アナザーガンダム(ガンダムシリーズ)

登録日 :2011/12/06(火) 23:53:23
更新日 : 2017/10/26 Thu 08:16:23
所要時間 :約 14 分で読めます




アナザーガンダムとは、1994年の『機動武闘伝Gガンダム』以降に始まった、物語の舞台が宇宙世紀ではないガンダムシリーズの事を指す。

「平成ガンダム」と呼ばれる事もあるが、宇宙世紀である『機動戦士ガンダムF91』や『機動戦士Vガンダム』や『機動戦士ガンダムUC』も平成以降にスタートしている為、やや意味が異なる。
まあそこら辺は「平成ライダー」と同じような扱い。


特徴としては

  • 宇宙世紀(以下UC)以外の年号が使われた世界
  • 富野由悠季監督が関わらない
  • 作品間で年号が連続しない
  • 鬱展開が少なく、ハッピーエンドが多い
  • 上級職に就く女性が増加した現実を反映し、女性艦長や女性為政者等の登場頻度が増加している。
  • ガンダムタイプとそうでない機体を区別する明確な定義が存在する

など。ただし富野監督が製作した∀やGレコ、バッドエンドな印象が強いSEED DESTINYや鉄血など、全てがこの定義に当てはまるわけではない。

従来のガンダムシリーズ以上にエンターテイメント性を重視しているのも特徴で、UCシリーズとはやや毛色が違う。
その点から一部のUCファンから毛嫌いされている事もあり、ある意味ではガノタとしての大きな分岐点である。
もっとも、アナザーの存在によってUC派内部の確執が薄れたのも事実だが。


一方で、UCではやれない事を盛り込む、という大きな魅力も存在する。
様々な部分で独自性が見受けられる為、また別の楽しみ方ができるシリーズでもある。

また、アナザーからガンダムに入った人はアナザーの個性故に、他のシリーズに対する偏見もさほど強くない傾向がある。

尚、アナザーガンダムはUCシリーズとは全くの無関係であるとされていたが、『∀ガンダム』にて、UCもアナザーも終着点は同じだという事が示された。
これはある意味、富野監督自らが「全てのガンダム」を認めたとも言える。
しかし、Gのレコンギスタ制作後、富野監督は「終着点は同じ」という点に関しては撤回したため、別の終着点を持つアナザーが存在してもおかしくない状況となった。



【作品群】


◆TVシリーズ

監督:今川泰宏/構成:五武冬史

ガンダムファイト、レディー・ゴー!

F.C.(未来世紀)を舞台としたガンダム。
当時の格闘技・サッカーブームの影響から、「4年に1度、地球圏の覇権を賭けてガンダムによる戦いを行う」という、アナザー1発目にして最大級のイロモノ。
キャラクターの原案には漫画家の島本和彦が関わっている
そのスーパーロボット的な演出は古参のファンには賛否両論だったものの、子供には人気を博した。
また、ある意味でシリーズのテーマである「分かり合う事=愛」を追求しており、従来の地球とコロニーの対立関係を本作の世界観に置き換えて戦争の空しさを伝えるなど、実は大人も楽しめる作品になっている。
ガンダムとしては異質だが、ストーリーの本筋は少年漫画的な王道のバトル物で分かりやすく、主要キャラクターたちの人気・評価は純粋に高い。

この作品によるブレイクスルーが後年のガンダムシリーズに新しい道を切り開いたことから、その功績は非常に大きい。
特にメカデザイナーの大河原邦男氏は本作への思い入れが非常に強く、現在までガンダムが続いているのはGの功績が大きいと各所で語っている。

なお、本作の方針をロボットプロレスにしようとしたのは他ならぬ富野由悠季監督である。
今川監督が起用されたのもロボットプロレスをやらせるなら今川しかいないという富野監督のご指名である。
ちなみに今川監督は当初、地球に帰還しようとする火星移住者と地球の争いという後の∀ガンダムのような構想を持っていたそうな。


