レンジなのに仕様上近接戦をしなければならない場面があり、ランダムでprocするコンボとアビリティの管理が煩雑で、操作自体が簡単だがうまく使いこなす難易度はレンジの中でも高い。
とはいえその仕様のメリットとして機動力が非常に高く、1ミスが問われるレイド攻略で抜擢されることも多い。


MAGICAL RANGED DPS

 攻撃に詠唱を必要とする代わりに、高い火力を有するアタッカー。
 他ロールではあまり見られない独特の操作感を持つ。


  • 黒魔道士(呪術士)
自身の力を全て火力に注いだ固定砲台。
シナジーはおろか、攻撃力のあるアビリティすら一切存在しない。
火力は全ジョブ中最強であり、侍と比べてロマン砲こそ少ないが高い火力を常に維持し続けることが出来る。更にMPが事実上無限に利用可能。
しかし問題なのは攻撃のほぼ全てに詠唱時間が存在し、移動スキルや貴重な無詠唱化スキルを使わないと全く移動ができないこと。
AoEが来る度に詠唱を中断して退避する(=その度に攻撃の手を止めざるを得ない)事もしょっちゅうであり、その特性上ボスによって変速的なスキル回しを要求されることもザラで、操作難易度はとてつもなく高い。
IDではお手軽最強ジョブだが、レイドで使うならかなりの覚悟と研究が必要である。
また低レベル帯では使えるスキルが少なく扱いにくい上に、他ジョブと比べても肝心の火力面ですらお粗末な問題があるため早々にレベルを上げきるかジャンポを使用することが推奨される。
吉田Pのメインジョブである為、下手に強化すると「やはり吉魔」「贔屓」と言われ*26、弱体化したらしたで文句を言われるという意味でも難しいジョブである……


  • 召喚士(巴術士)
常時呼び出せるカーバンクルに3種類の蛮神の力を憑依させそれらを使い分けながら戦うキャスター。機工士と同じく6.0でシステムが根本的に作り変えられた事実上の新ジョブ。
漆黒以前は召喚したペットに攻撃を指示しながらDotを維持して戦うジョブだったが6.0からはメカニクスに大きな変更が入り、イフリートやタイタンといった蛮神を召喚できる文字通りの召喚士となった。かつてDot士とさえ揶揄されたDot関係は全て削除され、召喚獣のローテーションで攻撃を行うかなりシンプルなジョブとなっている。大きな難点は召喚獣のエフェクトが派手なせいで敵の攻撃と見間違えやすい部分。
キャスターでありながら詠唱が必要な魔法が殆どないのが特徴で、使い慣れるとモンク並の火力とレンジ並の機動力、自己バリアによる自衛力、パーティメンバーに対する攻撃バフ、そして鬼に金棒と言わんばかりの蘇生スキルを兼ね備えるインチキジョブと化す。
特に「詠唱が必要な魔法が殆どない」という点はコンテンツの難易度が上がるほどに凶悪性を増していき、「漆黒」以降のノーマルコンテンツでも出現頻度が激増していくAoEを連打するボスに対して移動し続けながら一定火力を叩き込めるという事に繋がっていく。

だがあくまで「汎用性の高さ」がウリであり、バースト周期が完全に時間に依存している関係上バースト中に注ぎ込める火力が限られているため練習・初期攻略や周回PTにおいては他2ジョブの方に軍配が上がりやすい。
加えて、HP回復スキルのフィジクも所持してはいるが、レベル90でガチガチに装備等を固めても回復量は雀の涙であり、頼りに出来るのは本当に初期のみ。召喚が蘇生やフィジクに専念を始めたら少なくともヒーラーが壊滅状態などの本当にやばい状況であるということである。
一方でこれは敵を殴らずともバーストタイミングが確実に戻ってくるというメリットでもあり、レイドレースが終わった時期のコンテンツ周回や長時間の戦闘を強いられる上に敵を攻撃できない時間がある絶コンテンツ等では召王とも言われるほど使用率の高いジョブ。


  • 赤魔道士(なし)
全ジョブ屈指の使いやすさで初心者からトップ勢まで愛されるイケメン。パッチ4.0「紅蓮のリベレーター」で追加。
代名詞とも言える「連続魔」は1度魔法を詠唱すると次の魔法詠唱をカットするものとして登場。
よって無詠唱蘇生を無限に行うことができ、MPはカツカツになるが練習PTでPTメンバーを次々蘇生する様がイケメンたる所以である。
一方火力はキャスターとしては低い方で、召喚とは対照的にあっという間に慣れるが極めようとすると後方ジャンプ技やキャスターなのに接近技必須、火力に直結するProc管理というストレスに苦しみ始めるという、操作難易度が2極化するジョブ。
後方ジャンプ技の跳躍距離が15mとかなり長く、特定のクエストでは後方にジャンプした拍子に落下死という大事故に見舞われる危険性があるにもかかわらず攻撃アビリティでもあるため封印するわけにもいかないというジレンマを抱えていたが、クールタイムを共有する別の近接攻撃アビリティが同じ威力に引き上げられたためこの点は解消された。
ちゃっかりナイトと共に自己回復魔法を持っており、ソロ攻略では選択肢に上がりやすいが、MPの調整に伴う評価の変動が最も高いジョブとも言える。
6.0でもその立場は変わらないどころか操作性と攻撃力の向上に加えてまさかの全体軽減アビリティまで与えられ、6.5で「支援能力の高さを差し引いても低すぎた」として火力調整を受けたため、安定して使用できるキャスターとして評価は高い。


LIMITED JOB

レベルキャップが低い、CFによるマッチングを使用できない、絶や特殊フィールド探索などを行えない等の制限はあるが、一方で他ジョブに見られない特殊なスキルを持つジョブ。
パッチ6.55現在では1ジョブのみ該当。

  • 青魔道士(なし)
モンスターから特定の技を受けることでその技をラーニングできるFF伝統のジョブ。パッチ4.5「英雄への鎮魂歌」で追加。
出番が限られている分同レベル帯においては他の追随を許さぬ性能を持っており、特にIDやF.A.T.Eでは雑魚を行動不可能にさせながら範囲即死で一掃しつつ、ボスは大量の青魔法を用いた一斉バーストで大ダメージを叩き込むといった唯一無二の戦い方が出来る。
他のジョブの技と違って青魔法はレベルがいくつであっても使用制限が無いため、低レベル相手になればなるほど青魔道士の強さが浮き彫りになって行く。
特にメジャー/マイナーアップデートの1ヶ月ほど前から開催されるトークン収集イベント「モーグリコレクション」に於いては猛威を振るい、1周あたり5分ほどかかるコンテンツを最速1分30秒ほどに短縮という爆速周回まで可能にしている。
そしてその誘蛾灯に誘われたヒカセン達がその下準備の難易度に心をへし折られるのも恒例行事と化しており、爆速周回の甘い蜜だけ吸おうと準備不足のままレベルと装備だけ整えた青魔道士は「ゼニガメ*27呼ばわりされる事も……。

装備の分類はMAGICAL RANGED DPSだが「エーテルコピー」という青魔法を使う事でタンクロール、ヒーラーロール、DPSロールに特化したスタイルを使い分ける事も出来る為、青魔道士だけでのパーティも普通に組めてしまう。
パッチ6.5時点で青魔法は124種類存在しており「目からビーム」「臭い息」と言ったおなじみの技に始まり、蛮神などのボスキャラクターが使う大技(履行技)をラーニングして扱う事も出来る為、非常にロマンがある。そこです、自爆しなさい。
経験値獲得の処理が他ジョブと違い、基本的にソロでフィールドモンスターを狩ってレベリングしていく。その仕様上、高レベルタンクと徒党を組み漆黒エリアで1時間ほど粘ればレベルだけはキャップに非常に到達しやすい。
一方でダンジョンやレイドにいるモンスターからしかラーニングできない技も多く存在する為、PTプレイも重要になるという独特な育成が必要。
そして青魔法はレベルで会得出来ずラーニングしなければ増えない為、如何に青魔法という手札を増やしていけるかがこのジョブを使う為の肝である。
バースト火力自体は全ジョブでもトップレベルだが、全体的なリキャスト時間の長さ故に継戦能力自体は最低クラスに位置する。ただ闇雲に撃ちまくるだけでなく、青魔法を切る順番も考慮する必要がある。

なお、青魔道士8人を揃えてレベルシンクあり=実装当時の難易度そのままの零式コンテンツをクリアするというとんでもないアチーブメントが存在し、場合によってはコンテンツ内プレイヤーステータスを上昇させるバフ「超える力」を使わないでクリアするというアチーブメントすら存在する。
言わずもがなではあるが、現状クリア可能なアチーブメントの中でもトップレベルの達成難易度となっている。




主な用語

エーテル

FFお馴染み、MPを回復するアレ。しかし作中で「エーテル」という言葉が登場する場合、多くは星を巡る生命エネルギーとしてのエーテルを指すことが多い。
全ての生命の中に存在するエネルギーであり、有機物・無機物問わずに内包している。過去作で言えばFF7のライフストリームが考え方として近い。
このエーテルを何らかの形で外界に放射するのが、作中の「魔法」の基礎的な考え方である。また環境内のエーテル濃度が高い土地はそれに比例して豊かな事が多く、エオルゼアが「神々に愛されし地」と呼ばれるのもその環境エーテル濃度が特別濃いからである。
なお、今作におけるクリスタルとはこのエーテルが何らかの原因で高濃度・高純度のまま結晶化したもの。

ハイデリン

作中の舞台となる惑星。
中枢には「マザークリスタル」と呼ばれる超巨大な星の意志とでもいうべきものが存在するが、それがいつから、どのようにして存在しているかは定かではない。
過去に「霊災」と呼ばれる大規模な災害に何度か襲われており、その度に文明が勃興・滅亡を繰り返してきた。

霊災

過去、ハイデリンにおいて文明を滅ぼす程の災厄が幾度か起こった。それが霊災と呼ばれる大規模な災害である。
その災害は洪水や地震、戦争など、様々な形で起きているが、いずれも当時発達していた文明では防ぎきれないものだった。それどころか、その文明が災害を助長してしまった例すらある。
尚、霊災を期に人類の歴史は「星歴」という形で区切られており、第七霊災を経た現在は第七星歴。星歴にもよるが、だいたいひとつにつき数千年の歴史がある。

超える力

プレイヤーを始めとする何人かが持つ異能。
その力は文字通り何かしらの障害を「超える」力であり、例えば言語の壁を超えて意思疎通ができる力、時間の壁を超えて過去や未来を視ることができる力、物質界とエーテルに満ちたエーテル界の壁を超えて物質的な限界を超える力……などがある。
実際にはこの内のどれかを、しかも弱いレベルで持っている人物がほとんどであり、プレイヤーのように複数かつ強力な能力を持つ人物は歴史的に見ても非常に稀。主人公補正である。
ゲームシステム的には一部コンテンツにおいて、本来のステータスを大幅に強化する力として扱われる。

アシエン

数々の神話や伝承、歴史書の中にその存在を確認できる謎の存在。「天使い」とも呼ばれる黒法衣の集団であり、過去の大規模な災害や戦乱には彼らの暗躍があるとされている。
多くの蛮族に対して「蛮神」を召喚する方法を授けたのも彼らであり、主に霊災を起こすことが主目的のようだが、その真意は分かっていない。
基本的に「本体」となる魂を自在に操り、他の生物や人間に憑依することで物質世界に干渉している。その為、彼らを滅ぼすにはその魂を消滅させるためのエーテル的な手段が必要になる。
『ソディアーク』なる神を信奉しているようだが……



