レッドマン(TV番組)

登録日:2012/07/06 Fri 18:23:09
更新日:2024/04/05 Fri 22:28:14
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怪獣おじさん「フィルムスタート、ハイ、どンぞ」




宇宙の平和を守る銀河連邦の一員として地球にやってきたヒーロー、その名はレッドマン!
地球にはびこる大怪獣の挑戦は果てしない
レッドマンの勇敢な戦いはこれからも続くのだ!いざゆけ!レッドマン!

\レッドファイッ!/

レッドキック!レッドアロー!レッドナイフ!
悪を許さぬ闘志に燃えて、一人戦う深紅の戦士。
激しい戦いを終えて、今君はどこへ行くのだろう。
ありがとう、平和の戦士レッドマン!





















『レッドマン』とは、円谷プロダクションが製作したミニ特撮ドラマである。

日本テレビ系の『おはよう!こどもショー』内の5分番組として月~土曜日までの6日間、1972年4月24日から10月3日まで放送された。全138話。
後番組は『行け!ゴッドマン』。

2017年まで円谷プロ代表取締役社長であった大岡新一氏(当時24歳)がカメラマンとして初めて独立して担当した作品でもある。



【概要】

内容は『ウルトラファイト』や『ミラーファイト』と同様、5分という本編時間の間に、主人公のヒーロー・レッドマンが、野山や造成地を舞台にくたびれた流用スーツの怪獣・宇宙人と戦いを繰り広げていくというもの。

ただ、本作にはこれまでの同趣の番組と違ってナレーションの類がなく、やたら不穏なBGMや主題歌のインストアレンジBGMをバックに、各種効果音(レッドマンの掛け声や怪獣の鳴き声、無駄に痛そうな打撃音*1、爆発音なのか打撃音なのかいまいち曖昧なSE)が被さっているだけ。
その淡々とした演出のため、何とも言えない異様な雰囲気が全体に漂う。
一応、番組の前後に朝戸鉄也氏が演じる“怪獣おじさん”による解説が入る。

ちなみに、よくネタにされる、作中でレッドマンが攻勢になった時に流れる“不穏なBGM”は『ミラーマン』の本編未使用BGMを流用したもの(『ミラーマン』のサントラ「ミュージックファイルVol.2」に収録されている。曲名は「異次元怪獣の恐怖」。…異次元怪獣が抱く恐怖ということだろうか…

もっとも、後述のレッドマンのファイトスタイルに比べればこんなもんは些細なことであるのだが。



【レッドマン】

身長:42m*2
体重:3万t
出身地:レッド星雲・レッド星
エネルギー源:光・熱エネルギー(地球においては太陽エネルギー)
腕力:60,000トンの貨物を片手で投げ飛ばす
飛行速度:マッハ5(宇宙空間において)
走行速度:時速600km(陸上において)
ジャンプ力:333m以上
潜行速度:時速50km(約2.7ノット)
地中速度:時速30km
年齢:数万歳(地球人換算で22歳らしい)

本作のタイトルにもなっているヒーロー。怪獣退治の専門家で心優しい男絶対嘘だ
光と熱がエネルギー源で、日中では太陽エネルギーで無限に活動できるが、雨天や夜はパワーが半減して活動時間も30分程度に制限される。

……と、ここまでは普通のヒーローらしい建前。問題は本編での行動と戦い方。


鬼畜なのである。


本作は本編時間が5分ということもあって、特にストーリーらしいストーリーは存在せず、内容は殆ど全て戦闘シーンのみで構成されている。
そのため、この番組に出てくる怪獣達がどんな悪事を働いていたのかなんてまず描写されず「なぜ怪獣と戦うのか」が一切わからない。パッと見、ただ呑気に野山や砂浜を徘徊しているだけにしか見えない。*3
そこにレッドマンが突然現れて、「レッドファイッ!」の掛け声と共に怪獣に襲いかかる(ようにしか見えない)。
回によっては、必死に逃げる怪獣を追いかける場面から始まることさえある。まず第1話で最初にやった行為が「環境破壊は気持ちいいぞいと言わんばかりに森林の草に火をつける*4」。自分専用のゴルフ場でも欲しいのだろうか
※ちなみにスーツアクターの久須美欽一氏によると、「レッドファイトのポーズは助監督と相談して決めた」とのこと。

