ジール・ボーイ

登録日:2009/11/11(水) 12:10:37
更新日:2021/11/02 Tue 09:00:44
所要時間:約 7 分で読めます




“少し 興味があった”

漫画「マテリアル・パズル」の登場人物。

女神の三十指の上位である「五本の指」のひとり。
また、アルカナ軍の秘密部隊アルカナ特捜隊の隊長でもある。
性格は真面目で実直でなかなか頭も切れる。三十指に入ったのも女神のことを探るため。
非常に不器用な男なので彼の考えが読めない上司はおっかなびっくりしているが、行動力・実力・人柄から部下からの信頼は厚い。

鬼人の異名を持ち、高い魔力による強固な肉体は、並の攻撃では傷ひとつ付かない。
銃弾なんて当たり前のように弾きます。
魔法による攻撃も必殺技級のものでなければ通用しない。

アクア達の前に第1章のラスボスとして現れる。


使用魔法
名前:三獅村祭
属性:拳
魔法レベル99
魔法アイテム:右手に埋め込まれた3つの飾り

魔力を込めた拳でぶん殴るという、単純だがとにかく力強い伝説の大魔法。
ジール・ボーイの強大な魔力から放たれるそれは、凄まじい破壊力を誇る。
かつて3人の魔法使いが鬼に対抗するために長い年月をかけて編み出した魔法がひとつになったもので、ジール・ボーイはその3つの魔法拳を使いこなす。
伝承によると各魔法も鬼には対抗出来なかったらしいが、偶然一つに合わさったことで…?

  • 魔法拳‐士熊
大岩をも砕く破壊力の高い魔法拳。

  • 魔法拳‐飛燕
威力は落ちるが遠距離攻撃できる魔法拳。
派生として抜き手から魔力を鋭く放つ「飛燕・啄」がある。

  • 魔法拳‐牛輪
同時に5発の拳を放つ。威力は飛燕以上士熊以下。


以下(魔法についての)ネタバレ










さらに、複数の魔法拳を組み合わせる上級技、合成魔法拳を使うことができる。
構築は両手に魔法拳を宿らせ、それらをとにかくひたすらがむしゃらに打ち合わせ続けることで合成する。
ただし初登場時点ではいずれも未完成であり、上記の構築方法は無理やり発動条件を満たしている形である。
ジール・ボーイの力量により、構築に時間を多少取られるだけで平然と連発は可能。

しかし完成形態である神薙神無は非常に難しいらしく、
五本の指というトップクラスの才能を持つジール・ボーイですら(少なくとも初めて使おうとした段階では)命と引き換えにしなければ発動出来なかったほどである。

  • 彗龍一本髪
士熊+飛燕の合成魔法拳。圧倒的な破壊力を持った彗星のような魔力を一直線に放つ。

  • 八ツ首卍龍
飛燕+牛輪の合成魔法拳。八つ首の龍を思わせる魔力を八本放つ。

  • 華龍三ツ眼
士熊+牛輪の合成魔法拳。龍の眼を模した巨大な球状の魔力を三つ放つ。

  • 神薙神無
士熊+飛燕+牛輪の完全合成魔法拳。
女神の三十指の中で最強の攻撃力の魔法。ただし未完成で発動も阻止された。
そのため詳細は不明だが、名前と逸話と他の合成魔法拳からして発動するととんでもないことになることが予想される。


以下(物語上の)ネタバレ















アクアの小技を難なく防ぎ、アクアの大技のために時間稼ぎするミカゼたちも難なく蹴散らし、
そしてアクアの大技ブラックブラックジャベリンズの溜め時間を稼がれてしまったが、素早く彗龍一本髪を構築したことにより正面から弾き返した。
ちなみにアクアは強すぎるこの技を本気で人に撃ってしまって良いのかという迷いがあったため、全力だったら彗龍一本髪と同等以上の威力らしい。

そして勝利するが、仲間たちを守るための最後の手段としてアクアが自殺して存在変換したことによりプリセラが初登場する。

しかしプリセラが魔法使いでないことを知って興味をなくしたジール・ボーイは、戦いを放棄してプリセラ一行に立ち塞がることをやめようとするが、
唐突に次のページから見開き2回使ってブン殴られぶっ飛ばされる


「ふ…… 落ちこぼれか…
 非礼は詫びようプリセラ 本気で魔法を使わせてもらう

 もう女とは思わん

失礼な!


