ヒカルの碁

登録日:2011/11/17 Thu 22:36:48
更新日:2024/04/19 Fri 11:37:19NEW!
所要時間:約 7 分で読めます






千年の時渡る囲碁ロマン




『ヒカルの碁』はほったゆみが原作、小畑健が漫画、日本棋院所属の女流棋士・梅沢由香里(現:吉原由香里)監修の漫画作品である。
週刊少年ジャンプにて、1998年12月から2003年7月まで連載された。全23巻。
その後は、漫画の内容はそのままに作者のエッセイや特別イラストなど様々な付録が追加された完全版が改めて発売されている。こちらは全20巻。

テレビアニメは、2001年10月から2003年3月までテレビ東京系列で放送されていた。全75話。また、2004年1月には未アニメ化部分の原作を幾らかアニメ化したテレビSP「北斗杯への道」が放送された。
2020年には中国でネット限定で実写ドラマ版が配信され、2022年には楽天TVにて日本で配信され、TBSチャンネルでも放送されている。

ごく普通の少年が、現代に甦った天才棋士の幽霊に憑りつかれたことをきっかけに、囲碁の世界に魅せられ、成長していく様を描く少年漫画。
絵面として非常に地味な囲碁を題材としていながら、緻密で熱いストーリー構成と高い画力で囲碁ブームを引き起こした。
その影響は少年時代にこの漫画を読んでからプロの棋士になった人がいるほど大きい。

基本的に囲碁を全く知らない人でも楽しめるように描かれている。ただし、これを読んでもルールは覚えられない。
すべての対局に実際の棋譜を使用しているため、囲碁を覚えてから読むと二度楽しめる。
なお囲碁ルールの1つでもある「コミ」は連載途中の2002年よりこれまでの5目半から6目半に変更されているが、本作品では連載を通して5目半に統一されている。

作中においては第一話から最終話までの間に、1998年12月から2002年5月にまで及ぶ約三年半が経過している。
物語開始時には主人公は小学6年生であり、そこから中学校卒業直後までの成長が描かれた。


【あらすじ】


ごく普通の少年である進藤ヒカルは小遣い稼ぎの為に爺ちゃんの家の蔵を物色していた。
そこにあったのは古い血のついた碁盤。
ヒカルはその碁盤にとりついていた佐為と言う棋士の幽霊にとりつかれ、渋々囲碁を始めるが…。

ストーリーは佐為編(1~17巻)と北斗杯編(19~23巻)の二部構成になっている。
18巻ではヒカル以外の様々なキャラを主人公とした短編集が収録されている。

以下ネタバレ注意


【登場人物】


ちょっぴり生意気だがかわいげのあるフツーの男の子。ひょんなことから突然謎の囲碁好き幽霊(藤原佐為)に憑依されてしまう。
囲碁には全く興味がなく最初は佐為に言われるがままに打っていたが、回を重ねるごとに面白さに気づき自分で打つようになる。
塔矢らに感化され本格的に囲碁の世界に進むことを決意してからは、佐為や周りの大人たちを驚かせるほどの成長を見せる。
本作のリアル路線を反映して、ジャンプ主人公としては異色なほど作中勝率が悪い。前髪だけ金髪という、現実にいたら完全DQNなキャラデザ。
作中屈指の失言王。うっかりいらんことを口走って物語が進むこともしばしば起きたりする。

  • 藤原佐為(CV.千葉進歩)
男です。もう一度言う男です
「神の一手を極めていない」という執念から幽霊と化し碁盤に宿っていた元平安時代の天才棋士。
江戸時代に一度よみがえり、本因坊秀策(実在の天才棋士)に憑依していた。
秀策が病で亡くなった際に佐為も消滅し、再び碁盤へ宿っていたが、長い時を経てヒカルと出会った。
ヒカルの身体を通じて現代で再び囲碁を打つことで、「神の一手」を極めようとする。
その実力はまさに最強。初登場時で既にトッププロ以上の腕前を持つが、その後現代の碁を学び、「sai」としてネット碁上で伝説の存在と化す。
作中随一の萌えキャラ(?)。ヒカルにとっては囲碁の師であり、友人であり、手間のかかるペットのようでもある存在。