そして、そのファイティングスタイルも、他のヒーローがやらないようなことをいけしゃあしゃあとやってのける、まさに鬼畜。


以下は本編中の行動(一部)。

  • 何もしていない怪獣に突然襲いかかる。相手に戦意がなくてもお構いなし*5
  • むしろ逃げる奴を追いかけて殺す
  • マウントポジションからの執拗なメッタ刺し
  • しかも顔面を執拗に刺す
  • 口の中に槍をねじ込んで刺し殺す
  • 顔面を地面に殴打した挙句に頸椎をへし折る(生々しいSE付き)
  • 死体蹴りならぬ死体刺し
  • わざわざ死んでいるかを確認する。虫の息ならトドメを刺す(ファンからの通称は「レッドチェック」)
  • 死体を崖から投げ棄てる
  • ひたすらパンチを繰り出し、撲殺する
  • 武器が奪われたら同士討ちを謀る
  • 勝てないとみた相手は崖から落として殺す
  • 怪獣をメッタ刺しにした後、天を仰ぎ見たり、ショッカーの敬礼をしたり、絶頂を迎えたかのように倒れ込む
  • 最終回首チョンパ
  • 【円谷プロ50周年企画 ウルトラマンだけじゃない上映会】でブースカに襲い掛かろうとする(ファイヤーマンによるストップが入った) 赤「×?」火「×」

この鬼畜さ、外道ぶりがおわかりいただけただろうか?
今放送したら抗議が殺到するのは想像に難くない。

ウルトラシリーズ等とは違い、やられた怪獣は爆発四散するわけでもなく普通に死体が残る上、レッドマンは大抵その死体を放置して帰り、しかもあろうことかその光景を普通にロングショットで映していたりするため、もはや死屍累々とした殺害現場にしか見えない。
決着のBGMが妙に不安を煽るものな上に本人が掛け声しか喋らないので、更に不気味さに磨きがかかる。

なぜこうなってしまったかというと、使われていたカメラのスペックが低く、最終回直前で大岡現社長が合成に成功するまで光線技に予算が掛けられなかったのと、
「毎度毎度倒し方がワンパターンでは見ている子供が飽きるだろう」という制作側の配慮からであったらしい。
大岡氏は当時を回想したうえで「これらについて基本は監督の指示であったろう」と語っている。

こんな様子から、いつしかオタから“赤い通り魔”の異名で恐れられるようになった。というか円谷プロ自身もネタにしてしまった。

まあ地球を侵略者どもから守るならこれぐらい徹底してくれた方が安心ではある。怪獣は侵略する気などさらさらないだろうが…


現に大岡氏も「暴れる前にやっつけちゃおうというのも、見方を変えれば正義として正しい生き様じゃないですかね(笑)」とインタビューで語っている。

なお、怪獣供養には参加している。こんなのでも罪悪感というものはあるというのだろうか。じゃあ戦わなきゃいいのに



【主な武器と必殺技】

◆レッドパンチ、レッドキック、レッドチョップ
基本技。チョップの破壊力はダイナマイト三千発分。鋼鉄の20倍も硬いつま先で放つレッドキックの威力は厚さ5mのコンクリを砕き、足は怪獣にめり込む。
これだけでもかなり強力な武器で、決め技として使用する時はジャンプしながら技名を叫んで使う事が多いが、パンチだけはジャンプしながら使われた事が無いためか、名前を呼んでもらえない。
チョップからの顔面パンチとみぞおちキック2発とアッパーの応酬でゴモラを撲殺する、チョップと言いつつエルボーでウーを倒す、両足キックでウーとゴモラを同時に蹴り倒すといった変則的な使い方も見られる。
また技名は言わないが、逆立ちしながら前に倒れ込む勢いでの両足キックも決め技になる事が多い。

◆レッドナイフ
凶器その1。敵にトドメのレッドナイフ。
劇中の空耳から別名「寝てない!」「切ない!」
ナイフにしては妙に大きいが、切れ味抜群、「レッドショット」という光弾も発射可能な高性能武器。
投擲武器としても強力で、命中すると燃え上がったり、複数の怪獣をまとめて殺戮できる。
地球に存在する程度の材質ならなんでも全て斬ることができる。
普段はミクロ化して両手に複数本隠し持っていて、状況によっては2刀流にもなったりする。
武器を奪ったと喜ぶ怪獣相手に、何事もなく2本目を取り出して見せる姿はまさに鬼畜。
記念すべき初使用は前述の第1話での森林破壊。
ちなみに、2~5匹ほどの集団で腕をクロスすれば何故か通じなくなる。念力だろうか?

