続ゲゲゲの鬼太郎

登録日 :2012/09/30(日) 21:16:59
更新日 : 2016/04/30 Sat 00:25:59
所要時間 :約 6 分で読めます




■続ゲゲゲの鬼太郎■

『続ゲゲゲの鬼太郎』 は水木しげるの 青年 漫画作品。
1977年(昭和52年)に、 ちょっとエッチな情報誌 として知られる「週刊実話」誌上に集中連載された。
連載形式は通常の『ゲゲゲの鬼太郎』と同じく一話完結のオムニバス形式であり、基本的に鬼太郎達以外に二話以上に登場する人物はいない。

68年に「ガロ」誌上に連載された『墓場鬼太郎』のリメイク作品である『鬼太郎夜話』以来のシニカルな大人向け連載作品であり、
鬼太郎に目玉の親父、ねずみ男と登場人物こそ共通しているものの、性的な話題も多いと云う、不条理なブラックジョーク作品となっている。

また、当時の世相を反映したのか一種の終末論やUFOネタ、何故か マリリン・モンロー ネタも多いのが特徴。

翌78年(昭和53年)からは『新ゲゲゲの鬼太郎 スポーツ狂時代』とタイトルを変えた連作シリーズに移行しているが、そちらは別項目に譲る事にする。



【物語】


鬼太郎が妖怪退治をしていた時代から数年後。
鬼太郎はその活躍と水木しげるの漫画により、それなりに世間に名前を知られており、
お化けにも理解のある民生委員の万助老人の世話で“田中ゲタ吉”を名乗り「墓の下高校」に通う高校生として父親と共に都会暮らしをしていた。

「せっかく高校に通うなら東大くらいには行ってもらいたい」などと語る目玉の親父に辟易しつつも人間のガールフレンドまで作って、
それなりに都会暮らしを満喫していた鬼太郎だった……が、
ある日の事、間借りさせて貰っている貧乏劇画家の自殺を止めて助けてやろうとした件が裏目に出てしまい、親子揃って借家を追い出されてしまう羽目になるのだった。

その後、偶然にも7年ぶりに再会した“何故か”羽振りのいいねずみ男に誘われた鬼太郎親子は、
ねずみ男がロハで間借りする幽霊屋敷に移るも、実はその家は本当に幽霊が家主の家であった。

更に、それを境に鬼太郎達はまた奇妙な人物の訪問や事件に遭遇する様になるのだが……?



【主な登場人物】


◆ゲゲゲの鬼太郎/田中ゲタ吉
以前よりも少しだけ背の伸びた鬼太郎。
人間らしい生活をする為にちゃんちゃんこをシャツに編み直し、ズボンを履いて生活している。
性格的には貸本時代の『墓場鬼太郎』に近く、ニヒリストだが、自らを“正義の味方”と自称する等、ヒーローとしての『ゲゲゲの鬼太郎』の熱さも残っている。
一応、高校生ではあるが飲酒している他、数人の女性と 関係 を持つ。
……が、いずれも事故や逆レイプの様な事態ばかりであり、本命の彼女にフられた際には涙を見せる純情少年。
一応、超能力は健在の様だが第一部では披露の機会が無かった。

目玉の親父によれば新聞配達のバイトをしていたらしいが、引っ越してからは借家の間借りが収入源だった模様。


◆目玉の親父
お馴染み、鬼太郎の親父にして正義の妖怪達の知恵袋……だったのは今は昔の物語。
妖怪退治をしなくなってからは鬼太郎が勉学で大成するのを楽しみにしつつ、祖先の歴史を纏める日々を過ごしている。
本作では好物のさくらんぼに かじり付く 場面や「たてまえと本音は別」と言いつつ、リアルダッチワイフのオ○○コに潜ったりと衝撃的な場面が多い。
因みに、○マン○については人助けや災難を含めて その後も何回も、 しかも生きてる人間(?)に 潜っている。

