マキナ・クナギリ(FF零式)

登録日: 2011/11/04(金) 01:05:04
更新日:2024/04/05 Fri 23:07:02
所要時間:約 15 分で読めます




マキナ・クナギリ(CV:神谷浩史)

17歳 男性 身長175cm

武器:レイピア二刀流

0組に新しく配属された候補生で、同じく配属されたレムとは子供の頃からの知り合い。
候補生の中でも、ト ッ プ ク ラ スの実力の持ち主で、自分に厳しく、それが斜に構えた態度に見えることもあるが、
話してみれば人当たりはよく、性格はいたって真面目な優等生である。

ー零式本編:人物ノ解説より抜粋ー


ファイナルファンタジー零式は、彼が主人公の物語でもある。
(一応、0組メンバー全員が主人公扱い)


武器であるレイピアについてだが、今までのRPGにおけるレイピアは、どれも細身で手数が多く、素早い武器であるように描写されることが多い。
が、その幻想をぶち殺すと言わんばかりに動作がトロい。というかレイピアであるかすら危うい。ぶっちゃけドリルである。
画像が発表された当初から
「レイ……ピア……?」「←何言ってんだ? ネジだろ」
「ネジ二刀流だよな」
「ネジが武器とは流石ノムリッシュ」
と散々ネタにされてきたレベル。
とにかく通常攻撃が遅いのである。二刀流にもかかわらず。
突きもあるが殴ってもいる。流石はネジ製。どうゆう訳かちゃんと回転する。


そんな彼のストーリーでの活躍はというと…。

【一章~三章】

白虎の乙型ルシであるクンミに突撃するも余裕であしらわれて踏まれる。
(まあ、乙型ルシは直接戦闘に向かないとはいえ、それでも普通の候補生が束になっても太刀打ち出来ない強さだから仕方ない)
そこを0組の乱入によって命を救われる。
その後0組に配属され、ミッションをこなしていく。

この時点では普通の爽やかな青年である。

【四章】
場所は変わって皇国内。
ここで軍令部長ハゲに、

「君の兄上はドクター・アレシアと0組のせいで亡くなったのだよ」

と吹き込まれ0組に疑いを抱き、ハゲの思惑によって0組を監視するスパイにさせられる。
クリスタルにより人々からイザナに関する記憶を消されていたこともあり、兄のことを伝えられたマキナは混乱し始める。

尚、実際のところ兄イザナの死の原因は0組のせいだけでなく、アレシアはそもそも関わってもいなかった。


その後、0組が皇国と蒼龍王の策略により蒼龍女王暗殺犯とされてしまい、皇国の包囲網から逃げる羽目に。
そんな中、病弱なレムの扱いを巡って他のメンバーと口論。ここで彼らの冷徹さを垣間見たマキナは更に疑いを抱き、
「冷徹な0組なら兄さんを殺しかねない」……そう思い込んでしまったマキナの0組への不信感は頂点へ。
(これには、彼は0組のような戦闘のプロでなかったことも影響している)

マキナの体調をナインが気遣って声をかけた時にはもう、

「そうやって上から偉そうに言うのはよせ!!」

「お前らが兄さんを殺したんだ!!」

「お前らがいなければ兄さんは死ななかった……」

と0組を信じなくなっており、
孤立してしまった彼は敵国の領内であるにもかかわらず1人でどこかへフラフラと行ってしまった。


レムの心配、兄の死、0組への不信……マキナが末期になった瞬間である。



以下は物語の重要なネタバレになるので閲覧注意。














実は出て行った先で上記のクンミから力を継承して白虎のルシになっていたマキナ。
その際にクンミが直前まで身につけていたマスクを付け、

「オレは……ルシだ……」

と言い、0組のところに戻るマキナ。
この時に「白虎の……」と言いかけていたことからルシになったことを告白しようとしていたのかもしれないが、結局言わずじまい。

どうも彼はルシの力を制御できると思っていたようである。
しかし、クリスタルの力は強大で時が経つにつれ彼の自我は薄れていった。


朱雀に帰ってきた後は、ブリーフィングに遅れる、そして挙句の果てにミッションに参加すらしなくなる。(でも授業には出る)
朱雀を守るミッションに参加しない上、敵国のルシになったにもかかわらず、口では「俺はレムも朱雀も守ってみせる」とか言っちゃう。

