津軽線

登録日:2013/06/07(金) 22:16:03
更新日:2024/02/04 Sun 09:16:22
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津軽線(つがるせん)は青森駅から三厩駅を結ぶJR東日本の鉄道路線である。

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概要

かつて青森~中小国(実際は蟹田)間は本州と北海道を結ぶ「津軽海峡線」の一部を構成していた。
その昔青函連絡船が活躍していた頃はしがない地方鉄道路線として開業した路線であり、当然乗客数は…言うまでもなく国鉄の経営悪化によりいつ消えても不思議では無い路線だった。
しかし、青函連絡船に代わる新しい流通及び交通手段である青函トンネルの開通に合わせて、青森~中小国~新中小国信号場間の電化及び待避設備の増設がされ、青函トンネル開業後は「津軽海峡線」の本州側の取付け路線として一躍脚光を浴びた。
但し、厳密には中小国駅に海峡線の列車は停車せず、蟹田駅が実質的な分岐駅だった。
そのため、乗換駅なのに乗り換える事が出来ない駅が存在している事になる。

運行については青森~蟹田間が2時間に1本走る普通に対して貨物列車は多数設定されている。
一方、蟹田~中小国~三厩間は無情にも無視され、1日に5往復しか列車が無い
たった5往復だよ、5往復!
まぁ1日2往復程度しか普通列車がこないここここよりマシと言えなくはないけど…。
かつては津軽二股駅と目と鼻の先に連絡通路まであるのに駅名が異なり乗り換え駅と見なされなかった駅として津軽今別駅があった。
北海道新幹線開通に合わせて津軽今別駅は廃止となり、新たに開業した奥津軽いまべつ駅が津軽二股駅との連絡駅に指定されたが、双方の駅の停車列車が少ない上に乗り換えが殆ど考慮されておらず、津軽線沿線と北海道方面との利便性が低下してしまった。
蟹田~三厩間の途中駅は交換設備がなく、列車の増発が困難な可能性や、津軽線と北海道新幹線では運営する鉄道会社が異なる影響もあるかもしれないが…。

他にも、土讃線坪尻駅スタンプ誘拐事件の発見現場となった駅も存在する。

2022年8月の豪雨で設備に被害が出たため、蟹田~三厩間の普通列車が長期運休となっている。
長らくバス代行が続いているが、同年12月19日に沿線自治体に対し廃止の可能性を含めた協議を開始すると発表。
2023年9月1日、沿線自治体の今別町が津軽二股~三厩間についてバスや乗合タクシーへの一部転換を容認する姿勢を見せたため、協議次第では末端区間が鉄路として残らない可能性が出ている。

使用車両

701系…青森~蟹田間で使用。一部は奥羽本線の津軽新城まで直通。

GV-E400系…非電化区間で使用。1往復のみ青森駅まで直通。

HB-E300系ハイブリッド気動車…観光列車「リゾートあすなろ」で使用。

E001系…リゾート寝台列車「TRAIN SUITE 四季島」で使用。直流・交流20000V・交流25000Vの3電源に対応しているため、機関車に牽引されることなく青函トンネルを自走できる。

EH800形電気機関車…貨物列車牽引用で使用。新幹線用の交流25000Vに対応した交流専用電気機関車で、青函トンネルを含む東青森~五稜郭間で使用される。

過去使用されていた車両

キハ40系気動車…非電化区間で御馴染みの気動車。主に蟹田~三厩間で使用。出入庫の関係で1往復のみ青森~三厩間全線通しの運転を行う。

485系…特急「白鳥」で使用されていた。改造された3000番台を使用。

785系・789系…特急「スーパー白鳥」で使用されていた。785系は2両編成だが運転台が片方の車両にしかない為、単独での運転はできない(789系の増結用として改造された為)。

ED79形電気機関車…貨物列車で使用。
かつては特急「北斗星」・「カシオペア」・「はまなす」・「トワイライトエクスプレス」でも使用されていた。

EH500形電気機関車…貨物列車で使用。一部が首都圏に直通。

主な駅、施設

青森…奥羽本線、青い森鉄道青い森鉄道線乗り換え。青い森鉄道は元東北本線
三内丸山遺跡や世界遺産白神山地への玄関口駅にして青森県の中心駅。
しかし、東北新幹線が停車するのはここの駅ではなく一つ隣駅の新青森駅。

新油川信号場…貨物列車用に中線も設けられ、有効長長め。

油川…県立青森北高校の最寄り駅。利用客数は青森駅に次いで線内2位。

奥内…交換可能駅。

後潟…保線車両の車庫あり。青森市後潟地区の中心駅。

中沢…交換可能駅。一応青森市内の駅だが一部が蓬田村にさしかかっている。「中沢」も蓬田村の地名。
土讃線坪尻駅スタンプ誘拐事件のスタンプ発見現場。詳しくは土讃線坪尻駅の項目参照。

蓬田…蓬田村の中心駅。

郷沢…交換可能駅。

瀬辺地…新海誠監督の「雲のむこう、約束の場所」に当駅近くの高架下の風景が登場する。

蟹田…線内最後の交換可能駅、途中駅唯一のみどりの窓口もある。外ヶ浜町の代表駅。

津軽海峡線時代の海峡線全列車が隣の中小国駅を通過していたため、津軽海峡線乗り換え駅として機能していた。
北海道新幹線開業で海峡線の在来線列車がなくなったため、正真正銘の単独駅となり、現在は普通列車の系統分離駅としてしか機能していない。
蟹田から車で新幹線駅に向かう場合は奥津軽いまべつ駅の方がやや近いが、峠を超えなければならずかつ停車本数も少ない。
一方、新青森駅の方はむしろアップダウンの少ないバイパスでほぼ一直線で行けるうえ停車本数も段違いのため、特に東京方面との行き来にはそっちを使う方が圧倒的に便利である。

中小国…海峡線との接続駅。
前述のとおり海峡線列車が全て通過するため、日本で唯一乗り換えの出来ない乗り換え駅と言う珍駅。

新中小国信号場…海峡線との実際の分岐点。電化区間ここまで。

大平…十三湖の一応最寄駅。バスを2回乗り継ぐ必要があるけど…。

津軽二股…北海道新幹線乗り換え。大平駅とは12km近く離れており、線内一。
不思議な事に同じJRの路線で目と鼻の先にあるにもかかわらず、新幹線の駅は奥津軽いまべつ駅と別駅扱いされている。
接続駅にはなっているが、ダイヤがあまりにも合わな過ぎて接続駅として使うには…。
津軽中里方面へのバスも発着する。

今別…今別町の代表駅。

津軽浜名…県立青森北高校今別校舎最寄り駅。

三厩…終点駅。青森駅と蟹田駅と共に数少ない有人駅だったが2019年に無人化。外ヶ浜町三厩地区の中心駅で東北の駅百選に認定。


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最終更新:2024年02月04日 09:16
添付ファイル

*1 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/485a3000.jpg 日時:2016/01/03