監督:池田成→高松信司/構成:隅沢克之

お前を殺す……

A.C.(アフターコロニー)を舞台にしたガンダム。
Gガンダムとは打って変わり、今度は「5人の美少年がガンダムに乗って反政府運動を行う」という作風。
TVシリーズ初のテロリスト主人公でもある。

この作風は女性に受け、シリーズの女性ファンはかなり増加した。
いわゆる「イケメン戦隊」というフォーマットは池田監督の過去作「鎧伝サムライトルーパー」を踏襲しており、女性に受けたのはある意味必然だったとも言える。
一部では「イケメンガンダムの奔り」として毛嫌いされているが、華美なキャラとは裏腹に展開されるハードで哲学的なストーリー、斬新かつ王道なメカデザイン、一部キャラのブッ飛んだ思想や行動は男女共に評価が高く、アナザーの中では突出した根強い支持がある。
ストーリー全体は『ファースト』~『逆シャア』までを凝縮してなぞっていくというオマージュの構成であり、それに本作特有のアクの強いエッセンスが絶妙に加わった結果、見事な化学反応を起こしたと言えよう。
監督が途中で逃走したため後期OP映像の完成が最終回になったりと製作現場は非常にキツかったらしく、作画面での評価はあまり芳しくない。


監督:高松信司/構成:川崎ヒロユキ

月は出ているか?

A.W.(アフターウォー)を舞台にしたガンダム。
これら3作は連続で放映された為、前2作と合わせて「平成3部作」と呼ばれる。

今回は「戦後の世界」をメインにしており、従来よりも荒廃した雰囲気の漂う作品。
実はテレビ朝日のお家騒動の煽りを受けた結果、時間帯変更の上に打ち切りという結果となった。
…という話が有名だが、正確には打ち切りでは無く「1クール分の放送期間短縮」が正しい。
「打ち切りガンダム」という先入観から低評価を下す人間も少なくないが、実際にはボーイ・ミーツ・ガールを軸とするしっかりした王道のストーリー、丁寧なキャラクター造形などから高評価を受ける事も多い。
(そもそもガンダムシリーズ第1作であるファーストガンダムからして打ち切りガンダムである)

ここまでの3作品共通の特徴として、「最低1機は腕が伸びるガンダムが出てくる」というものがある。これはGガンダムのドラゴンガンダムの玩具が主役ガンダムに次いで売れたことから後の作品でも踏襲したため。

監督:富野由悠季

∀の風が吹く……

正暦/C.C.(コレクトセンチュリー)を舞台にしたガンダム。
アナザーで初めて、富野監督が総指揮を務めた。

そのコンセプトは「ガンダム全肯定」であり「ガンダム全否定」、「全てのガンダムは、最終的に∀に繋がる」という非常に大胆なもの。
従来のガンダムを忌むべき「黒歴史」としてひとつに纏めているため、その立ち位置はアナザーよりも一段上の異なる区分として捉えることができる。

世界的デザイナー、シド・ミード氏がメカデザインをした事も有名で、そのぶっ飛んだデザインは富野監督すら驚かせた。

「ヒゲガンダム」に代表される独自デザインを苦手とする人間も多い一方、アイデアと躍動感溢れるアクションシーンなどから「動くと評価が変わる」とも。
また、牧歌的なキャラクターデザインと世界観から「世界名作劇場ガンダム」なんて呼ばれる事も。
再編集された劇場版「地球光」「月光蝶」もある。

今でこそ高く評価されているが当時は余りにも『完結編』に相応しすぎる高い完成度と、しばらくの間ガンダムシリーズの新作が作られなかったりSDガンダムも縮小傾向があったため、
また直接の関係はないが同時期に『勇者シリーズ』が終了したり『超生命体トランスフォーマー ビーストウォーズメタルス』の作風が所謂ロボットものからかけ離れたものだったため
一部ではガンダムシリーズのみならず「巨大ロボットアニメジャンルは役目を終えた」という悲観的な論調が広がっていた。

