アダラパタ

登録日:2012/01/09(月) 10:12:59
更新日:2023/01/15 Sun 21:55:17
所要時間:約 5 分で読めます





「もうわかってるでしょーが一応説明します」




「ぶっ殺しに来ました」



マテリアル・パズル」の登場人物。
声:関俊彦(ボイスコミック)

女神の三十指の一人で、ガシャロからは「通信係」、月丸からは「ブライクブロイドの飼い犬」と呼ばれた。

顔色が悪く、額に刺青、枝のようになびく長い銀髪を持ち、赤い服を着た男。
外見だけでもすんげー特徴的だが言葉遣いも「~しやがってください」と慇懃無礼で、「けきゃキャケケきゃキゃケケけきャ」と珍奇きわまりない笑い方をする。

なおこの言葉遣い、知っている仲間内でないとまず冗談ではすまないので、現実でマネをするのは控えよう。
ガンガンの読者コーナーでも実際に注意を呼びかけるものがあった。


性格は一言であらわすなら外道。
土塚作品では杉小路隆千穂や安藤優梨のような腹黒キャラが定着しているキャラがいるが
基本的に弄り対象が決まっている杉小路や、ラフプレーで相手にちょっかい出したりと人をおちょくるのが好きな程度の安藤とは異なり、アダラパタはガチの悪人であり、嫌われている。
まあ、そもそも杉小路や安藤はギャグ漫画的なネタでの腹黒キャラだし、平気で人を殺すアダラパタと同じ土俵に据えるのがアレなのだが。


さて、その嫌われっぷりたるや大半の登場人物のプロフィール「嫌いなもの」覧に「アダラパタ」と書かれる程である。
外道な上に上記の通り慇懃無礼で、さらには高圧的な命令を下すことが多く、本人も半ば認めている通りゲスい性格なのも要因だろう。

なお嫌いなものが異様に多く、何かにつけて「ボクは~が嫌いなんですよ」と言う。
好きなものはおそらく甘いものと紙芝居。


基本的に裏方にまわり状況を楽しみつつ傍観していることが多いが、三十指の一人にふさわしく本人の身体能力もそれなりに高い。
もっとも、太陽丸や阿白といった前線で戦う者には劣ると思われる。
劇中ではチャケカバ車で護送中のガシャロを、護送担当だったボラバートンにもガシャロ本人にもまったく気づかれることなく侵入し殺害、
プリセラVSジール・ボーイ戦では流れ弾と化した飛燕・啄をすべてかわした。

「あぶあぶあぶあぶ!!」


他の三十指はおろか三大神器や女神さえも駒としか見ていないため、ティトォたちに敗れた者はもう使えない、いらないと判断し、大半は処分している。

「役立たずは死ね」(五本の指、死神ヨマに対して)

「まさに外道」と呼ばれても何ら問題のない人物だが、たいへん魅力的なキャラクターでもありファンは多く作者も「一番人間らしい」と評している。

なお、元々対等な協力関係にあったものなどは離反を認める場合もある。


ちなみに本人曰く4月1日生まれの27歳でB型。



◆魔法「極楽連鞭」

魔法レベル:不明
属性:魂
魔法アイテム:携帯端末のような何か

魂を扱う魔法。大きくわけて三つの効果がある。
使用者がアレなので凄そうには見えないが、何気に非常に強力な魔法。

1.魔力探知
近くに魔力の強い者がいれば反応を示し、その場所がわかる。
対象の魔力が弱かったり離れすぎたりすると効力が薄れる。

2.通信
端末に登録されている人物の頭の中に話しかけることができる。会話も可能。対象を媒介にして周囲に自分の声を伝えることもできる。
ただし魔力が高い相手だと一方的に切られることもある模様。
切られる以前に魂の着信拒否をしている相手もいる。