国家・組織・人物(NPC)

暁の血盟

旧FF14において賢人ルイゾワ率いる「救世詩盟」とミンフィリアが設立した「十二跡調査会」というふたつの組織が第七霊災後に合併して生まれた秘密結社。
その使命は「エオルゼアの救済」にあり、国家や組織という枠組みを超えて活動している。
独自の人脈を多く抱え、権力者に対する助言をも行う他、『超える力』と呼ばれる異能を持つ人物をスカウトし、その能力の活用及び秘密の解明も彼らの活動目的の一つである。
プレイヤーの分身たる冒険者を強力な「超える力」の持ち主、伝説の光の戦士の再来としてスカウトし、以後プレイヤーの冒険を後押しする存在となる。一応後押ししてるんだよ。
登場人物からは「暁の血盟」または略して「暁」と呼ばれる。主要なメンバーは学術都市シャーレアンにおいて何らかの技能を修め、「賢人位」を持つ賢人と呼ばれる。

+ 暁の血盟に所属する主な人物
・ミンフィリア・ウォード
CV:沢城みゆき・鎌倉有那*28
現在、「暁」の盟主を務める女性。プレイヤーと同じく『超える力』を持っており、過去を幻視する力を持っている。
27歳という若さでありながら秘密結社のリーダーを務め、多くの組織との緩衝役をこなしている。しかし「暁」の大本の部分はルイゾワが築いた為、戦う力も優れた見識も持っていない自分がお飾りに近いとは自覚している。
もしもし、私よ……何故かとはあえて言わないものの、一部のプレイヤーからは微妙な評価をされている人。
元々は単なる採掘師だった彼女に『超える力』を持つという理由で多くを求める「暁」の体質と状況が問題と言えば問題ではあったものの、その問題は巡り巡ってプレイヤーに押し寄せる事に…。

・サンクレッド・ウォータース
CV:中村悠一

「暁」に所属する賢人。サバイバル術と諜報技能のスペシャリスト。軟派な優男で女性を口説くことに長けているものの、そのせいでトラブルを抱えることも多い。
一方で数多くの武器の扱いに長け、ゲーム中では剣術士・シーフ(忍者)・ガンブレイカーと多くのジョブを使いこなす。
過去、彼のミスのせいでミンフィリアの人生に多大な影響を与えてしまっており、その負い目もあってミンフィリアには複雑な思いを抱いている。
パッチ5.xではもう1人の主人公ともいえる立ち位置であり、パッチ5.0ストーリー以降ジョブはガンブレイカーとなる。
コンテンサポーターでは「暁」のタンク枠、或いは数少ないメレーDPSを担当する(3.xのコンテンサポーターでは剣術士か双剣士扱い)。
5.0以降はガンブレイカーの回復も兼ねた攻撃スキル「ブルータルシェル」がサンクレッドのみ回復効果が非常に高く設定されており、生半可な装備のタンクなら落ちかねない程に敵をまとめても生き残っていたりと安定感がある。
この事から、「コンテンツサポーターのタンク枠は利用できるのなら取り敢えずサンクレッド」とまで評されている。
但しとある理由からガンブレイカーが使える一部のウェポンスキルが使用出来ず、コンテンツサポーターとして事故の原因と成り得るためか無敵技の「ボーライド」が封印されているため注意が必要。

・ヤ・シュトラ・ルル
CV:茅野愛衣

「暁」に所属する賢人。エーテル学と魔法学に長けた才女であり、クールビューティーな学者肌の人物。
多くの魔法を使いこなす能力に長けており、割とプレイヤーは初期からちょいちょい彼女に助けられることが多い。その代名詞的な「ヤシュトラバリアー」がなければ全滅していたであろう場面もあった。
一見冷徹な雰囲気を与えるものの、実際には面倒見がよく負けず嫌い。ヤシュトラママ……
永遠の23歳を自称するものの、実際の年齢は不明。でも少なくとも26歳の妹(七女)がいる家族の長女それ以上はいけない。
パッチ4.xまでは幻術士相当だったが、パッチ5.0ストーリー以降は専用ジョブである魔女にジョブチェンジ。パッチ6.0以降は元々幻術士相当であった事を生かしヒーラーロールを担当する場面も。
5.0以降の基本的なロールはDPS(黒魔道士)扱いであり、専用の攻撃スキルによる火力支援も行うが、黒魔道士故に敵のギミックによっては詠唱が度々中断される事が欠点。
ただし、とある理由から範囲攻撃に巻き込まれそうになると退避を優先するため、コンテンツサポーターを利用した攻略や周回では回避タイミングのお手本にもなる。

・ウリエンジェ・オギュレ
CV:KENN

「暁」に所属する賢人。本拠地である「砂の家」の執務長を務める人物であり、魔法学や数々の預言を納めた「預言詩」の研究における権威。
幼少の頃から預言詩を好んで読んでいた為、言い回しが中二病難解で詩的に過ぎるきらいがあり、よく人からは気難しい人物と誤解されがち。
実際には情と忠義に厚く、他者への気遣いを忘れない男である。
ルイゾワの弟子のひとりでもあり、ルイゾワの孫であるアルフィノやアリゼーへの忠誠心も強い。
パッチ4.xまでは巴術士だが、パッチ5.0ストーリー以降は占星術師にジョブチェンジ。シャーレアン時代に習得した所謂「本場」仕込みであり、プレイヤーとは別の流派の占星術である。
5.x時代は占星術師の仕様がコンテンツサポーターと噛み合わずまごつく場面も多々あったが、6.0でピュアヒーラー化した事でそれが解消。
コンテンツサポーター中は凄まじい勢いでカードを捌き、攻撃・回復・バフとデバフによる支援をバランス良くこなす片手間に時々しびれを切らしたように雑魚敵をデスで抹殺する必殺仕事人。
占星術師のピュアヒーラー化の恩恵を一番受けたキャラだが、回復を優先するあまり範囲攻撃から逃げ損ねる事があり、最悪の場合IDのボス戦でギミックに巻き込まれて床に転がっているという状況も起こり得る。

・イダ・ヘクスト
CV:遠藤綾

「暁」の一員。賢人位こそ持たないものの、格闘術のエキスパートである。
常に明るく振舞うムードメーカー。学術に関してはサッパリだが、その前向きな姿勢が他のメンバーに与える影響は大きい。そして太ももが眩しい。
ガレマール帝国に占領された都市国家アラミゴの出身であり、いつか帝国からアラミゴを奪還することを望んでいる。
その性格とは裏腹に常にマスクで素顔を隠し、賢人ではないにもかかわらず首筋に賢人位持ちの証拠である刺青を入れているなど謎な部分が多いが……


・パパリモ・トトリモ
CV:喜多村英梨

「暁」の賢人。賢人ルイゾワの一番弟子であり、シャーレアン魔法大学を次席で卒業した秀才。
イダのお目付け役兼相棒といった間柄であり、昔イダの命を救った時からなんだかんだ彼女の面倒をよく見ている。
ララフェル族かつ声が声なので分かりにくいが、実は42歳と中々のおっさん。

・アルフィノ・ルヴェユール
CV:立花慎之介

賢人ルイゾワの孫にして、シャーレアンの名門ルヴェユール家の御曹司。若干11歳にしてシャーレアン魔法大学に飛び級で入学し、数々の修士号を取得した紛れもない天才。
祖父ルイゾワを尊敬しており、彼の「エオルゼア救済」という理想に共感した為に16歳の若さで家を出、エオルゼアに渡った。
やや理屈っぽくお坊ちゃん気質で、その理想の高さゆえに現実が見えていない部分が多々ある。更にお坊ちゃん気質からくる金銭感覚から金遣いも荒く、「暁」の会計を務めるタタルの頭痛の種となっている。
当初は自身の能力と理想を疑わず、ルイゾワを知る「暁」の面々が彼に重要な役割を押し付けた上、彼がなまじ優秀だった為にヨイショするような形で天狗振りを見過ごしてしまった事等*29も相俟って「暁」の実質的な指導者として活動していくが、プレイヤーと出会い、数々の挫折と経験を経て大きく成長していく。
そして挫折を経験するまでの天狗だった時期はプレイヤーを含めた自他諸共に認める黒歴史認定を受け、度々イジられる事になるのであった
パッチ2.x~4.55時代は巴術士、5.xストーリー中は学者相当に、パッチ6.0ストーリー以降は同パッチ新規ジョブの賢者にジョブチェンジする。
3.xのコンテンツサポーター上ではDPSかヒーラーを担当し、プレイヤーのロールで変動するが基本的にはヒーラーを担当する(プレイヤーがヒーラーの場合のみDPSを担当)。
5.xの間は攻撃方法は学者に近くロールもヒーラー枠だが、妖精を召喚せず2種のカーバンクルを召喚・使役しているため通常の学者と比較するとかなり変則的。

・アリゼー・ルヴェユール
CV:村川梨衣

アルフィノの双子の妹で、同じくルイゾワの孫。アルフィノ同様に飛び級の天才だが、割となんでもそつなくこなすアルフィノに劣等感を抱いている。
顔立ちや髪型、2.x時代は服装まで瓜二つ。衣装に関しては母親が良かれと思ってアルフィノと同じものを与えていた影響で、アリゼーとしては悩みの種であった様子。
政治家の両親や、同じく政治的な資質を持つアルフィノに対して負い目があった自分を可愛がってくれたルイゾワを誇りに思っており、アルフィノ同様に祖父の理想を叶える為にエオルゼアに渡ってきた。
しかし、2.xストーリー中に後のアルフィノ本人が認める程に中身が伴わない理想論を語る彼と、(国の体裁上仕方のない事とはいえ)綺麗事を演説で語るエオルゼア三国の姿に苛立ちが限界に達し一方的な喧嘩別れに近い形で別行動を取り、3.xで暁に本格的に合流する。
兄と比べると口よりも先に手が出る性格で、長い弁論をするよりも実際に行動する方が得意。その姿は一見アルフィノと正反対ながらも、互いに足りない部分を補える良い兄妹とも言える。
「大迷宮バハムート」の調査にあたってプレイヤーと出会い、以後プレイヤーに密かな憧れを抱いている。
ぶっちゃけ「暁」におけるヒロイン力の権化。
パッチ2.xストーリーでは巴術士、3.4ストーリー中は諸事情から剣術士だが、4.0ストーリー以降は赤魔道士にジョブチェンジ。
赤魔道士の師匠が「アリゼーは回復魔法が苦手だった」と口にするように回復魔法の頻度はかなり低いが、タンクのHPが危険になると回復行動を取る。万一ヒーラー担当のNPCが倒れても蘇生して復旧するため、初見での攻略時の保険として起用されるケースが多い。
強いて言えば、リミットゲージが1本でも溜まるとすぐにぶっ放そうとする引き金の軽さが欠点。また、詠唱を粘るあまりAoEをど真ん中に捨てるなどの事故も起きやすい。
なお、アリゼーとプレイヤーの赤魔道士としての師匠(担当NPC)は同一人物であるため、立場的にはアリゼーが姉弟子である。

