ドラえもん のび太と鉄人兵団

登録日 :2011/02/20(日) 03:46:15
更新日 : 2017/06/15 Thu 01:40:14
所要時間 :約 15 分で読めます





「地球人捕獲作戦を成功させるために」


『ドラえもん のび太と鉄人兵団』とは、1986年に公開された映画のことである。
同時上映は『オバケのQ太郎 とびだせ! バケバケ大作戦』と『プロゴルファー猿 スーパーGOLFワールドへの挑戦!!』


※ここから先はネタバレを多少含みます。この映画を観ずにリメイク作を観ようと考えている方などは閲覧注意。





▼あらすじ

「羨ましいんだろ」
ある日スネ夫はいつもの空き地でのび太に見せ付けるようにロボットを操作していた。
しかししずかちゃんは素直に感嘆するものの、のび太はふて腐れたように、
「なんだいそんなおもちゃ。ぼくなんか、乗れるようなでっかいのつくるぞ」
と捨て台詞を吐きながら家へ帰ってしまう。


本当は羨ましかったのび太は、ドラえもんに頼み込んでロボットを出してもらおうとするも、当然のように断られてしまう。
これが口喧嘩に発展、のび太に、
「頭でも冷やしてこい」
と言われ腹を立てたドラえもんは、どこでもドアを使って北極に行ってしまう。


さすがに言い過ぎたと反省したのび太は、タケコプターを使って辺りを捜索することに。
するとその途中で、なにやらボウリングの球のようなものを発見する。
さらにその球から音がなったかと思うと、空から大きな機械のようなものが降ってきたではないか。

興味を持ったのび太はそれを自室に持ち帰ることに。
すると一緒についてきた球が信号のような音を発するたびに同じようなパーツが出現、後に合流したドラえもんに聞いても自分が出したものではないという。


しかしこれらが巨大ロボットなるとわかったのび太は、
以前使ったことのある道具「入りこみ鏡」の世界“鏡面世界”でドラえもんと一緒に組み立ててザンダクロスと名付け、しずかちゃんを含め3人で遊ぶことにした。

だがその最中、そのロボットには一発でビル一棟を倒壊させるほどのビーム兵器が搭載されていることが判明。
危険だと判断したドラえもんは、二人にロボットのことを秘密にすることを誓わせ、逆世界入りこみオイルを使用したおざしきつり堀をポケットに戻すことに。


そんなとき、一人の少女がその危険な巨大ロボットを探して学校や空き地を歩き回っていた。
その少女・リルルと交流をもったのび太は、ついうっかり口を滑らせてロボットのことを話してしまう。
ロボットのありかを聞かれたのび太は、仕方なくもスペアポケットを使って鏡面世界に繋がったおざしきつり堀を出し、リルルを連れていってしまったのである。


これで勝手にロボットを持ち出したことを許してもらおうとしたのび太だったが、リルルは許すかわりに二つのことを約束させる。


一つはおざしきつり堀をしばらく貸すこと。
もうひとつは今日のことは二人の秘密にすることだった。


のび太はこの条件を渋々承諾する。これが後に地球の存亡をかけた大騒動になるとも知らず……。




▼主要キャラクター

「そうだね。この映画を観ている人以外は無理だよ」
ドラえもん
CV:大山のぶ代
主人公。未来の世界のネコ型ロボット。本作ではやたら金銭面での心配をするケチネコと化す。

鉄人兵団が地球を襲ってくることが判明してパニックに陥った際、
「警察」「自衛隊」「総理大臣」「国連事務総長」に連絡を取り(…後者二つはどうやって…?)、その次に
  • 原作では、「こども電話相談室」、
  • リメイク版では、「特命係」に協力を要請。 杉下さんでもどうにもできんだろ……。
しかし道具を有効活用したり一晩中作戦を考えたりと主人公らしい一面も魅せてくれる。


「照れちゃうなあ。外人のガールフレンドなんて」
のび太
CV:小原乃梨子
例の如く無い物ねだりをし、とんでもないことに巻き込み巻き込まれてしまった副主人公。
ただ、北極でロボットを発見していなければおそらく地球はロボット達に侵略されていた。
射撃の腕も健在である。


「みんな、そんなにうろたえんな!」
ジャイアン
CV:たてかべ和也
皆大好き映画版ジャイアン。当然最初は嫌がらせキャラだが、中盤以降は協力的になる頼もしい漢。
終盤、道具のエネルギーがなくなると迷わずロボット達に突撃していく。
しかし彼のソロパートは本作ではあまり見られない。


「見てよ、ゴキブリみたい」
スネ夫
CV:肝付兼太
毎度おなじみ事の発端。相変わらずのヘタレでいつものセリフ 「ママー!」 も、もちろん聞ける。
終盤では退くことも適わない状況でも逃げず、皆と戦い続けた。
小説版ではザンダクロスを操縦して戦ったりする。


「ときどき理屈に合わないことをするのが人間なのよ」
〇しずかちゃん
CV:野村道子
ヒロインその1。本作は彼女の活躍を観るための映画といっても過言ではない。
上記のセリフをいった後の行為がナチュラルに怖い。
ひみつ道具をフル活用する。


「テレビや漫画を見すぎるのよね。しまいにはお話と現実がごっちゃになっちゃって…」
〇のび太のママ
CV:千々松幸子
実は大長編皆勤賞であり、今回も無論出演。
転がっていたザンダクロス(ジュド)の脳のせいで2回もすっころび、その腹いせ(?)に窓の外や物置に放り投げ、
脳が電波信号を発した際には「近所迷惑」だったので ホウキで滅多打ち にして音を止めた。
結果的に、改心前のリルルとザンダクロス(ジュド)の脳が出会うのを妨害しており、
後から考えてみるとこの行動が鉄人兵団襲撃を遅らせている…かもしれない。


