ティグルヴルムド=ヴォルン

登録日: 2012/03/14(水) 18:58:22
更新日:2020/10/14 Wed 23:09:05
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俺はあなたに勝つ!

俺の民を守るために!





七戦姫の一人エレオノーラ=ヴィルターリアとの出会いに始まり、自国で繰り広げられる激戦に身を投じることになる弱小貴族の少年。
まともな武器は弓しか使えないという異例な特徴を持ちながら、ヘタレ知らずな性格や見せ場での格好よさなどを備えた正統派の主人公として活躍する。



【人物】

所属国:ブリューヌ王国
所有領地:アルサス地方
身分:伯爵→爵位剥奪→?
武器:手造りの特製弓→家宝の黒弓


2年前に父ウルスを病で亡くし、伯爵位と共に領地アルサスを受け継いだ若き貴族。16歳。
分かりやすい特徴はくすんだ赤髪で、それ以外の容姿は平凡そのもの。
名前は先祖から取られたものらしいが、大仰で長ったらしいそれよりも『ティグル』の愛称で呼ばれることを好んでいる。
一人称は『俺』。

基本的にのんびりとした性格で、多少のことは笑って済ませる泰然自若としたタイプ。口癖は「なんとかなる」
ただし本当に大切なものが傷つけられる場面では態度が豹変し、己が身を顧みず守ろうとする懸命さも見せる。
そうした大切なものは、初めは領地、領民、父の親友であるマスハス、傍付きのバートラン、そして侍女のティッタくらいのものだった。
本編において、少しずつそれが増えていく。

なお、ちょっとした場面で冗談を言ったりするのに抵抗は無いが、真剣な場面では常に誠実に振舞っている。
時に「それ(誠実さ)だけでは足りない」と厳しい評価を下されることもあるが、相手からは好感を勝ち取ることが多い。

ウルスが最後の家族であったため、本編開始に至るまではティッタと屋敷で二人暮らしをしていた。
山へ狩りに出かけると決めた日以外は放っておけば昼まで起きないため、ティッタに叩き起こされるのは日課のようなもの。
彼女との関係は、周囲から見れば“しっかり者の妹”と“だらしない兄”といった様子らしい。

領地や領民を愛する心に溢れ、温厚かつ堅実な統治もあって領民からは非常に慕われている。
その一方で、後述の理由により貴族間では絶対的に評価が低く、出世を諦めているため中央との関わりも薄い。
野心や功名心のなさは周囲があきれるほどであり、自分にはアルサスだけでも広すぎると考えている。
宰相ピエール=ボードワンから「内戦終結後はどうするのか?」と尋ねられた際には、律儀にエレンとの契約を守って
捕虜待遇でジスタートに行く」と大真面目に答えて宰相を驚愕させた。
(それまでの功績と経緯を考えれば出世はおろか王位さえ手が届きかねないレベルだったのに全て蹴った)
こうした欲が無さすぎることや、自分の目と耳や手の届かないものと見なした事柄には無関心な所といった内向き志向が過ぎる一面……酷な言い方をすれば、「アルサスだけが自分の世界と思い込みたがっている」節が見られるため、
時折エレンとリムからそのことについて小言や苦言を言われ、後にジスタード国王のヴィクトールからは「このままだと死ぬぞ」と厳しく忠告され、生前のウルスとバートランからも「アルサスの外に目を向けない」と懸念もされていた。

そうした貴族としての旨みの無さから、今までのところ縁談とは無縁。
ついでに恋愛経験も無し……というか、父の亡き後は引継ぎや統治に忙殺されてそんなことを考える余裕すら無かった様子(本編ではそれ以上に激動の日々を送ることになるが)。
ただし女性に興味がないわけではなく、ヒロインたちとのラッキースケベイベントが発生すると
体の一部はしっかり反応しており、気づかれないよう奮闘するのがお約束。


【特技・国内での評価】

日常的に山へ狩りに出ていたため、様々なサバイバル技術に長け、眼も鍛えられている。
元は狩人だったという先祖の素質を継いだのか、「お前貴族っていうより狩人だろ」という場面もちらほら。

幼い頃より弓の扱いに才覚を示したが、剣や槍に限らず弓以外の武器の扱いは壊滅的。
新兵以下とも称され、リムには「同僚か部下だったら、付きっきりで鍛え上げたい」とまで言われる始末である。
これは「前線で刃を交えることこそ誉れ。弓は臆病者やできそこないが使う物」といった弓蔑視の風潮が強いブリューヌでは致命的な欠陥であり、周囲の貴族から蔑まれる原因となっている。



【戦闘技術】

反則的な長射程、あり得ない程の命中精度、ずば抜けた速射・連射速度など、とかく弓に関してだけは馬鹿げた程に優秀。
ブリューヌでこそ見向きもされないが、その技量は隣国ジスタートでは化け物呼ばわりされ、戦姫であるエレン直々に「強い」と評価されるレベル。
また、どのような窮地に置かれようとその技術をブレ無く発揮させる胆力も確かな強み。

活躍例を挙げると(例はすべて一巻のもの)
  • 作中世界における一般的な最大射程250アルシン(約250m)を優に上回り、300アルシンの距離で楽々必中
  • 突撃してくる騎士に対し、相手が気付かない早さの抜き打ちを何気なく放って一撃で射殺す
  • 兜の僅かな隙間を狙い射つ精確さ
  • 複数の矢をつがえて放ち、全てを異なる敵に命中させる
  • 敵の盾の動きを読み切り、同じ場所に連続で矢を着弾させ貫通させる
などなど、中々の破格っぷり。
これに黒弓の力が加わり、話が進むに連れてますます凶悪になりつつある。

……とはいうものの、弓しか使えないことはやはり大きな弱点であり、近距離で敵に囲まれれば一気に窮地に立たされてしまう。
そういう意味でも、敵の攻撃をしっかり防いでくれる信頼できる前衛との相性は抜群だったりする。



以下、序盤のネタバレ。












(序盤のあらすじに関してはこちらこちらも参照されたし)

捕虜となり連行されたジスタートにてアルサスの危機を知り、アルサスそのものを報酬にエレンとの契約を決意。
彼女の力と彼女保有のライトメリッツ兵を借り、アルサスに攻め入ろうとするテナルディエ公爵嫡子ザイアンを討ち取った。

これによりテナルディエとの敵対関係が確立するが、引き続きエレンと共にブリューヌ国内を駆け巡り、テナルディエを破りアルサスの安全を確約させることを目指していく。


【家宝の黒弓】

ヴォルン家に代々伝わる、黒一色の謎の素材でできた弓。
何か知っていたかもしれない父ウルスは既に亡く、「本当に必要になったときにのみこの弓を使え」とティグルに言い遺しているのみ。
その言に従い、ティグルは言い知れない不気味な印象もあって時折の手入れをする以外で触れることすらしなかった。

しかし、ジスタートからエレンと共にアルサスへと舞い戻った際、それまで使っていた弓が破損。これが手に取られる事に。
対ザイアン戦では「傍にある竜具(この時はエレンの持つ『アリファール』)の力を矢に付加する」能力を発現し、竜の身体に風穴を空けるという竜技級の破壊力を叩き出している。

未だにその全容は明らかになっていないが、そこはこれからの展開に注目か。


【余談】

2014年夏コンに、「ヒロイン」としてノミネートされている。名前はティグル子。
作中での攻略されっぷりから、ヒロイン扱いされている模様。
おっぱいのついたイケメンや渋いオッサンが多い作品で比較的穏やかな性格だから仕方ない。



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最終更新:2020年10月14日 23:09