・タタル・タル
CV:伊瀬茉莉也

「暁」の受付係兼会計を務めるララフェル。「~でっす」等の独特の口調と羽根付き帽子が特徴。
ミンフィリアとは「暁」の前身組織の立ち上げ時からの付き合い。戦闘能力は皆無だが、手先が凄まじく器用で事務方を始めとした後方支援が専門。
影の苦労人であり、金銭感覚がお坊ちゃんなアルフィノとの相性は(金銭面限定で)悪く、彼の悪意なき多額の出費で頭を抱える場面も。
シナリオが進むに連れて彼女もまた精神的な成長を遂げていき、舌戦では強かな一面を強めていき時々悪どい表情を浮かべる。またの名を「真のラスボス」。



ガーロンド・アイアンワークス

元ガレマール帝国の筆頭機工士シド・ガーロンドがエオルゼアに亡命後、立ち上げた技術者集団であり企業。
「技術は自由のために」をモットーとし、様々な経歴を持つ技術者が参加している。
その技術力はシドを始めとしてエオルゼア内では屈指のものだが、一方でシドが経営にそこまで興味を持っていない為に、その貢献度に比して経営はいつも火の車である。

+ ガーロンド・アイアンワークスに所属する主な人物
・シド・ガーロンド
CV:小山力也

『FF』お馴染みのシド。今作はヒゲを蓄えたナイスガイ。
かつてガレマール帝国の筆頭機工士を務めたミド・ガーロンドの息子であり、彼自身もミドの死後に筆頭機工士を務めた。
しかし技術を軍備のためにしか用いない父や帝国の方針に反発、更に第七霊災の15年前に発生した街1つが文字通り蒸発した事件を契機にエオルゼアに亡命。亡命後はその存在は帝国に於いては文字通り伝説と化している。
第七霊災後に記憶を失い一時期行方不明になるものの、プレイヤーとアルフィノに出会い記憶を取り戻す。以後、プレイヤーや「暁」の強力な支援者となり、彼とガーロンド・アイアンワークス社の存在が無ければ確実に詰んでいた展開は非常に多い。

ビッグス&ウェッジ
CV:井上剛・KENN

こちらも『FF』ユーザーお馴染みの2人組。ルガディン族のビッグスとララフェル族のウェッジという凸凹コンビ。
2人とも帝国が支配した属州の出身であり、徴兵された先で出会った2人は協力して脱走。エオルゼアに逃避行した末、亡命者としては先輩であるシドの下で技術者として働いている。
堅実な技術者であるビッグスと、お調子者だが斬新な発想を持つウェッジの相性は抜群であり、シドもその能力を評価してよく助手を任せることが多い。
なお、ビッグス&ウェッジという名前は属州に残してきた親類縁者が処刑されないようにする為の偽名である。

ジェシー・ジェイ

ガーロンド社の経営を一手に担う女性。元帝国人だが、帝国の方針や愛国者である両親に反発してビッグス&ウェッジと共に亡命した。
先述した通りシドが経営にあまり興味がなく、また折角の発明を特許も取らずに配布してしまう為、会社の経営を担う彼女はいつも頭を抱えている。
その結果、もはや売れる発明品ならば何でも売り、社の技術を生かして各方面に営業・販売するなど奮闘するハメになっている……



ガレマール帝国

エオルゼアから遠く離れ、世界最大の大陸をほぼ掌中に収める帝政国家。
かつては辺境の小国であったが、共和制時代にソル・ガルヴァスという人物が圧倒的な軍才を以て周辺国家を掌握。初代皇帝を名乗ったソルは国家を帝政へと転換し、世界に覇を唱える覇権国家へと変貌させた。
かつて遠征の折、蛮神がエーテルを吸い上げた結果として死の大地となった場所をソル帝が目撃して以降、その国是は「蛮神の討滅」というものになっている。
これには、祈りによって蛮神を顕現させうる帝国人以外の「蛮族」を支配下に置くという意味も含まれており、結果としてエオルゼアを含む多くの国家への侵略行為に繋がっている。
彼ら『ガレアン人』は額に「第三の目」と呼ばれる器官が表出しており、身体能力と空間把握能力に優れるが、先天的にエーテルを外界に放射する能力が低く、魔法を扱うことができない。
しかしそれを補ってあまりある魔道技術を持っており、エオルゼア諸国を大きく凌駕する軍事技術を誇る。
エオルゼアと比較すると機械文明も発達しており、エオルゼアでは見慣れないもしくは見られない物が首都のみならず宿場町にも普及している。
パッチ6.0で描写された要素や魔導兵器の数々から、元ネタは古代ローマ帝国と『FF6』に登場するガストラ帝国ではないかとされている。


+ パッチ5.x~6.0のネタバレを含むため折りたたみ
その国の起こりこそ辺境の小国だったが、実態はアシエンであったソル帝の意向の元、惑星ハイデリンに争いを齎すために建国・発展した巨大な舞台装置

ガイウスの失策によりエオルゼア三国内に確保していた拠点を喪失し、第XIV軍団も壊滅状態に陥った後に残された残党は物資の枯渇によって各地で略奪行為を行っていたとされる。
更にドマ、アラミゴを相次いで奪還され帝国劣勢へと情勢が傾き始め、エオルゼア軍事同盟及び東方連合の主戦力及び国家元首が集結しつつあった最前線の戦場ギムリトダーク戦線への終末兵器「黒薔薇」の投入をヴァリス帝は画策。
その「黒薔薇」によって第八霊災が発生し、プレイヤーも死亡するという未来が発覚したことが『漆黒の反逆者』の物語の始まりの1つとなった。

しかし、プレイヤーと「暁」、原初世界の未来の人々と第一世界の住人たちの奮戦により、原初世界と第一世界の統合が阻止された同時期に帝国の運命は決することとなる。
エオルゼア軍事同盟およびアラミゴ解放戦線との決戦で自刃したと思われていたが、自身に施した実験により実質的に不滅の存在と化していたゼノスが肉体を取り換えながら帝国に帰還。
更にアシエン・エリディブスが乗っ取っていた己の肉体の奪還を果たし、己の獲物と見定めているプレイヤーの命を「黒薔薇」によって奪われる事が癪に障ったという理由でヴァリス帝を手に掛け暗殺してしまう。
ヴァリス帝の突然の崩御が引き金となって帝都ガレマルドで燻っていた火種が一気に燃え上がり、ヴァリス派とヴァリスの従兄弟にあたるネルウァを擁立するネルウァ派が帝都内で軍事衝突。
内戦によって瞬く間にガレマルドは廃墟と化し、皇神「アニマ」に改造されたヴァリス帝のテンパードと化した軍民達は半壊した帝都魔導城の「改装」作業に従事し、「改装」資材確保目的の無差別な破壊活動とそれを止めようとした健常者に対する集団での虐殺行為によって荒廃は加速。

帝都に駐留していた第I軍団の生き残りは負傷したクイントゥス軍団長の下、テルティウム駅地下構内に逃げ込んだ軍民を保護しながら帝都解放の機会をうかがってはいたものの、
エオルゼア軍事同盟と東方連合を中核としたイルサバード派遣団の物資を盗もうとし、帝都跡にあった燃料(化石燃料の青燐水)を殆ど回収しつくしてもなおその日の暖を確保することさえ困難な程に物資が困窮する有様で、次の朝には新たな凍死者が出るだろうと見込まれていた。
クイントゥスは各方面に展開していた軍団にも共闘を打診するものの、受信した第X軍団が中継して各方面に共闘を呼び掛けたが第IV、第V、第VIII、第XII軍団とは交渉決裂*30
元々一枚岩ではない事が災いし、大半の軍団は独自路線を突き進み交信すらままならない状況となり、第X軍団も属州兵の大量離反に見舞われるなど継戦能力を完全喪失し、第X軍団を中核とした一団がイルサバード派遣団と入れ違いになる形でアラミゴにてエオルゼア軍事同盟に亡命、保護を申し入れる。

第I軍団は対話の為にテルティウム駅を訪れたアルフィノ、アリゼーの身柄と引き換えに派遣団の撤退と物資の譲渡を提示するもアルフィノ達が救出されたことで交渉は決裂。
次なる策として「帝都を死守せよ」というクイントゥスの命の下、暖に使うべき青燐水を魔導アーマーの燃料に回し、殆ど特攻に近い形で交戦状態に陥り掛けるが第X軍団一行の亡命の報が「イルは立たず」という符丁と共に齎される。
クイントゥスもこれを受けたことで現実を目の当たりにし心が折れたのか、「第X軍団の判断に従う。生きたくば生きよ」と通達し、自決。
クイントゥスの遺言に従い第I軍団の生存者及び彼らに保護されていた軍民の中で希望した者もイルサバード派遣団に保護され、皇位継承が見込める皇族も壊滅状態に陥っていたため、ガレマール帝国は完全に崩壊した。

その後は「ガレアン・コミュニティ」として臨時に再編され、残留希望者は各国からの支援を受けながらこれからの事を考えている状態にある。



+ ガレマール帝国に所属する主な人物
・ソル・ゾス・ガルヴァス

ガレマール帝国初代皇帝であり、共和制時代に生まれた戦略戦術の鬼才。
わずか24歳という若さで軍団長に就任すると、28歳にして最高指導者である独裁官に就任。瞬く間にガレマールを強大な軍事国家に押し上げ、僅か5年後に帝政へと移行して初代皇帝に就任した。
寒冷地の軍事訓練中に部下達とともに食したスープのレシピが今なお残されており、とある劇団に肩入れして劇場艇の建造を許可するなど手厚く保護したりと民や部下から慕われていた事がうかがえる。
本編開始時には既に88歳という老齢であり、病と老いによって死の淵にいたが、「ハイデリン・ゾディアーク編」全体でみた序盤で崩御。
病状が深刻だったのか次期皇帝を指名しないまま亡くなり、継承権を有していたであろう長男は早くに病死していたため、孫であるヴァリスが継承するまでの間、国内に多大な混乱を齎してしまった。
パッチ4.4「狂乱の前奏曲」のイメージイラストでは存命中の彼が描かれており、晩年と思われる立ち絵では、浅黒い肌に横幅は肩まで届きそうな程の白い髭をたくわえて杖をついた姿で描かれている。
その出自には謎が多いが……

???
CV:高橋広樹
「ハイデリン・ゾディアーク編」中盤よりその姿を現した謎の壮年。
ヴァリス帝に不遜な態度を取り続け、彼に殺されようが何事も無かったかのように平然とまた現れるなど謎に満ちている。
猫背、気怠げ、口を開けば皮肉と「面倒」だの「厭だ」だのが高確率で飛び出す世捨て人のような空気を醸し出している。
その一方で芝居がかった口調と身振り手振りで本音を巧妙に包み隠し、彼に親しい人物からは一様に底知れない人物として認識されているトリックスター。
額に「第三の目」があるため、ガレアン人であることだけは確かだが……。

+ パッチ4.4「狂乱の前奏曲」以降およびリーパージョブクエストの一部ネタバレを含むため折りたたみ


殺せよ、戦争でもなんでも使って。

……そのために大きくした国だぞ?