連載終了から15年あまり経った頃、現実のネットに謎の囲碁棋士「Master」が世界トップ棋士を続々と撃破していくという事件が起きた。
謎のアカウントがネットでトップ棋士を倒すという展開に「saiが本当に現れたのでは?」と連想する囲碁ファンも現れちょっとした騒ぎになったことがある。
トップ棋士の中には当時六冠・日本最強棋士の井山裕太の名前もあり、盤面の進行まで「sai vs toya koyo」がリアルで再現されたようなエピソードが生まれた。
なお、正体は囲碁AI「AlphaGo」の新バージョンなので当然saiではない。

本作品のライバルでありヒロイン
父に当代最強のプロ棋士「塔矢行洋」を持ち、幼い頃から囲碁を仕込まれたサラブレッド。登場時点(小6)で囲碁の腕は既にプロ級。
作中でプロになり、10代棋士のトップランナーとなる。歳の割にとても落ち着いた好青年だが、囲碁に関してはとても熱い思いを持ち、ゆえに時として周りが見えていない。
碁会所で偶然対局したド素人のヒカル(中身は佐為)に敗れ、その後(悪気は無かったが)無知から囲碁棋士を愚弄するような発言をしてしまったヒカルに激怒。ヒカルをライバル視するようになる。

ちなみに第一部終盤で本因坊戦リーグ入りを果たしているのだが、入段2年目で14歳6~7か月で三大リーグ入りし2勝を挙げるレベルの棋士となると
2022年現在に至っても、どちらも現実の囲碁界ではいまだ現れていないレベルのとんでもない大記録。*1
さらに現在では三大リーグ入りで段位に関係なく一気に七段まで昇段できるようになったので、もうちょっと昇段規定の改定が早ければ塔矢アキラ七段が誕生していた(まあ時間の問題だろうが)。


●囲碁部

  • 藤崎あかり(CV.かかずゆみ)
ヒカルの幼なじみ。出番も少なく影も薄いが一応本当のヒロイン。
ヒカルの影響で碁を始めるが実力はイマイチ。ただ佐為は、重要な対局の前に彼女と打ってピリピリした気を鎮めるのも悪くないと語っている。
……実は原作の最終巻となる23巻では彼女が登場しないどころか名前すら全く出てこなかったりする。
しかし可愛いので同人界では大人気。また、とある薄幸キャラのモデルとしてもそこそこ知られている。

ヒカルの先輩で葉瀬中囲碁部を一人で作り上げた、穏やかな性格の先輩。
定石をこよなく愛し、大会でも片手に本も持って打つほど。
アニメの最終回ではリア充になっており、彼女と一緒に歩いている所を加賀に目撃されている。

  • 加賀鉄男(CV.伊藤健太郎)
ヒカルの先輩で筒井の同級生。「囲碁部よりも囲碁が強い将棋部部長」で実力はかなりのもの。中学生でありながら煙草を吸っている不良。
幼少期に父親にアキラと同じ囲碁教室に通わされていた際に勝ちを譲られるという屈辱を受けた過去があり、「塔矢アキラ」と「囲碁」が大嫌いになった。
暗い過去の割にはカラッとした性格で後輩の面倒見も良い。
ヒカルが院生試験を受けると言った時、真っ先にヒカルの真意に気付き、半ば強引に突き放すような形で背中を押した。
自称伝説の筒井様。
「神の一手に一番近いのは?」という投票企画でなぜか並み居るプロを抑えて彼が2位を取った。
アニメでは煙草シーンは削除され、初登場における場面で碁盤に煙草を押し付けるシーンはガムに変更されている。

