軍服

登録日:2012/09/27(木) 17:09:04
更新日:2024/02/11 Sun 01:44:10
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軍服とは主に軍隊に属する者が着用する制服である。
17世紀のスウェーデン王国から登場し、ルイ14世下のフランスで発展した。主に戦闘服と呼ばれる物と、式典などで着用する正装や礼服と呼ばれる物に分かれる。

ストイックな外見から憧れ・萌え要素の塊でもある。


→帽子
高さがある円筒形が特徴的なフランスのシャコー帽(shako)と呼ばれるタイプや、
ナポレオン・ボナパルトが被っていたことで有名な角が二カ所ある二角帽子(bicorn)と呼ばれるものなど特徴的な物も多い。

→上衣
詰襟型と第一次世界大戦時にイギリスで誕生したスーツ型に分かれ、更にシングルボタンとダブルボタンの仕様に分かれる。
肩に房の付いた肩章と呼ばれる物を付けたり、勲章や襷を汎用する。
大礼服など階級の高い人物の着用する軍服の詰襟には金色の刺繍が施されている。

→下衣
側面に赤いラインが入っていたり、乗馬用ズボンが元になった腰の部分が膨らんだものもある。

→靴
通常の短靴や、ふくらはぎまで長さがあるヘシアン・ブーツなどロングブーツのような物もある、ブーツの場合軍服の下衣をブーツインする。

→ベルト
下衣を留める為ではなく、上衣の上から腰を留めるように使われることが多い、ドレスソードと呼ばれるアクサセリーのなどをベルトから提げることもある。



○礼服タイプ
礼装や大礼服などとも呼ばれる。
大礼服は上衣が燕尾服の裾のようになっている物とコートのような物も存在する。
元々見た目重視なのもあってカッコいいものが多く、
日本でも「自衛官の結婚式では花嫁が脇役になってしまう」と言う人がいるほど。


○戦闘服タイプ
軍服といえば、こちらを指す場合も多い。
最近、というか大体第一次世界大戦前後からは陸軍のものはオリーブドラブなど緑色やカーキなど茶色のものが多く、第二次世界大戦から登場したいわゆる迷彩服もほとんどがこれ。
実用性重視のため見た目はそれほど重視されないが、各所を工夫されており機能美が光る。



【ファッションとしての軍服】

基本的に軍服は軍人の着るものだが、軍人への憧れや機能性から一般の人間が着る服にも影響を与えている。

例えば日本の学生の制服などは軍服を起源とするのがほとんど。



あの学ランも。

あのセーラー服も。

トレンチコートも。


起源をたどれば軍服なのだ。
軍服が無ければ日本の萌はその歩みを100年遅らせていたことだろう。

他だとそのまんまミリタリー系のファッション、迷彩服やカーゴパンツなどが挙げられるだろうか。
これもストリートファッションで大活躍。
マニアになるとミリタリー「系」を通りこして古い軍服やレプリカなどを収集して着る場合もある。

なお、漫画「味いちもんめ」では主人公の伊橋がミリタリー趣味の持ち主であり、旧日本軍の軍服などを集めており、私服として利用していた。
しかし実際に日本軍として戦ったタケノコ掘りの老人が、伊橋の軍服姿と周囲の竹藪で戦場の光景を思い出して苦しんだ姿と、
彼の体験を聞いた事で軍服を着る事はなくなった……というエピソードがある。

これは二次元の話だが、現実でも当時のことを思い出したくない人もいるだろうから(中には誇りに思う人もいるかもしれないが)、
軍服を趣味で着る人は注意されたし。

またナチス・ドイツの軍服や親衛隊(SS)の制服などはヨーロッパでタブーとされがちである。


まあそんな世間の事情なんか無視したくなるくらいカッコいいのも多いけどな!!
さらに言っちゃうと「軍服カッコいい」と思わせることで軍に興味を持たせる目的もあるから「軍服カッコいい」と思ってる時点で軍の計画通りなんだぜ!!




【代表的な軍服】
●フィールドジャケット
主に陸軍兵が多く着用するタイプで戦闘服の代名詞とも言える。
有名なタイプはアメリカの『M65』やフランスの『F2』など。
場所や条件・用途によって使い分けられるよう、様々なタイプの迷彩が施されているものが多い。

●カーゴパンツ
戦闘服において太腿部にポケットが付いているズボンのことを言う。大体は上記のフィールドジャケットとセットになっている。
貨物船(カーゴ)の作業員が着用していたため、カーゴパンツと呼ばれるようになった。
戦闘服としてはもちろん、カジュアルウェアとしても世界中で多く着用されている。

●Pコート
海軍で使用していた厚手ウールのダブル前で腰丈の外套。こちらも普段着として広く知られている。
ダブル前で左右どちらからの風の侵入にも対応できる構造になっているほか、
大きな襟で顔を隠したりすることが出来るようにもなっている。

●ダッフルコート
Pコートと同じく厚手ウールを使用したタイプの外套。
大きなフードとトグルと呼ばれる前留めが特徴で、軍手を付けながらも着脱しやすいように作られている。
もとは漁師達に着られていたものだったが、それを第二次世界大戦中にイギリス海軍が採用したことで広まった。

●フライトジャケット
戦闘機やヘリのパイロットが寒さを凌ぐために着用するジャケット。
機体が飛行する高さによって気温が変わるので、高度によって様々な種類のジャケットが作られている。
映画『トップガン』でトム・クルーズが着用したG-1は、当時爆発的に売れたというのは有名な話。またドラマ『相棒』の登場人物である亀山薫が愛用していた。
他には『G-1』『A-2』『L-2』などが有名か。


●M-51(モッズコート)
フィールドパーカと呼ばれる、外套タイプの軍服。
ドラマ『踊る大捜査線』で、織田裕二演ずる青島俊作が着用しているタイプがこれ。
モッズコートという名称は50年代に流行したイギリスの若者カルチャーの『モッズ』が語源で、正式名称ではなく日本特有の名称である。
2014年ごろ、SEKAI NO OWARIが『Dragon Night』を歌う際に衣装として着たことでブームになった。

セーラー服
今日の日本では女学生の制服の認識が強いが、水夫(セイラー)の名の通り本来は船乗りの制服。
セーラーカラーと呼ばれる独特の形状をした大きな襟が特徴のトップス。
特徴的な襟の理由については、「風でうるさい時に立てる事で集音機代わりにする」「海に落ちた時に浮力を高めてくれる」等諸説あり、はっきりとした事は不明。
世界中の海軍で採用されている他、普段着や学生用の制服として多く広まっている。
セーラー服と、その袖から覗くタトゥーは当時の水兵達の代名詞だったそうな。
今では日本のコスプレ文化『Sailor fuku』としても世界に広まっている。
セーラー服の男性といえばポパイが有名。

●トレンチコート
塹壕(トレンチ)の名前の通り、元は第一次世界大戦で採用されたイギリス陸軍の防寒着。将校が着用した。
銭形のとっつぁんを始め、二次元・三次元問わず多くの愛用者が居る。


【二次元の軍服】

二次元でもガンダムやゾイドなど軍隊が登場する作品で軍服は使用される。

傭兵キャラなんかだと正規の軍服を改造してアウトロー感を出すことも。

中には軍人のクセにミニスカートなど色々ツッコミどころのある軍服を着るキャラも(もっとも大抵戦地に出る時に着替えるが)。




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美少女と軍服の組み合わせは最強。

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最終更新:2024年02月11日 01:44