郷田龍司

登録日:2010/02/12(金) 20:09:46
更新日:2024/02/18 Sun 13:33:59
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龍が如く2の登場人物。

【概要】

近江連合五代目会長、郷田仁の一人息子で、近江連合直参郷龍会二代目会長。近江四天王の1人。
堂島大吾とは同い年で、『2』時点でまだ30歳になるか否かという若さである。
父親である郷田仁とは血が繋がっておらず、今でこそ車椅子生活を送っているものの、長年近江連合の絶対的な存在として君臨した父親に対し深いコンプレックスを持っている

東城会が近江連合と盃を交わすことに反発、近江連合本部でクーデターを起こす。
その後、関東進出を目論み東城会に恨みを持つジングォン派と手を組んで、神室町へ侵攻する。

とはいえ初代に比べ圧倒的に彼の組の規模が劣るかと言えばそういうわけでもなく、
喧嘩上等のゴリゴリの武闘派で、他の二次団体構成員どころか本部就きの幹部すら味方につけ、かなりの隆盛を誇っている。

構成員35000人の巨大組織である近江連合の中でも最強の喧嘩師として知られており、
近江連合内で彼と並ぶのは、同じく武闘派の直参渡瀬組の渡瀬勝組長と、その舎弟の直参逢坂興業の勝矢会長、
東城会の堂島大吾もその喧嘩の腕を知っていたらしい神戸黒羽組の黒澤組長くらいのものである。

【関西の龍】

桐生の呼び名である「堂島の龍」に対し、「関西の龍」と呼ばれている。
しかし「龍は唯一無二の存在であるべき」と考えており、「関西」と限定されて呼ばれることを嫌っている。

桐生の背中の四神の一柱たる応龍は、高名な彫師「二代目歌彫」が見込んだ男にのみ彫り込むという図案に願をかけて彫ったもの。
対して龍司の背中の四神の長たる黄龍は、歌彫同様に有名な関西の彫師「四代目風彫」が彫ったものであり、
風彫がその刺青を彫った以上良くも悪くも大人物に育つだろうと言われていた。

【性格】

その立ち振る舞いや容貌から、将来性の高さを窺わせるカリスマ性の持ち主であり、先述の通り近江連合本部の幹部すら付き従っている。
しかし年齢がまだ若いせいか荒っぽさや、不安定な感がある。
郷田自身恩義があるという寺田の葬式の際三日間喪に服すと約束したり、遥を人質に取って桐生を罠にかけようとした千石を斬ったりするなど、
義理堅くも卑劣な手段を嫌う一面もあるが、関西の龍と誤って呼んだだけの部下を執拗に殴ったり、
目的の為なら手段を選ばず、若い頃サシの対決を望んで単身乗り込んできだ当時若衆の大吾を罠に嵌めたりする一面もある。
東城会と無関係な堅気を襲撃して桐生の人質同然に扱うなど、かなり粗暴な行動をとることも多い。
「偉大な父親の七光り」扱いから抜け出そうとするあまり、青さが目立っている。



以下ネタバレ


















実は26年前に壊滅したジングォン派のボスの息子。狭山薫とは異父兄妹である。

郷田仁は母である秀淵(スヨン)に惹かれ援助していたが、秀淵は後に瓦と結婚。
仁の希望で、龍司は郷田家に引き取られた。

【2】

最後は、神室町ヒルズ屋上で高島に銃で撃たれた体でぼろぼろになりながらも、同じく撃たれた桐生と「本物の龍」を決するために闘う。
結果敗北するも、妹である狭山薫に抱かれ、肉親に出会えたことを喜びながら意識を失った。

なお、このラストバトルは龍司の体力を0にすると、互いが最後の一発を決めようとするが、
そこでQTEのコマンド入力を失敗するとノーダメージであろうが、こちらの体力も0になって強制敗北となる。
応龍、黄龍、そして『0』で渋澤が背負った青龍と龍の繋がりがあるからか、この仕様は『0』の桐生編ラストバトルに継承された。
第2戦目とラストバトルで動きがまったく変わらず、攻撃のコンボ等も発生が遅くて対応しやすいため歴代のラスボス中でも弱いほうに挙げられる*1
キャラクターとして人気が高いだけに、次にリマスター等の登場機会があれば修正してほしいというファンの声も多かった。
そんな声に応えてか、リメイクの極2では大幅に体力増加、更に新規モーション追加といったテコ入れがなされた。

【OF THE END】

スピンオフタイトルの龍が如くOF THE ENDでは主人公の1人。
まさかの復活にファンは歓喜したが、右腕が義手になっており*2、なんとガトリングガンに変形するという衝撃的過ぎる再登場を果たす。
中の人いわく「メカ龍司」。
なお、腕を変形させた際、それを見た秋山が「何だァ!?」と素っ頓狂な声を上げて驚いていた。
長年神室町に住んでいる彼でもガトリングガンに変形する義手は初めてだったのかもしれない。
主人公に昇格したため、ヒトカラやキャバ通いができる。やはり他の人物同様、合いの手のテンションがひどい。

