矢村大一

登録日:2011/08/19(金) 01:37:06
更新日:2023/04/08 Sat 21:13:33
所要時間:約 6 分で読めます




妹達には、行方不明になったことに。

矢村 大一
やむら だいいち

通称:ダイチ
学年:中学一年
身長:150センチ
血液型:A型
CV:杉田智和

矢村大一(以下ダイチ)とは、漫画『ぼくらの』に登場する15人の子供達の一人である。

自然学校に参加した中学生の一人で、どっしりと構えている坊主頭。一人称は「自分」。
大柄ではないが、並の大人でも苦労する荷物を持ち運ぶなど、かなりの力持ちと思われる。
また後述の境遇もあってか年不相応に生真面目で責任感の強い性格である。

ワクら自然学校参加者同様に、巨大ロボット「ジアース」のパイロットになる。
コクピットの座席は大半が椅子類のなか座布団であり、お調子者のカコからはからかわれていた。
もっとも学校用の椅子やベビーベッドなどが座席の子もいたが……

家族は妹二人と弟一人。叔父が所持していた借家で暮らしている。
3年前に父親が失踪してしまい、家族の生計を立てるため新聞配達のバイトを行っている。
加えて叔父家族からもよく面倒を見てもらっており、その分叔父の造園業も率先し手伝っている。
叔父宅で一緒に暮らすように度々誘われては断っているが、遠慮だけが理由ではなかった。

『おとーちゃん、あたしたちおいてっちゃったの?』
(それでも、親父の帰れる場所を残しておきたかった)

夏休みに入り、叔父の計らいで自然学校で過ごすことに。その間妹達は叔父家に預けられている。
自然学校最年少のカナ(妹・双葉と同じ小学四年生)は可愛がっており、逆にカナの兄・ウシロはカナに辛く当たるためよく衝突していた。

「おまえは家族をなんだと思ってるんだ!?」
「あんたはじゃあ家族のためなら死ねるのか?」
「……できる」

≪作中の活躍≫
パイロットとなった当初は「夢」「非現実的」とココペリと「ゲーム」の契約をしたこと自体疑ってかかっていた。
だがジアースの出現、及びマスコット?のコエムシが目の前に現れたことで否応なく信じざるを得なくなった。
なおアニメ版では何か報酬はあるのか、とコエムシに質問している(原作でも質問シーンはあるが、誰の台詞かははっきりしていない)。

だが最初にパイロットとして戦ったワクが死亡し、2番目にパイロットとなったコダマもまた突然死んでしまう。
そしてコエムシから告げられた。パイロットとして一度戦闘した者は例外なく死ぬと。
一同が騒然とする中悟ってしまう。声を受けた、次は自分の番だ、と。

ゲームが始まって三番目のパイロットに選ばれてからも、幼い妹弟を養う為にダイチは朝早くから働き続けていた。

そんな中バイト先で遊園地のフリーパスを貰い、
明日になったら一緒に遊園地に行くことを約束し、叔父の仕事を手伝う為に出かける。

その夜に叔父の家で妹弟達と焼肉を御馳走になる。
その時の幸せそうな妹弟達の姿を見てこの幸せな時間が少しでも、せめて明日まで続く事を祈る。

その日の深夜。
恐怖と不安で眠れずにいたダイチの前に四体目の敵が現れる。
妹弟達を叔父に預け、ジアースのコックピットに乗り込む。

戦闘開始十分は、ジアースを動かさず街の人が避難する時間を作ろうとする。

しかし、避難が完了する前に敵が進行を開始してしまう。
敵の進行方向には、妹弟達と行くと約束した遊園地があった……。

「そこは、だめだぁ!!」

遊園地を守る為に、ジアースを盾に敵の進行を止める。
敵の攻撃(回転)を止める為に持ち上げるが、ジアースの装甲は、削り取られる。

そんな絶望的状況でもダイチは、幼い妹弟の事を想っていた。

その想いにジアースが感応し敵の動きを止める事に成功する。

そのまま被害を出さないように海に移動し敵の装甲を引き剥がす事に成功する。
そして最後にコエムシに自分の死体を隠して行方不明になった事にしてほしいと頼み敵に止めを刺す。


……もし、この瞬間に、自分の手に妹達の未来が掛かっているのだとすれば……。




行くぞ。


その後、妹弟達は、無事に遊園地に行くことになる。


しかし、そこに最愛の兄の姿は無かった……。


(ダイチにーちゃんはあたしたちをおいていったんじゃないよね?)