ジュデッカ会戦・ビッグブリッジ突入作戦といった朱雀の行く末を決める戦争にまで参加しなくなる。
その上、クリスタルの意思に侵食された彼の自我は希薄になり、七章では朱雀軍をルシの力で圧倒、殺し続ける。





そして最終決戦。もはや自我は殆ど残っていない。


朱雀のルシとなったレムと闘うマキナ。
初期性能の差があるのか負けそうになる。
止めを刺される直前、着けていた仮面が落ちてマキナの素顔が晒され、レムは間一髪でダガーを止めるも、マキナはレムを刺してしまう。
「レムを忘れたくなかった……」
そう言って2人ともクリスタル化してしまう。



そしてエンディングで死んでしまった0組を見て、

「おい……起きろよ……!」
「うわぁあああああ」

と涙した。

生き残ったマキナは英雄となり、68歳で生き延びて妻に看取られて死んだ。




【戦闘面】
はっきり言って戦闘面でのマキナは不遇。
通常攻撃の手数は少ない割にダメージ倍率が低めと、通常攻撃を多用する零式だとこれはなかなか痛いところ。

アビリティのスピンドライブなんかは大振りなため避けられる。
当たっても長時間当て続けられなければ安い、と非常に使いづらい。
しかもスタン状態にしなければ最大威力を出せない仕様。
他のアビリティもギュイィィィンばっかで、変な前動作が付いてくる。

零式のバトルシステムに「キルサイト」(タイミングを合わせて攻撃すると致死ダメ、所謂カウンター)というものがあるが、
普通は出が早い通常攻撃1段目くらいでしか狙えない。
せっかくの二刀流なんだから素早く攻撃出来れば……。


しかし、マキナはある程度使い続けなければ真価を発揮出来ない大器晩成型である。

ここからは細かいところを記述していく。



■パラメーター
0組14人中の順位では

HP:2位
MP:4位
攻:3位
防:3位
炎魔:2位
冷魔:4位
雷魔:3位
防魔:Ⅶ位

と多くがトップクラスなのである。
候補生トップクラスの実力は伊達じゃない。

特に物理面の高さと後述するアビリティの性能により、タフさも0組中トップクラスである。



■通常攻撃
モッサリ感が否めない通常攻撃であるが、一発ごとのアビリティゲージの蓄積量が多く、
通常攻撃中はひるみ耐性が高くなるという特徴を持つ。ただ、ふっとびには注意する必要がある。
物理面の高さも相まって、集団相手でもひるみを気にせずアビリティゲージを溜められるのが強み。
減ったHPも後述するアビリティを使えば自力で回復出来る。

また、レイピアという名の鈍器ということもあってか、一発ごとのスタン値が高めに設定されている。
スタン状態にすればキルサイトが必ず出現するので、これを狙った戦法も可能。
しかし、アビリティにもスタン値が高いものが多いので、ゲージを溜めることを優先した方が良い。

1~2段目は出が速くキルサイトを狙いやすい。
ちなみに、敵が至近距離にいる時は1段目をとばして2段目を出す。



■アビリティ
初期の頃は使いどころが難しい技ばかり。
レベルが上がるとダークサイドやアサルトモードといった汎用性の高い技を覚えられる。
ぶっちゃけ、ギュイィィィン系は要らない子。

  • スピンドライブ
謎の仕組みで回転するアレ。
身構えてから両手のレイピアを突き出してギュイィィィィンする技。
ボタン押しっぱでアビリティゲージがなくなるかふっとばされるまでギュイィィィィンし続ける。

スタン状態の敵に当てるとダメージが4倍になる。
強化するとフィニッシュに威力がデカイ前蹴りが追加され、これもスタン状態時には(ry

身構えてから突き出すまで無敵になるオマケ付き。動作中はひるみ耐性が高くなる。
ただ通常攻撃から連携した場合は、隙が小さくなる代わりに無敵時間がなくなり、ひるみ耐性が低下してしまう。

スタン状態ならかなりのダメージを見込めるが、
歩兵程度だとスタン状態にするよりもキルサイトを狙った方が早いので、キルサイト一発で死なないタフな相手向けの技。
ひるみ耐性が高いので、隙についてはあまり気にならない。