専用武器はガトリングガン「黒鉄丸(くろがねまる)」。
圧倒的な連射力と殲滅力を誇るものの比例して燃費が悪く、他の武器から切り替える際変形する時間があり、
射撃する前にはごく僅かな空転もあるので、攻撃開始がワンテンポ遅い。
ちなみに彼の義手がガトリングガンになったのは、近江連合の追手や彼を倒して名を挙げようとする者たちとのいつ終わるとも知れない不毛な戦いの中で自暴自棄になり、神室町のガンスミスに取り付けてもらったから。
しかし完成した右腕を見た瞬間、我に返り後悔している。曰く頼んでもいないのにガトリングガンへの変形機構が設けられたらしい。

父親に対するコンプレックスや野心がなくなったせいで、かつての龍司を慕った二階堂哲雄からは腑抜け呼ばわりもされるが、人間的には落ち着きや貫録を増した点は六代目就任後の大吾とよく似ている。

東西抗争後に破門となり、先述の事情から疲弊していたところを、たこ焼き屋のおやっさんに拾われ弟子入り。
片腕は義手、口元には傷跡、背中には黄龍の墨を入れて追っ手に追い回されている彼を拾ったおやっさんへの恩義からか、或いは勤勉さがあるのか、一級の腕を持つおやっさんに認められ、彼の後継者として神室町の隣町で修行に勤しんでいる。
なお、彼なりの客への配慮なのか、屋台に立っている間は首からはタオルを下げ、暗色の長袖シャツと軍手を着用するなどして義手や墨を徹底的に隠していた。
そんな修行の日々の中、神室町の隣町でおやっさんとともに店を出していた時に二階堂が訪れ、近江連合への復帰の根回しや桐生と東城会への復讐への同調を何度も求められるが、
龍司にとっては「互いに納得した喧嘩で、自分は桐生に勝てなかった」という結末でもって全て決着しているという理由から拒否。
その場面の写真を東城会に抑えられ、破門の情報を東城会が持っていなかった事もあり、テロ前は「近江絡みで何かを企んでいるのではないか」と疑いの眼差しを向けられ、テロ発生後は容疑者として近江連合の名前と共に東城会内で名前が上がるが、
上述のように東西抗争後に破門されている上に彼自身東城会と桐生には復讐心も何も無かったため、最初から関与すらしていなかった。

……だが、神室町でゾンビ騒動が発生した事で状況は悪転。
神室町で店を開いていたおやっさんの安否がわからず、更に騒動の中心に二階堂がいる気配を察知し、単身隔離エリアへ乗り込む羽目になる。
二階堂がいる、という情報を聞きつけたのか真島と秋山が二階堂と邂逅し実験体ツチグモと交戦していたバッティングセンターに現れ、
ツチグモとの戦いで疲弊した2人の窮地を救うものの、連れ合うつもりはないとして単独行動に出る。

その後、エイジアで二階堂と対峙するも、安否が不明だったおやっさんが突如現れる。
しかし敬愛していたおやっさんは二階堂の手によってすでに人ならざるもの、タコによく似た実験体ヤツカハギと化していた。
驚異的な再生能力を持つヤツカハギを目の前に、龍司はかつておやっさんから教わった「タコの急所」の話を思い出す。
眉間を一息に突き刺してやらなければ、タコは余計に苦しむ。愛情を持って突き刺すのだ、と。

そして、「いつかはこれを会得して跡を継いでほしい」と、穏やかな表情でこぼしていたことも……

龍司は「堪忍や」と言いながら、折れたポールをヤツガハギの眉間に突き刺し、とどめを刺す。
「おやっさんの味は自分が必ず引き継ぐ」と、おやっさんの亡骸に誓いを立て、崩壊したエイジアを後にした。


『2』では主に加害者の立場だったが、今作では一転被害者の立場に立たされる。
二階堂の桐生に対する逆恨みと、龍司に対する歪んだ崇拝によって神室町がこの世の地獄となり、
自分を慕っていた人物と、自分が心底から慕っていた人物をほぼ同時に奪われることになった。

総合監督の名越氏によるとナンバリング本編でも、どこかで生き延びているらしい。

【維新!】

西郷吉之助役で登場する。
金髪、関西弁という設定ガン無視な振る舞いをするが、これは自分が西郷であることを隠すためで一部のシーンでは薩摩弁も喋る。
ある事情で斎藤(桐生)とは銭湯で遭遇するのだが某レスリング動画よろしく全裸で戦うシーンがある。
裸のド付き合いで自分と対等に戦う斎藤を気に入り、彼にいっぱい奢った事で友情が芽生えた。つまり、本作の彼はほぼ初登場時から一貫して味方キャラである。