本作以降、ガンダムシリーズには「∀以降に作られた作品であっても、∀の前日譚になる」というある種の呪いがかけられることとなる。
また、「『∀までのアナザーガンダム』と『∀より後のアナザーガンダム』では雰囲気が異なる」とも言われる。


なお、『∀』以前のアナザーガンダムのタイトルに「機動戦士」という言葉は使われなかったが、(一説には富野由悠季が『∀』で満足し、許すようになったから)以降の作品には機動戦士が冠されることになる。



監督:福田己津央/構成:両澤千晶

戦火の中で、立ち上がれガンダム!

C.E.(コズミック・イラ)を舞台にしたガンダム。
『∀』でガンダムシリーズは締め括られたと思われていた中で発表され、放送前の期待はかなり大きかった。
21世紀の1stガンダムというコンセプトで作られたため初代のオマージュ的な部分が多く、
宇宙世紀シリーズに近い作風だが、MSの動力源がバッテリー、戦闘シーンの割合が低くドラマパートに比重を置いているなど、独自要素も多い。

久々のガンダムシリーズであった事に加えてネット環境の普及時期であった事も手伝い大反響を呼んだ。
その際たる例が、アンチが暴れたことによる2ちゃんねるのシャア板分裂であり、現在も対立は根強く残っている。
また平井久司がキャラクターデザインを行った事でキャラクター人気が極めて高く、『W』以来久々にそのテの業界を席巻した。

『SEED』シリーズ10周年となる2012年からは、新規作画の追加と再編集を行ったHDリマスター版が放映された。

本作から始まる『∀』以後のアナザーガンダム作品群は、Gジェネレーションシリーズでは「新世紀ガンダム」と呼ばれている。


監督:福田己津央/構成:両澤千晶

その運命、打ち砕け!ガンダム!

アナザーのTVシリーズでは初となる続編。
前作『SEED』の2年後が舞台。
前作が1stのオマージュを取り入れていたように、こちらはZのオマージュを導入しているのも特徴。
アニメ誌の年間アニメ最優秀賞等を受賞している。

続編となる劇場版も企画されていたが、諸事情により事実上の凍結状態にある。


監督:水島精二/構成:黒田洋介

武力による紛争の根絶──

シリーズで初めて西暦を舞台にしたガンダム。
その独特すぎるMSデザイン、『W』以来のテロリスト主人公だった事や、前作と現実の9.11同時多発テロがテロリストに対する悪印象を煽っていった影響などで始まる前は不安視されていた。

が、蓋を開けて見れば、前作の反省を経て気合いを入れた戦闘シーン、やたらと「濃い」キャラクター達、リアリティのある世界観設定で好評となった作品。
特に、主人公刹那の変化という視点で劇場版まで追っていくと、すんなりと入ってくるという意見や、積み重ねによる対比への評価は高い。
キャラクター原案がその手の業界で人気の高河ゆんであり、『W』や『SEED』程ではないがソッチ系が盛り上がった。
メインスタッフもこれまでのシリーズから大幅に刷新されており、キャラクターデザインの千葉道徳や、メカニックデザインの海老川兼武、寺岡賢司らは以後のシリーズ作品にも多く関わっている。

一方で、「Wはいけても何故か00はキツい」と苦手意識が取れない人も多いとか。
作品のテーマも難しく、「合う人には合うが、合わない人に合わない」という分かりやすい作品である。
また様々な勢力の描写が描かれており、CB含めて善悪面での区別が付かない一期に対し、二期はCB対アロウズ(を操るイノベイド)と一見すると勧善懲悪的な絵面になったのでしっくり来ない人もいる様子。
製作の都合上、4クールを2クールごとに分けた初の作品でもある。