この私……初代皇帝「ソル」がな


その正体は小国だったガレマール帝国を軍事国家へと押し上げた初代皇帝「ソル・ゾス・ガルヴァス」その人であり、強大な力を持つ3人のオリジナル・アシエンの1人であるアシエン・エメトセルク」。
ガレマール帝国自体が惑星ハイデリンに混乱を齎すために彼によって作り上げられた舞台装置であり、彼の息子達もそのための駒である。
崩御は彼が役目を終えたと判断して舞台を下りて休眠するための手段でしかなく、後継者問題も帝国に混乱を齎すために仕組んだ事である。
ヴァリス曰く「化物」。

リーパー担当のNPCドルシラ曰く、ソル帝が侵略行為に出た際の謳い文句は「ガレアン人の種族としての故郷奪還」のためであった。
それが終わると「先進文明を世界の隅々まで伝えよ」という謳い文句による侵略へとシフト。やがて大陸1つを征服するまでに至ったがそれは「幻想」であり、少なからずその向こうには真理も正義もないと気付いて幻想から目が覚める国民も出始めた。
ドルシラの祖父ルールスもその1人であり、ソル帝の暗殺を決断。本編開始の約20年前に実行に移しソル帝に肉薄するも返り討ちに遭い、命からがら撤退したルールスは戦いの様子は終ぞ語らなかったが「あれは人ではない」と断言していたという。
なお、ドルシラの発言と「崩御」時の年齢を差し引きすると当時ソル帝としては推定68歳である。
フィジカルな戦いで返り討ちにしたとすればとんでもねえ爺さんである。そしてソル帝の真実を知らなかったとはいえ無理ゲーにも程がある暗殺計画である…


中村悠一氏曰く「見た目はイケメンでもなく普通のおっさん(要約)」だが、その立ったキャラとパッチ5.xに於ける立ち回り、バックグラウンドその他を含めて屈指の人気キャラとなり、2020年にNHKで行われた『発表!全ファイナルファンタジー大投票』に於いて『XIV』枠では1位となる全体6位にランクイン(『XIV』キャラとしての2位は全体12位に食い込んだオルシュファン)。
「漆黒の反逆者」の発売が2019年7月2日、投票期間が2019年12月20日~2020年2月11日である事を鑑みると快挙である。そのせいで本作未プレイヤーからは組織票の疑いを掛けられる羽目にはなった
「漆黒の反逆者」のもう1人の主人公。

・ヴァリス・ゾス・ガルヴァス
CV:中田譲治

病死したソル帝の跡を継ぎ二代目皇帝となった人物。ソル帝の孫にあたる人物だが、その軍事的才能を最も色濃く受け継いでいる。
かつてはガレマール帝国の軍事的責任者「大将軍」を9年間務めあげており、ソル帝崩御の際、後継者を指名しなかったがゆえに内乱状態になった国内をその手腕で統一。
ソル帝の「拡張主義」と「蛮神の討滅」という国是には賛同しているものの、崩御前の不手際から内乱を齎した事に対し憤りを隠さず棺に唾を吐きかけるなど、ソル帝には複雑な思いを抱いている。
なお、ミドルネームの「ゾス」とは皇帝の階級を示す称号。

・ゼノス・イェー・ガルヴァス
CV:鳥海浩輔

ヴァリスの息子であり、ソル帝の曾孫。現ガレマール帝国の第一皇位継承権を持つ皇太子。「戦の天才」と呼ばれ、帝国最強と名高いXII軍団を率いる青年。
貴公子然とした外見とは裏腹に、恐るべき冷徹さと戦いへの執着心を持ち、部下に対しては容赦のない処断を下すため恐れられている一方で、実力主義者である彼に心酔する者も多い。
「戦い」を「狩り」と形容して独自の哲学を持っており、常に強敵と呼べる者との心躍る戦いを望んでいる。が、あまりに強すぎる故に彼の心を満たしてくれる強敵は今までついぞ現れなかった。
また、戦い対する執着心故に政や自身の皇位継承に関しては全くと言っていいほど興味がなく、実父であるヴァリスからは疎んじられている。
天賦の才を持て余すが故にどこか鬱屈した日々を過ごしていたが、とある出会いが彼の狂気に火を点ける事になる。
単純な戦闘力ではおそらく作中最強であり、幾度なく光の戦士を追い詰めた。
とある事情でゼノスと対峙することになったアシエン・エリディブスですら、正面衝突を避けて撤退を選ぶほど。
かつてハイデリン東方のドマ国を侵攻した際、現地の「侍」が使う刀を手にし、以降は気に入ったのか自身の得物としている。
別名:ズッ友。

・ガイウス・ヴァン・バエサル
CV:大塚明夫

帝国軍第XIV軍団を率いる軍団長。過去に5つの都市国家を征服した実績を持ち、またその属州統治や兵器開発において大きな成果を上げている男。
ガレアン人としては珍しく他種族への偏見がなく、属州民に対しても「属州民は帝国民と同じ」と考え、非道な扱いを禁じている。路頭に迷っている戦災孤児にも手を差し伸ばし保護もしていた為、帝国の将軍でありながら属州民からの人望も厚く、保護された子供達からは「義父さん」と呼ばれることも。
しかし一方で「世界は力を持った者が導かなければならない」という断固とした考えを持っているため、侵略行為においては苛烈なまでに攻め立てる。
かつてミド・ガーロンドと親交を持っており、その息子のシドの後見人となっていた時期があった。
先述の通り征服実績はあるものの、アルテマウェポンを完成させたことで気が緩んだのか、一気にエオルゼア三国相手に事実上の宣戦布告を行ってしまうという大ポカをやらかす。
暁の活躍があったとはいえ、そのせいで三国のより強固な同盟を結ばせてしまい、本気になった三国の反抗を受けて兵法上非常に危険な三正面作戦に力を割く羽目になる。
せっかく着々と築いていた拠点を次々と失ってしまい、自身の居た拠点以外全て陥落、孤立させてしまった。

+ パッチ4.4「狂乱の前奏曲」~パッチ5.xのネタバレを含むため折りたたみ
エオルゼア同盟軍による「十二聖者の行進(マーチオブアルゴンズ)」作戦により魔導城プラエトリウムは陥落。
更に土壇場で起動に成功、イフリート、ガルーダ、タイタンの3体を喰らったアルテマウェポンに乗り込み光の戦士率いる冒険者部隊と対峙するも、ハイデリンの妨害などによって追い込まれ2度の白兵戦を経て敗北。
その上にアシエン・ラハブレアがアルテマウェポンのコアとして用いられていた黒聖石サビクに封じられていた究極魔法アルテマを強制発動させ、アルテマウェポンも激戦の末に破壊されたためプラエトリウムも第XIV軍団も完全に崩壊した。

プラエトリウムの爆発と崩壊に巻き込まれてガイウスも死亡したとされていた……が、実際は重傷を負いながらも生還していた。
生還後はアシエンに復讐を誓い、ヴァンのミドルネームを捨てて「影の狩人」を名乗り暗躍。少数の同志を集めながら反帝国軍および対アシエンのゲリラ組織的な活動を続け、白聖石なしで転生組を含めたアシエンを多数撃破ないし撃退するなど超人的な戦いを繰り広げており、魔導アーマーを1発の射撃で正確に破壊するなど戦闘能力は健在であった。
これ以降甲冑は身に着けておらず素顔を晒しているが、元々帝国どころか軍内部でも素顔を知る者は少なかったらしく特に支障はなかった模様。

そして帝国本土を目指す中途の永久焦土帯で帝国軍部隊と出くわしてしまい飛空艇が撃墜、不時着せざるを得なかったマキシマら民衆派とアルフィノと邂逅。
彼らを自身の陣地まで案内するが、彼と数人の部下が離れている間に同胞達は「黒薔薇」と呼ばれる毒ガス兵器によって虐殺されており、嘗て帝国軍にいた頃に自身が開発するも嫌悪感を抱き精製方法ごと精製済であった分を全て廃棄処分させたそれが再精製されていると確信を得て本格的に行動を開始。

民衆派の生存者をアラミガンクォーターに向かわせ、アルフィノを伴い黒薔薇の精製施設を巡りそれらを破壊、再精製された黒薔薇も廃棄するが、その再精製に関する命令書に死亡したはずのゼノスの名が記されていた事から本国側がただならぬ状況であると推測。
魂のみが第一世界側に呼び寄せられ昏睡状態となったアルフィノをプレイヤー側に託し、同じく黒薔薇関連施設の破壊を依頼されていたエスティニアンと共同戦線を張りつつ帝国本土へ帰還し、アラミゴで自刃したはずのゼノスが本当に生存しているという情報を掴む。
いよいよ帝国魔導城に踏む込むも、肉体を取り換えながら帝国への帰還を果たしたゼノスが兵士を殺戮。本来の肉体をアシエン・エリディブスから奪還した上に上述の理由から実父であるヴァリス帝を殺害。

ゼノスはすぐに姿を消してしまい、更にヴァリスの暗殺によって魔導城内は大混乱に陥り、帝都ガレマルドでネルウァ派による軍事クーデターまで勃発。
市街地では第I軍団と第III軍団が交戦状態に陥る事態にまで発展し、混沌とした状況故にエスティニアン共々ヴァリス暗殺の下手人とされてしまう。
どうにか魔導城を脱出するが、その最中にアルテマウェポンの量産型が開発・試験配備されている様子を目撃していたため、嘗て自身が復元に関与したアルテマウェポンの後継機が開発され、防衛の要となってしまっている「暁」が動けず同盟軍もおいそれと動かせない最悪の状況のエオルゼアに向かっている可能性を同盟軍に通達。
緊急事態のため、国境地帯ギムリトに襲来したルビーウェポンを始めとしたウェポンシリーズの後継機をプレイヤーが迎撃する事となったが、それを切っ掛けに自身の理想を盲目的に信じてしまった戦災孤児達が関わる惨劇を「父親」として目の当たりにする事となる。


・ネロ・トル・スカエウァ
CV:北沢力

第XⅣ軍団の幕僚長。かつて帝国の名門である魔導院に飛び級で入学した天才技師であり、シドとは同じく飛び級で入学した同期。
主に古代技術の再現という分野で才能を発揮しており、常にシドとは主席の座を争っていたが、シドの亡命後は永遠に越えられない壁と化してしまい、常にシドと比較され続けていた。
彼にとってシドは目の上のタンコブであり、彼がエオルゼアに亡命したこともあってその存在に異様な執着を見せる。ガーロンドォ……
FF14における「ン」使い。その便利で面白すぎる立ち位置からプレイヤー人気も高いンだぜ?