  • ドレインソード
華麗に前転をしてから左手のレイピアを突き出してギュイィィィィン。敵のHPを減らした量の半分を吸収する。
スピンドライブと同じく、ボタン押しっぱでギュイィィィィンし続け、ゲージも減っていく。
ただ、こっちはひるみ耐性が無く、ゲージの減りがより早い。

ギュイィィィィンする程HPも回復するがその間は隙だらけ。
ひるみ耐性が無いので乱戦には向かない。使いどころが難しい。


  • スタンブレイド
ぴょんと跳んで右手のレイピアを突き出しギュイィィィィン。ボタン押しっぱで(ry
一発ごとのスタン値がやたら高く、当て続けることで一気にスタン状態に持っていくことが可能。

しかし、ひるみ耐性が無いのでドレインソードと同じく乱戦には向かない。
ただ、一気にスタン状態に持っていけるので一対一では強い。


  • ダークサイド
両手から敵を貫通する闇の弾を一発放ち、敵のHPを減らした量の半分を吸収する技。なぜか切断属性。
弾は高速で飛び、敵に当たる度に他の敵めがけて進路を変え、最大3体まで一回ずつ攻撃できる。なので乱戦にも向く。
クリティカル率が高めで、一発のスタン値がやたら高い。

マキナの技の中で使いやすさと汎用性がトップクラス。
弾は高速で飛ぶのでキルサイト狙いにも向く。
ゲージの消費量の関係から乱用は出来ないが、一発あたりのリターンは大きいステキな技。


  • アサルトモード
マキナの真骨頂。
発動するとHPが全快し、ゲージがなくなるか敵の攻撃でひるむまで通常攻撃が超絶二刀滅多切りの「ラッシュブレイド」に変わる。
モード移行時は無敵になるオマケ付き。

モード中はゲージが減り続けるが、攻撃を当て続けることでゲージが溜まるのでモードを維持することが可能。
手数が多く動作も素早いので、ごり押しにもキルサイトにも向く。

欠点はラッシュブレイド中のひるみ耐性が無いことと、
ひるんだだけでモードが解除されてしまうこと。
また、クセが強いので慣れないと扱いにくい。
ひるみについては強化アビリティのAMガードを習得することで解除されなくなる。


  • ソードフィールド
前後に出現させた光の剣を約10秒ほど自分の周囲で回転させる技。
発動後も移動可能で、技や魔法を使ったりひるんだりしても剣は消えずに回り続ける。攻防一体の技でもある。

一発あたりの威力は通常攻撃に劣るが、回転速度はそれなりに速いので総合ダメージは高くなる。
どちらかと言えばごり押し向けの技。通常攻撃の遅さを補うことも可能である。

欠点はキルサイトが狙いにくくなることと、アビリティゲージの消費量が多めなこと。

アサルトモードと併用したらそれはそれはすごい勢いで相手のHPが削れていく。



■魔法
パラメーターが高いので攻撃魔法も強い。
遠距離を補うか範囲を補うかはお好みで。遠距離攻撃はダークサイドに任せるという手もある。
初期の頃はアビリティが使いにくいので、コマンドを攻撃魔法で埋めてもいいかもしれない。

防御魔法はAMガードを習得したのなら何でも良い。
ただ、ケアル系はアビリティで間に合ってしまうので優先度は低めかも。



以上からマキナの基本戦法は、

高い物理面のパラメーターを生かし、
ひるみ耐性の高い通常攻撃で敵に特攻してアビリティゲージを溜め、
ゲージが溜まったらアサルトモードやダークサイドで回復しつつ猛攻撃を仕掛ける。

となる。通常攻撃はあくまでアビリティゲージの回復手段ととらえるべき。
特に回復力は他の追随を許さないレベルで、攻撃と回復を両立でき、無敵付きの全回復まで出来るのは大きい。
攻撃力も高いので、キルサイトが狙いづらい時はラッシュブレイドで一気に削りやすいのも強み。
他のキャラと違い、アビリティによる強さの割合が非常に大きいのがマキナの特徴。
故に、使い続けないとその強さが引き出せない大器晩成型のキャラなのだ。

ちなみに、アサルトモードを覚えるのはそれほど遅くはなく、
レベルアップだけでAPを得た場合はLv.17で覚えることが可能。初期Lvから7だけ。
それまでは魔法主体で戦うのがよろしい。





