イオン(テイルズ)

登録日:2010/11/18(木) 00:05:36
更新日:2024/04/17 Wed 20:27:50
所要時間:約 8 分で読めます




イオンとはテイルズ オブ ジアビスの登場人物である。
テイルズ オブ デスティニーのキャラではない。そっちはリオン

年齢:14歳
身長:166㎝
体重:58㎏
CV:大谷育江(ゲーム)、釘宮理恵(ドラマCD)、小林由美子(アニメ)

ローレライ教団の頂点に立つ導師(フォンマスター)

女の子のような中性的な顔立ちで、純粋無垢かつ温和で争い事を嫌う聖人の如く人物。
男である。男の子である。
か弱そうな外見に反してかなりの戦闘力を持つが、病弱な身体の為力の反動が激しく、医師からは譜術の使用を禁じられている。…なのだが…(後述)

その女性的な雰囲気からしてショタ・男の娘として見る人が多いが、身長は上記のとおり166cmと意外にもティアより高い(ティアが162cm、ナタリアが168cm)。
というか日本人の14歳男子の平均身長よりもデカい。
ちなみに体重も58kgと、これまた14歳男子の平均体重よりも重い。というか痩せ型の成人男性よりもかなりずっしりしている。
もちろん彼より僅かに背丈の大きいナタリアよりも重い。
病弱設定・戦わないキャラの割に発育状況は良く、割と筋肉質な身体であることが考えられる。少なくとも、華奢とは言えない。
なのでショタと定義出来るか微妙…という人も少なからずいる。


穏やかで良識的なので、序盤ではガイ同様に仲が悪いパーティメンバーの仲裁役として活躍しているが、最高指導者という立場ゆえか言う時は意外とハッキリ言う一面も。
また、基本的にパーティメンバーはシナリオ後半からルークを認めていくが、
幼馴染であるガイとルークに窮地を救われたミュウを除けば、イオンだけが初めからルークに好意的で、彼の不器用ながらの気遣いの数々から彼の心根を理解し「優しい人」とルークを称した。

一方、目先の正義感などに駆られて自分の守護役であるアニスに相談もなく単独行動をとる悪癖があり、序盤はその結果魔物に襲われ命の危機に晒され、そしてかの悪名高い鬱イベントである俺は悪くねぇっ!の原因の一端にもなってしまっている。



預言はあくまで未来の選択肢のひとつと考える「改革派」。
しかし導師の次の地位に立つ大詠師モースが率いる「保守派(預言を絶対視する思想)」の方が圧倒的に強い為、面倒を起こさないよう理由をつけてたまに軟禁されたりしている。完全に部下の謀反なのだが複雑な立場という事もあってかここに関しては強くは出られず、上手く丸め込まれてモースの横柄を許す形になってしまっている。アニス曰く「お姫様」。
…つまり、公式でピーチ姫の様な扱いなのである。


しかしモースに押されているとはいえ、世界的な宗教であるローレライ教団のトップである事から、その権力は絶大。

アビスの面子は最上位貴族の嫡子だの一国の王女さまだの皇帝の懐刀(幼馴染)だのと権力絶大なのが多いが、イオンは彼らすらまとめて平伏させうる次元の最高権力者権である。
何故なら、キムラスカ・マルクト両国が命綱としている預言をもたらしている最大の権力を持つのがイオンであり、彼が「お前の国にはもう預言は詠まない」と言えばそれだけで国王から服従せざるを得なくなるのだ。
事実、戦争真っ最中&王女逃亡で最大級に緊張しているキムラスカ王城の門番さえ、眼前に最大の標的であるルーク&ナタリアが居るにも拘わらずこの鶴の一声であっさり開門させた程である。彼の命令は国王の勅命すら凌駕する訳である*1
ある意味最終兵器に該当する。



本編ではモースの手により軟禁されていたがキムラスカとマルクトの戦争を回避する為、「両国に絶対の影響力を持ちつつ中立の立場」としてマルクトの皇帝ピオニーからの依頼を受けたマルクト軍の大佐ジェイドに救出され、マルクトからの和平条約締結の親書を手渡す和平の使者として自身の護衛役のアニスと仲介役として共にキムラスカに向かっていた途中、補給に立ち寄った農村エンゲーブでチーグル族による食料盗難の事件を耳にしチーグルの森に単身調査に赴き魔物に襲われていたところをルークとティアに助けられる。
以来ジェイドやアニスと共にパーティと行動を共にするようになる。