+ パッチ2.1~パッチ5.xのネタバレを含むため折りたたみ
パッチ2.1以降は帰国すれば敗残兵として処刑待ったなしという状況に置かれたため、フリーランスの機工師(メカニック)に転職してそのままエオルゼアへ亡命。
新生クロニクルクエスト以降頻繁にメインストーリーやクロニクルクエストで顔を出し、パッチ3.55以降は先史文明アラグさえも表層の解析が限界だったオメガに興味を示す。
パッチ4.x以降はジェシーのヘッドハントによってガーロンド・アイアンワークス社に期待の大型新人として鳴り物入りで入社するが、自身の制服を勝手にパーソナルカラーの赤に染色し直したり、勝手に会社の金を入院中の暇つぶしの研究費用に回したりとやりたい放題。
一方で紅蓮クロニクルクエストではオメガ対策で活躍し、元帝国トップクラスのメカニックであった事は伊達ではなくロストテクノロジーの塊であったアルテマウェポンの復元・開発に成功した腕を存分に振るう。
形式上上司となったシドには不遜な態度で接し続け彼を煽ったりこそするが、シドが天然かつ謙虚な性格故に中々効果は出ていない模様。

パッチ3.55では脅威の対処は暁やプレイヤーに丸投げという状況のエオルゼア同盟軍の参加する国主達に対し
一大事が起きれば英雄に全てを押し付けてうまくいけばおだてておしまい、失敗すればそこで全てオジャン
と皮肉った。

クロニクルクエスト「ウェルリト戦役」では顔こそ出さないが裏方として活躍しており、回想では後輩にあたるアルフィンスの質問に答えている様子が描かれるなど、口は悪いが面倒見のいい性格であると補強された。
ティンさんは兎も角としてリウィアが無差別に嫉妬心を剝き出しにする狂犬振りも描かれてしまったため、彼も後輩のサポートに回らないといけなかったのが真実の可能性もあるが…



「ガイウスの盾であり矛」と名乗る第XIV軍団陣営隊長。属州出身者だが、能力を認めたガイウスに重用されて陣営隊長に抜擢されている。
そうした経歴故にガイウスに心酔しており、「エオルゼアがガイウスの統治下に治まれば、皆が別け隔てなく生を謳歌できる平和が齎される」と考えている。
陣営隊長という立場でありながら、どんな些細な理由であっても必要であれば一兵卒の元へ自ら足を運ぶ事も厭わない律儀な性格であるため、部下からの信頼も篤い。

本作初の8人バトルコンテンツ(討滅戦)「リットアティン強襲戦」のボスとして登場し、当初は8人バトルの入門編のような立ち位置だった。
しかしサービスインから時が経ちプレイヤー側の装備の質が向上し続けた結果、パッチ5.xの段階では開幕3分以内に倒される事も珍しくない(寧ろ5分以上リットアティンが生き残っている方が稀)という有様であった。
そのためデイリーコンテンツでリットアティン強襲戦が当たれば完全にボーナスゲーム状態であり、盾も矛も容赦なく粉砕されていく日々が続く間に「ティンさん」と呼ばれるようになってしまった。
長年に渡りカモとして親しまれてきたティンさんだったが、パッチ6.0で討滅戦からリストラされインスタンスバトルに変更。
元々「リットアティン強襲戦の調整の予定がある」とはPLLで言及されていたものの、まさかのリストラにヒカセン達が騒然となった。
インスタンスバトルに引っ越した後は、各種ギミックなどの調整も合って相応の強敵に変貌している。

・リウィア・サス・ユニウス
CV:大原さやか

第XIV軍団分権隊長。ガレアン人の戦災孤児であり、ガイウスに引き取られた経緯を持つ。
白い甲冑を身に纏い、両手首部分に装備した銃と短剣が一体化した兵装であるガンバグナウ「アグライア」を武器とする。
かつて属州ダルマスカで起きた大規模反乱の際、苛烈な反乱者狩りを行った勇名から「ダルマスカの魔女」という異名を持つ。

命の恩人であるガイウスに対して異常なまでの愛情を抱いており、彼が引き取った年下の戦災孤児達が出征前の挨拶に訪れただけでヤキモチを焼いて妨害し、ガイウスが注目するプレイヤーに敵愾心と嫉妬を抱く場面も。

・ヨツユ・ゴー・ブルトゥス
CV:伊藤静

ドマ出身のドマ代理総督。ミドルネームの「ゴー」も属州総督の身分を示す。
通称「ナエウリの忌み子」、「サシハイの寡婦」。
帝国製の防刃繊維で織られた反物を身に纏い、常に煙管を手放さない妖艶な美女だが、性格は極めて残虐で「粛清」の名目で暴虐の限りを尽くしている。
元々は夫が亡くなった後に売り飛ばされた妓楼でドマの反抗勢力に帝国の情報を流す振りをして監視する二重スパイをしていたが、視察に訪れていたゼノスの接待中に彼を狙った刺客の襲撃に巻き込まれた際に底なしの憎悪を見出され、本格的に帝国側に与した経緯を持つ。
幼少期は両親の没後に引き取られたナエウリ家で碌な教育も食事も与えられず、成長すれば厄介払いに望まぬ結婚をさせられた挙句妓楼へ売られるという徹頭徹尾散々な半生の末、
彼女は「都合の悪い事からは目を背け続ける、事なかれ主義のドマという国そのもの」と、「最初に憎んだドマ人」に対する復讐鬼へと成り果てていた。

・アサヒ・サス・ブルトゥス
CV:柳田淳一

ドマ出身の青年将校であり、上記ヨツユの従弟(両親を亡くしたヨツユが引き取られたナエウリ家の子)であり義弟に当たる。
幼くして属州民としては異例の帝国本土への留学が認められた上に特別褒賞を受け、27歳という若さでリットアティンと同格まで上り詰めるなど非常に優秀だがそれを鼻にかける様子もなく、帝国内では民衆派に属しており、帝国内で主流派閥となっている閥族派に頭を悩ませている。
一国の主を相手に交渉術で渡り合い刀の腕も立つが、一方でその性格には重大な問題を抱えており、ヨツユに対して黒い感情を燃やしている。
余りにもブレる事のないキャラクター性と言動からユーザーからは愛されており、姉やガイウスを差し置いて公式コラボカフェ「エオルゼアカフェ」では彼のイメージドリンクが大阪店の常設メニューにある程である。

・フォルドラ・レム・ルプス
CV:林真里花

ガイウスが提督を務めていた頃のアラミゴで生まれ育った、同地で悪名を轟かせる「髑髏連隊」の隊長。ミドルネームの「レム」は筆頭千人隊長の位を示す。
両親がいち早く帝国に服従する意を示し帝国での市民権を得たため、属州民としてはかなり恵まれた境遇の幼少期を過ごしたが、それを忌まわしく思った市民権を持たない属州民との些細なトラブルから発展した集団投石によって父親を殺されている。
成長してからは幼馴染達と共にガイウスが設立していた髑髏連隊に所属、隊長にまでのし上がったが、軍内部では属州出身である事を理由に冷遇を受け、アラミゴではその悪名によって疎まれるという板挟みに合っている。
何を犠牲にしてでも自由を勝ち取らなければならない」という思考に凝り固まってしまっており、その末に彼女は苦悩する事となる。

・ウァレンス・ヴァン・ウァロ

帝国軍第VII軍団の軍団長。
元々は優秀な魔導技術者であり、軍団内での魔導兵器開発に於いては陣頭指揮を執る場面も多い。
ガイウスとは真逆の徹底的なガレアン人純血主義者であり、属州民は使い捨ての部品程度にしか思っておらず、属州兵に対する理不尽な暴力は当たり前、属州民を生体部品扱いにして文字通り使い捨てる、
手元に置いた孤児たちに兵士に対する拷問同然の体罰への加担を強要しつつ洗脳を施すなど、悪辣さは本作内登場人物の中でもトップレベル。
パッチ5.0終盤で発生したある大事件をきっかけとして暴走を始め、彼の周囲はそれに振り回され破滅の道を辿っていく。

なお、5年前の「カルテノー平原の戦い」で軍団長を務めていたネール・ヴァン・ダーナスが戦死して以降、後任の軍団長が相次いで戦死、あるいは左遷や粛清を受けるなど「第VII軍団長」という役職自体が曰く付きとなっており、
それに伴い第VII軍団の在り様そのものも二転三転を続けた結果、同格の軍団長であるガイウスですらその全容が把握できていないなど謎に包まれている。



+ 6.0のネタバレを含む所属する人物
・クィントゥス・ヴァン・キンナ
ヴァリス帝直属である第I軍団の軍団長。ヴァリス帝派。
内戦勃発後はネルウァ派である第III軍団と交戦していたが、帝都崩壊後はテンパード化を免れた生存者達と共にテルティウム駅構内で雌伏の時を過ごしている。
内戦の只中で負傷しており、内戦の渦中で失ったのか、軍団長特有の兜は身に着けていない。

プレイヤー達に開口一番罵声を浴びせたユルスに対して冷静に状況を俯瞰しているように見えるものの、実際は帝都解放とテロフォロイ打倒を目指す余り暖房に回すべき青燐水を魔導アーマー等に回し、
通信手段が失われて帝都の外の状況を把握していなかったのか現実を直視することを避けていたのか、第X軍団に対し残存戦力に働きかけて帝都及び魔導城奪還のために戦力を確保するよう依頼。
また、「支援の手を取ればそれを理由にガレアン人は永劫頭を抑えつけられ、額の第三の目は奴隷の証となる」と考え、
物資が困窮しテルティウム駅には衰弱が著しい傷病兵や軍民も多い事を顧みず支援の手を振り払うなど、自己満足の為に周囲を振り回していた傾向がある。
また、彼の口からは帝都解放、魔導城奪還が成功した場合のその後のビジョンが一切語られていないため、それらが成功したとしても良い方向には転ばなかったのではないか、という推測もある。

その場凌ぎでしかないと分かっていても双子を人質に取ってイルサバード派遣団の物資を奪おうとするなど尻に火が付いており、第X軍団の返答も待たないまま「詳しい事はイルに聞け」という符丁を通達。
傷病兵にも鞭打ち帝都防衛という名目で交渉が決裂した派遣団のキャンプへ特攻同然の襲撃を命令した直後、第X軍団を中核とした一行がアラミゴでエオルゼア軍事同盟に保護・亡命を申し入れた事、
国外に展開していた軍団は尽く壊滅・暴走状態にあり共闘以前に帝国への帰還すら困難な事が「イルは立たず」という符丁と共に齎される。
それを受け、「第X軍団の判断に従う」という事実上の降伏宣言を行い、「行きたくば生きよ、皆にそう伝えろ」と伝令を出す。
その後、亡きヴァリスに対する感情と虚無感を独り吐露し、自決した。
彼の自決については彼を信奉していたであろう第I軍団内でも「責任を全て1人で背負って自決を選んだ」「死でもって責任から逃げた」など意見が割れており、生前最期の指揮について疑問を持っていた兵士が少なくないことがうかがえる。

・ユルス・ピル・ノルバノス
第I軍団下級士官の青年。「ピル」のミドルネームは下級士官であることを指す。
派遣団キャンプに忍び込み物資を盗もうとしていた所を取り押さえられ、盗みに入って捕らえられた側であるにもかかわらず一方的な条件付きの交渉を持ちかけるなどかなり高圧的な態度であった。
だが、プレイヤーとアルフィノ、アリゼーと接する内に本来の情に厚く家族想いな性格が表出しており、いつ凍死や餓死を迎えてもおかしくないような切迫した状況故に精神的余裕がなくなっていたものと思われる。

科学者だった父親と母、弟と妹と共に帝都の片隅で暮らしていたが、部品として用いられている鉱石がテンパード化を防いでいたラジオが家に無かったため、翌日に帝都を脱出させる予定だった家族は全員皇神アニマのテンパードと化してしまう。
内戦で混沌とした戦況の最中、危険を顧みず家族の元へ向かったが手遅れで止むを得ず全員を介錯した事が心に影を落としており、身勝手な理由で祖国と家族も間接的に奪ったゼノスと相対した時は怒りを露わにしていた。
第I軍団の人員不足と彼自身には目立った負傷もないためか物資調達や指揮を執っている場面があり、クィントゥス亡き後はテルティウム駅に避難していた面々の代表者として描かれる。
元々は誠実な人物であるためか、ガレマルドに駐留して人道支援を続けている派遣団やテルティウム駅の面々からも信頼されている。