クールな一匹狼でツンデレの不良。
最初は小遣い稼ぎの為オッサンの集まる碁会所で賭け碁をしていたが、イカサマの度が過ぎたために裏社会のイカサマ退治師である「ダケさん」を呼ばれて負け、一万円近い賭け金を失った。(スピンオフでは何故三谷が一万円近い大金を持っていたのか、ダケさんがいかにして賭け事のイカサマ退治師として稼いでいるかが描かれている。)
ヒカル(というか佐為)が取り返した掛け金を渡すのと引き換えに渋々囲碁部に入部、大将として大会に出るようになる。
しかし打倒海王中を誓った矢先にヒカルが院生になると言い出したために激怒し、囲碁部に顔を出さなくなってしまった。
しばらくヒカルとは口も利かない仲だったが、ヒカルがプロ試験に受かったときは不器用ながら激励したり(アニメ版のみ)
佐為を失って落ち込んでいた時には熱く叱咤した。ついでに囲碁部にも復帰した。
可愛い姉がいる。

名門海王中の囲碁部部長で大将。イケメンメガネ。腕前は中学囲碁部編の中で(アキラを除くと)最強格。
どこか達観したような冷静な性格だが、周囲から浮くアキラを気に掛けるなど、なんだかんだ面倒見は悪くない。
「院生一組」が化け物集団であることを読者に強く印象付けた「ブラックコーヒー」のエピソードは有名。
実は元院生で、ほとんど2組から上がれずプロを諦めたという過去を持つ。ヒカルが小学生の時に出た中学の大会に出ていなかったので、昨年まで院生だったと思われる。


●院生(プロの研修生)

  • 和谷義高(CV.高木礼子)
院生の仲間でヒカルの1つ年上。熱くひたむきで明るいナイスガイ。
プロの世界に詳しくないヒカルにとっては良い兄貴分。特に伊角さんと仲が良い。
ネット碁で鍛錬を積んでいて、saiと対戦し敗れ、正体を知ろうと行動時間や唯一送られた「強いだろオレ」のチャットメッセージから色々考察をする。
ヒカル、越智とともにプロ試験に合格しプロの道へ。
だがプロ入り後は、めきめきと頭角を現すヒカル・越智と比べてやや足踏みをしている描写が目立った。
そのため2ちゃんねるでは「和谷ムチャ(和谷+ヤムチャ)」という不名誉な称号を付けられてしまう。

成績は院生一組の中でも常に一位付近をキープしているが精神面が脆く、なかなかプロ試験に受からないでいた苦労人。
年長者であることとと優しい性格から、院生仲間には慕われている。
プロ試験編ではヒカルと並んで描写が多く、ある意味第二の主人公。ヒカルとの後味の悪い対局をきっかけに連敗を重ね、またしても不合格。
なおこの辺りからイケメン化し、もっさりしてたのが黒髪のになった。
その後中国武者修行編を経て基礎的な棋力の向上と、長年の課題だったメンタル制御の技術を獲得。勝負強さを身に着け、ついに翌年のプロ試験で合格した。
その際佐為を失って失意の内にいたヒカルを立ち直らせるきっかけを作った。
ちなみに中国棋院にいた頃には楽平(レェピン)という名の和谷のそっくりさんと仲良くなり、勝ったり負けたり互角近い勝負を何度も繰り広げたらしい。

  • 越智康介(CV.松岡洋子)
メガネキノコ。プロ試験編でヒカルに立ちはだかる最大の障壁。
初登場時は12歳(ヒカルの一つ下)にして院生3位(その後伊角・本田を抜いて1位)の実力者だが、無愛想かつ遠慮のない言動で協調性は皆無。
しかし囲碁に対する情熱は本物で、負けた時はトイレに籠って涙を流しつつ長時間検討を行うほど。見た目は某虫野郎にそっくりだが内面は真逆である。
プロ試験では衝突もあったもののアキラに師事し、打倒ヒカルを狙うが敗北(プロ試験にはトップで合格)。
その後の同期の中で一番成績がいいようでヒカル同様一次予選を突破できていたり、北斗杯編では漢を見せる。

