Black Lotus

登録日 :2009/12/03(木) 22:54:40
更新日 : 2017/04/22 Sat 23:10:10
所要時間 :約 7 分で読めます




「考えてもみてよ」とハナは花びらをなでながらしみじみと言った。「こんなに美しい花が、みにくい物欲を起こさせるなんてね」
《水蓮の花びら/Lotus Petal》のフレーバーテキストより



Black Lotus(ブラック・ロータス)は、トレーディングカードゲームMagic the Gathering」に収録されているカードのひとつ。


Black Lotus (0)

アーティファクト

(T),Black Lotusを生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに、好きな色1色のマナ3点を加える。

マジックの黎明期に存在したパワー9の1つ。「黒く美しい水蓮(睡蓮)」のイラストが描かれたカードで、一度だけ好きな色のマナ3つを生み出すことができる。


およそほぼ全てのヴィンテージデッキに入りうる、最高のマナ・アーティファクト。

数あるマナ・アーティファクトの中でまさに至高であり、混沌とした黎明期から現代に至るまでこのカードを超えるマナ・アーティファクトは存在しない。そしてこれから生まれることもないだろう。

カードを使用するために「マナ」を用いるMtGにおいてこのカードが意味することはとても大きい。
土地セットと併せて一ターン目から四マナにアクセスできてしまう。
ハンドアドバンテージを失うものの、序盤から相手を圧倒できてしまうだろう。

カードの単価は、MtG全カードの中で最高の値であるとされる。アルファ・ベータのニアミント以上にもなると、その値は数十万円にも跳ね上がる。

筆者は一枚15万円で売っているのをみたことがある。まじ半端ねぇっす。


…というのはもはや昔の話。
現在はさらに値段が上昇。
さらに日本ではここ1年の間に異常な値上がりを見せ
現在アンリミテッド版ですら 50万以上 の値段となっており
今後下がることはないだろう・・・


コレクターにとってはまさに一種のステイタスである。


コンボパーツとしての代表的なものは、《オーリオックの廃品回収者/Auriok Salvagers》との2枚コンボにがある。たった2枚のカードで任意の色の無限マナ生成できてしまう。


代表的なリメイク


MtG史に残る有名カードであり、いくつか直系的なリメイクも作られている。
というか、このカードの存在によって"Lotus"(水蓮・睡蓮)=「好きな色マナを出せるマナ加速カード」という概念ができている。
そしてそれら"Lotus"は、能力にかかわらず、"Lotus"というだけでコレクターに人気がある。

…ただ、元が元だっただけにどうにもバランス調整が上手くいかないらしく(元々マナ・アーティファクトというのはバランス調整がかなりシビア)、禁止制限になったものも少なくない。

  • 《水蓮の谷間/Lotus Vale》

特殊土地。毎ターン好きな色のマナ3点を生み出すが、 アンタップ 状態の土地を二枚生贄に捧げなければならない。アンタップ状態の森を生贄に捧げてもカウンターが1個乗るだけのWoody様よりマシだが。
次のテンペストで特殊地形をホイホイ壊せる《不毛の大地/Wasteland》も登場、このカードも省みられなくなった。
せめてタップされた土地でも良かったなら…と嘆くプレイヤーは多かったそうな。
…が、第6版参入に伴うルール変更により、コスト未払いのパーマネントは起動型能力を使えない」というルールが廃止されたことで、使い捨てとはいえ《Black Lotus》同然の凶悪なマナ加速と化した。
その後エラッタが出された。

  • 《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》
コイツLotusじゃない。
元祖同様0マナ・アーティファクトで好きな色を3マナ生み出せるが、 手持ちの手札全てを捨てる、 という強烈なデメリットを持つ。
いくらマナがあっても手札がなくなってしまってはどうにもならず、完全にカスレア扱いされていた。
だが第6版参入(ry
その後こっちには「インスタントが唱えられるときのみ起動可能」というエラッタが出された…のだが、「ドローカードにスタックして起動して、3マナ浮かせながらドロー分の手札は確保する」プレーは依然として可能。大量ドローカードや 墓地を全て利用可能にするヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will》と併せてメグリムジャーロング・デック で活躍、最終的にヴィンテージの制限カードに指定された。
その他、上述の《オーリオックの廃品回収者/Auriok Salvagers》とのコンボも可能。
レガシーでは相性のいい《ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will》《記憶の壺/Memory Jar》《ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargain》等々が全部規制されている為か無規制であり、主にANTの《むかつき/Ad Nauseam》のマナエンジンとして4枚搭載されている。一種の調整版《ヨーグモスの意志》である《炎の中の過去/Past in Flames》も一緒に搭載されている事が多い。
手札を全て捨てても規制されるほどに強いのだから、元がどれだけブッ壊れかが分かる。