・リキニア
ガレマール帝国国民の女性。
帝都崩壊後、少人数を伴い退役軍人に与えられた住居「臣の褒賞」に避難しており、キャンプの近くを訪れていた所を尾行したプレイヤー達と出会う。
アルフィノ達が良かれと思って行った魔法での治療や薬の提供を受けるが、一方で病弱な妹を「蛮族」である彼らから隠し、同じ場所に避難していた面々が囮になっている間に心の支えであるラジオと大量の薬を持ち出して妹と共に逃げ出してしまう。
追跡を撒くために氷結した湖の上を通過するという危険行為まで行うが、プレイヤーが追い付いた時には道中で魔物に襲われたのか、既に姉妹揃って事切れていた。
蛮族に捕まるぐらいなら、捕まる前に高潔なガレアン人のまま自害をした方がマシ」という事を理由とする、敗戦国の実情をアルフィノ達に突きつけるかのような無情な最期であった。

徹底的な思想教育を受けていた事が示唆されているものの、洞窟に避難していた属州から徴収されてきた採掘技師達に対し高圧的な物資交換の要求を突きつけていた事を隠して彼らへの悪印象を持たせ、
更に逆に彼らが威圧的に接してきたと嘘を吐き、あたかも自らの意思で帝国に出稼ぎに来たかのように発言するなど彼女に一切の悪意が無かったわけでは無かった。
しかし、
ガレアン人にとって畏怖の対象である魔法を使った治療を良かれと思い込んで行ったことで、魔法が使えないガレアン人である彼女達を必要以上に怖がらせてしまい、助けられたはずの命を死に追いやってしまった
という派遣団側の配慮不足と一方的な救済意識が招いた最悪の悲劇は、クィントゥスの自害と合わさりアルフィノとアリゼーの心に深い傷跡を残した。



イシュガルド

国教「イシュガルド正教」の教皇トールダン7世が治める宗教都市国家。
「旧版」時点からその一部であるクルザス中央高地に進入は出来たが、その全容が明らかになったのはパッチ3.0以降である。
パッチ3.xまで主立った舞台であるアルデナード小大陸に残存している4カ国の中でも最大の軍事国家だが、エオルゼア軍事同盟に参加していた時期はあるものの直ぐに脱退している。
更に事実上の鎖国状態であるため有事にも干渉しようとしない事が多く、それを快く思わない関係者も多い。
元々は緑豊かな山岳地帯のクルザス地方だったが、第七霊災で自然環境に深刻なダメージを受け、イシュガルド皇都を含めた一部地域が大寒波に見舞われてしまい、システム上でも一部地域は雨が関係する天候が訪れず、雪などの悪天候であることが殆ど。
急激な寒冷化に加え、皇都内に於ける強烈な貧富の差、更には1000年に渡るドラゴン族との戦争「竜詩戦争」により特に貧しい住人は疲弊する等、鎖国故の閉鎖環境による軋轢も生じている。

+ イシュガルドに所属する主な人物
・トールダン7世
CV:辻親八

現イシュガルド正教教皇。齢70を越えながらも鋭い眼光を持つ老獪。
イシュガルド建国神話に登場する建国十二騎士の末裔とされる四大貴族を中心とした統治体制を敷く。
私設兵団とも言える「蒼天騎士団」を擁しており、「すべての人に祝福を」をモットーとしている。

・アイメリク・ド・ボーレル
CV:鈴木達央

若くして神殿騎士団長に上り詰めた総長。四大貴族の一角「ボーレル家」の出身。
犠牲が耐えないイシュガルドの現状を憂いる若き総長で、「犠牲恐れず、犠牲忘れず」をモットーとする。
宗教国家故か、それとも国の現状故か清貧を重んじているようで、細やかな楽しみが紅茶にバーチシロップを入れる事。
元々旧版に設定だけ存在していたイシュガルドの「青太子」というリーダーを煮詰めていき、更に他国のリーダーとの差別化を図る意味合いで意図的にイケメンに仕上げられた。

・エスティニアン
CV:浜田賢二

竜騎士の中でも特別な存在に与えられる「蒼の竜騎士」の称号を冠する竜騎士。元々は竜騎士のジョブクエストに登場するNPCだった。
高圧的かつ独善的な発言が目立つものの、それ自体は的を射ていることが多い皮肉屋にしてイシュガルド随一のツンデレ。
理想論先行で青臭い上に、薪拾いすら慣れていなかったアルフィノには亡き弟を重ねる事が多いのか、彼の成長を楽しみにしている事を言動の端々に滲ませている。
パッチ6.0以降は新生~紅蓮メインクエスト関係IDのコンテンツサポーター対応開始に伴い、3.xの一部IDでコンテンツサポーターとして参加する。ジョブは竜騎士で、対応可能ロールはDPSのみ。
また、同パッチ以前は竜騎士のジョブクエストに触れていない場合は初登場は蒼天だったが、6.0アップデートによりメインクエストに改修が入り、竜騎士に触れずともファーストコンタクトが新生メインクエスト中に行われるようになった。
通称:ニャン、ニート。
+ パッチ5.0~6.0のネタバレを含むため折り畳み
パッチ5.x劇中では主力要員が人事不省に陥った「暁」の窮地に際し「暁」に協力しており、パッチ5.55以降は正式に「暁」に参加。それに伴い、パッチ6.0以降コンテンツサポーターの1人かつ「暁」唯一のメレーDPSロールとして使用可能。
ジョブは変わらず竜騎士だが、固有バフによる火力補助やアリゼーと異なりきっちり2ゲージ貯めてから放つLBによる大火力が売り。
但し、真っ先に敵陣に突っ込んで所謂先釣りをしがちな上に、折角のバフの効果時間が丸ごとAoEやギミックと被ってしまい無駄撃ちに終わることもしばしば。

なお、5.x劇中で「暁」に協力していた理由はタタルとクルルの2人に協力を打診された事が理由だが、路銀が尽きてアルバイトをしていた所を2人に見つかり、協力を渋って逃げ回るが追い掛け回された挙句クルルに半ば脅されるような形で協力せざるを得なくなった事が主原因。
以降は2人に苦手意識を持ち、タタルに対しては「どこぞで諜報員でもやってたんじゃないか」とまで疑っている。
そして実はアルフィノより深刻な金銭感覚の持ち主であり、「路銀が尽きた原因はぼったくりの被害にあったからではないか?」と囁かれている。
戦闘面では相変わらず頼りになるものの、当初はアルフィノとアリゼーの見分けが付かずアリゼーをキレさせ、ある出来事からラザハンで英雄視されるようになっても本人は何故そうなったのか分からないなど鈍感振りを爆発させる始末で、元々の交友関係の狭さととんでもない金銭感覚も相俟ってプレイヤーからは私生活が心配される羽目に……。

・エドモン・ド・フォルタン
CV:沢木郁也

四大貴族の一角「フォルタン家」の現当主。伯爵位を持つイシュガルド貴族社会の重鎮であり、門戸を開くことの重要性を訴えながら傭兵や冒険者の登用及び受け入れにも積極的な所謂「改革派」。
国外の存在に対し閉鎖的な貴族の中でもプレイヤーに対し柔和な態度で接する貴重な人物で、彼の息子達や家令も影響されている部分があるのか対等な立場で接する。現在は足を悪くして杖を常用しており、59歳という若さながら妻とは死別している。
「蒼天のイシュガルド」のメインストーリーは、彼が後年出版した同名の回顧録による追想であるという体裁となっている。

・オルシュファン
CV:西田雅一

フォルタン家の出身であり、クルザス中央高地の要衝「キャンプ・ドラゴンヘッド」を任される銀髪の騎士。
宗教・政治・風土的な理由で風当たりの強い中に晒されていたプレイヤーに初対面から友好的な立場を取っており、彼の影響が強いキャンプ内の兵士も同様である。
黙って職務を全うしていれば唯のイケメンエレゼンだが、ジョブも老若男女も問わず鍛えられた肉体に目がなく、プレイヤーの肉体を見る度テンションを上げて「イイ!」と賛美する困った癖の持ち主。
一応、「彼の母親が身体が弱かった反動でそういった肉体に堪らなく惹かれてしまう」というちゃんとした理由はあるのだが、そんな様子から周囲からは変人扱いされ、プレイヤーからも辟易とした眼差しで見られることも。
光の戦士を謂れなき罪から守り、1人の「友」として有り続ける光の戦士の精神的支柱。彼という存在がなければ、『蒼天のイシュガルド』は始まりを迎えることが出来なかった。
パッチ6.2では、パッチ3.0メインストーリーに関連するIDのコンテンツサポーター対応開始に伴い、とあるダンジョンではコンテンツサポーターを利用すると攻略に参加する。
ジョブ名は「CHIVARIC KINGHT(イイ騎士)*31」でプレイヤーのロールがタンクの場合はDPSを、それ以外の場合はタンクを担当する。

・フレイ
CV:なし

下層のスラム街「雲霧街」にて出会う騎士。暗黒騎士のジョブクエストの担当NPC。
中性的な口調と目元以外は見えない神殿騎士を思わせる鎧を身に纏っているため、一見すると性別すら判然としない。
イシュガルドに来る前は光の戦士のような人物と旅をしていたが、ザナラーン地方で偉業を成し遂げて英雄と称えられるようになった後は疎遠となっている。

イシュガルド皇都にて異端審問に掛けられた貴族の婦人が決闘裁判*32による審判を希望し、代理戦士を務めるも与えられた剣がなまくらだったなどの要因で敗北。
決闘裁判で敗北した婦人は処刑され、重傷を負ったフレイも半死半生の状態で雲霧街に打ち捨てられるが光の戦士が発見した事により一命を取り留める。
彼との出会い以降、超える力による過去視とも違う「何者かの声」が聞こえるようになってしまった光の戦士の助力を申し出て共に暗黒騎士になるための儀式に取り組むようになるが、決闘裁判での重傷が原因で剣を握れなくなっているため魔法でのサポートに徹する。

+ 暗黒騎士ジョブクエストのネタバレを含むため折りたたみ
本物の「フレイ」は決闘裁判後に死亡している。
光の戦士はこれまで顔を合わせ続けていたのは、「フレイ」という人物の皮を被った全く別の存在。
今際の際に本物の「フレイ」が抱いた生への渇望が、暗黒騎士のソウルクリスタルに触れた光の戦士のエーテルと負の感情を吸い上げ形を持った、光の戦士が無意識に押し殺していた負の感情の擬人化である「影身」が彼の正体

暗黒騎士のジョブクエスト中に聞こえていた「何者かの声」は、周囲から「都合のいい英雄」に祀り上げられていく一方で、
誰にも吐露する事が無かった(出来なかった)光の戦士の心の悲鳴そのものであり、行ってきた暗黒騎士になるための儀式はそれと向き合わせるための方便であった。
度々彼/彼女に「自分を顧みて欲しい」と遠回しに願っていたが、そんな悲痛な声すらも周囲からの過剰とも言える期待と、ともすれば命を失う恐れがある厄介事を押し付ける声に掻き消されてしまう。
そんな周囲の身勝手と悪意に本体が傷付けられ、ボロボロになっていく己の心身を鑑みようとしない状況に業を煮やした「影」は、
英雄である限りエオルゼアでは誰かを護れない。英雄として築き上げたもの全てを捨ててでも誰かを護りたいと思った時は、共にエオルゼアを離れよう
と逃げ道を指し示すも、「英雄ならなんとかしてくれるだろう」という周囲の身勝手な期待に応える事を優先しようとする彼/彼女の姿を目の当たりにし……