尚、この時代には「鬼太郎の父親」として警察や一般社会にも認識されている事が明らかになった。


◆ねずみ男
お馴染み『鬼太郎』最大のトリックスター。
登場当初はポルノ販売会社に勤めるサラリーマンになっており、それなりに稼ぎもある上に取り引き先に友人が居る等、こっちはこっちで衝撃的な姿を見せている。
本作では鬼太郎と敵対する事は殆ど無く、住居を失った鬼太郎親子を自分の借家に招き入れるなど面倒見が良い。
強欲な家主の幽霊に給料の全額を取られる様になってからは、相変わらずの怪しげな商売を始めており、事件の発端になる事もしばしば。
後半では、安定した職業を失い道端で川猿と共に怪しげな易者を始める。

本作では、鬼太郎以上に良くも悪くも女運があり、やっぱり数人の女と 関係 を持つ。
更に、外伝的な作品ではあるが自分を追い出そうとした女子大生になった猫娘を 罠に嵌めて殺害する と云う、冷酷な一面を見せる。


◆川猿
あの世に籍を置く妖怪で、この世に遊びに来たまま列車に乗り遅れ帰れなくなった事から、ねずみ男を 殺害 して魂に掴まり、あの世に帰ろうとした。
……が、鬼太郎に阻まれ、鬼太郎とねずみ男の下男としてただ働きさせられる事に。
姿は獺(かわうそ)。
最期は魔女に消されて(殺害されて)しまう。


◆ユリ子
鬼太郎の恋人(美人)。
元は喫茶店のウエイトレスだったが、テレビに出た事をキッカケにタレントになってしまい、鬼太郎とは疎遠に。
「皮はぎ魔事件」の被害者になった際に、鬼太郎は完全に彼女に捨てられた事を知る。
ねずみ男が「週刊実話」の記事を見せて言うには、 狩首マラ男 なる美男子アイドルとのデイトがデカデカと載っているとの事。


◆死神
『ゲゲゲの鬼太郎』に出てたのとは別の、紳士風の死神。
墓を掘り起こして母親と再会しようと云う鬼太郎達にオフィスに穴をあけられた。
死神としては優しすぎる性格が徒となり成績は最悪で、鬼太郎達も同情するのだが……。


◆若い魔女
ある夜、鬼太郎を訪ねて来た 美しい肉体 を持つ若い女。
自らに芽生えた“悪の衝動”を治療すべく鬼太郎に泣きつき、押しかけ恋人を名乗る。
正体は日本に入り込んだ魔女により魔女病に罹った女性で、何とか魔女にならない為に努力していたが……。

◆円盤じいさん
鬼太郎の借家を間借りに来た客の一人で、たくさんの小さなUFOを世話する代わりに、UFOに食べ物や現金を運んで貰って生活していた、本人曰わく“世捨て人”の老人。
珍しく二話に渡り登場したが(全く別の事件)、故意か単に忘れただけなのか、翌週には顔が変わっていた。


◆美女
鬼太郎の借家を間借りした客の一人で、モンローに似た妙齢の美女。
鬼太郎達の気付かぬ内に男を部屋に上げて 家が壊れるかと思われる程のセクロス に励んでいた。
覗きに来たねずみ男と鬼太郎……更には目玉の親父までが 犠牲 になった。
果たして、その正体は……?






【余談】


※上記の様に完全に「子供向け」では無い内容なのだ……が……『鬼太郎』がアニメ化される際にしつこく復刻される少年誌連載作品を主体とする単行本の中に、
何故か本作を含めた青年誌バージョンが交じっており、 知らずに読んだ子供ファンに少なからず衝撃を与えた事 があったと云う。


※現在は角川書店から『ゲゲゲの鬼太郎 青春編』の名前で文庫版が発売されている。
安心して入手して読みたい方にはオススメ。










追記・修正はお化けも学校に通ってからお願いします。

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