【ネタバレ、考察含むストーリー面での擁護】

まず、彼が0組に不信感を抱くきっかけとなった兄イザナの死の詳細。

兄イザナは魔導院解放作戦の際、0組にCOMM(通信機)を届ける任務を受け、その最中に命を落とした。
そして、問題はこの解放作戦にイザナのような一般兵が出動する必要がなかったことである。

これを知った軍令部長ハゲは、まるで0組がイザナを殺したかのようにマキナに吹き込み、マキナが0組に不信感を抱くように仕組んだ。

……しかし、イザナは任務を無理矢理受けさせられたのではなく、実際は自分の意思で任務を受けていたようなもの。
彼はエースから「0組が作戦に投入される際、イザナも同じ戦場で活動できるよう手を回す」という提案を受け、これに彼は乗ったのである。


イザナが提案に乗った理由は、どうやら「弟に対して兄として誇れることをしたかったから」のようである。

マキナが候補生になるまではイザナが彼を守っていたのだが、マキナが候補生になると候補生と一般兵の立場の違いから距離が離れてしまった。
自分と違って出来の良い弟を疎ましくも思っていたが、同時に誇らしくも思っていた。

一般兵には候補生を支援する任務など回ってこない。
そんな中、イザナの心情を知ったエースにより「弟と同じ戦場で活動出来るよう手配する」という提案を受ける。
「兄として誇れることをしたい」……そう思っていた彼にはチャンスだったのである。

尚、小説版ではイザナが死を覚悟した時の彼の心情が追加されており、

貧しく辛いことも多かったけど、決して不幸ではなかった。
マキナがいてくれたから。
誰かのために生きる者は、自分だけのために生きる者より、遥かに実りある人生を送れる。
イザナは己の生涯を通じ、そう確信していた。

このことから彼がどれだけ弟のことを思ってたが分かる。


善意によるものとはいえ、本来一般兵が受けるものではない非常に危険な任務を提案したエースにも責任はあった。
小説版ではエースが早期に自分がイザナの死の原因であることを告白したことで、
マキナと他の0組メンバーの関係が悪化せずに済み、マキナが0組と意気投合するまでに至っているので、
エースが自分の責任であることを告白するのも重要だったと言える。

尚、本編中でハゲがマキナに吹き込む前に、エースはアレシアとハゲがイザナの死について話しているところを立ち聞きしている。
エースはCOMMを渡しに来た人物の死に立ち会ったことは覚えていたので、その人物がイザナであることに早期に気付ければ……。



次にマキナのルシ化について。

彼は無名の書における「恐れ」を司る存在でもあり、
周囲の人間を失うことを何より恐れていた。それはレムやイザナは勿論、実は0組も含まれている。
エンディングでいきなり心変わりしたように見えたのは、不信感を持ちつつも0組を仲間だと思っていたため。

マキナは失うことを恐れるあまり、力への渇望が誰よりも強い。
本編ではレムを忘れることを恐れ、皇国のルシにまでなっている。



……実は、失うことの恐れについては前の輪廻によるものが大きい。

本編より前の輪廻では0組とマキナの関係が悪化せずに済み、0組とは「終わりまで一緒にいたい」と思える程になっていた。

この輪廻では0組全員の力で審判者を倒すまでに至るが、0組はマキナを残して死んでしまい、マキナも限界を向かえて死ぬことになる。

だが、死の直前にアレシアが現れ、この世界がマキナとレムを除いた0組を強化するためのものという真実に加え、
マキナが0組と絆を強め過ぎたことで彼らが弱くなってしまったと指摘されてしまう。
これによりマキナは『弱い自分が居た所為で皆死んでしまった』と絶望、
この絶望が魂に深く刻み込まれてしまい、以降の輪廻で力を強く渇望する原因となってしまった。

更にアレシアは以降の輪廻で0組の12人とマキナが絆を育み過ぎないよう、
マキナに対して「0組以外の誰かを失う恐怖」を与え0組から離れていくよう仕組んだ。
その内容は『今回のレムよりも、次の巡のレムを、弱く脆い存在にする』というもの。
つまり、本編でレムが病弱なのはアレシアのせいであり、彼女がマキナを狂わせた原因にもなっている。



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最終更新:2024年04月05日 23:07