犬好きなのか、いじめられていた犬を助けて抱きあげているところを斉藤と桂(秋山)に見られた。
犬を可愛がってる姿を見られた為薩長という緊張感ある組織の長同士である為、桂とは犬猿の仲であり、遭遇時は互いに剣呑な雰囲気を見せながら斬り合おうとするが、ある理由でヤケ酒を煽り悪酔いしていた斎藤に無理矢理仲裁された挙句、2人まとめて朝まで絡み酒に付き合わされることとなった。結果、その飲み会の席で桂と意気投合し、薩長は急速に関係を深め倒幕への機運が大きく動く事となる。もしかしなくても薩長同盟。
このせいで斎藤は倒幕戦争を避ける為に江戸城へカチコミに行く羽目となるのだがそれはまた別の話。

エピローグに登場しない為、本編後の同行は劇中では不明だったが、どうやら新政府とはソリが合わず出奔した後、決着のついてなかった桂との決闘をした模様。


【龍が如く0】

『0』ではサブストーリーで登場する。
その姿は大柄な体格に、ベージュのロングコートとランドセルを背負ったもの。

舞台の1988年当時は郷田龍司くん(12歳)の小学生であり、真島編、桐生編ともにサブストーリーで登場する。

真島編の場合、街でボンタン狩りされていた被害者に話を聞いたあと、その犯人と出会うもそれは郷田龍司くん(12歳)。出会う場所はたこ焼きの屋台前であり、『OTE』での彼を示唆しているのかもしれない。
登場こそ初期のサブスト―リーだが、下手なボスよりもよっぽど強く、粘れば3000万~2億ぐらいは強奪可能。お前はランドセルに万札を詰め込んでいるのか。
声がほぼ2006年以降のそれと一緒だわ、小学生とは思えない老けた顔立ちだわとツッコミどころ満載。
更に186cmの真島とほぼ変わらない身長で、同級生からは「ランドセルが似合ってた事は一度もなかった」と言われる始末。

のちに事情を聞くと、件のボンタン狩りは通っている小学校の生徒たちが不良高校生のカツアゲのカモにされていたため憤慨した龍司が立ち上がったことがわかる。
龍司は親がヤクザなことで教師や同級生といった周囲から距離を置かれていたが、この件で同級生たちとは和解できた。

戦いのあと、いらなくなったボンタンを真島がしぶしぶ返しに行くと、ボンタン被害者は仲間を集めて龍司をリンチにしようと言い出す。
さすがにまずいと思った真島が駆けつけると、そこにいたのは不良共を軽くボコって算数ドリルの宿題をするためさっさと家に帰ろうとしている郷田龍司くん(12歳)だった。

ちなみにランドセルをよく見ると、肩紐が限界まで延長されているが、それでもぴっちぴちで手が入りそうもないほどギリギリである。

桐生編のサブストーリーでは、修学旅行で神室町に来ていた龍司と桐生が出会うシーンがある。


【その他作品】

『ONLINE』では第二部『黄龍放浪記』で主人公として登場が確定しており、右腕も健在でありタンクトップとジーパンというラフな格好で、どこともしれない山中の道路をバイクで走っていた。
取り敢えずヘルメットはしてください
時期列としては『2』より前と名言されており、PVによれば近江連合を破門され、全国を放浪し、北海道へ流れ着いた。

『7外伝』では近江連合直参の「鬼仁会」が所有するコロシアム「キャッスル」にて桐生の相手として登場する。
…なのだが桐生を見ても一言も声を発しないし体力ゲージの上に表示される名前が「郷田龍司?」だったり、不利と見たら自分が上に逃げて虎をけしかけたりする等怪しさ抜群で、結局は偽物であった。
桐生はそんな偽物を倒し「背格好は似ているが、あいつは虎の威を借るような真似はしない」と、なんやかんやで龍司を認めている発言をするのであった。
ちなみにこの偽物は「郷田龍司」という名前で仲間になる。どうやらものまね芸人だったらしいが極道のものまねなんかで食って行けずここまでやってきたとの事。
他にもサブクエストで「郷龍会」の残党が偽物でもいいから龍司(のそっくりさん)を担ぎ上げようとするなどやたら偽物が多く出てくることとなった。



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最終更新:2024年02月18日 13:33

*1 なお、2023年現在最弱筆頭と言われているラスボスは『7』のラスボスであり、「元々多臓器不全から来る病弱な身であり、臓器移植等で完治した後も自分の手を一切汚さずに成り上がってきた」という設定を反映してか与えてくるダメージも耐久力も低い上、それまでに現れるボスにレジェンド級の人物が混じっているため余計に弱く感じてしまうのも一因

*2 本人曰く、桐生との戦いの後遺症によるものらしい。