≪関連人物≫
●矢村双葉/矢村三太/矢村四詩
CV:戸松遥井上麻里奈釘宮理恵
ダイチにとって何よりも大切な妹弟達。3人もまた兄を強く愛している。

●半井摩子/ナカマ
CV:井口裕香
生真面目な性格同士気が合いそうなのか、パイロット内ではセットで扱われることが多い。
ナカマは秘密裏にみんなのユニフォームを縫っていたのだが、ダイチ戦までに用意が間に合わず詫びの連絡を取っていた。

●小高勝/コダマ
CV:保志総一朗
戦場と化した街を躊躇なく破壊していくコダマに対し、ナカマと共に強く非難している。
小説版では数奇な縁で助けられる。

●吉川寛治/カンジ
CV:野島健児
戦闘中のカンジの発言(確証がなかったのか言い淀んでいたが)で勝利に繋がった。
アニメ版では海岸でつるんだり、共にネット掲示板を閲覧している。
また杉田氏は当初カンジ役でオーディションを受ける予定だった。

●宇白順/ウシロ
CV:皆川純子
上述の通り妹・カナに対する扱いから快く思っていない。
ダイチはパイロットとしての役割を全うした後、珍しく悪態を交えながらも、一言忠告していった。
「本当に、哀れだな……せめてカナちゃんくらい、大事にしろ」
もっともウシロはしばらく改める様子はなかったが。


≪漫画版結末≫
戦闘後ダイチの父親が戻ってきたことが明かされた。
なんでも金銭トラブルを負った親友を助けるため中国へ出稼ぎに行ってたのだが、我が子の住む街が怪獣の被害に遭ったと知り戻ってきたとのことだった。
妹達はダイチがパイロットとして戦ったことはまだ知らず、いずれ大きくなった時知るだろうと示唆されている。

「おとーちゃん、ずっとここにいようね。にーちゃんの帰ってくる場所は、ここだから。」
「……だって、おとーちゃんは帰ってきた。」
「にーちゃんが、にーちゃんは、あたしたちをおいていったりしない。」

≪アニメ版結末≫
アニメ版の最終話で、ダイチの妹達は中学一年生になったカナに出会う。
ただし三太はかなりやさぐれた上、双葉もダイチを思い出したくない素振りをするなど、ダイチの失踪は妹達に深い悲しみを残していた。
カナがダイチの、そして15人の闘いの物語を草原で話しだすカットで完結する。
ちなみに、最終話の題名は『物語』である。

≪小説版≫
パイロットではなく、苦境にあえぎながらも生活している。
原作同様遊園地のチケットを手に入れるが、怪獣災害の拡大から遊園地は避難所として取り壊されると知り絶望する。
そんな中突然街が戦闘の舞台となったため巻き込まれてしまう。いなくなった三太と四詩を探すためダイチは双葉と自転車に乗り疾走する。

ダイチ達に気づいた人型の怪獣(ジアース。操縦者はコダマ)により助けられ、無事4人再会し避難することができた。
助けられたことに感謝しながら、辛いときは一人で背負わずに誰かに助けてもらったっていいのだと悟る。
次の遊園地はいつ行くかとせがまれ、口を開く。


「そうだな、じゃあ、今度こそ、次の


ダイチは敵側地球の住民であり、ダイチ側の地球が敗れたことにより地球共々消滅を迎えてしまうのであった。


≪余談≫
11巻初版に同封されていたおまけ漫画ではワク、ナカマ、カンジと共に5年後の姿を披露している。
カンジ共々ワクに「ちっとも変っていない」と突っ込まれて照れていた(カンジの方はげんなりしていた)。


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最終更新:2023年04月08日 21:13