衛宮士郎

登録日 :2009/07/31(金) 23:56:31
更新日 : 2017/05/26 Fri 17:56:07
所要時間 :約 11 分で読めます




衛宮(えみや) 士郎(しろう)
CV:杉山紀彰


Fate/stay night』の登場人物にして主人公。

年齢:17歳
身長:167cm
体重:58kg

特技:ガラクタいじり、和食
好きなもの:家庭料理
苦手なもの:梅昆布茶
天敵:言峰綺礼

穂群原学園2年C組。Fate/hollow ataraxiaの頃は無事進級して3年。

◆概要

本編の10年前に起こった「冬木大火災」の生存者。
第四次聖杯戦争で親と新都にあった実家を失い、衛宮切嗣の養子になる。その後2年ほど切嗣に無理を言い続けて8年前に切嗣に弟子入り。

切嗣の理想である「正義の味方」に憧れを抱き、彼の死後、理想を受け継ぎ、本気で「正義の味方」を目指している。

第五次聖杯戦争におけるセイバーのマスター。
ランサーに襲撃された際に偶発的にセイバーを召喚し、聖杯戦争に巻き込まれる形で参加。
戦いを通して自らの過去の傷、そして夢に向き合い、様々な答えを出して行くことになる。


◆魔術師として

魔術師、マスターとしての力量は未熟もいいところで、士郎の実力を遠坂凛は『へっぽこ』と酷評している。
しかし性格の相性が良いために養父と違ってセイバーとはどのルートでも深い信頼関係で結ばれ、他のマスターと契約しても、敵に回りさえしても、常にセイバーには気にかけられている。

体内に27の魔術回路を持つが、通常の神経が魔術回路になっている異端体質な上に、毎回魔術回路を作ることから始める間違った鍛錬を続けていた為、殆どが眠っている。 *1

平均的な魔術師の回路数は約20なので結構多い方だが、魔力量は並(成熟した魔術師の平均が25ほど、凛ルート後半で20~30ほどと士郎が言っている。凛は500、セイバーは1000)な上に独学な為、十全に回路を開く事が出来ない(気付いてない)。

扱える魔術は『強化』と『投影』のみ。基本的に『強化』の練習をしているが、滅多に成功しない。『投影』の方は気分転換する時にたまに行う。

他に物の構造・設計を把握することに特化している(切嗣を 「なんて無駄な才能だ。」 と驚かせる程)。


◆人物像

無愛想に見えるが、超が付くほどのお人よし。頼みごとをされればまず「断らない」。 *2

人助けの一環で、学校の備品修理や掃除を請け負っている。
その為「偽校務員」、「文連の修繕担当」、「弓道部の掃除機」、「穂群原のブラウニー」等といったあだ名がある。
曰く「彼ほどスパナが似合う人間はいない」とのこと。
1年から3年までプール開き前のプール清掃をずっと手伝っていた。

ゲームセンターの雰囲気が苦手。合コンは苦手だがわりと好き。歯医者にかかった事はない。英語が苦手。工作に没頭する性格。

衛宮家に引き取られてから切嗣の代わりに家事をしていたため、家事に並々ならぬ才能を持つ。
料理もお手の物で、まったく料理ができなかった桜を指導できるほどの腕前を持ち、本編でもセイバー達に手料理を振舞っている。
特に和食を得意としているが、これは切嗣が存命中、ジャンクフードなどの健康によくないものを好む切嗣の健康を心配して健康的な和食をよく作っていたため。
洋食や中華料理も作れるが、洋食は桜、中華料理は凛の方が士郎より上手であり、士郎本人もそれを認めている。

