雷泥・ザ・ブレード

登録日 :2011/09/27(火) 10:41:14
更新日 : 2017/06/14 Wed 16:13:33
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人をうまく斬る事には最早なんの感慨もない――
某は、 人以外のものを斬ってみたい



No.9
雷泥(らいでい)・ザ・ブレード

漫画『トライガン』および続編『トライガン・マキシマム』の登場人物。
ナイブズ率いる殺人集団GUNG-HO-GUNSの一員にして、銃が物をいう世界を刀一本で生き抜いて来た怪物である。


和装、ボサボサの黒い長髪を後頭部で纏めた姿などいかにも“侍”な格好で、「ござる」口調に表れる性格は真面目かつ渋め。
その中で唯一機械的な装備である両足の自走式ローラーブレード(?)が、一見してアンバランスながらもこの男の存在を作中の雰囲気にフィットさせている。
実は刀にも若干のカラクリが仕込まれているが、これについては後述。


既に敗れた3人――モネブなんかトゲが付いた奴、サイクロプス――(と『ミカエルの眼』の2人)を除いたメンバーと同時期、『トライガン』の終盤にてナイブズの下に終結したのが初登場。その時はさしたる見せ場は無い。
そしてそれから作中で2年が経過した『マキシマム』で最初の、通算では4人目の刺客としてヴァッシュ・ザ・スタンピードの前に立ち塞がることとなる。


前述のローラーブレードによる、離れた間合いから相手の懐に一瞬で潜り込む高速移動が得意。
その速さに加えて『直線的な攻撃』である銃相手の戦い方を極めており、完全に銃撃を回避あるいは刀で弾くという離れ業をやってのける。
更にその斬撃は複数のサイボーグさえ一刀のもとバラバラにしている。
この世界のサイボーグは基本かませではあるがロストテクノロジーの宇宙船の船体を応用し、更にプラントのマテリアルによるもののためその船体並の強度も持っており、戦車などと比較にならない強度を持っている。(作者HP、ブログ)
既に常人の域に無いその技量は、自身も人外の戦闘力を持つウルフウッドが“剣鬼”と称するレベル。


やがて人間を斬ることにも飽き、“それ以外の存在”との戦いを求めたが故にGUNG-HO-GUNSに所属した。
その願いは叶い、遂に一人のガンマンと対峙することとなるが……。




以下、その顛末。











物語が『マキシマム』に移ってからは、GUNG-HO-GUNSの目的はナイブズによって変更されていた。
結成当初の『ヴァッシュの打倒』から『ヴァッシュに最高の苦しみを与えること』に、である。


ヴァッシュとの純然たる殺し合いを求めるブレードはこれを不服とし、無断で出撃。ヴァッシュ並びに彼に同行していたウルフウッドの前へと現れた(味方であるはずのウルフウッドが敵と同行していたことは不審に思いつつも、ここでは無視している)。
そしてヴァッシュが求めに応じる気配が無いと悟ると、彼が懇意にしている“隠れ里”の所在を味方が掴んでいること、そこに危険が迫っていることを盾に無理やり決闘を迫った。


「手間は取らせぬ…次の一太刀で、雌雄これ決せようぞ」




その結果、敗北に至る。
ヴァッシュにまともに狙い撃たせることを許さず、1度は弾切れにまで追い込むも、奥義を一瞬の機転で破られた挙句に刀を弾き飛ばされてしまったのである。


勝利を収めながら自分の命を奪うこともせず、背を向けて先へ進んでいくヴァッシュを見てブレードは失意の底へ沈む。
泥をすすり、多くの人を斬り、人であることを棄てて極めた魔技は、“人以上の存在”を前にすればあっさり敗れてしまうのかと。


……だがそれでも戦いを諦め切れずに刀を拾い、鬼のような形相でその背中に刃を向け――


――ウルフウッドに背後から頭部を撃ち抜かれ、絶命した。




【使用技】

○奥義・二重星雲(ふたえネビュラ)
射撃回避を兼ねる標的を中心とした螺旋軌道にて高速接近し、通り抜けざまに繰り出す居合い抜き。
止めのつもりで放ったこれが敗着となり、抜き打ちの瞬間を狙われてすっ転ばされてしまった。


○闇奥義・彗星突
刀の持ち手を後方に引き、切っ先を敵に向けた状態(いわゆる 牙突 ポーズ)から放とうとした技。前述の経緯で未遂に。
ヴァッシュとの距離が離れていたこと、刀の柄に備え付けられた引き金(前述のカラクリ)に指を掛けていたことから、刃を射出する飛び道具系の技だったと思われる(アニメ版で技名は出なかったものの刃を射出する技が登場している)。


また、アニメ版のブレードの戦い方は衝撃波の斬激を放つ攻撃方法に変更されており、鞘にはライフル銃が仕込まれている。




【余談】

ヤングキングアワーズ本誌に掲載された他の漫画家による全2話のスピンオフ作品の一つ、竹山祐右による『雷神?RISING?』にて主人公として登場。
本編の過去を舞台に、彼の生い立ちと、ダークヒーローと呼ぶか 剣鬼 と呼ぶか迷わせる狂気と血みどろの活躍が描かれた。
なお、この頃はローラーブレードを装備していないが、それ抜きで銃にも勝る人外の剣を魅せている。




以下は本人とは無関係な話題。

ウルフウッドによるブレードの殺害は、彼が『冷酷な殺し屋』の顔を初めてヴァッシュに晒した場面である。
この行動は、ヴァッシュの「決して人を殺さない」という愚直な信念と正面から衝突した。


「奇麗事ばかり抜かしている」とヴァッシュを叱り飛ばすウルフウッドと、
相手を殺すと決めてかかるウルフウッドの生き方を「全てをあっさり見限っている」と言うヴァッシュ。


この言い合いは以降のウルフウッドに少なくない影響を与え、
またヴァッシュにとっては、物語終盤のある男との戦いで痛烈に思い返されることとなる。



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