ドラえもん ギガゾンビの逆襲

登録日:2009/06/23 Tue 23:39:03
更新日:2024/02/10 Sat 23:49:09
所要時間:約 4 分で読めます





1990年9月14日にエポック社が発売した、ドラえもんゲーのひとつ。
意外にもドラゲー初のRPGである。

あらすじ

かつてドラえもん達の活躍で逮捕されたはずのギガゾンビが復活
再び世界征服を企む彼奴の野望を阻止するべく、ドラえもん達が立ち上がるが、
タイムマシンでの移動中に時空乱流に巻き込まれ、仲間とひみつ道具が色んな時代や場所に散り散りになってしまった。

唯一もとの街に帰って来れたドラえもんは、偶然居あわせた主人公に協力を依頼するのだった。
ドラえもんたちは色んな世界を冒険して、ギガゾンビが復活させたボスキャラや部下を退治しながら仲間と道具を集めて行く。


舞台は主に魔界編、海底編、地底編、古代編。
シュモクザメ」「幽霊船」「ティラノサウルス」「マンモス」に小学生が一本で対峙していくさまは最早ギャグ。




参戦作品一覧


※1は敵キャラクターのみ参戦。ただしパラレル西遊記は、一部の地名やアイテムも参戦しており、ストーリーにも関わっている。
※2はあるダンジョンで何故かアニマル惑星で使われているお守りが表示される。うち1つはダンジョン内だがドラミを呼び出せるセーブポイントになっている。なおノーヒントなので攻略本なしだと気づかない可能性が高い

ドラゲーとしても当時のRPGとしてもかなり秀逸な部類に入り、今もなお根強い人気を誇る。



システム

  • ひみつ道具
初期状態では何ひとつ持っていない。
大きく分けて戦闘で使用するものと、移動中に使用するものに分かれる。
使用の際には道具ごとに設定された分だけ「どらやき」を消費する。
ストーリーを進めるためだけに使用するものもあり、こちらは「どらやき」を消費しない。
なお、攻撃に使用するひみつ道具はボスには通じないという欠点がある。

  • どらやきシステム
ひみつ道具の使用時に「MP」のように消費される、パーティ共有のポイントのようなもの。
買い物もどらやきをお金代わりに使用する。
つまり、MPでありお金でもあるシロモノ。冷静に考えたらトンでもない。
ちなみに、回復手段としての「どらやき」もちゃんとあり、店売りしてたりダンジョンに落ちてたりし、「スーパー〜」「メガ〜」など種類も豊富。
どら焼きを代金としてどら焼きを買うというもの凄くシュールな図である。

  • ステータス
LvやHPと言ったステータスも、独特のものが使用されている。
なんとなくはわかるのだが。

Lv : ゆうき
HP : げんき
攻撃力 : ちから
防御力 : がまん
経験値 : ぼうけん

会心の一撃 : ~は がんばった!
(美夜子のみ「まほうをつかった!」 ちなみに敵の使用する「まほうをかけてきた!」は攻撃ではなく眠らせる技という扱いになっている)


登場人物

※主人公、ドラえもん、のび太(魔界編後)は固定で、4人目はシナリオによって次々と変わる。

メインキャラ

  • 主人公
ドラえもん達お馴染みのキャラクターのほかに、主人公の存在が設定されている。映画版のゲストキャラのような立ち位置。
デフォルトネームなしで、性別も選ぶことができる。

ご存じ猫型ロボット。このゲームにおいては、もう一人の主人公とも言える存在。顔芸がヤバい。

「魔界編」終了後に復帰する。以後はパーティから離脱することのないレギュラーになる。
最初はLV1で加入するため悲しいくらい弱いが、育てると主人公と同等の強さになる。
ご存じ銃の名手だが、銃武器を使わせても特にダメージボーナスなどの特典はない。
あやとりの腕を発揮するイベントもある。あやとりの相手をする女の子は実は主人公の顔グラの使い回しだったりする

「海底編」で復帰する。しかし加入期間が海底編ラストダンジョン途中~ボス撃破までと非常に短い…。
古代編終盤で、ひみつ道具で改造したプラモ軍団をドラえもんに渡してくれる。これは本作唯一のボスでもダメージを与えられて無限使用可能なアイテム。
子供でも兵器が作れるってすげーな22世紀…。元ネタは「宇宙小戦争」だろうか。

「地底編」で復帰する。映画版での頼れる漢ぶりはここでも健在で、素の能力が高い。(但し、隠しパラメーターである「素早さ」が低く、行動の遅さに加え命中率にやや難がある。)
加えて彼専用の隠しアイテム「まじんのマイク」はどら焼き無消費で敵全体を攻撃出来る半ばチートアイテム。(ジャイアン以上の音痴であるドラえもんやのび太がこれを使っても効果はないが、ジャイアン以外だとSEの音程が外れないという小ネタがある。)
その後母ちゃんにお使いに行かされ戦線離脱…。ファッキンお使い。
なお、ラスボス戦でスネ夫と共に駆け付けて*1本作最初にして最後のNPCとしてスネ夫共々ラスボスに攻撃してくれる。