伊角・越智に次ぐ院生順位の実力者。
ぶっちゃけイケメンでもなく人気があったわけでもないが、プロ試験の行方を占う要所要所で活躍した。
ヒカルの翌年(伊角さん・門脇と同期)にプロ試験に合格。あまり良い成績でなく今一つと自覚した中で行われた北斗杯予選で漢を見せた一人。

  • 奈瀬明日美(CV.榎本温子)
ヒカルの院生仲間。
出番もあまり多くなくそこまで強くもないが可愛い。が、院生一組なので上記の岸本薫より棋力はずっと高い
第一回人気投票の段階では名前すらついていなかったにもかかわらず、「一組女子」名義*2で上位に食い込んだ。
ちなみに岸本はこの時のカラーページにて、奈瀬と対局して(ギャグ調ではあるが)苦い表情を浮かべる姿が描かれている。
その後あまりの人気のため、急遽名前が付けられ、スピンオフの読み切りが掲載された。
彼女の棋力はプロ入りは出来なくとも野球で言えば甲子園強豪校クラスなので、偶然立ち寄った碁会所で強面の男達を相手に無双していたら、デートしてたチャラ男に驚かれてフラれてしまう。なお院生仲間である飯島は、彼女が男と遊んでいたことを聞いて不貞腐れていた。
将来は本田と結婚するらしい・・・というデマが何故かまことしやかに流されている。*3
原作の最終話でも院生に所属しており、ヒカルとアキラのどちらが強いのかで喧嘩している後輩達をなだめている姿が描かれた。


●プロ

  • 塔矢行洋(CV.津田英三)
アキラの父にして、最も神の一手に近いと言われる男。作中世界における現役最強棋士。
一時期8大タイトルのうち「名人・十段・碁聖・天元・王座」の5つを保持していた。
佐為はテレビで彼の対局を見てからライバル視している。
ある勝負を経て作中で引退するが、落ち着いた態度からは想像できないアグレッシブさを垣間見せるようになる。

  • 桑原本因坊(CV.納谷六朗)
8大タイトルの一つ「本因坊」のタイトルホルダーの老人。
だいぶ年だが実力は本物。心理戦、盤外戦まで使ったありとあらゆる手で挑戦者を跳ね除ける。
ヒカルの素質をシックスセンスで見抜いた。

塔矢行洋の門下生。ヒカルとそこまで親しくもないのだが、アキラが意識した彼を気になるのか何かと面倒を見てくれている。
ただsaiへの執着は非常に強く、ヒカルを執拗に問い詰めたこともある。
若年層プロのリーダー的存在で、後に師匠を倒して十段を得、さらに碁聖を得る。
伊角さんと同じくどんどんイケメン化。
普段着は青のワイシャツに白のスーツ。本人の人相の悪さもあって、ほとんどマフィアの若頭。
何気に「ヒカルの碁」と「(ヒカルが打った)佐為の碁」の両方を直接目撃した数少ない人物でもある。

作中では最初期から名前だけ登場していた若手の気鋭棋士。
一向に登場しないにもかかわらず段位がだけがどんどん上がっていくことから、どんなイケメン天才棋士だろうと期待されていたが、
その正体は愛すべきデブであり、読者に衝撃を与えた。
天才肌であり、囲碁を覚えてからプロ入りするまでの期間の短さはヒカルを凌ぐ上、ヒカルの成長の速さの裏には本人の素質のみならず、佐為という超優秀な師に毎晩指導を受けていたという事情もあるため、その点を考慮すれば彼も凄まじい才能の持ち主である。
ただ、プロになって以降の成長速度はヒカルの方が上回っていると思しき描写もある。
プロになったばかりのヒカルに碁会所で一色碁での対局を持ちかけた際には、仮にヒカルが終盤で悪手を打っていなければ勝利が危うかったほどに追い込まれており、「今自分が打っているのは塔矢行洋でも桑原でもないぞ。しかも進藤は一色碁は初めてだったはずなのに…」と驚愕していた。
この一色碁を機にヒカルのことをアキラと並んで今後警戒すべき新鋭として認めるようになる。
スピンオフでは、囲碁を始める前は中学生ながら競馬*4にハマっていた。