以下ネタバレ











実は本物の導師イオンは本編の2年前に亡くなっており、ルーク達と行動を共にしていたイオンは、ヴァンやモースによって作られたレプリカであった。

7体作られたレプリカの内の7番目のレプリカで、他のイオンレプリカであるシンクやフローリアンの弟にあたる。


体力面が劣化していたものの、導師としての力はオリジナルと遜色がなかった為、本物の代用として選ばれた。その為生誕してからまだ2年しか経っていない。

他のレプリカは火山の火口に放り込まれて処分されたが、シンクとフローリアンは辛うじて生き延び、それぞれヴァンとモースに拾われた。

生まれた時から自分の側にいてくれるアニスや、自分を最初から導師ではなく『イオン』という一人の人間として見てくれたルークを特別に慕っている。
また、オリジナルイオンの守護役だったアリエッタが自分をオリジナルイオンと間違えて慕っている事に負い目を抱いている。
しかし、いやそれゆえかアニメ版のドラマCDではアリエッタにあえて冷たく接している。

それまでは自身の存在を本物のイオンの代用としての存在しか見いだしていなかったが、
旅の中で同じレプリカであるルークやシンクとの出会いを経て、少しずつ考えを変えるようになった。

自分を本物の代用と考えながらも、実際は本物のイオンとは性格が真逆で、全く似ていない。似てるのは本当に顔だけ。
ジェイドはオリジナルのイオンとは面識がなかったが、噂で本物のイオンの性格を知っていた為、
今のイオンと出会った時に噂とあまりにも違い過ぎた事、更にいささか尋常でない貧弱さなどから違和感を覚えていた。


ヴァンとの一応の決着がついた後、ようやく一人の人間として生きていこうと思った矢先に、悲劇的な結末を迎える事になった。



とまあ、そんな聖人のごとく温和なイオン様なのだが実はとんでもないネタ要素ともとれるような要素がある。タグに「ルークの秘奥義(海外&3DS)」とあることに疑問に思う方もいるだろう。
そして先述のとおり、か弱そうな外見に反してかなりの戦闘力を持つこと、医師からは負担の激しいダアト式譜術の使用を禁じられている、という公式設定。

この二つの設定を覚えておこう。
そして、本作は北米版及び3DS版では追加された技が結構多い。ティアの第二秘奥義の追加攻撃だったり、ガイとナタリアの第二秘奥義だったり。
ルークにも追加秘奥義が存在していて、使用条件は二周目にイオン様が同行中に第一秘奥義を発動すること。

というわけで、戦闘中にルークの第一秘奥義を発動すると…


レイディアント・ハウル
やってやるぜ! うぉぉぉぉぉ! これでも…くらえ!


と、ここまではいつもの秘奥義。そして、ここで〇ボタンorAボタンを押し続けていると直後にイオン様の縦カットインが入る。


イオン召喚
僕でお役に立てるでしょうか…?行きます…!


すると、シンクも使っているダアト式譜術の「アカシック・トーメント」で追撃してくれるのである。しかも、ルークの秘奥義の欠点である「範囲の狭さ」も補ってくれるかのような広範囲攻撃。
しかもイオン同行中と書いたが、戦闘中なら無条件で何度でも使えるうえに同行さえしていれば闘技場でもワープして駆けつけてくれる。どうやってワープしてきたのか。

挙句この技を使った場合、ルークの第一秘奥義の威力倍率はジェイドの第二秘奥義、インディグネイションすらを上回る倍率へ変貌する。
(参考までに普通に使った場合はルークの第一秘奥義はインディグネイションの半分より少し上ぐらいの倍率である)

曲がりなりにも超一流の譜術士であるジェイドの最強の一撃の威力を超えるので、
病弱により譜術の使用を禁じられているとはいったいとなること請け合い。というか最も彼を気遣ってる筈のルークが最も彼を酷使しているという、親善大使殿やモースさえも真っ青なブラック子爵っぷりである。
一度の戦闘で何度もダアト式譜術を連発させられ音素乖離を起こさないイオン様マジ導師である。
なお、アニスが同時に参加していると専用の掛け合いが追加される。

何故これがネタになるのかというと、前述の通りこの技「イオン召喚」そのものは非常に強力で、ゲーム的には一切のデメリットもないので使いまくりたい技…というか、二周目以降ではルークのストーリー中の強みとして使いまくるプレイヤーも多い技であるが、
作中のイオンの設定やルークとの関係性などを考えると、真面目な技にも拘らずネタ要素しかない技である為。しかも作中設定が崩壊してるようにしか見えない、いわゆるシリアスな笑いになってしまう技なのだ。

ただし発動条件に「イオン同行中のみ」とあるように、最終的には使用不可能になってしまう。使えるうちに存分に堪能しておこう。
正直HPが少ないときにしか出せず戦闘中一回しか使えないロスト・フォン・ドライブより遥かに使いやすいのでずっと使いたいと思ったのは筆者だけではない筈




◆ダアト式譜術 その真の力

ちなみに前述のダアト式譜術だが、その内容は譜術を取り入れた体術というとんでもないものである。早い話がマジカル拳法の類であり、そのことはPS2版当時の攻略本の用語集で軽く言及される程度で実態は謎であったが、スマートフォン向けクロスオーバータイトルであるテイルズ オブ ザ レイズにイオンが実装されたことでついにその正体が明らかになった。