酒は得意ではなく舐めるように飲む程度。
酒が入ると少しフットワークが軽くなるらしく、ホロウでは普段であれば翻弄されるイリヤの誘惑をあっさりいなしていた。

昼は弁当を持参しているが、同級生によくたかられる為、生徒会室で柳洞一成と共に昼食をとっている。

日本茶も紅茶もコーヒーも平等に好きだが、日本茶びいきではある。梅昆布茶が苦手。

目に見える範囲の不幸や不平等を正そうと努力するが、かといって無条件で助けるわけではなく、本人がそれを打破することに意義があると判断した場合は陰ながら見守る。

なかなか伸びない身長を気にしている。余談だが、最近の17歳の平均身長は170.8cmである。

1年の頃は弓道部に所属しており、腕前はかなりのもの。美綴綾子曰く、在籍中に的を外したのは一度しかない。
それも士郎からすれば射る前から『外れる』と分かっていたという。
これは魔術の鍛錬の副産物であり、魔術を展開するときの手順が弓道の心得と酷似しているため。

それほどの腕前を持っていたが、1年生の夏に退部。弓道部を辞めたのはアルバイト中に右肩を負傷し、肌に火傷の痕が残った為。
怪我自体は大したことはなかったのだが、慎二が火傷の痕のある奴が礼射をするのは見苦しいのでは、と指摘し、ちょうどアルバイトも忙しい時期であった為退部した。

生活費を稼ぐためにアルバイトをしており、新都のとある酒屋でバイトしている他、日雇いバイトもしている様子。
最初にアルバイトを始めたのは切嗣が亡くなってすぐで、生活費のためと一念発起してバイトを探していた自分を、若年にも関わらず快く雇ってくれた前述の酒屋でずっと働いている。
ちなみにその酒屋は大河の元同級生で悪友の蛍塚音子の実家であり、音子とも親しい関係にあるのだが、大河が共通の知人であることにはお互い長い間気付かなかったらしい。

筋トレを日課にしている為、平均に比べて身体能力は高く、筋肉質。
しかし、別段本格的に身体を鍛えているわけではなく、災害に遭遇した際に切り抜けられる程度に鍛えられれば良いと思っている。

ちなみに、ルールに則った試合や実戦だと一番にはなれないが、ルール無用の喧嘩(且つ気絶や絶命しなければ)でなら一番になれる。
某菌糸類曰く、「士郎は勝つまで絶対にギブアップしない為、相手の心が先に折れてしまうから」だそうだ。



以下ネタバレ注意






















属性が『剣』で、剣製に特化した魔術師。
『強化』や『投影』は固有結界無限の剣製』から漏れたものに過ぎず、普通の魔術師が行うそれらの魔術とは異質の魔術である。
しかし本人は自身の本質に気付いておらず、アーチャーの助言を受けるまで理解していなかった。

8年間続けている魔術の鍛錬は自分が楽しいからしているのではなく、魔術を身に付ければいずれは誰かの為になると思ってのこと。

10年前の大火災で被災した際に破綻者、つまり心が空虚な人間になってしまっている。
大火災以前の事は殆ど明かされておらず、士郎本人もほとんど覚えていないため、詳細は不明だが魔術とは無縁の一般な家だったらしい。

引き取り、育ててくれた衛宮切嗣の理想をキレイだと思い、憧れを抱き、借り物の理想を受け継いでいる。

正義の味方に憧れて人助けに奔走するが、それは反英雄としての切嗣とは違って自分を犠牲にして他のみんなが幸せになるという歪んだもの。
彼の価値観には『自分を優先する』ということがない。冬木の大火災から唯一生き残ってしまった士郎は、自分を優先する資格がないと思い込んでしまっているのだ(いわゆるサバイバーズギルト)。
人助けはその見返りを求めるのではなく『人助け』そのものを報酬としている歪んだ価値観の持ち主。

きのこさん曰く「人間になろうとしているロボット」、「一生懸命人間のふりをしているロボット」としている。
また、被災者の気持ちを傍目から理解する事が敵わないように、士郎というキャラクターは理解できない事こそが本質としている。
言峰:人の不幸でしか幸福を感じられないのか。
士郎:人の不幸がなければ意義を感じられないのか。

またインタビューにて
きのこ「三浦さん(監督)とは正しく本編の士郎を絵にしよう。彼はそもそも生きるのが辛い人間なんだと話し合いました。
    本来は息をしているだけでも苦しい人間がどうにかして人前で笑顔を作ろうとしているというのが「Fate」の根幹にはあるんだと語ったんです。
    それだけで士郎は壊れてる奴なんだと理解してもらえたのはうれしかった。」
と語っている。