  • 門脇龍彦(CV.高瀬右光)
元学生三冠王。割とチャラチャラしつつも大人な人物。
軽く受かると思ってプロ試験を受けようとした際に、たまたまた通りかかったヒカル(中身は佐為)に完膚なきまでに敗北、1年鍛えなおす決意をする。
もし門脇がそのまま受けていればヒカルは予選で当たって不合格になっていた可能性が高い。翌年伊角・本田と同期でプロになった。
アキラを除くと、ヒカルおよび(ヒカルが打った)佐為両方と面と向かって対局した唯一の人物。
あとやたらと個人情報をネットに流す友人がいる。

  • 御器曽(ごきそ)(CV.麻生太郎廣田行生)
みんな大好き麻生太郎ごきそプロ。
株でヒイヒイ言ってるらしく、囲碁フェスティバルに碁盤の材質を偽って売る悪徳業者を参入させた悪徳棋士。
「本因坊秀策」のニセ署名入り碁盤を高値で売っていたために佐為を激怒させ、さらに指導碁も数をこなすために素人相手にハメ手などを使っていじめまくったせいでヒカルの怒りも買う。
ボコボコにされていた素人の碁を佐為が引き継ぎ逆転されてしまい倉田から「やられごろのプロ」と言われてしまう。七段なのに
第二部序盤、本因坊戦二次予選で再登場。前回は油断していたらしいがやっぱりあっさりヒカルに負けた。

  • 座間王座(CV.石住昭彦)
王座のタイトルホルダーを持つ棋士。長考する際、扇子をギシギシ噛む癖がある。
アキラの新初段シリーズの対戦相手として登場し、当初は互角で対等にしようと考えるも、アキラの態度が気に入らず、対局途中から本気を見せ、アキラを投了させ勝利する。
その後、塔矢行洋に王座のタイトルを奪われるも、翌年すぐに返り咲いた。
小畑氏のお気に入りのキャラクターである。

江戸時代に活躍した実在する棋士で、佐為がとりついていた(という設定)。
幼名は虎次郎。


●北斗杯編

  • 社清春(CV.石塚堅)
関西棋院所属のプロ棋士。寡黙だが負けず嫌いな性格。ヒカルと同い年であり、実力も伯仲している。
北斗杯予選でヒカルと熱戦を繰り広げる。その後社の実力を見て勝負を申し込んだ越智に勝利、北斗杯に出場する。
時として初手を「天元」や「5の五」に打つなど、挑戦的な手を放つ勝負師(でも後で倉田さんに「今のお前の実力では手に余る」と怒られた)
手堅く進める碁も早碁もしっかり高いレベルでこなせるため、別に奇手に特化した棋士というわけではない。
父親の意向で高校進学を条件にプロ入りを許された。父親は毒親と言うわけではなく社の将来と囲碁界の将来を案じていた
「囲碁のプロになりたいなー。」と思っている読者にある程度の現実を教えてくれる家庭環境のキャラクターである。

  • 古瀬村(CV.川村拓央)
週刊碁の記者。物語終盤になって、前任の天野から仕事を引き継いだ。
彼が韓国に行った際、誤って本来の取材予定日とは違う日に韓国棋院を訪れたため、正規の通訳が来れなかった。それにより、あまり日本語が堪能でない現地の人物が仕方無く通訳をやる羽目になる。
このことがきっかけで後に大きな騒動へと発展することに。
一言で表せば、愛すべき馬鹿。それ故に読者からの好感度は意外と高い。

