百苦タイマー

登録日:2011/09/02(金) 10:21:00
更新日:2023/04/28 Fri 19:58:09
所要時間:約 4 分で読めます





百苦タイマーとは、『ドラえもん』に登場するひみつ道具である。

概要



スイッチを押すと、1分経つたびに1つの「苦しみ」が発生し、百分間に百の苦しみに遭うことが出来る機械である。
作中では「肉体の苦しみ」、要は「痛み」の描写しか出て来ないが、精神的な苦しみにも対応しているのかどうかは不明。

のび太は「なんでそんなつまらない道具があるんだよ」と言っており、それももっともなのだが、
元は修行者がわざと苦しい目に遭って自分の心を鍛える「行」のために使われる道具らしい。
…それにしたって「こういうことじゃねーだろ」と言わざるを得ないが。


途中で修行をやめないようにするためなのかキャンセル不可能な仕様で、一度スイッチを押すと爆弾でも壊すことは出来ず、ロケットで宇宙に送っても無駄であり、
地球の果てまで逃げても百の苦しみに遭うまでは絶対に止まらない。

外見もデジタル式の目覚まし時計に似た非常にシンプルなデザインであり、まず初見では危険なひみつ道具である事はわからない。他の道具もそうだが誤操作防止の器具はおろか警告文すら存在ない。

なお、弱い人は十回目くらいで死ぬこともあるらしい。
そんな危険な道具なのに、何故ありがたみわかり機等みたいに停止ボタンを付けない…


描写



ある日、百ヶ月に一度のひみつ道具の定期検査を行っていたドラえもんとセワシ。
その辺にある適当な道具を触りまくった結果邪魔者扱いされたのび太は、
この百苦タイマーが何の道具か分からぬままスイッチを押してしまう。


【以下のび太が遭った百の苦しみ】

  • 一回目 ドラえもんとセワシくんに殴られる
  • 二回目 額縁が頭に当たる
  • 三回目 ジャイアンに殴られる
  • 四回目 鉄骨の下敷きになる
  • 五回目 煙草のポイ捨てで火傷する
  • 六回目 車にはねられる
  • 七回目 包丁を持ったしずかちゃんに襲われる

…弱い人でなくても四回目か六回目で死ぬんじゃね?
四回目の時点でもうオーバーキルなのだが、
百回目の時点でどれほどの苦しみが襲い掛かるのか、それに耐えられる人間というのはどういうものかなど謎は絶えない。


七回目で早くも死にそうになったというかギャグ漫画じゃなかったらもう死んでるのび太であったが、
ドラえもん達のおかげで七回目は不発に終わる。
ドラえもんはのび太を助けるため、セワシくんにとあることを頼んでいたのである。
それは…

百苦タイマーを百年後の未来に持って行くというもの

これにより、七回目は百年経ってから起こることになり、のび太の命も救われた。
タイムマシンで100年以上後の未来に行ったらどうなるの?とかのび太が110歳まで生きたらどうすんの?とか言わない。


ちなみにこの話の初出は『小学三年生』1978年4月号であり、1970年1月号から始まったドラえもんの記念すべき連載百話目の話である。
やたらとと名の付く言葉が登場するのは、百話目にちなんだ記念回だからなのである。


余談



漫画ではスイッチが右になったり左になったりスイッチの位置がコロコロと変わっている。

アニメではドラえもんがタイムふろしきでタイマーの内部時間を経過させて事なきを得た。



追記・修正は百の苦しみに遭ってからお願いします。

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最終更新:2023年04月28日 19:58