作中でも言及されているが、一番まともに見えて、実際は一番『人間』として異常な人物。真っ直ぐな信念を持っているがそれが歪んでいる。
√では、『自分が死んだら桜が悲しむ』ことを理解したことで改善された様に見えるが、根本的な所は変わっていない。
小ギルが言うには修行マニア。

その従来の主人公像とは大きくかけ離れた人物から、型月作だけでなくギャルゲー主人公の中でも好き嫌いが激しい人物でもある。
好きな人からすれば最高の漢に見えるが、嫌っている人からはウザキャラにしか見えない。
士郎並に賛否両論が激しいエロゲ主人公は健速乙な病人やセクハラ大王の人外や武ちゃんくらいだと言われる。


切嗣の死後、思うところがあるのか一度も彼の墓参りに訪れていない(墓の手入れは大河がしている)。


天敵である言峰綺礼は一目見た時から気に入らないとして嫌っているが、
実のところは無意識の内に彼を気に入っていたようで、ソレに気付かないようにするために嫌うようにしていたらしい。



Fate/hollow ataraxia』では再開した聖杯戦争に警戒しながら、
昼間は平和な日常を過ごし、夜間は衛宮邸で団欒を過ごす傍ら、有事に備えて町を巡回している。

ツッコミ役で一番「まとも」に見えるが、実は今作でも一番「異常」なポジションにいる。
実は「衛宮士郎」の登場シーンは最後くらいしかない。


2年生までの進路目標は法政方面だったが、3年生の進路相談で留学する事を意思表示した。

所謂エロ本はバイト先で貰えるため、買うことはないらしい。
バイト先以外からも、時折慎二が「オマエこういうの好きだろ?」と押し付けてくることもあるそうな。
しかし衛宮家は女性比率が高いこともあり、『お宝』は彼女らの目に付くことがないよう、私室の奥深くに隠してある。
また、士郎は意識してやっているわけではないが、押し付けられた慎二の『お宝』も適当に隠しているためにカモフラージュとなっている。

第五次聖杯戦争の勝者だが、聖杯は使わなかった。聖杯戦争終結後も令呪がひとつ残っている。

実はホロウの士郎は士郎本人ではなく、士郎を真似てその姿と人格をコピーしたアンリマユ。
その為第三次聖杯戦争の再現たる四日間の中の冬木教会等では衛宮士郎としてではなくアヴェンジャーとしての側面が大きくなっている。

第五次聖杯戦争後の四月から遠坂凛と付き合っているが、傍目にはハーレム状態。
衛宮家の女の子率の高さが異常…というか、男がいない。たまに来るのもアーチャーくらいなので実質「士郎」だけ。


第四次聖杯戦争を描いた虚淵玄著の『Fate/Zero』でも、エピローグやその直前で幼少期の士郎が登場。
『Zero』で時折表記されている『-○○:○○』という時間表記は切嗣が士郎を救出するまでの時間である。

『始まりに至る物語』という煽り文句の通り、『Zero』は『stay night』でも描かれた、切嗣と士郎の最期の語らいで幕を閉じる。
アニメ版では士郎が切嗣に「正義の味方になる」ことを誓うシーンでカムランの丘で項垂れていたセイバーに光が差すシーンが挿入されており、
切嗣のみならず、セイバーもいずれ士郎の手で救われることを暗示しているような印象的なシーンとなった。

また、ED後には第四次聖杯戦争の各陣営のマスターとサーヴァント、そして令呪のCGが提供画面のバックに描かれていたが、
最終話では幼少の士郎とセイバー、つまり第五次聖杯戦争で組む彼らとその令呪が描かれ、ファンを湧かせた。


プリズマ☆イリヤ』ではイリヤの義兄として登場。主人公がイリヤなので脇役。
こちらの士郎は本編と同様魔術師である凛やルヴィアと違い、魔術には縁のない一般人(のはず)。