◆レッドアロー
凶器その2。風をつんざけレッドアロー。
アロー(矢)という名だが実際には手槍。某西武鉄道の特急ではない。
レッドナイフと並んで多くの惨劇を引き起こしたレッドマンの代名詞。
こちらも普段はミクロ化して両手に隠し持っており、さらに30メートルに伸ばすことができる。
怪獣2匹をまとめて貫通する威力があり、手槍としても投げ槍としても使える万能武器。常時1万ボルトの電流も流れている。
2本同時に取り出したり、死体に突き刺したまま帰ることがある(通称墓標)。
ナイフ同様に命中すると爆発したり、複数の敵をまとめて殺戮できるし、集団で腕をクロスされて空中で止められた例もあった。
こちらの初使用は怪獣を倒した後におもむろに取り出し、追い討ちの如く突き刺した。
プロップは『帰ってきたウルトラマン』のウルトラクロスの流用。何度も突き刺す。曲がるほど突き刺す。
ちなみに「当時の撮影現場ではこれが折れていてもその場の流れと勢いで撮り直す発想は誰一人としてなかった」と大岡氏は語っている。

◆レッドサンダー
両手からの破壊光線。使用回数一回。某JR貨物の機関車ではない。
撮影スタッフである大岡新一氏によれば、
35mmでやるのが普通だった光線描写を一般のテレビドラマ等で主流だった合成方法を使い16mmで成し遂げたこの技の描写は、
当時の円谷プロ内でもかなりの驚きと称賛をもって受けとめられたとのこと。実は結構すごい技なのである。
最近行われたインタビューでも大岡氏は「これに関してはプチ自慢である」と発言している。

◆飛行能力
主に登場時に飛んでくる。飛行時は体の周りにレッドバリアを展開。速度はマッハ5。
しかし死体確認をする為か、帰りは大体徒歩。

◆レッドフォール
レッドマンの切り札。ただの抱え投げ
主に虫の息の怪獣や死体、勝ち目のない強敵に使用する起死回生の大技。
派生技に坂に突き落とすバージョンがあるが、一番有名なのは崖に突き落とすバージョン
サータンに行ったレッドアローを腹に刺して倒した後、鼻を掴んで引きずり崖の下にレッドフォールはもはや伝説。
別名:死体遺棄
またこれとは別に、巴投げで敵を倒した事も多かった。

分身
136話でグドンとビーコンのコンビに対抗して使用した能力。
2人に分身する。分身は実体を持っており、本体とは別々に行動可能。

◆火や煙を消す能力
両手を交差させてから広げ、周囲の火や煙を消す。32話でエレキングが投げた発煙筒の煙や、64話でウーに奪われて投げられたレッドアローが発生させた火災を消した。後述のレッド消化液とは別物と思われる。

他にも相手をボッコボコにするマウントポジションやそこからの複雑骨折したとしか思えないSEを放つ首折りなど様々な残虐な技が存在する。


【その他の能力・特徴】

速度:走り 時速900km、水中 時速50km、地中移動 時速30km。
耐熱性 30万度。レッド消火液を放出してどんな火事も消せる。寒さには弱く氷点下になると活動不能。
頭部ランプからは熱線を放出して焼き切ることが可能(レッドビームレンズ)。
右手の指先からは6万度の炎を出せる。ビル程度なら一瞬で蒸発する(レッドファイヤー)。
ベルトのランプからは何でも切ってしまう攻撃を放出できる(スライスカッター)。
あらゆる言語を理解できる。あらゆる言語を話すことできる(レッドマウス)。
300km離れた場所の物音も聴き分ける(レッドイヤー)。*6
宇宙の過去1万年以内のあらゆる怪事件と怪獣名を全て暗記している


【哀れな犠牲者】

レッドマンに虐殺される哀れな被害者達。登場怪獣・宇宙人はかなり多いので、活躍した者にのみ触れる。
ここで挙げた以外だと、カネゴンケンタウルス星人ザウルス(『戦え!マイティジャック』の怪獣)といった、
原典では善玉寄りだった怪獣も時たま登場、容赦なくレッドマンによって屠られていった。

また話によっては、手や口からロケット弾を発射したり、瞬間移動したり、複数で両手を交差させて投擲されたレッドナイフorアローを空中で弾いたり(念力?)といった、謎の技を使ってきた事もあった。