監督:山口晋/構成:日野晃博

三つの運命が歴史になる――

A.G.(アドバンスド・ジェネレーション)を舞台にしたガンダム。

孫までの3世代を描いた大河ドラマ的物語や、正体不明の敵勢力との戦いが描かれる斬新な設定が話題となった一方、幼年層を意識したキャラクターデザイン、ライバル雑誌コロコロへの移籍、レベルファイブが製作主導な事、メイン脚本が社長の日野氏であること等々、『00』とは別ベクトルでお通夜モードだった。
放送当時のネットでは前述の不安要素が脚本中心に的中してしまった。

第一世代では不安定なストーリー、キャラデザ等の要因で色々と強いられている作品だったが、第二世代、第三世代から本領発揮した。といっても最後まで所々不安定な点があり、アセム編終盤では声優から一部脚本の改変を嘆願されたなどのエピソードもある。更に本作はゲームとアニメを同時に制作していたため、そういったシナリオ面での縛りがテコ入れや軌道修正の妨げとなってしまった。
子供向けと言われがちな作品であるが、物語自体はそれまでのガンダムと同様、テーマ性が強く各キャラクターの思惑が複雑に絡み合ったものである。あっさりした心理描写、簡潔な台詞回しが心掛けられており、話の流れは追いやすいがキャラの内面を掴みにくくなっている。
『00』や『Gレコ』とは違う形で色んな意味で難解な作品。

空白期間を活かしたキャラの心理描写やセルフオマージュが魅力。
戦闘描写も4クールを経て洗練されていき、かなりレベルが高い。
「ベテランパイロット、量産期が活躍する」「ニュータイプ的能力を持たないキャラが(事実上)最強」など渋さも見受けられる。

ただし、設定については一昔前のアニメのようにふわっとした形を取っており、理屈づけがなされていない部分が多い。
前作『00』のようにすでに設定がかなり固まっている作品と比べ「公式設定」は非常に希薄で、自由な形で解釈することができる。
これを受け入れられるかどうかで大きく評価が変わる作品。
メカニック本には作中で語られない数々の公式・準公式設定が載っているため、その辺が気になる人は是非読んでおきたい。


監督/脚本:富野由悠季

君の目で確かめてみろ!

ターンエーに次ぐ富野総監督のガンダム。
TVシリーズでは初の深夜アニメのガンダムである。 BS11で2015年1月4日から同年12月27日にかけて日曜日の19時30分から全国区で本放送中から二週再放送された。
人類が衰退した宇宙世紀の後のR.C.(リギルド・センチュリー)を舞台に、謎のMS「G-セルフ」を駆るベルリ少年と宇宙海賊の「姫」アイーダの冒険を描く。
吉田健一・あきまんなど一部スタッフが重なっているせいか、作風はキングゲイナーに近い。

複数の勢力による入り組んだ抗争劇を2クールで展開したせいか話が圧縮され気味で、それまでにも増して多用される富野節のせいもあって話の流れがやや追いづらくなっているが、
徹底して明るく牧歌的な雰囲気や、富野監督らしい見応えのある独特の演出などに魅せられた熱狂的なファンも少なくない。

世界観が宇宙世紀から直接の地続きであるため、アナザーには含まれないとの意見も多い。
富野監督によると、本作は『∀』の約500年後をイメージして作ったという。
しかしこれは公式設定や劇中描写とは矛盾する上、監督自身も「あくまで考え方の一つとして受け取ってほしい」と、ファンに個別の解釈を求める旨を述べている。
また、富野監督自身にガンダムシリーズ全ての設定を決める権限はないとも言及している。
これにより、新世紀ガンダムの中には黒歴史に含まれないものも存在し得ることが示されたと言えよう。