切嗣に貰われて養子になったのは本編通りだが、何故孤児になったのかは明かされていない。よって、本編と同じく両親を天災で亡くした子供だったのか、捨てられた子供だったのかは不明。

性格は真面目で人畜無害な青年、つまりは本編とあまり変わらないが、お人好しではあっても異常者というほどひどくはない。
その分なのか何なのか、フラグ体質は本編より酷くエラくなっており、イリヤクロ美遊セラルヴィア奈菜巳(イリヤの友人の姉)、一成と順調にフラグを立てている。最後がおかしい?気にするな!
中でもセラとは、裸で倒れ込まれたり、「自分たちがイリヤの両親」と言ってセラを赤面させたりとギャルゲイベントを重ねており、「これセラルートじゃね?」というファンも。

特技は家事(特に料理)と弓道。
料理に関しては旅行先にもマイ調味料セットを持っていくほど凝っており、ハウスメイドとして家事をしているセラに頼んで交代で家の食事を作っている。
セラも士郎の調理技術を認めているのか、特にメニュー等に口出ししたりせず、士郎の当番の時には普通に食卓を任せている。むしろ仕事を奪われやしないかとひやひやしている模様。
弓道は本編と違ってずっと弓道部に所属しており、朝練で朝早くに登校することが多い。

『プリズマ☆イリヤドライ』では並行世界の士郎も登場。

こちらは本編と同じく投影魔術の使い手であり、美遊の本当の「お兄ちゃん」(後に血の繋がりがないことが判明する)。
長くエインズワーズに監禁・幽閉されていたためか、イリヤが並行世界の兄だと気付かないほどに声がガラガラになっている。

一部髪が白髪に、肌の色が褐色に、瞳の色が変わってオッドアイになっており、その容姿は士郎と英霊エミヤを足して二で割ったようなものになってしまっている。
発言から察するに、未来の自分(英霊エミヤ)の力を憑依などの方法で自分に宿しているようで、宝具の投影も可能。

過去編では間桐桜の先輩だった。
その途中で起こった聖杯戦争で間桐桜が所持していたクラスカード「アーチャー」を使い、「アーチャー」を夢幻召喚。
ちなみに、このカードは本来まともな契約のされていないクズカードだったのだが、自分自身を依り代にして契約を結んだ。
原作ではイレギュラーなアーチャーは英雄王の方だったが、こちらでは彼の方がイレギュラーな存在となっている。
ストーリー上、魔術回路の程度は原作のそれと大差ないはずであるが、美遊からの魔力供給を知らずに受けたことで強大な力を発揮している。

以後、偽アーチャーとして聖杯戦争を戦い抜き、義妹の美遊の幸せを聖杯へと願って別の世界に転移させた。
その後、転移を阻もうとする本来のアーチャー所持者と戦闘を行うも、美遊の転移完了に伴い魔力供給が切れたことで敗北。地下牢に捕らえられることになる。
また、未来の自分の召喚とエインズワースの置換魔術という組み合わせによって、彼の体は戦うごとに英霊エミヤに置換(侵食)されていっており、魔術回路も増大している。
そのため、アーチャーのカードが彼の下から消えた後も、同等の能力を行使することは可能となっている。
無限の剣製も習得自体はしているが、魔力不足で展開は不可能な様子。


◆主な台詞

「まかせろって、爺さんの夢は」
“――――俺が、ちゃんと形にしてやっから”

「いや!来い、セイバァァァァァ!!」

「何だよ、悪いか。言っとくけど、遠坂はやらないからな」

「―――おまえには負けない。誰かに負けるのはいい。けど、自分には負けられない―――!」

「いくぞ英雄王―――武器の貯蔵は十分か」

「帰ろう、桜。そんな奴とは縁を切れ」

「おしおきだ。きついのいくから、歯を食いしばれ」

「セイバーの食費は安くない。安くないんだぁぁぁぁぁっ!」


余談だが、DEEN版のアニメから士郎の声を担当している杉山紀彰氏は、他のキャストに『杉山さんって士郎にそっくりですよね』と言われたらしい。


追記・修正は正義の味方になりたい方にお願いします。

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