使用できる着ぐるみの都合か、再登場が非常に多く、その度に痛々しい程に劣化した姿で現れる。
なおゲームなどの作品を除けば、『レッドマン』はカネゴンが悪役として登場した上に倒されるほぼ唯一の作品である。
ちなみに当時の子供たちは彼らを「くたびれた着ぐるみに「こりゃないでしょ」と思いながらも「でも可愛い」と感じていた」という(言:唐沢なをき氏)。

ダークロン
記念すべき被害者第1号。制作の都合なのか、前番組の『ミラーマン』から流用されている。
この頃は比較的まだマシな格闘戦の末、倒れたところをレッドアローを何故かめっちゃ離れたところで取り出してから駆け寄ってきた上で撃破された。
誘き出す方法が完全に環境破壊なので、見方によっては「レッドマンによる環境破壊を止めるため、ダークロンが立ち上がった」ような構図に見える。『ミラーマン』ではインベーダーの変身した侵略者だったのに…そんなバンカーな

ゼットン2代目
本編の情けなさなど何のその、意外にもレッドマンをフルボッコにした本作屈指の強豪。
流石ゼットンというべきか終始優勢だったが、突如レッドフォールで崖から投げ落とされてまさかの逆転負けを喫した。
本放送時に「さらばウルトラマン」のゼットンの画像で予告していたが実際に出てきたのは「ウルトラ5つの誓い」の使い回しという詐欺をやらかした。

サータン
透明怪獣で鳴き声がジラースな彼。8回登場。
前述した伝説のレッドフォール(不法投棄)を喰らった怪獣。鼻がなければあそこまで酷いことには……

ドラコ
翼も鎌もないが、再生ドラコの角もない欠陥品。
ゼットン2代目と並んでレッドマンを追い詰めた強豪。中身はパワード版か?
だが、最期はレッドアローでメッタ刺しにされた。

バルタン星人ジラース
最初はケンカしていたが、レッドマンに襲われた際に結託、コンビを組んだ。流石にレッドマンの前ではケンカどころじゃなかったか。
レッドマンと2回戦ったが、2回目はレッドマンから必死に逃げているシーンから始まる。
殴られたジラースを助け起こしたりと仲はいいらしい。ということはケンカの原因は割と些細なこと?
バルタンは逃げ切ったが、ジラースは投げらてやられた。
ちなみにその後レッドマンと戦って生き延びた者はおらず、バルタンは唯一の生存者となった。

ブラックキング
かつてウルトラブレスレットを素手で弾き返したように、レッドアローを避けたりレッドナイフを素手で叩き落とした猛者。
以前には無かった手からのロケット弾攻撃が可能だが、それでもレッドマンには及ばなかった。

グドン
何と16回もレッドマンと戦った。
タイマンよりも複数で戦う方が多いが、どの道全滅。

ガラモン
計8回も戦った。腕がモリモリに伸びていることから格闘用にチューンナップされた個体だとかいう噂。

エレキング
劇中8回激突。最終138話ではレッドマン最後の対戦相手としてタイマンで挑み、ある意味「ウルトラシリーズらしい最期を見せた。


レッドマンのアクターであった久須美氏によると、この中に入っていたのは当時の大学生を中心とした劇団「野武士の会」のメンバーで、
これ以前にも「ウルトラファイト」やデパートでの怪獣ショーなどで活動していたという。
また、「前から一緒に活動していたメンバーばかりなので、立ち回りでもうまく怪獣の方から飛んで行ってくれたりしてやりやすかった」とのこと。



【余談】

レッドマンとは『ウルトラマン』企画段階で用意されていた名前の一つ(裏設定ではウルトラセブンの本名と扱われることも)。
現在でも機密漏洩を防ぐためのセキュリティの一環として、企画段階で名前が未定の新ウルトラマンには仮称としてレッドマンのコードが使われているらしい。

「世界で最も多くの派生シリーズ(スピンオフ)があるテレビ番組」としてウルトラマンシリーズがギネス記録に認定された時、
ウルトラファイト』などと並んでさり気なくその27作品のひとつとしてカウントされたのもそういう理由からかもしれない。
ウルトラマンオーブ』の主人公であるクレナイ・ガイの元ネタもおそらくこのレッドマンからだろう。