「古代編」で復帰する。彼女が最終メンバーの一員となる。でも強さはというと正直微妙…。

ゲスト

各街でドラミと連絡が取れる。
体力回復・セーブの他、敵を倒したぶんだけの「どらやき」を用意してくれる。要はMOTHER方式。
もらえるどら焼きの量は敵を倒した数に応じて増えていくため、ひたすら戦闘しまくってからもらいに行くとものすごい数になる、
よく考えたらものすごい光景である。

  • 美夜子さん
魔界編ゲストキャラ。に変えられており、ほんやくコンニャクを使うと仲間になってくれる。
その後魔界編のラストダンジョンで満月博士に話すと人間の姿に戻る。
但し能力に変化はなく、戻さずそのまま進むことも可能。
ステータスはスネ夫やジャイアンと言った後の味方に受け継がれるので心配なく。

  • 満月博士
魔界編ゲストキャラ。メデューサによって石化させられたが、残った力で娘の美夜子を人間に戻す。

  • ムー連邦首相
海底編ゲストキャラ。
復活したポセイドンを倒してほしいとドラえもん達に頼む。

  • エル
海底編ゲストキャラ。二ムゲ総統クルトくんルカ等に並ぶイケメン
鬼岩城に捕らえられている。残念ながら一緒に戦ってくれない。

タイムふろしきで生き返る。ちょっとざっとしすぎじゃないか。最後は海底の国で暮らすことになった。

  • バンホー
地底編ゲストキャラ。のローも登場する。
残念ながら一緒に(ry

  • 法王
地底編ゲストキャラ。
騎士団を使ってナンジャ族と戦争をしている。
実はツチダマプリーストが本物の法王とバンホーを地下に幽閉して成り代わっていた。

  • ナンジャ族酋長
地底編ゲストキャラ。
ドラえもん達の説得に応じ、法王へ和解の手紙を出す。

  • ククル
古代編ゲストキャラ。母親が病気にかかってしまっている。
残念ながら(ry

  • テラ
古代編ゲストキャラで、本作オリジナルの人物。不思議な力を持つ巫女として崇拝されている心優しい謎の少女。
しずかちゃん救出まで、ジャイアンの開いた穴を埋める。
(ネタバレ注意)
実はギガゾンビの娘。地味に名前が「ギガ」と「テラ」で伏線になっているが、気づいたちびっ子はいたのだろうか…。
最終決戦前に牛魔王に殺されてしまうが、牛魔王戦後に生き返る。
なお、ギガゾンビと交信しているのを村人やしずかちゃんに目撃されたり割と偽装がガバガバだったりするが、それにも増してガバガバなのは
それらのテラが明らかに不審な行動を取っている話*2を聞いても全く疑っていなかったドラえもん達かもしれない…

悪役

  • ギガゾンビ
23世紀の悪の科学者。セルコミックによると本名ヤマダ。
かつてトコヤミの宮を築き日本を支配しようと目論んだが、ドラえもんたちによってタイムパトロールに引き渡された。
本作ではタイムパトロールの名前は登場せず、「かつてドラえもんたちによって倒されたが復活した」としか説明されていない。
今までドラえもんにより倒された悪役たちを次々に蘇らせ、世界征服を目論む。

  • ツチダマ
ギガゾンビの手下の土偶型ロボット…なのだが、本作では最弱雑魚として登場するほか、
ツチダマファイターだのツチダマチーフだのツチダマプリーストだの派生型が多数登場。
地底編では大ボスの「ツチダマスター」が登場。金銀の二体で登場し、ボスの中でも屈指の強さを誇る。伏線かもしれない

  • デマオン
魔界編の大ボス。
原作とは異なり心臓は宇宙ではなく本体の付近に浮かんでいるが、アイテム「銀の矢」をポケットから出して持たせておかないと倒すのにものすごーく苦労する。
「銀の矢」を手にいれないと、フラグの関係でそもそもデマオンのところまで行けないので、取りのがす事は先ずない親切設計である。
「銀の矢」は戦闘開始直後に使っても当たらないが、HPをある程度削ってから使えば一撃でとどめをさすことができる。

魔界編の中ボスとして登場。のび太と満月博士を石にした張本人。ただし戦闘中は石化能力は使ってこない。代わりに麻痺能力を使う。
原作では「メジューサ」だが、このゲームでは「メデューサ」になっている。

  • ポセイドン
海底編の大ボス。海底鬼岩城の主で、原作だと突っ立ってるだけだったが本作だとガンガン攻撃してくるイカレたコンピューター。
配下の鉄騎兵は海底編最強クラスのザコだが、その鉄騎兵でムー連邦首都を包囲するというガチ戦略で攻めてくる。
人の話を聞かずに首都から直接外に出ると全滅コース。

  • ナンジャ族
地底編で出てくる。竜の騎士と敵対しており、主人公たちは白旗を持って和平交渉に向かう。
…のだが、和平成立後も雑魚敵としてもエンカウントするのはいかがなものか。