「ダッテ、コワイ。コワイ」
〇ミクロス
CV:三ツ矢雄二
物語のはじめでスネ夫が操作していたロボット。中盤でドラえもんが自分で喋り動けるようにしてからは彼らと行動を共にする。
スネ夫のいとこのスネ吉に作ってもらったそうだが、二足歩行するわ、背中からプロペラ出して飛ぶわと、現代のものとは思えない高スペックなラジコンロボット。
ドジっ子だが、二度もしずかちゃんの助けになった。
リメイク版ではジュドの設定変更と出番増加の影響で前半のみ出演&喋らない為、 ほぼ空気。


「しずかさん。わたし、本当の天国をつくるのよ」
リルル
CV:山本百合子
ヒロインその2。本作のキーパーソンとなる敵キャラクター。
メカトピアから送られてきたロボットだが、地球での工作員としての役割のため人の姿をしている。
本作を観るともれなくリルルの全裸を拝むことが出来る。
劇場版ヒロイン屈指の人気を誇るゲストキャラだが、リルル嬢の生存フラグは永久に建たないだろう……。


「アッー! 何をするー!」
ザンダクロス/ジュド
CV:加藤治
のび太が組み立てた巨大ロボット。ザンダクロスと名付けたのはドラえもんで、本来の名前はジュド。ジュドーではない。
意思を持ったボーリング玉のような機械が核だが、なくてもひみつ道具でロボットは操作可能。
ドラえもんに掘られ、調教……もとい改造された。
見た目がかっこ良い上にビルを破壊するほどのビーム砲まで装備しているが、本来は基地建設のための土木作業用ロボットである。
ちなみに、Zガンダムの百式がモデルであり、2011年5月にまさかのROBOT魂が発売予定。
リメイクではヒヨコに。


「徹底的に破壊するんだ」
〇ロボット隊長
CV:田中康郎
メカトピアから鉄人兵団を率いて来た総司令官。
FC版では「ゴールドマスター」として古代編終盤の一般敵として登場、地味に強い。
リメイクではカブトムシに。


「わしの作ったアムとイムはいい子なのに…その子孫が…」
〇博士
CV:熊倉一雄
3万年前、争いばかりの人間社会に嫌気がさし、ロボットによる理想郷を目標とする「メカトピア」を建国した、人間の科学者。
自らが開発したロボット・アムとイムに、他人よりも優れた者になろうとする「競争本能」を取り付けたことが、
「利益のためなら他人を犠牲にしても厭わない」という人間の考えと同類の流れに進み、
結果的に自身の理想と反したロボット社会(自分が嫌悪する人間社会のトレース)を形成することになってしまった。



▼主要ひみつ道具

入りこみ鏡/逆世界入りこみオイル
本作の舞台「鏡面世界」をつくった道具。
使い方などの詳細は項目参照。

どこでもドア
移動ツールその1。
使い方などの詳細は項目参照。

タケコプター
移動ツールその2。
使い方などの詳細は項目参照。

スペアポケット
のび太、しずかちゃんが使用。

ほんやくコンニャク
ドラえもんがジュド(球)に乗っけて使用。
使い方などの詳細は項目参照。

タイムマシン
しずかちゃんが使用。
ワープを繰り返すことで3万年前のメカトピアへ行った。

〇おざしきつり堀
壁紙状の道具で、座敷でも釣りが出来る。
本来の用途ではなく、鏡面世界の出入口として使われたが…。

〇空気砲
〇ショックガン
〇瞬間接着銃
〇改良型山びこ山
鉄人兵団との戦闘の際に使用。
山びこ山は本来音を山彦のように返す道具だが、改良型となった本作では熱線や光線まで跳ね返すことができるようになっている。
初戦は上記のひみつ道具を駆使してドラえもん達はたった4人でロボット軍団を迎え撃ち、退けることに成功する。

〇その他
スモールライトやメカ救急箱など


▼余談

この作品は ロボットの軍隊が極秘に地球に潜入し、
拠点となる基地を建設した上で大軍団で地球へ押し寄せ人間を奴隷にする
といった映画ドラの中でもかなり異色の重たいテーマを扱っている。
作中でも リルルがしずかちゃんの首を絞め殺そう としたり、主人公であるドラえもんが機械とはいえ生命体(?)であるジュドを改造するなど、
いろんな意味で過激な描写がなされている。


しかしこの作品が映画ドラで1番好きという人はかなり多く、
リルルが公式アンケート「ドラデミー大賞」のゲストキャラクター賞に選ばれたことからも窺い知ることができる。


また結末としては過去のメカトピアに行き、歴史を変えることで現代の鉄人兵団達を消滅させたのだが、
これは未来の世界での法律「航時法」に違反する行為だったりする。
他の惑星ならばいいのだろうか……?


なお、2011年3月5日にはリメイク作『ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち』が公開された。
新ドラとか……などと思っている方も観てみてはいかがだろうか。

リメイクは酷評されるのが世の常だが、実際は……。

――あれ?
涙でケータイが見えないよ……。

また、リメイク版公開に合わせ、瀬名秀明氏によってノベライズ版が出版された。
これには、あの元パーマン3号こと星野スミレや、『エスパー魔美』に1度だけ登場したキャラである任紀高志が登場する。
また、細かいところが説明されていたり、オリジナルシーンがいくつか登場したり、それまでの劇場版の話が語られたりもする。
機会があればこちらも読んでみると良いだろう。


追記・修正は鏡面世界に入ってからお願いします。

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