2016年4月1日から、円谷プロ50周年の記念企画の一つとして平日に1話ずつレッドマン本編がyoutubeの円谷公式チャンネルで配信を開始した。
近年はおとなしかったエイプリルフール企画を髣髴とさせるが、以降も更新は続き、同年10月11日をもって最終138話まで公開された。

HD高画質で怪獣を淡々とレッドファイトしていくレッドマンはやはり怖い。これでレッドマンに触れた視聴者も多いようで、ヒット数も上々。
それを記念してか円谷チャンネルの公式バナーはウルトラマンエックスとレッドマンが並ぶという冷静に考えるとかなりシュールなものになっていた。
その後はその後でハリケーンスラッシュがレッドマンの後ろ姿を睨んでいる(ように見える)という別方向にシュールなものとなっていたが。

またウルトラチャンネルにアクセスすると自動的に最新の新ウルトラマン列伝が流れるのだが、
怪獣を殺戮する赤いあいつ目的の視聴者に新列伝主題歌であり、退治される怪獣たちの悲しさを歌った「Unite~君と繋がるために」を浴びせてくる。
何のための力なの? 平和を乱す敵を追い払うため? でもなぜ襲ってくるの? 理解しないまま倒していいの?
なんの皮肉だ。
ただそれでいて意外とこの歌の歌詞とレッドマンの設定は絶妙な親和性を発揮している点が上記の人気を後押ししているという意見もあったり。

ウルトラマンZ』でもカネゴンがベータスマッシュに対して「赤いアイツ」と本気でビビる場面も描かれた。

なお、レッドマンは以前にもニコニコ動画で配信されたことがあるが、さすがにここまでのブームは起こらなかった。
これは(当時の)ニコニコ動画は会員制であることが大きな要因であると思われるが、
一説には他の配信動画と違いレッドマンの雰囲気にコメントラインによるツッコミなどがあるよりも、
誰もツッコむ者がいないYouTubeのほうがあっていたからという意見もある。ライブ感よりも映画感。


このように主にネタ方面での評価が主流の本作だが、撮影面では上述のレッドサンダーに代表されるように様々な試行錯誤も行われ、
大岡氏は「自分の中の原典や素地になった作品」と評しており、今作の撮影によって後のシリーズの礎が築かれていったのは間違いないだろう。
レッドマンもまた円谷プロダクションにとって大切な作品の一つなのである。

レッドマンのアクターであった久須美氏は最近行われたインタビューで、
改めて映像を見ると、レッドマンってスマートでいいキャラクターですよね。(中略)僕がアクションをやっていたレッドマンが、
今になって話題になり、若い人に面白がってもらえるなんて、とても素敵なことだと思っています

と誇らしげに語っている。


配信後の人気からブルマァクの人形の復刻・再販、MEDICOMから完全新規のフィギュアの発売、
LINE用のスタンプを発売、ハードコアチョコレートからTシャツの発売、と商品展開が活発に行われている。

2016年のウルフェスではレッドマンをイメージしたストロベリーアイス『レッドマンアイス』が物販に登場。
通称「あかいアイス」。

配信128話のアンケートでは「レッドマンのリメイク化」が52%を取り、
X』『オーブ』でメイン監督を務めた田口清隆氏の『「レッドマン」撮りたい。』そしてサンダーブレスターでレッドファイッ!
平成シリーズでキャラクターデザインを手がけた丸山浩氏の『深夜枠で新撮のレッドマンをやればいいのにな~!』
というツイートも存在しているが、果たしてレッドマンの新撮作成が実現なるかどうか。今後に期待してみてもいいかもしれない。


2018年から2019年にかけてマット・フランク氏による描き下ろしのアメコミ版が発売された。全3巻。
ここ近年のネット界隈の風評被害イメージを取り入れた雰囲気の内容であると同時に、
原作の映像作品に対する深いオマージュ精神が窺い知れる内容となっており、『レッドマン』ファンなら必見の一冊である。
詳細はレッドマン(漫画版)の項目を参照。