  • クラヤミマスター
古代編の中ボス。ククルたちヒカリ族と対立するクラヤミ族の村の長。
ボスでありながら攻撃系ひみつ道具が効いてしまう。

古代編の中ボス。なんで屋内におんねん。
ラスボスの前座その1だがここまで来た戦力なら正直余裕。

  • 金角と銀角
古代編の中ボス。二体同時に登場する。
地底編の悪夢がよみがえるが、こちらも強くなっているためそこまで苦戦することはない。

  • 牛魔王
本作の真のラスボス。
原作のラストで溶岩に落とされたが実は生き延びており(ギガゾンビに再生された可能性もある)、ギガゾンビの手駒としてドラえもん達と相対するもすぐに逃亡。その後、ギガゾンビの前に姿を現すやいきなり反旗を翻し、彼を手にかけて世界の支配者に成り替わろうとした。
なお、妻の羅刹女は作中では言及がまったくないが、おそらく死んだと思われる。

ウザい!!! どのステージにも出現する雑魚敵。弱いが、こいつが出るとドラえもんが麻痺して役に立たなくなる。
種類はネズミ、ドブネズミ、ノネズミ、ホネズミ、ネズミゾンビ、キラーラット、サタンラットと様々。

  • その他
「よくこんなの出したな」というような雑魚敵のチョイスが光る。
コウモリ…序盤にエンカウントする。強いて言うならパラレル西遊記に登場してにされたアイツら?
○デンデンワニ…宇宙開拓史に登場した、コーヤコーヤ星のモブ生物*3。コーヤコーヤの住民が1G重力下に来たら地面に張り付いて動けなくなるんじゃないの?
○あばれうし…これも宇宙開拓史に登場した、コーヤコーヤ星の二本脚のバイソン。
○使い魔/デビルモンキー…魔界大冒険に登場したあの猿と猫を足して二で割ったようなアレ。わさび版だと「ギム」と言う名が付き、可哀そうな目に遭ったアイツ。
悪魔/デモン…それぞれ☆の数に応じて段階的に強くなる中ボス…なのだが、「デモン」は色違いの雑魚として登場する。催眠魔法攻撃が厄介。
○化け物イカ…海底鬼岩城に登場。原作のオバケイカ?
○ホジロザメ…豪快な誤字。これは映画には出ていない。原作だとお座敷釣堀とかで登場したが。
シュモクザメ…原作未登場。
○幽霊船…同じく海底(ry。
○バトルフィッシュ…海て(ry。こんなのを剣でどうやって倒せと言うのか。
○鉄騎兵…海(ry。海底編では一番強い雑魚。
アロサウルス…地底編に登場。これは原作だと何回か出てきたが、「恐竜」「竜の騎士」(タイムスリップ後)は白亜紀が舞台なので、ジュラ紀生息のこれは登場しない。
ティラノサウルス(表記は「テラノサウルス」)…こんなのが群れを成して襲ってくるのだからどうかしてる。ちなみにゴルゴサウルスという色違いの強化版も登場する。実在したゴルゴサウルスはティラノサウルスよりも小さいらしい。
○天狗蝙蝠…古代編に登場。元ネタはパラレル西遊記に登場した牛魔王配下の妖怪兵士。
○クラヤミ族…映画でもギガゾンビの手下として登場する脳筋軍団。
マンモス…映画だとTPのタイムマシンが隠れ蓑に使っていたが、本作ではただの雑魚敵として登場する。
ンモナイト…これまた豪快な誤字(誤字ではなくネタの可能性もあるが)。これも映画には出ていない。
○メタリッカー…誰それ、と思うかもしれないが、実は鉄人兵である。人類を奴隷にするために地球に来たのに人間であるギガゾンビの手下になってるのは皮肉。
○ゴールドマスター…同じく鉄人兵団将軍(金ぴかの奴、わさび版だと加藤浩次が演じてたカブトムシ型のやつ)。なんで量産されてんだ。

「カマキリバチ」「三つ首龍」「ハンドアイ」「いわおとこ」「キマイラ」など、怖そうな外見のオリジナル敵も多いものの、
「トウセンボ」「アッカンベー*4」「ナンカクレ」「ギブミー」「ハイパーボロ*5」など、明らかに深夜テンションで作ったとしか思えない連中も数多く登場する。

その他

使用する武器によってサウンドが一部変わる、
前掲の通りネズミ型の敵が出現した場合、ターン始めからドラえもんが麻痺状態になる、
序盤は非常に弱いのび太だが、レベルが高くなるとパーティー内でも屈指の強キャラになる(いわゆる大長編補正付きのび太)、等、芸が細かい。

序盤にドラえもんからの協力の要請を断り続けることによるバッドエンドが存在する。


BGMの評価が非常に高く、特に地底フィールドは神曲とされることもしばしば。

先頭のキャラクターはコマンドに「にげる」があるかわりに「ぼうぎょ」ができない。




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最終更新:2024年02月10日 23:49

*1 特に説明はないが、多分ドラミの手引きだろう。

*2 クラヤミ族と繋がりがある事を聞かされる強制イベントまである。

*3 初出は『ジャングル黒べえ』だが

*4 元ネタは『ジャングル黒べえ』に登場するベッカンコ神像

*5 外見はどう見てもゴンスケ。