原作でのイメージから術師タイプの予想も多かったイオン様。

しかしそこに居たのは、腰の入った掌底を繰り出し、縦横無尽に戦場を駆けまわり、蹴りひとつで相手を吹き飛ばし、拳圧で敵を仰け反らせ、挙句の果てに瞬間移動で敵の攻撃を回避する導師…否、超戦士イオン様の姿であった。

なぜこんなにアグレッシブに動けるかというと、今作のイオンは紆余曲折あり戦ったら命が危ないほどの病弱っぷりが少しなら万全に戦えるが戦うとしばらく動けないほど疲れてしまう程度に緩和されているゆえである。
その身体能力は機械人であるクンツァイトとの腕相撲で互角に渡り合う描写があるほど*2。しかしながらやはり虚弱体質なのは相変わらずな為、アニスからは「本気を出すのは一日一回かつ短時間のみ」と念を押されている。



やむを得ません……ダアト式譜術!はあああああっ!零式九連!



魔鏡技(秘奥義的な立ち位置の技)も強烈で、アカシックトーメントのような譜術で敵を打ち上げてから自身も飛び上がり高速の物理攻撃を叩き込む零式九連、拳をかざして敵を吹っ飛ばす閃衝絶波などどれもアグレッシブ。

何よりも恐ろしいのは、「今作のイオン様は外部の力で体調を改善させているとはいえ紛れもなくジアビス世界のイオンである」という点である。つまり体調が万全だったら原作でも同じことが出来ていたということに……

考えてみれば、体力面での劣化が激しいとはいえ腹パンで人の体に風穴を開ける筋力を持っていたオリジナルに最も近い出来のレプリカなのだから当然と言えば当然だし、前述の通り格闘術使いなことは仄めかされていたりもしたのだが、体力面が改善されるだけでまさかここまでアクロバットに暴れ回れるとは誰も思わなかっただろう。

ちなみにこの参戦をきっかけに「体重が思ったよりも重いのは見た目に反して筋肉がついてるからでは?」という説が出たりもした。同身長同体重のシンクが割と筋肉ついてる細マッチョ体型なのでおそらくはイオンも……

とはいえ打たれ弱いことは変わらず、ゲーム中の性能においてもHP・防御力共に全キャラ中最低クラスとなっており、おまけにCCが切れたら10秒ほど動けなくなり魔鏡技を撃っても息切れするなど非常に癖の強いキャラクターとなっている。

キャラクター同士の協力技も多数実装されているザレイズだが、イオンの場合はシンクと共に相手が壁に埋まるレベルの物理攻撃の連撃を見舞い壁ごと粉砕する魔鏡技『ダアト式・八卦硬衝』が実装されている。譜術とは一体


◆イオン(オリジナル)

作中に登場する全てのレプリカイオンの被験者(オリジナル)。

マルクトの平民の家で誕生し、預言に導師になる未来が詠まれていた為、生後間もなくダアトに連れて行かれ、導師になる為の教育を受けながら育った。

後に先代の導師エベノスの跡を継いで僅か8歳で導師となった。
しかし預言によって自分が12歳で亡くなる事を知ってしまい、預言に縛られた世界に絶望するようになり、預言を憎み、ヴァンのレプリカ計画に荷担するようになる。
そのあたりを見る限り、ルーク達の仲間であるイオンとは逆の道を進んでいた事がわかる。
本編には一切登場しないが、公式では合理的かつ虚無的な性格の持ち主になっており、
「世界なんて滅びてしまえばいい」という思想を持っていた事が言及されており、
性格は7人目のレプリカイオンよりもシンクに近い。


マンガ版ではその公式設定を生かした腹黒い性格が表れており、
  • 初代レプリカイオンをなぶり殺しする
  • アリエッタを玩具呼ばわりする
  • 敵であれば人間であっても何の躊躇いもなく殺している
など、冷酷かつ残忍な一面を見せている。
その一方でアリエッタの事を大切に思っていたらしく、生命力に溢れるアリエッタの姿は、先行き短いイオンにとっては光のような存在であったらしい。

本編の2年前に預言通り死期が訪れ、ヴァンとモースに「自分のレプリカを後の導師にすること」「自分のレプリカの護衛をさせたくないという思いからアリエッタを導師守護役から解任すること*3」を遺言し、そのまま亡くなった。




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最終更新:2024年04月17日 20:27

*1 ただし、マルクト帝国の首都グランコクマに続く軍事施設の門番には戦時中という事もあり「これが罠とも限らない」と突っぱねられ、マルクト軍人であるジェイドのみ通行が許された。

*2 クンツァイトは機械人の中でもオールマイティなタイプで、クロアセラフやクリノセラフのような戦闘特化タイプに比べると実力は大きく下がるが、それでも普通の人間とは段違いの戦闘能力と装甲を誇る。

*3 結果的にこれが原因でアリエッタは歪んでしまった。