※ただしこの作品に限ったことではないが何でもかんでもTPOを守らずにネタにするのはマナーが悪い。ファンなら時と場合を考えてレッドファイッしよう。

2022年10月14日放送の「松本人志の酒のツマミになる話」で、松本人志が子供の頃この『レッドマン』をよく見ていたという話になった。
だが子供心に「雑な粗い番組」だと思っていたらしく、これに芸人が解説を入れれば面白くなるのではないかと思っていたらしい。
そこで早速、芸人が解説(と言うかツッコミ)を入れる特別編が放送された。*7
  • その1「VSサータン」解説:松本人志
「天気がいっつも恵まれへんねんな」
「すげー避けられてる」
「ここで投げたらよかった、あんな遠くじゃなくて」
「これサータンって言うねんて」
「何で揉めてるのか全くわからへんねんけど」
「結構でもやられてるな、ここで短剣を使ったらよかった」
「そもそも投げへんでも持って使えたんちゃうんか」
「結構グロテスクやな」
「すげえ嫌な倒れ方、ぶちゅっていうた」
「連れていくんや、どこ行くねん」「投げな気すめへんねや」

  • その2「VSドラコ」解説:かまいたち
「もう戦ってる!」
「まだどっちがヒーローでどっちが敵かわからん」
「この回ショートしたんちゃう?時間が。尺がショートして」
「ぐだぐだ...」
「結構落ちたね」「ヒーローが下...」
「ヘロヘロなってるやん」
「これ台本なんて書いてあんねやろ」
「なんであんな弱ったフリしたん?」
「どこで終わってんねん...」「いいのそれで?」

  • その3「VSエレキング」解説:霜降り明星
「なんやそれ」「体操床団体?」
「届いてないやん」
「ずっと3カメ?」「もうちょっと寄りなかった?」
「失敗した!」「マジで!?」
「来た剣!」「すぐ投げんな」
「弱...」
「汚い場所やな一回整地せえ!」
「受け身で爆発音いちいちいらん!」
「一般人やん強さ」「中学の番決めるくらいの戦いしてる」
「別日!?」「なんや今の!」
「これ勝てへんやろレッドマン」「これ勝たれへんな」
「台本どう書いたんこれ?」
「グロいグロい!くっきーさんやん」
「子供一生忘れられへん」

  • その4「VSガラモン、ドラコ」解説:笑い飯
「足場悪っ!」「平らな所でやったらええやん」
「急になんやボワーンて」
「ジリジリ滑りながらやってる」
「もう一匹(ガラモン)は降りることだけを必死にやってる」
「うわ押しただけや」「押しただけで爆発音した」
「甲本ヒロトさん変身したんかこれ?」
「アドリブなん全部?」
「え、持ってくん?強いやん急に!」
「もっちゃりうわあ...」
「不法投棄の捨て方してる」

  • その5「VSグロンケン」解説:千鳥
「原因教えてくれ、揉めだした原因」
「寝技すぎるって、立技やヒーローは」
「なんの音やいまのジャーンて、意味のないジャーン」
「なんか出た...押す!?側面で押す!?」
「ワシは今怪獣を応援してる」
「可哀想やって怪獣」
「ヒーローがする体勢じゃないねん」
「長渕のとんぼの時の喧嘩してる」
「勝った?」

スタジオの千鳥も「レッドマンだけで面白い」「こんなおもろい素材が残ってましたかまだ」「シン・レッドマンやってほしい」「ツッコミ冥利に尽きる」「(ツッコんでいて)気持ちよかったです」と絶賛していた。
芸人達のツッコミどころは「なぜ戦っているのかわからない」「倒し方がグロい」と、特撮ファンと似たようなものだった。

レッドマンの魔の手から生き延びた方は追記・修正をお願いしま……、


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最終更新:2024年04月05日 22:28

*1 ミラーマンからの流用

*2 どう見ても等身大ヒーローだが一応42mということらしい。そうなると周りの木とか岩はどんだけデカいんだという話になるが

*3 しかも、着ぐるみの出来がチープなこともあってか怪獣も悪事をろくに出来そうにないほど弱々しく見えて、その印象を強める一因になっている。

*4 怪獣退治との関係は不明どころが、それを見た怪獣ダークロンが環境破壊に抗議するかのように岩を転がす。

*5 怪獣にケンカを売る(もはやケンカの悪徳商法といっても過言ではない)もある。そして怪獣は「もう…しょうがないなぁ…」「買えばいいんでしょ…ケンカ」と言いたげに戦いだす。

*6 公式Twitter曰く『300km四方の怪獣の声を察知できるレッドソナーイヤー。レッドマンがいつも怪獣退治してるのは、この高い索敵能力のおかげなんだ。今日はサドラをみつけたぞ!』(131話) 怖!

*7 実は酒のツマミになる話のコーナーとしてでなくこの回の以前に放送された特番であるまっちゃんねるで放送される予定だった模様で当該の番組の予告映像に何故かレッドマンが写っている