出川哲朗

登録日:2010/05/12(水) 00:09:04
更新日:2023/07/30 Sun 10:05:52
所要時間:約 7 分で読めます





『…!…焦ったぁー…』

出川(でがわ)哲朗(てつろう)

マセキ芸能社所属の芸人である。間違われやすいが、哲「郎」ではなく哲「朗」であるので勘違いしないように。
日本の芸能界きってのリアクション芸人であり、ダチョウ倶楽部(の上島)と並んで知名度はかなり高い。特番にはよく呼ばれて盛り上げ役を担っている。
ついでにダチョウ倶楽部だけでなくこんにちは根岸とも縁が深い。
出川と上島の最大の違いはリアクションのベクトルが違う事である。
出川はリアクションの為に体を張った海外ロケが多いのに対し、トリオである上島が遠出する事はそこまで多くない。

人柄としてはお人よしであり、やや天然。その天然さは場の空気を一瞬にして笑いに変えてしまう程。
その天然ぶりはアメトーークでも遺憾無く発揮され、出川ナイトにていかなる天然の笑いの神を持つのか見せつけている。
またその際にヘルニア治療シーンを撮影されたりもしたが、素のリアクションで痛がっていた。
ちなみに出川のヘルニアは一時期本当に深刻な状態となり、リアクション芸を自粛せねばならない状況だったらしい。
その時期は歩くのに杖が必要だったらしい。*1

ボケで笑わせようとしたりカッコいいところを見せようとするとうまくいかない一方で、自然にしているだけで何故か笑いの神に愛される謎の男。
また独特の言語センスを持つため言い間違いが多く*2*3、フリートークは苦手。内村プロデュース内で「まだ日本語を理解できていない」と言われるほどで、
何を言ってるの?と思われても言ってる本人は大真面目なので、周りのいじり方でそこから笑いになったりならなかったりする。
さらに台詞を噛むタイミングが絶妙で、その噛みっぷりは苦手なトークをカバーしきれる程笑わせてしまう。

ただし、ことリアクションやどっきりに関すると天然さは消え、テレビを発見するまでに完璧なまでにひっかかる実力の持ち主である。
どうすればもっといいリアクションがとれるかについては一家言あり、「鼻水はリアクション芸人のダイヤモンドだよ!」という名言も残している。
ある番組でCCDカメラを使用した時のコツを語った時に至っては、話を聞いていたとんねるずの木梨憲武を本気で感心させている
ある調べによると、首の横にも呼吸口があるため、濡れたパンストをかぶっても酸欠にならないという。

キング・オブ・すべらないとまで言われる松本人志も「出川は天才だ。アイツには敵わない」と言っている。

ちなみに、リアクションする際によく発せられる口癖「ヤバイよヤバイよ~」は大抵ヤバくない。が、とりあえずヤバイと言うのが通例らしい。
元々それほど使っていたわけではなかったが、親友である松村邦洋が「ヤバイよヤバイよ~」と自分のモノマネしているのを見て、積極的に使うようになったらしい。
近年は「リアルに」「ガチで」もよく使う。「テレビ用のリアクションじゃなくて本気で」という意味だと思われるが、口癖のように使っているので本当にヤバイのかは謎。

そんな出川も、リアクション芸人としての地位を確立する以前はシュッと痩せた舞台俳優であった。
男はつらいよ』にもエキストラとして5回出演しており、これが縁で『おかえり 寅さん』にも役者として出演している。
昔からスペックは高かったのか、中学時代は水泳部に所属し「栗中のトビウオ」と呼ばれていたとか、
高校時代にヤンチャしていたことから「切れたナイフ」と呼ばれていたとか、よく体当たり企画の際に吹聴している。
その後の企画で成功すればカッコいいのだが、たいがい失敗に終わるのでネタの前振りと化している点は否めない。

元々彼は日本映画学校を卒業した後に劇団SHA・LA・LAを立ち上げ、自らその座長を務めていた。
団員は同期の卒業生が主で、ウッチャンナンチャン、入江雅人らがいた。
公演に向けて脚本を書くのは内村の担当で、出川はスケジュール管理、ギャラ交渉を行っていたという。
後年に内村が番組内企画で「劇団プロデョーヌ」を立ち上げ、第2回公演で「羊飼い(内村)のヒツジ役」を与えられた際
「俺の方がいい役やってただろぶっちゃけた話!」「どうしてこうなっちゃったんだよ!」と言う台詞があったことから、
当時は舞台俳優として活躍していたことがうかがえる。今同じことをやったら面白いだけかもしれないが…。

ウッチャンナンチャンとは映画学校時代から仲が良く、特に内村とは「哲っちゃん」「チェン」と呼び合える仲である。
ちなみにチェンとは内村がやるジャッキー・チェンの物真似が似ているからであり、紅白歌合戦に審査員として出演した時、「チェン」の説明をしていた。

