アーロン(FF10)

登録日:2010/02/18(木) 02:52:31
更新日:2024/02/01 Thu 20:20:00
所要時間:約 4 分で読めます




「他の誰でもない」


「これは、お前の物語だ!」




※この項目はネタバレを含みます。

FINAL FANTASY Ⅹ』の登場人物に登場するシブいオッサン。使用武器は太刀*1。防具は腕輪を用いる。
声:石川英郎


スピラ出身だが本編開始時はザナルカンドにいてティーダと共に行動し彼を「シン」へ導く。

10年前「シン」を倒した大召喚士ブラスカと共に旅をした伝説のガードのひとり。
当時は生真面目な性格で、同じくガードとして行動を共にしていたジェクトとは反りが合わなかったが、旅の中で徐々に信頼関係を築いていく。
大召喚士の元ガードという立場から仲間の中で唯一スピラの真実を知っている人物だが、自分達で見て知った上で判断するしかないという考えからユウナの意志を尊重し余り語る事はない。
当然エボン教の真実と実態も知っているため、一般人はまだしも老師達に対しては辛辣な言動が目立つ。
そのためエボンの教えを全く守らない上に、上述の通り多くは語らない性格から加入直後はワッカからは「アーロンさんが入ってからなーんかやりづらくなった」と愚痴られた事も。
普段の冷静そうな言動とは裏腹に意外と激情家な所があり(因みに若い頃からその傾向がある)、後先考えず行動する事が多々あり、ティーダからは「たいていアーロンが話をややこしくする」と言われた事も。

親代わりでもあったためティーダに対してはジェクトの本心を伝えてフォローしたり、彼にだけ『シン』の真実の一部を明かしたりと導くような言動が多いが、「お前ぐらいの歳で間違いを犯さないのもつまらん」という考えの人なのであくまで自主性を尊重し、忠告したりする事はない。

ムービーでのかなりかっこ良い初登場シーン、含みのある言動と、落ち着いた性格、また仲間や主人公への思いやりを感じさせる場面もある、等の事から人気も高い*2

序盤ザナルカンドで別れて行方不明となるが、ルカにて再会。本格的に仲間になる。
再登場時はまたもムービーを丸々使っての登場。

魔物の襲来による街の危機に駆けつけ立ち塞がる魔物を前に片腕を上げてポーズをとる! か、かっこいい……


――が、


このシーン、とんでもないものが映っている。

見た目、三〜四十代の渋い大人。
だが脇毛がツルッツル。
まるで赤ちゃんの脇のようにツルッツル。

いろんな都合があったのだろうが、一部ファンから苦情の声も。


ワッカ「凄い……あんなゴツいモンスターを一瞬で……一体何者なんだ!」

ティーダ「いや注目すべき所はそこじゃない……っ! あのアーロンという男……そう、男だというのに……っ! 無駄毛を気にしているなんてっ……!」

実際の所野村哲也氏を筆頭にスタッフの中にも「なんで脇毛書かないの?」と思っていた人はいたとか。


スフィア盤のルートはHP、攻撃、防御の伸びが良い反面魔力、回避、素早さの伸びは悪い典型的な重戦車型アタッカーの成長を見せる。
最後まで進めるとティーダルートに繋がるためそのまま成長させれば弱点をカバーする事もできるので育成も楽。
高い攻撃力、体力、各種ブレイク技に加えて「かたい」特性を無視する「貫通」アビリティなどとても使い勝手が良いためキマリの立ち位置を奪って主戦力になりやすい。
また戦闘によっては「話す」のコマンドで能力値が上がる事がある。

七曜の武器、「正宗」のアビリティはダメージ限界突破、トリプルドライブ、カウンター、さきがけ。
さきがけがとにかく優秀で、先制攻撃を受けても必ず先に行動できるため事故率が大幅に低下する。
土星の聖印の入手条件もモンスター訓練場の地域制覇と種族制覇を合計10種類以上と非常に楽なのもポイント。
また、七曜の武器の中で唯一HP反比例型で与ダメージが上昇する隠し特性があるため、HP全快の状態で99999ダメージを与えられる程育てているならばHPがどれだけ低下して99999ダメージが確定するのもメリット。特にインター版以降の裏ボス、デア・リヒター戦ではこの特性が役に立つ。
因みに七曜の武器の中では珍しく出自が示唆されている武器であり、英雄ミヘンの愛刀だった事が示唆されている。



■必殺技(オーバードライブ)一覧

牙龍
流星
征伐
陣風

これらの技はスピラ各地に存在するとあるアイテムの入手数の累計で順次解放されていく。
ストーリー攻略上お世話になるのは耐性を持たない敵を強制退場させられる「流星」とブレイク耐性に穴があれば確定でフルブレイクを入れられる「征伐」。
特に「征伐」はモンスター訓練場でもお世話になるだろう。
最後に覚える「陣風」は基礎攻撃力の上がった「牙龍」であり、ぶっちゃけ習得の手間に見合った性能とは言い難い。
インター版以降だと2ヒットするようになったため強力にはなったが、代わりに習得するためにはヘレティック・ヴァルファーレ(ラスボスよりはるかに強い)を倒さなくてはならなくなったので総合的な使い勝手は微妙かも。。