  • 洪秀英(CV.伊東みやこ)
韓国のプロ棋士。
初登場は院生の時で、店の品物を落として気づかずに去り、それをヒカルが咎めようとしたら言葉が通じなかったため突然絡まれたと勘違いして韓国碁会所に逃走。そこで偶然また出くわしたヒカルと試合に。
慢心した性格であり、その上に当時はスランプも相まって勝負をすぐ投げ出す悪癖があったため、韓国側の人たちからもその性格を心配されていた。挑発しつつ久しぶりに全力で戦うも負け、名前を聞いてヒカルへのリベンジを胸にする。
北斗杯編で韓国代表として再登場する。嫌味と慢心は解消されており、ヒカルにも友好的に接していた。
驚くことにヒカルと再会するまでに2年とかからずして、自国の金康日(キムカンイル)九段を打ち負かすほどまでに腕を上げたらしい。故にその噂は日本棋院にまで 韓国の若手の有望株として高永夏と並んで語られるほどだった
しかもヒカルとの再戦を夢見て、同時並行で日本語までマスターしていたという。*5
北斗杯本戦が終わった後には、念願だったヒカルとの対局をプライベートにて実現させるもまた敗れたことが語られている。

  • 高永夏
韓国のプロ棋士。本作のラスボス
ヒカルの一つ年上でありながら既に韓国国内でタイトル争いに加わり、トップの座を争う実力。日本での北斗杯に同行した韓国棋院関係者に「後2年以内に世界のトップに立てるか?」と聞かれて頷くほどの自信家である。
様々な行き違いが重なり本因坊秀策をバカにしたとヒカルに誤解される*6が、それを利用しヒカルを挑発。
北斗杯の日本戦で大将となったヒカルと戦うことになる。
実は「sai vs toya koyo」の時点で既に名前が登場していたりする。

余談だが、中韓のキャラクターの名前は姓以外は実在の棋士の名前がそのまま使われており、ヒカルと高永夏の対局も韓国のプロ棋士(李世乭)の棋譜が使われた。

●その他

  • 進藤美津子(CV.日野由利加)
ヒカルのお母さん。突然囲碁にはまった挙句プロになると言い出す息子に振り回される可哀想な人。初めはぽっちゃりしていたが画風の変化と共に痩せて美人になっていった。
因みに旦那は放任主義なのかその辺を気にも留めず顔すら出てこない(アニメでは顔は出ないが声優は佐為と同じ千葉進歩氏が担当した)。
因みに連載開始時のモデルは作者であるほったゆみ。



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最終更新:2024年04月19日 11:37

*1 三大リーグ入りの最年少記録を持っているのは一力遼八段の16歳9カ月、入段から最短のリーグ入り記録は芝野虎丸七段の3年0ヶ月。どちらも世界クラスの若手トップ棋士だがそれでもこれだけ時間がかかっている

*2 単行本掲載時には「奈瀬」名義

*3 完全版のおまけコーナーにて、奈瀬の彼氏として誰が良いか?という話題に対して作者が「親として見るなら本田おすすめ」とプッシュしたことに尾鰭がついたと思われる。ちなみに作者は「さて奈瀬の希望は?」という一言でコラムの最後を締めている

*4 馬券は買えないので勝敗の予想当てゲーム。当時彼の学校を訪れていた教育実習生は、倉田の図抜けた読みを見込んで馬券を買っていた

*5 アニメでは最初から日本語を喋っているが

*6 実際は秀策だけでなく本因坊家をしっかり勉強しており尊敬しているのだが、前述の古瀬村の不手際が発端で生じた通訳ミスにより発言が歪曲されて伝わった。更にその歪曲された発言を古瀬村が怒りのままにヒカルに伝えた