  • 《水蓮の花びら/Lotus Petal》
《Black Lotus》の縮小版。花びら一枚だけなので、生み出せるマナも1マナだけ。
…だが、それ以外には何の制約もないため、コンボデッキのマナ加速手段としては非常に優秀。
特に登場した時期が最悪なほどに不味く、次のウルザ・ブロックが俗に「アーティファクト・サイクル」と呼ばれるほどに凶悪なアーティファクト満載のブロックであり、特に《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》との相性は最高。
結果伝説のコンボデッキMoMaでも悪用され、スタンダード(とエクステンデッド)の禁止カードに指定されてしまう。
今でもアカデミーが併用出来るヴィンテージではストーム稼ぎ、アーティファクト数稼ぎ、《修繕/Tinker》の餌と使い勝手がよさすぎる為制限カード入りしている。
レガシーではダイアモンド同様無規制なため現役であり、主にストーム系コンボデッキで活躍している。
また、Lotusの中でも数少ない(というか唯一の) コモン カードであり、Pauperでも同じくストームデッキの加速手段に採用されていた。
効果が1/3でも(ry

  • 《水蓮の花/Lotus Blossom》
2マナアーティファクトで、花びらを集めることで大量マナを生み出す…が、正直Lotusシリーズでも一番マイナー。
色拘束がとんでもなくキツイ《精神力/Mind over Matter》を出すために末期のMoMaで使われた例があるくらいか?

  • 《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
開発名"Endless Lotus"の名の通り、好きな色のマナ3マナを毎ターン生み出すアーティファクト。5マナ。
無色3マナを産む《スランの発電機/Thran Dynamo》が4マナであることを考えるなら、コスト・パフォーマンスは悪くないことが分かる。
《ぐるぐる/Twiddle》でグルグル回されて《精神の願望/Mind's Desire》に繋ぐデザイアデッキで活躍した。
一般パック収録時は金粉を纏っていなかった事がアート・ディレクターに不評だったらしい。
その後特殊パックに再録された際はカード名通り金粉を纏った新規イラストに変わっている。

  • 《睡蓮の花/Lotus Bloom》
マナコストが存在しないアーティファクト。
代わりに待機コストがあり0マナで唱えられるが待機により実質的に使用可能なのは3ターン後。
ドラゴンストームでマナ加速手段となった。
実は待機以外で無理矢理唱えたり他のカードで戦場に出したりすれば実質本家と同じ性能になるため、その特性を利用してエクテンやモダンではサニー・サイド・アップなどで使われたことも。
上の《水蓮の花/Lotus Blossom》と名前が非常に紛らわしい。

  • 《Blacker Lotus》
「もっと黒いロータス」の名前通り、0マナで 好きな色4マナを生み出す 《Black Lotus》の上位互換。
…そんなのがまともなトーナメントで使用できるわけはなく、ジョーク・エキスパンションのアングルードのカードである。
起動条件は このカードをビリビリに破く こと。色々とひどい。
効果の性質上、墓地からの使いまわしができないので、そういう意味では一長一短でる。
ちなみにこのカード自体も(Lotusのご他聞に漏れず)結構高額なので、本当にビリビリと破く人はかなりの勇者である。
一応マジックの基本原則は「出来ない事はやらない」、このカードに関する裁定が「スリーブに入れている場合はスリーブごとやぶく」なので、
「スリーブの内側に鉄板とこのカードを貼り付ければ破れません=出来ないのでそのまま」というネタがある(破片は追放するなので、そこはルールにのっとりこのカードはマナを出した後追放されるが)。
あとこのカードの代用として「《Black Lotus》を黒のマジックで塗りつぶした物」のみが認められているが、その《Black Lotus》が本物でなければいけないとは言われていないので、カラーコピーの《Black Lotus》を塗りつぶせば代用可能。
これだったら思う存分破ける、その代わりに掃除はちゃんとしようね。
…まあ代用カード嫌がる人も多いけど、銀枠だからと笑い飛ばそう。

番外編

以下余談。
MtG発売当初は「四枚制限なんて公式大会だけだ!」という人が下記のデッキ作ったという。

  • 《チャネル/Channel》×20
  • 《火の玉/Fireball》×20
  • 《Black Lotus》×20

やりたいことはわかるが…恐ろしい…主に値段的な意味で


余談その二。このカードが印刷された当時はMtG全体が品薄であり、特に土地、基本地形が貴重であった。
そのため、土地数枚とBlack Lotusがトレードされたりする事もあった。嘘のようで本当の話。
同じくパワー9に数えられるマナ・アーティファクトのMox(MtG)にも似たような逸話が残っている。


追記・修正はロータスシリーズを全てコレクションした人がお願いします

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