3.魂の操作
端末から放たれる鞭のようなエネルギーを使って対象の魂を引っ張り出し、操作・破壊を行うことができる。
操られると目にアダラパタの刺青と同じ模様があらわれる(ゼロクロイツにて「寄生石」という物を使っても同じ模様が出るため、こちらも同じような理屈が働いていると思われる)。
対象の魔力が強い場合には効果が薄く、五本の指級の相手ともなるとこの能力は通用しない。
一方で魂を部分的に破壊することも可能であり、こちらは限定的なだけに威力も高まる。
そのため、激戦の後+人質を使って無抵抗状態にした後に、更に限定的に破壊することでジール・ボーイの右手の魂を破壊した。



以下、ネタバレ




















「ねぇ おばさん」

「その話――ボクにもっとよく聞かせてよ」



一番最初の三十指にして組織の実質的な支配者。

ぶっちゃけるとグリ・ムリ・アがやってることのほとんどは、20年も前に、当時まだ年齢一桁だったアダラパタが考え、教えたもの。
非常に頭が良く、人心掌握術(ようするに人を操る方法)も熟知している。
そのため三十指の多くが女神に従っているのは魔法などの力や奇跡に頼ったものではなく、純粋に彼の手腕によるものである。

三十指で従わない者もいることについてはわざとであり、従ってくれた方がどちらかと言えば良いというだけの話だった。
これは三大神器や三十指の使っている魔法は大地の記憶から奪い取っているものであり、奪えば奪うほど大地の力が弱体化することで女神の目的達成に近づく。
更に強い才能を持つ者ほど強い魔法を引き出しやすいため、ジャンクーアやジール・ボーイには最初から反抗されることが分かった上で魔法を渡した。

しかも質の悪いことに敵対者でも活用方法を考える柔軟な思考の持主であり、
TAPがジール・ボーイと戦うことになった件はまさしく彼の性格を読み切っているための狙い通りの展開であり、どちらか倒れても美味しく、
情報がバレていたアクアやティトォだけでは実のところ詰んでいた。
TAPの情報が不足しているなどの理由で、判断ミスをしてしまっていることはちょくちょくある。


少なくともガシャロの屋敷の放火、メイプルソンのパートナーだった鳩の殺害、チョーに息子の名を騙った手紙を送っていた実行犯はこの男。
その他、メルチナの友達、リュシカの養父母も間接的に殺害された可能性もある(偶然かもしれない)。
絶望の淵に落としてからから希望を与える、という方法で女神にすがりつき、働くように仕向けている。

実をいうと、アダラパタと出会う直前にはグリ・ム・リアは賛同者が集まらず、三大神器も好き勝手にしか動かないので星の存在変換を諦め、
いっそこの星に骨を埋めようかとも考えていた。
しかしあまりにもタイミングよくこの男が現れ、他星を犠牲にするという修羅の道を進み続けることを選んだ。


彼の正体と目的は未だに数多く残る謎の一つとして、様々な憶測が飛び交っている。
一応、前述通り本人は27歳の普通の『人間』と自称している。











彩光少年ラストではコルクマリーによるグリ・ム・リア斬殺、そして「母」の死によるクゥ暴走という意外な事態を前にしてもなお冷静さを保ち、
「自分達が生み出したもの(=クゥ暴走によるクードラドール具現化)」を空から見つつ、「そして、これから先は…」といつもとは違う真面目な顔と言葉を見せた。
その後を描いた『神無き世界の魔法使い』3巻では部下の独断専行で世界終了なんて微妙にアレな状況を諦め顔の様な表情で受け入れ、
命七乱月の一時的発動に驚きつつも、それですらどうにもならない状況下から消えることを選び、


「ボクはどこかで滅びる世界をゆっくり堪能させてもらいますよ」
「そうですね」「世界の果てででも」

と言い残し一人で去っていった。



2年後を描いている4巻では、終末までの暇潰しに金持ちのアドバイザーをしていたが、ブレーンを欲しがった三十指のクインベルからの誘いで戦線復帰。
「絶望の中で足掻く希望を叩き潰す」という最大の楽しみのため、離反者を嫌うナトラレーゼの様子など知ったことかと世界に散らばっていた三十指5人を集め行動している。







「それでは貴様等さようなら――」

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最終更新:2023年01月15日 21:55