監督:長井龍雪/構成:岡田磨里

いのちの糧は、戦場にある

P.D.(ポスト・ディザスター)を舞台にしたガンダム。2015年10月より放送。AGEから3年ぶりに日5に復帰した。
長井龍雪監督・マリーこと岡田磨里の『あの花』コンビが手掛ける。キャラクターデザインは『皇国の守護者』『シュトヘル』の伊藤悠。
『00』と同じく分割4クールで製作されるが、当初から分割放送が一部で告知されていた『00』と違い、本作の2期放送は1期の最終回まで伏せられていた。
もっとも1期の展開上、2期が制作される可能性が高い事は多くの視聴者から事前に予測されていた。
また、話数のカウントは1期と2期で連番になっており、2期1話は通算26話目として扱われているが、1期と2期の間の年月の経過については言及されていない。

「厄祭戦」と呼ばれる大戦から300年後の世界で、火星で生きる民兵団の少年兵たちが大人たちに反旗を翻し、平穏な生活を勝ち得るために戦うストーリーが展開される。
世界観がなかなか荒廃しているが故、非常に泥臭く生々しいハードな作風であり、実弾兵器と近接戦闘による重厚で無骨な荒々しいMS戦やこれまでに無い斬新な艦隊戦の描写、任侠作品めいた物々しい雰囲気はこの作品独自のものとして評価されている。
ガンダムらしい政治的駆け引き、各キャラの思惑がややこしく交錯するドラマも細かく描かれるため、1期では戦闘のある回が減っていることを嘆くファンも多く、
その声を受けて2期では改善がされたが、それでもこれまでの3スタ作品に比べると少なめ。しかし、その分多く描かれた多様なドラマ展開は多くの視聴者を惹きつけた。
一期では幕末の動乱に消えた新選組をモチーフに、二期では 『滅びの物語』 という本作のコンセプトにより重きが置かれ、主人公サイドが最終的に敗北する重く苦しい展開となった。なお、当初の構想では主人公陣営がほぼ全滅する壮絶な終わり方だったものの、岡田氏が「主人公達に『救い』を与えたい」と考え、敗北の中にも一抹の希望と未来への展望を残すようになったとのこと。
ただ、この変更の影響か(大筋の流れはごく自然なのだが)終盤の演出面では悪い意味でのご都合主義な部分も目立ってしまい、話がまとまっていた一期と比較して二期終盤を酷評する意見もある。
とはいえ、作品自体の終着点は最初から決められており、一期から結末を示唆する伏線は張り巡らされていた。ゆえに主人公陣営の敗北も自然な結末で運命だったと好評する意見もある。実際この結末を決めた長井監督は仲間以外に酷いことをしてきた主人公陣営は 『報い』 を受けなければならなかったと述べており、この部分には作品の根幹に関わる念入りな拘りを見出すことができる。


長井監督は「ガンダムという作品は、今ではどんなものでも受け入れてくれるひとつのジャンル」とも言及している。奇しくもこの考え方は既存の枠組みに囚われる必要のないことを主張した富野氏の考えに近いものがある。
作品全体を通して多種多様な白熱した議論が交わされる作品になってしまったものの、既存の枠組みに囚われない斬新な作品を志した製作スタッフの努力は評価されるべきであろう。
DESTINY同様、アニメ誌の作品部門年間アニメ最優秀賞等も受賞している。
オプション武装を別売りにする「武器セット」方式を復活させ、高品質と低価格を両立させたガンプラがバカ売れしたのも記憶に新しい。 結果的に興行収益は大成功を収めた。



◆OVA・劇場作品

監督:青木康直/脚本:隅沢克之

俺達は、あと何人殺せばいい?