以下ネタバレ













物語終盤にて、ザナルカンドに辿り着いた一行はそこでスピラの真実を知る事になる。

十年前の彼は生真面目ではあったが青臭い一面もあり、旅が終わりに近づくころになってブラスカを究極召喚で失うことに恐怖し、必死に思いとどまらせようと説得していた。
結局二人の覚悟を止めることが出来ず、シンを倒した後にユウナレスカから真実を聞き出し激怒。襲い掛かるも返り討ちにあう。
その時に受けた傷が元で既に死亡しており、未練があるためスピラにとどまったという事をティーダに明かす。
そしてその未練とは、ブラスカのガードのひとりであり、ティーダの父親であるジェクト究極召喚となり死にに行く前に「息子を頼む」と言い残した事であった。
死後、死人となった彼はシンと共にザナルカンドへ渡り、ティーダの成長をずっと見守っていた。
ただし、本人も「こんな体で得したこともある」と言うように、死人の体でなければ"ザナルカンド暮らし"は実現しなかった。

実はザナルカンドで死んだわけではなく、重傷を負いながらも命からがらガガゼト山から下山し、ベベル近辺にて失意の底にあったキマリと出会い、
『幼いユウナを守って欲しい』と言う、自らが果たせなくなる友の願いを彼に伝えている*3

これを聞いたキマリは「死にゆく者の最後の願い」として受諾、ベベルからユウナを連れ出し、ビサイド島へ向かい、そこで生きる意味を見失っていたロンゾの青年は「ユウナを守る事」を生き甲斐として生きていく事になる。

キマリは本編中アーロンと会話するシーンが全くないが、これはアーロンの秘密に気づいていたためだろう。。*4


  • 究極召喚……唯一シンを倒すことのできる召喚獣。
ガードを1人生け贄として発動する。また召喚士も死ぬ。

  • シン……人々が恐れている巨大な鯨のような怪物。
倒しても数年で新たなシンが生まれる。
復活する理由はシンの本体であるエボン=ジュが究極召喚に乗り移り新たなシンとなるため。

エボン=ジュを倒し、役目を全て終えた彼は「もう、お前達の時代だ」と言い残し、シン体内でユウナが行う異界送りの中で消滅した。


グアドサラム・異界などで彼が死人である事の伏線が窺える。


ちなみに十年前、僧兵だった彼は上司からの縁談を断って出世の道を絶たれた。
この縁談を代わりに受けて出世したのがキノックである。




KH2にも出演している。

オリンポスコロシアム、というか冥界に登場、FFキャラで唯一パーティーに参加して戦ってくれる。
作風に合うようリデザインされており、腰が細くなっていたりグラサンをかけてなかったりする。


X‐2にもブラスカ、ジェクトと共に声のみ出演(一応映像スフィアには写っているが)。

最終戦であるヴェグナガンとの戦闘時にブラスカ、ジェクトと共にユウナ達を励ましている
またこのおじさん、本編にて出会ったときに習得しているアビリティは『パワーブレイク』のみ。


あのザナルカンド遺跡を『パワーブレイク』だけで踏破するとは……。
当時のモンスターが弱かったのかはたまた、若かりし頃の彼やジェクトが強かったのか。
(死人になったから全部忘れたってのも有り得ないし。)
平和なザナルカンドで暮らしていたことで、剣の腕がなまっていたとする説もある。
まぁそれを言ったら前回の旅でナギ平原まで行ってるのに初級魔法しか覚えていないルールーや大した技を覚えていないワッカもなんなんだという話になる(特に2回もナギ平原まで辿り着いているルールー)ので単なるゲームシステム上の都合にツッコむだけ野暮というものだろう。


追記・修正するのは他でもない。お前の物語だ。

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最終更新:2024年02月01日 20:20

*1 太刀といっても、主人公ティーダの武器が片手剣なので、アーロンは大剣のような大きな刀を使う。

*2 アルティマニアΩに記載されている人気投票では堂々の一位。

*3 因みにザナルカンドから一息にベベル近辺まで行ったわけではなく、途中で力尽き倒れて通りかかったリンの介抱を受けている。リン曰くとても動けるような傷ではなかったとの事なので、恐らく無理を押して移動したのが直接の死因。

*4 エンディングではアーロンが笑みを浮かべながらキマリの胸を拳で叩くシーンがある。自身との約束を守ってくれた事と自分の正体について沈黙を貫いていてくれたことへの感謝と、後事を託す意を伝えたのだろう。