アラミゴ

パッチ4.0の舞台の1つであり、根性版時代からその情勢が度々言及されていた地域。
正式な名称はギラバニア地方。黒衣森の東方、巨大な壁である「バエサルの長城」を挟んだ先に存在する荒涼とした山岳地帯と巨大な塩湖を抱く湖畔地帯から成る。
王政時代最後の王テオドリックが相当な問題人物であり、その圧政に耐えかねた国民達が大規模な反乱を起こし、テオドリック王は打ち倒されたが、その際の混乱に乗じてアルデナード小大陸への侵攻を開始したガレマール帝国軍が制圧。
以降25年に渡り帝国統治下の属州として扱われており、至る所に大破した魔導兵器の残骸や破壊された家屋などの生々しい戦火の痕が残り続けている。
その際に発生した膨大な人数の難民問題は難民が多く流入したザナラーンの悩みの種となっており、属州化に伴い名産品であった塩の生産及び輸出が完全にストップしている。

アラミゴの解放を目指す「アラミゴ解放戦線」が水面下で活動しているが、元々志こそあれど烏合の衆であるため練度も作戦遂行能力も低く、
更にギラバニア全域に駐留している帝国軍による重税や徴兵、常態化する住民への理不尽な暴行などの圧政で地元住民は戦意を喪失し、ストレスや精神的疲弊がピークに到達。
それらが重なった結果、草の根活動で精一杯なアラミゴ解放戦線が地元住民に協力を呼び掛けるも、悪く言えば「殆ど成果が上げられないにもかかわらず志だけは立派な解放戦線」に対し地元住民が憤慨する形で深い溝がさらに深まるという悪循環に陥っている。
更に上述の経緯があってプレイヤーは仲間の1人を喪った上、尻拭い同然にアラミゴ解放の戦いに否応なしに巻き込まれる羽目になるため、住人や国そのものを含めてあまりいい感情を持てないプレイヤーも少なくない。


ひんがしの国/ドマ

パッチ4.0の舞台の1つ。東州オサード小大陸の東岸から更に海を渡った先にある東の果ての国。
極東の「ひんがしの国」は名称として出てくることが多く独立を維持しているが、物語上で主要の大陸であるオサード小大陸は帝国の支配下にある。

アルデナード小大陸を始めとした各国とは香辛料等を中心に貿易を行っており、現在は鎖国政策を執っているが、貿易の玄関口である貿易港「クガネ」及び併設されている冒険者居住区「シロガネ」のみ門戸が開かれている。
クガネは商人等で賑わっているが、帝国を始めとした各国の大使館や商館が設けられており、自治組織の赤誠隊が睨みを利かせているため戦闘沙汰は御法度とされる諜報と政治の最前線。
ドマとクガネを隔てる紅玉海以西はかなり殺伐としており、第七星歴初頭に帝国の次期皇帝の座を巡る混乱に乗じたドマの大規模反乱が発生し、一時はドマ城奪還まで果たすが次期皇帝争いが早期に終結した上、
傀儡とはいえ国主を勤めていたカイエンも皇太子ゼノスとの戦いで戦死する等の不幸が重なり失敗に終わった事がきっかけで帝国側のドマ代理総督による弾圧が激化。
反抗勢力に加担する可能性のある若い働き手が次々にいつ終わるか分からない徴兵によって引き抜かれ、それにより農村等は廃れていくという負のスパイラルに突入しており、アラミゴとはまた違った閉塞感と諦観に満ちている。


第一世界

パッチ5.0『漆黒の反逆者』の舞台。

+ パッチ5.0のネタバレを含むため折りたたみ
パッチ4.xまでの舞台であった「原初世界」とそれに付随する13の世界に分かたれた「鏡像世界(平行世界)」の1つ。
鏡像世界の中で最も原初世界に近い世界であり、各地に原初世界と似た点を多く含んでいるのも特徴。

本編開始より約100年前*33、光の戦士*34により第一世界を担当していたアシエンを含めたあらゆる闇を祓ったことで平和が訪れた……はずだった。
しかし、闇を祓いすぎた事が仇となりエーテルが光属性へ極端に偏ってしまった結果、未曾有の大災害光の氾濫」が発生。
光のエーテルは津波と化して第一世界全土を襲い、ノルヴラント大陸南部の砂漠地帯アム・アレーンで堰き止められたが同中心都市ナバスアレンは半分近くが光の氾濫に飲まれて崩壊。
嘗て押し寄せた光のエーテルの津波はアム・アレーン南端で堰き止められたまま固形化しているが、その向こう側は原初世界に於いて度重なる蛮神召喚によりエーテルが吸い尽くされた永久焦土帯「ザ・バーン」とほぼ同じ状況にあり、
第一世界全土の9割が光の氾濫に飲み込まれた上に環境エーテルが極端に光属性へ偏った結果、夜が一切訪れなくなり僅かに残された生存圏にすら罪喰いが徘徊している。
かつて夜があったということを覚えている人物すら貴重で、凡そ酒飲み話での冗談や「じいちゃんがそう言ってた」というレベルの昔話になってしまっている。

第一世界では光の戦士は「光の氾濫」を引き起こし世界を滅亡へと追いやった大罪人の代名詞となっており、主人公は第一世界において「光を払い闇を取り戻す、伝説の闇の戦士」として冒険を続ける。

なお、環境エーテルが光属性に偏ってしまっているせいか、原初世界では多く見られたスプライト系のエネミーが姿を見せず、
圧倒的エーテル不足と人口減少、クリスタルを含めた物資の枯渇と蛮神が呼ばれるために不可欠な「祈り」すら無く、蛮神が呼ばれるための土壌すら死滅寸前という、「詰み」に限りなく近い状況である。



+ 第一世界の住人達
・水晶公
CV:内田雄馬
第一世界に残されたノルヴラント大陸のレイクランド地方に聳える最後の反抗都市「クリスタリウム」を管理する人物。その名の通り身体の至る場所が水晶化しており、身につけたローブのフードを常に目深に被っている。
光の氾濫後、貨幣経済の概念すら消滅しかけるなど混迷の極致にあったレイクランドに現れてシルクスの塔を召喚し、その足下にクリスタリウムを興し後の住人達と共に発展させた。
その偉業故に王と呼ぶ声もあったが、「王と呼ばれる資格はない」と本人が発言したためそれを尊重し「公」と呼び慕われているが、少なくとも男性であること、100歳は確実に越えているが見た目が一切加齢していないこと程度しか住人は把握していない。
素性が一切不明ながらも住民から全幅の信頼を得るほどのカリスマ性を持ち、茶目っ気もある穏やかな人柄だが、外部の人間との政治的な会話では皮肉を飛ばしながら冷静に対処する一面も持つ。
有事の際は自ら前線に赴くことも辞さない行動派であり、5.xの一部IDではコンテンツサポーターとして攻略に参加可能。
ロールは全ロール対応可能なオールラウンダーであり、DPSの場合は黒魔道士、ヒーラーの場合は白魔道士、タンクの場合はナイト相当となるが、凡そサンクレッド不在時のタンク役として抜擢される傾向にある。
その汎用性は抜群だが、ヒーラーを担当した場合は回復力がアルフィノよりも低く、手痛い攻撃が連続して直撃した場合は回復が追い付かないという場面も起こり得る。

・「ミンフィリア」
CV:市ノ瀬加那
白い衣装を身に纏った、金髪とクリスタル色の瞳を持つ少女。通称「光の巫女」。
第一世界へと向かった原初世界のミンフィリアとは髪色と瞳の色こそ同じだが、こちらの「ミンフィリア」は明らかに年齢が違うなど謎が多い。
漆黒オープニングではサンクレッドに手を引かれ逃亡しており、サンクレッドが「ミンフィリア」と彼女を呼んだ事は多くのプレイヤーに衝撃を与えた。
コンテンツサポーターとして使用可能で、ジョブは光の巫女。システム的には双剣士扱いで、魔法による中距離攻撃や敵に対する被ダメージ増加デバフの付与でサポート性能もあり、攻略スピードを重視する場合は重宝する。

+ 重大なネタバレを含むため折りたたみ
その素性は、第一世界に渡った原初世界のミンフィリアの魂の依代となった名も無き少女であり、
ランジートの不器用な父性から物心が付く前からユールモアに幽閉され、外の世界を知る術がないまま「ミンフィリア」として生きることを強要されてきた籠の鳥。
彼女も光の加護を有しているが、光の巫女としては原初世界のミンフィリアが次の転生のために余力を残している状態であるため不完全であり、完全に力を発揮するには人格の完全な統合を行う必要がある。
しかし、それは肉体を貸している現在の「ミンフィリア」か、転生を繰り返してきた原初世界の「ミンフィリア」のどちらかの人格の消滅を意味しており、両方の「ミンフィリア」と深く接しすぎたサンクレッドの重荷となっていた。

原初世界のミンフィリアは光の氾濫によって発生した光の大津波を食い止める事と引き換えに肉体こそ消滅したが、滅びゆく世界で希望の灯火を絶やさないために魂は転生を繰り返しており、第一世界の時間軸で約85年前からその転生体とされる少女の存在が確認されていた。
「ミンフィリア」という名前は光の大津波が食い止められた現場に居合わせた者が、誰かがその背中に投げかけた声がそう呼んでいたことに由来している。
金色の髪とクリスタル色の瞳、そして罪喰い化への耐性を持つ少女は当時のユールモア軍と合流しては戦いに明け暮れ、遂に限界を迎え死しても数年後には同じ特徴を有する少女が現れ、再び戦い、死んでいくという運命を背負わされてしまう。
原初世界のミンフィリアも、1人の少女の名前と謳歌するはずだった人生、本来あるべき姿を奪う事を悔やんでおり、「ミンフィリア」という名前そのものが祝福であり呪いと化してしまっていた。


・アルバート
CV:諏訪部順一
原初世界から第一世界へと帰還した、「蒼天」で敵対した闇の戦士一行のリーダー。外見のモデルは「旧版」の主人公。
原初世界側での名前は偽名だったが、第一世界側と原初世界での名前の発音はほぼ同じ。
英語音声版での字幕では原初世界側での綴りは「Arbert」であり、第一世界に於ける本名が「Ardbert」と視覚的にも分かりやすくなっている。
皮肉屋ながら仲間想いの性格だったが、第一世界の悲惨な現状を目の当たりにした上に消滅した仲間たちが大罪人の誹りを受け続けている事でかなり憔悴しており、「この世界に英雄の居場所はない」と諦観すら漂わせている。
死亡した肉体は埋葬されているため第一世界への帰還後は誰にも認識されず、滅亡の危機に瀕している世界を100年近く彷徨い続けて自我すらあやふやになっていたが、プレイヤーと再会した事で自我が回復し、以降プレイヤーにしか見えない状態ではあるがその旅路の行く末を見守る。

・フェオ=ウル
CV:高橋未奈美
水晶公とは友人関係にある、天真爛漫な真紅のピクシー。同族からは「狂い咲きのフェオ=ウル」と呼ばれることも。
本来ピクシーは住処である妖精郷イル・メグからはあまり離れたがらない種族だが、活気付いて人々が行き交うクリスタリウムに興味を持ち、入り浸るようになった。
水晶公の勧めでプレイヤーと契約を交わし、第一世界と原初世界の間を夢という形で行き来し、原初世界側の「暁」への情報共有等を行う。
以降は自身を「枝」、プレイヤーを「若木」と呼び、プレイヤーを通じて原初世界側の様子をうかがう事は木の洞を覗くように容易いことだという。
限定的とはいえ作中世界の次元の壁を越えて物事を認識しており、基本的に原初世界のことは知る由のない第一世界住人としてはイレギュラーな存在。

・ライナ
CV:南條愛乃
クリスタリウムが擁する衛兵団の団長を務めるヴィエラの女性。
毅然とした態度で冷静に物事に対処するが、早くに身寄りを亡くした彼女を引き取った水晶公の加齢によるボケなのかジョークとしてのボケなのか良く分からない言動に辟易とする一面も。
5.0の一部IDではコンテンツサポーターとして利用可能で、ジョブは踊り子。

・ドン・ヴァウスリー
CV:間宮康弘
ノルヴラント大陸西方に残存する都市「ユールモア」の当代元首。
元々ユールモアは一大軍事国家だったが、彼が父親の跡を継いで元首に就任して以降は方針を転換。罪喰いとの共存を謳いながらその圧倒的な戦力に物を言わせて残存勢力をユールモアの支配下に置こうとしている。
贅肉まみれの巨漢であり、「罪喰いを従わせる」異能でもって周辺には常に罪喰いを侍らせている。
性格は尊大にして我儘放題の独裁者と水晶公とは真逆ながら、住人の多くは彼を病的に信奉しており最早一種のカルト宗教じみた状況となっている。
世界が壊れかけており発展や復興に限界がある事を正確に把握し、住人の財産を全員の共有財産として都市内の秩序を保ち、ユールモアへの入国審査待ちの者たちを含めて住人には白いパンのような食料「メオル」を配給するなど全くの無能ではないようだが……?