内村が司会を務める番組「世界の果てまでイッテQ!」でも「番組のご意見番」として出演している。
ご意見番といっても、スタジオ出演のみならず他の芸人同様に体を張り、最前線でプロ意識を見せる。
実際、高所恐怖症ながらもヘイロージャンプを見事に熟していた。
生きたサメの肌で山葵を擦ったり、噴火したての溶岩で焼肉をしたり間欠泉でしゃぶしゃぶしたりと波瀾万丈な模様。
特に、英語圏内で、英語のみでミッションを遂行する「出川はじめてのおつかい」のコーナーは、
あまりにもトンチンカンな英語力(と、それを見事に再現する挿絵師のセンス)で、視聴者の腹筋を大いに刺激する。(通称出川イングリッシュ)
一方で、完全アウェーの状況を恐れず、会話相手から「君が何を聞きたいか分かってあげたい」と言う言葉すら飛び出す程の上手下手に関わらず「伝えようとする」姿勢や、
なんだかんだで最後には正解を導き出すコミュニケーション力はお笑い抜きで高く評価されている。*4そのため学校によっては英語の授業教材でも使われているとか。
ちなみに自称「英語ペロペロ」。

また和田という男の被害者であり、その点では勝俣と同じ立ち位置とされる。

人当たりが良く、現場の空気を大事にするため業界内でも評判が良い。 *5 
事務所の後輩に栄光を可能にする男がいるが、ロンドンハーツでのドッキリのウケっぷりに最近ライバル視している模様。
とは言うものの、完全にライバル視している訳でなく、先輩として励ましの言葉もかけている。
この言葉に当時芸人として自信を失いかけていた彼は救われたらしい。
実際にライバル視しているのはクロちゃんらしい。

とある番組のイレギュラーな流れで、千原ジュニアが熱湯風呂に入ることになった。
しかし、1度も熱湯風呂をやったことがない千原ジュニアは風呂のフチに手を付いたはいいものの、そこからどうしていいか分からず困惑して出川に「どうしたらいいんですか?」と助けを求めた。
そこで出川は「フチは手が滑るから気をつけろよ」とこの世で最もやさしいフリをして千原ジュニアを助けた。

明石家さんまには非常に高く評価されており、汚れキャラ全盛期だった2005年にさんまの番組で一般女性の出演者が「出川のような二流の芸能人になれればいい」と発言した際は「出川は一流じゃ!」とマジ切れ
また、「出川から誘われたから」確執がありそれまで34年出演がなかったテレビ東京の出川の番組にロケ地まで3時間半かけて出向いてまで出演
「さすがに来ないだろう」と思っていた出川本人は*6振り向いたさんまと目が合った瞬間腰を抜かしてその場に崩れ落ちる羽目に。

長らく汚れの嫌われキャラであったが、2010年代以降は好感度が上昇し、小学生の「友達になりたい芸人」ランキングでは堂々の一位に。それまで縁のなかった大企業のCM出演も増え、ついにはゴールデンでの冠番組開始・NHK紅白歌合戦の審査員ゲストに登場と国民的人気キャラへと大逆転する。それでも本人のスタンスは変わらず、周囲だけ大きく変わったとのこと。

なお、元レースクイーンの美人の奥さんがいる。
がしかし…セックスレスの関係であり、新婚旅行では世界一綺麗な夜景に行ったにもかかわらず初夜を断られたという。

余談であるが、2013年に元巨人軍監督の川上哲治氏が亡くなった際、「webザテレビジョン」の番組表において、
川上哲治氏お別れ会」が「出川哲朗氏お別れ会」と誤植されるというとんでもない事態が発生した。
(名前を間違えられた川上氏には非常に申し訳ない話ではあるのだが)本人の預かり知らないところで笑いを掻っ攫った。

出川の数字の数え方(通称:出川式)がたびたびアメトーークなどでネタにされているが、実は某推理漫画の主人公出川と似た数え方をしている。
その作品にて「フランス式の数え方」と説明されている。


ヤバイよヤバイよ!このままじゃアレだから追記・修正頼むよ~リアルにアレだよ、リアルに。

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最終更新:2023年07月30日 10:05

*1 その時期のゴチになりますにゲスト出演した時にゲスト出演時の定番だった岡村との喧嘩を「普段杖突いてるような人と喧嘩できないです」と断られている。

*2 「マーメイド」を「ママレード」、「カリブの海賊」を「カルビの海賊」と間違えるなど

*3 「1周回って知らない話」によると、口と喉の筋肉が衰えているのと、日本語をきちんと覚えていないから。「イッテQ」では、当時メンバーだった手越が言った「リスニング」という言葉が聞こえていなかったので、聴力も落ちていると考えられる

*4 実際、このコーナーでの相方である河北麻友子は英語が得意な帰国子女で、普段は本当に困った時にヒントを出すポジションなのだが、出川と同様のミッションを課せられた際に、そもそも話かけても相手にされない、されても分からない事だけを告げられるなど別のベクトルで苦労していた。

*5 よゐこの濱口と南明奈のキューピッド役を務める等

*6 出会うタイミングまでゲストは別人を告げ、一切を出川に極秘で進めていた