大ヒットした『W』の続編OVA作品。
後に新規カットを追加された劇場作品が公開された。

平和を勝ち得たはずの世界に現れた新たな脅威を前に、主要人物達が最終的に出した「生き方の答え」を描く。
非常にレベルの高い作画、カトキハジメ氏によって新たにデザインされたMS等からヒットを記録した。


監督:西澤晋/脚本:森田繁

星を観る者、スターゲイザー……

1話15分の全3話がガンダム史上初のネット配信で放送され、後に新作カットを加えたOVAが発売。
時系列は『SEED DESTINY』の序盤から中盤にかけてで、宇宙探査機構「DSSD」が開発したMS「スターゲイザー」を巡るストーリーが展開される。
本編では軽く触れた程度である地上被災地の凄惨な状況や、MSが通常兵器にとっていかに驚異的な存在かを丁寧に描いており、世界観の補完に一役買っている。
本編を嫌うファンからも高い評価を得ているが、ある意味一番の不満点は尺が短すぎる事。


監督:水島精二/脚本:黒田洋介

最終決戦(来るべき対話)の始まり。それは、人類の目覚め──

『00』の劇場作品。後日談というよりは「完結編」とも言うべき内容。
アナザーガンダムでは現在唯一の完全オリジナル劇場作品である。
「外宇宙からの来訪者との対立と和解」という、ある種ガンダムでタブー視されていたテーマを描いた事で話題となった。
ファーストガンダムの放映当時の斬新さが、人間同士の戦いを描いたことにあったことを考えれば、『G』以上のイロモノと言える。

そのため、「ガンダムシリーズの劇場版」としては賛否両論だが、「00の完結編」としては高い評価を受けている。
TVシリーズでも評価の高かった作画は更に高いレベルにあり、その点でも評価は高い。


監督:綿田慎也/脚本:木村暢

決して交わるはずのなかった2つの運命――

『AGE』のOVA作品。アセム編から三世代編をアセムとゼハートの視点から再構築したスペシャルエディションというべき内容。
今回、脚本は日野氏ではなく、本編のサブライターで『00』の小説版を手掛けていた木村暢氏。

新規シーンは1000カット60分以上と、気合の入れ方が尋常ではない。
ゲーム版のウェアやMSVのカメオ出演など、コアなファンへのサービスもある。
TV版では「50秒クッキング」と言われてしまった、アセムとゼハートの最終決戦は、他シリーズの最終決戦と比較しても上位に食い込むほどの熱く濃い内容へと進化している。



【関連作品】
UC作品であったり、そもそもガンダムシリーズでなかったりするが、アナザーガンダムと関連性がある作品についても軽く触れる。


  • 機甲戦記ドラグナー
監督:神田武幸/構成:五武冬史

西暦2087年、宇宙は熱い焔に包まれた……

「ガンダムのリニューアル」をテーマに制作された作品である、云わば「アナザーガンダム第0号」。
「地球vs独立戦争を挑む宇宙都市」「民間人が成り行きで主役機に乗り込み、軍属になってしまう」等ファーストガンダムのフォーマットを踏襲しながら、電子戦機・D-3やライトな雰囲気等の差別化を行っている。
残念ながら本作は商業的に成功とはいえない結果を残し、サンライズをガンダムシリーズ以外のリアルロボットものの制作に消極的にさせた。
つまり、アナザーガンダム誕生の遠因の一つとして、本作の不振があったというわけである。
また、本作と同じテーマで作られ、一部スタッフが共通しているガンダムSEEDに本作へのリスペクトが含まれているなど、後のガンダムシリーズに影響を与えている。


監督:グレーム・キャンベル/脚本:ステファニー・ペナ=シー、マーク・アマート

UC作品で最も未来の世界を舞台にした特撮テレビドラマ。
当初は「宇宙暦(S.C.)」という独自の世界観を採用し、アナザーガンダムになる予定であったが、UCに変更され、「∀より後に作られた新世界観のガンダム第1号」の座をガンダムSEEDに明け渡すこととなった。




追記・修正は明鏡止水の境地でイノベイターに覚醒し、種が割れてからエレガントにガンダムを売る事を強いられた後でユニバアアアアスと叫びつつ阿頼耶識システムに適合してラインダンスを踊りながらお願いします。


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