・ランジート
CV:野島昭生
ユールモア軍の老将軍。88歳と高齢だが、鋭い眼光と理不尽なまでの強さを持つ。
罪喰いとの共存政策に舵を切る前からの古株であり、長く罪喰いと戦い生き残ってきた実力は本物。
5人を同時に相手した上で一方的に蹂躙し、素手や爪先でガンブレードを受け流しノーダメージで抑え、明らかに数百メートルは離れているだろう場所を走る一行に一足飛びで追い付こうとするなど、第一世界の住人では最強格という声も多い。
厳格な性格と口調でありながら、一方で戦うことの虚しさと喪失の苦しみを感じている事をうかがわせており、実力者でありながらヴァウスリーの政策に与する確固たる理由も端々に滲ませる。

・チャイ・ヌズ
CV:北沢力
ユールモアの住人。原初世界の基準ではミコッテ族(第一世界ではミステル族と呼称)の男性。
リーダーシップがあり慎重派な性格だが、何故か自己肯定感が非常に弱くうかつに褒めるとすぐに勘ぐって卑屈になる。
妻のドゥリアを心から愛していて夫婦関係も良好だが尻に敷かれており、時折強烈な抱擁による物理的な被害に遭っている。

・ドゥリア・チャイ
CV:慶長佑香
ユールモアの住人でチャイ・ヌズの妻。ミステル族だがかなりふくよかな体格で、モーションはミコッテのものではなくララフェルの物が採用されているため愛嬌を感じさせる。
包容力のあるおっとりとした性格で、故合ってユールモアで知り合ったアルフィノの事を我が子のように可愛がっている。
褒め殺しの天才で、下手に褒めると卑屈になりがちなチャイ・ヌズを盛り立てる事に長ける。



罪喰い


あいつらの目的は、喰うことと増えること。
実にシンプルで……
だからこそ交渉の余地もない、人類の敵だわ。

+ パッチ5.0のネタバレを含むため折りたたみ
本編開始より100年前、第一世界で起きた未曾有の大災害「光の氾濫」発生後、辛うじて残存したノルヴラント大陸に出没を始めた敵性生物。
見た目は真っ白で石膏に似た質感の肌を持ち、一部の個体は金色の装飾が施され神々しさも感じられるが、その実態はアリゼーが「人類の敵」と断言する程の怪物である。
理性もなく標的のエーテルを喰らい、標的を新たな罪喰いとする事が出来るが、これは生物の体内エーテルが停滞を意味する「光」に極端に偏ってしまうためである。
多少の偏重であれば生物が有する自浄作用のようなもので均衡を保つことが出来るが、長時間光属性のエーテルに晒され続けるなどの事象で限界を越えてしまった場合は罪喰いと化してしまう。
数秒前までは確かに人間だった者が全身の穴から白い液体を吹き出しながら溶け、発生した真っ白い羽の塊のような繭から「再誕」するという光景は完全にホラーであり、多くのプレイヤーに衝撃を与えた。

アム・アレーンには罪喰いへ緩やかに変異し始めた事で見捨てられた人々を受け入れる「旅立ちの宿」という集落があるが、根本的な治療方法が存在しないため可能な限り彼らの面倒を見た後、限界が訪れた際には好物に毒を混ぜて安楽死させる事が限界であるとされる。
また、イル・メグに点在する草人の中には罪喰いに成りかけた状態で迷い込んだ人間をピクシーが憐れんで変じさせたものもあるのだとか。

罪喰いの中には「大罪喰い」と呼ばれる上位個体も存在する。
ノルヴラント大陸の各所に自らのテリトリーを作り上げ、強烈な光属性エーテルを振り撒き続けている限り天候は一切変化せず夜も訪れない。
パッチ5.0シナリオ開始時点でノルヴラント大陸全土の天候が「無尽光」で固定されているのもこれが原因である。
夜を取り戻すためには大罪喰いの打倒が不可欠であり、とある地方では実際に多くの犠牲を払いながらも大罪喰いの討伐が行われた。
しかし、大罪喰いを倒すと死した大罪喰いから膨大な光のエーテルが放たれる「光の放出」が始まってしまい、それは大罪喰いを倒した生物に取り憑く性質があるため大罪喰いの討伐は新たな大罪喰いの誕生に直結してしまう。
更に大罪喰いを倒した生物を依り代とするという性質上、再誕した大罪喰いは以前の大罪喰いより強力になっていることも確定するため、たとえ倒せるだけの戦力を保有していても手を出したくても手を出せないという手詰まり状態である。







追記・修正は光の戦士にお願いします

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最終更新:2024年04月24日 22:08

*1 インスタンスダンジョン。4人パーティーで挑むダンジョンエリアの事

*2 かつてFF11やパッチ5.xでは「フェイス」と呼ばれていたお助けNPC

*3 しかも所要時間の半分ほどがカット不可能なムービーであり、「カップ麺が食える」「暇つぶしのために別ゲーか本必須」等散々な言われようであった

*4 ゲーム中の名称はインスタンスバトル。1人専用の特殊なイベントバトルで、失敗した場合は難易度を変更して再挑戦出来る

*5 リトルアラミゴという小さな集落とはいえ、外国人に「土地」を与えてエーテライトまで設置している時点で破格なのだが、それで満足せず勝手に各国を巻き込んだアラミゴ人の行動は大きな問題であるといえよう。なお、奪還が成っても土地を返す素振りもない

*6 あくまで「現行の体制では」という事に注意。開発環境の変革次第ではこの限りではない。実際、後述の暁月によって新種族が追加された。

*7 metacriticというサイトが発表しているゲームの点数のこと。よく海外におけるゲーム評価の指針として扱われる

*8 パッチ5.xの良さを伝えたいが、伝えようとすると間違いなく全てがネタバレに直結してしまうため、漆黒の感想を伝えるために使われる事がある言葉のオブラート

*9 「蒼天」も延期したと言えば延期したのだが(春発売予定→初夏発売予定)、その時はまだ詳細な発売日が決まっていなかった

*10 既にFF14の為に有給を取っていたユーザーなどは今更変更できない人も多かった。また直前にスクエニの決算報告があったことも邪推を呼んだ

*11 これも十分すごいことではある。

*12 もちろん、それに伴うトラブル防止の為に様々な制約は課されるのだが。

*13 ProducerLetterLiveの略。不定期に行われる公式生放送で、吉田氏やスタッフが自ら今後のアップデート内容について発表を行っている

*14 これまでより実装に+1週間、調整に+1週間、年末年始や夏季休暇期間と重なる場合は更に+1週間の時間を割くため

*15 日本DC所属のサーバーの幾つかが既存DCから新規DCへの強制移動が発生したため、補填として一定期間ホームDC変更サービスの無料措置が取られた

*16 現在は緊急メンテナンスにより、ホームワールドへの帰還に関してはDCへの移動が制限されていても例外的に可能という措置が取られている。本来は後々実装する予定の仕様だったが、臨時に実装したとのこと

*17 曰く「グラフィックチームが頑張ってくれた」

*18 特に2.0メインクエスト終了後に開放出来るが、4.0で開放されるエリアに到達しなければクエストが進行出来ない侍が顕著

*19 中村氏は以前よりナイトをメインジョブとして愛用していたが、パッチ6.0では他のタンクと比較してあまりの不遇ぶりから一時ガンブレイカーに転向していたほどである

*20 課金で入手できるレベルブーストアイテム

*21 インフレの逆。肥大化した数字を抑える

*22 後述のガレマール帝国にもガンブレードらしきものはあるが、文字通り剣と発射機能のある銃が合体したもので、吉田氏が「FF8のガンブレードが欲しい」と熱望して実装された経緯がある

*23 射程距離は20メートル。ただし強引に穴などの極端な高低差のある場所は通過出来ず、例えば穴を縮地で飛び越えようとすると穴の上に差し掛かった段階で落下する

*24 52習得アクションは範囲攻撃かつコンボボーナスで10秒、54習得アクションはコンボボーナスで30秒、60習得アクションは一撃で最大延長かつ印なしで風遁の術を発動可能

*25 一方でこれには明確な理由が存在しており、「他ジョブのバフやクリティカルによる火力の振れ幅が大きすぎる」という侍のゲーム調整上の難点を解消するためでもあった

*26 実際、PvPの黒魔道士に調整が施された際、同パッチでPvP調整が施された他のジョブと比較すると多くの調整が施された上に黒魔道士使用者が必要としていた内容だったとはいえ、「やり過ぎではないか」という声が多く上がった

*27 今作の青魔道士の初期習得魔法は「水鉄砲」のみであり、それを延々を撃ち続ける様子からゼニガメとたとえられる

*28 パッチ2.0~4.xまでは沢城女史が担当声優だったが、産休に入ったため5.0以降は鎌倉女史に変更となった

*29 この時期、アリゼーが一方的な喧嘩別れ同然に彼と別行動を取っていたことも一因と見る声もある

*30 属州ダルマスカ及び属州ボズヤ跡に展開していた第IV軍団は既に2/3が投降した事で瓦解、第VI軍団は軍団長レグラが魔大陸遠征で戦死した上にプレイヤー及び闘神ズルワーンとの連戦でほぼ瓦解、属州ウェルリトを拠点としていた第VII軍団も軍団長の暴走と戦災孤児の属州兵による機動兵器強奪の末に本拠地が崩壊、軍団長も死亡した事で壊滅状態という有様であった

*31 正しい訳としては「模範的な騎士」という意味合いが近い

*32 イシュガルドに於ける異端審問は、被告人が申し出れば告発した神殿騎士と被告人の決闘を裁判所で執り行い、被告人が勝利した場合は放免となる制度が取られている。被告人が戦う力を持たない場合は代理戦士を立てる事も可能で、被告人による代理戦士の指名も出来る模様

*33 原初世界と第一世界側で時間の流れにズレが発生しており、原初世界に於ける時間の流れではほんの僅かに未来の事柄であると示唆されている

*34 第一世界における光の戦士≠主人公であり、蒼天のイシュガルドにて闇の戦士として登場した彼ら