そして本気の闘いが始まるが、「この世で一番強い」プリセラには肉弾戦も魔法拳も全く歯が立たず、破れかぶれで咄嗟に放った飛燕・啄が少し機能した程度。
頼みの綱の合成魔法拳ですらも肉体のみで全て攻略されてしまい、何もかもが通用しないまま敗北しかける。

そして今まで興味を抱いた分野では才能が無かったことと、自身に無い才能を兄が持ちながらもあっさり手放していたために深刻なコンプレックス持ちという境遇に加えて、
この衝撃的な出来事によって自身の数少ない取りえである(と誤解している)強さまでもがこけおどしだったかのような気持ちに陥り、
突如空虚な気持ちを抱いてしまう。


そのためプリセラに勝てるならばもうこれで終わってもいいという心境に到達してしまい、
本来の目的であった女神を捕らえることや、行方不明の母や兄を探すことなども忘れ、神薙神無の発動を決意。
今までの合成魔法拳と比べてもなお、ひたすら無茶苦茶適当にとにかく魔法拳を撃ち合わせ続けることで強引に構築に成功。
命を捨てることになるがこれで勝てると満足しながら放とうとしたところを見かねたプリセラに力づくで阻止されたことにより、完全に敗北を喫する。





「女神の元を目指すなら共に行こう ジール・ボーイ 私達の仲間になるんだ」

戦いのあと、そうプリセラに誘われるも、そこにアダラパタと、彼に操られたジール・ボーイの部下メッツが現れる。

人質を取られ手を出せないまま、ジール・ボーイは右手の魂をアダラパタに奪われてしまう。

「これでもう合成拳は撃てない……!!」

そのまま左手の魂をも奪われそうになるが、メッツが魂の束縛を振り切り、ジール・ボーイに謝りながら手に持っていた銃で自害する。

そして――……
第2章



第2章では、メッツの仇をとるため、そして行方不明の母と兄を探すためTAP一行の仲間になる。

前述の通り、ジール・ボーイは才能に恵まれ奔放に生きている兄にコンプレックスを持っていた。

(実際はジール・ボーイの方が頭もよく手先も器用と多才なのだが、彼自身が興味を持った音楽等のごく一部のジャンルにおいては兄の方が優れていた。)

これは先述の戦いにおいて、シリアスに、効果的に使われた要素だったのだが……


――メモリア魔法大会

もはや魔法とは関係なく、各々の特技で競いあうお祭りのような大会。

そこで彼は音楽を発表することになった。


「28番 ジール・ボーイ 歌います」

大観衆の中、彼はグィタァの弦に指を掛けた。

(どこかで聴いているかもしれない兄よ 母よ 届け この歌)


ブチブチブチ←グィタァの弦がちぎれる音


…………


グリン(ごくり)


コト……(←グィタァをおく)


「士熊」ゴォ(殴る)


(ええ――――ッ!!?)


デリケートなコンプレックスを用いたギャグであった。
どうしよう……素直に笑えない……




その後、封印されし大魔法「命七乱月」の封印をとき、その使用者を決める本当の魔法大会が始まる。

メモリア魔法陣・第二戦
ジール・ボーイvsメルチナvsシャルロック

右手の魂を奪われているため左腕しか使えない状態で、三十指のひとりメルチナと戦う。
本来ならばメルチナに五本の指として順当に勝てるのだが、右手の魂を奪われたことは単純に防御力の低下も招いていたために苦戦。

土を自在に操るメルチナの魔法「メテオン」に一進一退の攻防を続けながらも片腕で奮闘する。

しかし彼女の切り札である大質量の土人形を出されると、魔法拳では対抗しきれる質量ではなくなり、
ならばと左手だけで合成魔法拳の構築を試みたものの、それを激しい攻撃の中で行うのは難しい。

この中で相手の魔力消費量の激しさから距離を置き身を隠せば勝てると踏んだものの、それでは魔法陣に出場した意味がない。
かつての力を取り戻すために、真正面から立ち向かうことを決意する。

一方で右手の魂を失ってもなお強いジール・ボーイに、メルチナは焦りを覚える。
そこで、何がなんでも勝たなければならない事情がある彼女は、集中力を乱すため彼の兄「エル・ボーイ」が三十指の一員として女神の国にいることを告げる。

しかし、それは逆にジール・ボーイから迷いをなくすことになる。


「メッツの敵… 特捜隊としての使命…… そして兄と母の行方――

 道はひとつだけだった… お前達を倒し前へ進むだけ…

 女神の元へ向かう道一本でいい なるほど そんな所にいたか…

 これでようやく集中できる」


そして今までの合成魔法拳はまだ不完全であったことを思い出しつつ、集中力を高めて指を使って魔法拳を混ぜ合わせることにより、片腕で合成魔法拳を発動。
見事メルチナに勝利し次の戦いへコマを進める――

かと思いきや、片腕の魂が無くなったことは魔力の減少にも繋がっていたためにかなり消耗しており、
崩れゆく岩の陰に潜み、両者の消耗を待っていたシャルロックの放った魔法により敗北した。


メモリア城ではやけ酒するジール・ボーイの姿が……

その後も力を合わせて切り裂き魔と戦ったり、ジャンクーアと共闘しようとしたりとそれなりに活躍する。
また、合成魔法拳の完成度が高まったことにより、以前よりも総合能力は弱体化したままだが、
素早く(合成に必要な魔法拳の使用回数が減っている)隙無く合成魔法拳を撃てるようになっている。



合成魔法拳……追記・修正!

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最終更新:2021年11月02日 09:00