バイオハザード0

登録日:2010/11/27 Sat 19:33:02
更新日:2023/07/28 Fri 16:15:59
所要時間:約 9 分で読めます





NINTENDO GAMECUBE用ソフトとして発売された『バイオハザードシリーズ』の5作目。
後にWiiにも移植された。


【概要】

第一作『バイオハザード』の前日譚に相当し、時系列上一作目の前日から同日に渡って起こった事件を描いている。
よくあるエピソード0モノと同じく1をプレイしていること前提なのは勿論、『2』に登場したキャラやステージ(厳密には模したもの)もある。
なので前提知識としてその二作はプレイ済みであることが望ましい。


元はNINTENDO64用ソフトとして開発されていたが、64の衰退に伴い開発を中断、GCでリメイクされた初代の後に発売された。

本作の新要素としてパートナーザッピングシステムがある。
これはプレイヤーキャラであるレベッカとビリーのどちらかを操作し、時に一緒に行動したり、時に別行動したりして進んでいくシステム。
操作キャラは任意で交代でき、一緒の時はついてくるor待機、攻撃するorしないを選択できる。

……しかし攻撃させるとすぐに弾を使い果たしてスッカラカンになり、逆に攻撃させないと最短距離を進むため敵の目の前に突撃するポンコツAIだったため…
結局、戦闘が得意なビリーが単独で進み、謎解きなどで必要な時だけレベッカに後を追わせるのがスタンダードなプレイスタイルになると言う本末転倒な結果となってしまった。
スタッフもそれに気づいていたのか、強制的に単独行動になる場面が多い。
(ちなみに『バイオハザード5』でも若干改善はされているものの相変わらずのへっぽこAIだったりする。しかも単独行動不可)

また今作ではアイテムボックスが廃止され、アイテムは自由に置けるようになった。
アイテム欄が埋まってる時にアイテムボックスまで行かなくても、その場でいらないアイテムを置いて取れるようになったが、
あまり変なところに重要なアイテムを置いてるとわざわざ取りに行かなければならなくなるため注意。


ゲームシステム的には微妙な点も多いが、ストーリー的にはそれなりに評価されている。
エンディングはせっかくの爽やかさ台無しな終わり方をするが。

HDリマスターでは日本語吹き替え音声も収録されている。



【ストーリー】

1998年7月23日。
ラクーンシティ郊外で頻発する猟奇殺人事件の調査のため、ラクーンシティ警察から特殊チーム・S.T.A.R.S.のブラヴォーチームが派遣される。
ヘリがエンジントラブルで不時着したことから周辺調査を行う中、横転した護送車とMPたちの死体を発見した一同は護送中の死刑囚ビリー・コーエンの仕業と断定、チームは散会し捜索を開始する。
それから間もなく新人隊員のレベッカは近くで停止した真新しい列車"黄道特急"を発見するが、内部は荒れ果て乗客は死に絶えていた。
そしてレベッカは突如動き出し死体=ゾンビの群れに襲われるが、その窮地を救ったのは逃走中の容疑者ビリーその人だった。

次々に現れる怪物たちから逃れるためレベッカとビリーは協力するが、やがて二人はアークレイ山中で古びた建物を発見。
その建物は閉鎖されたアンブレラ社の幹部養成所だった……



【主な登場人物】

★レベッカ・チェンバース
主人公。
今回が初作戦となるS.T.A.R.S.ブラヴォーチームの期待のルーキー。
戦闘は若干苦手だが、卓越した薬学知識とどんな状況でも諦めない不屈の意志を持つ。
クリア後のコスチュームチェンジはリメイク1のウエスタンと、ギリギリローライズのレザー。

★ビリー・コーエン
もう一人の主人公。
元海兵隊員で、作戦中に23人の無罪の民間人を殺した罪で死刑判決を受けていたが、護送中に脱走して潜伏していた列車内でレベッカと行動を共にする。
薬学知識がない(ハーブの調合もできない)ことを除けば、戦闘は得意、ピアノも弾ける、重いものも押せると素敵なところばかりのいい男。
ヘタレなところがある男主人公が多いバイオでは、純粋にかっこいい男主人公。
コスチュームチェンジはどう見ても悪役なグラサンにジャケット。

アルバート・ウェスカー
お馴染み厨二病グラサン。
閉鎖されていた幹部養成所の再利用計画のために探索部隊を率いて潜入していたが、ヒルによって部隊は全滅してしまう。
その後、アンブレラを裏切ることをバーキンに告げて立ち去る。

ウィリアム・バーキン
2で登場したあの人。
ウェスカーと共に潜入しており、裏切ることを告げたウェスカーをそのまま見送った。
今作でウェスカーとは同期であり、ライバル扱いされていた事実が判明する。

ジェームス・マーカス
スペンサー、アシュフォードと共にアンブレラを創立したメンバーで、研究していたヒルを用いて始祖ウイルスからTウイルスを発見した人物。
また幹部養成所の所長でもあり、ウェスカーやバーキンも教育した。
極度の人間嫌いである反面、研究対象のヒルに異常な愛情を注いでいた。
冷酷で人を人間扱いしない態度の持ち主であるが、幹部候補生までも実験体にしたのが問題視され、10年前にウェスカーとバーキンに謀殺されるが……

★エドワード・デューイ
今まで手だったり消息不明だったりしたS.T.A.R.S.ブラヴォーチーム隊員。
ケルベロスに襲われて重傷を負い列車に避難した。
しかし最終的に……

★エンリコ・マリーニ
S.T.A.R.Sブラヴォーチーム隊長。
レベッカとは別行動だが研究所に潜入しており、再会する。

★その他のブラヴォーチームの皆様
OPで1では死体だったケネス、フォレスト、ケビンを含め生前の元気な姿を見ることができます。それだけ。

★謎の美青年
各所に出没する謎の美青年。
美しい歌声を持ち、それでヒルを操っているようである。
その姿は若かりし頃のマーカスに似ている。
謎の美少年とは無関係。


【主なクリーチャー】

ゾンビ
毎度お馴染みゾンビ。
今作ではクリムゾンヘッドにはならないが、全体的に攻撃力が高め。
なお捕まれてもパートナーに撃ってもらえば脱出できるが、掴まれた時点でダメージが発生している。

●ケルベロス
毎度お馴染みゾンビわんこ。
今作もリメイク1と同じくハンドガン程度ではひっくり返らない。
また今作では即死攻撃まで持つ。
Tウイルスに限れば恐らくシリーズ最強のゾンビ犬。あくまでもなので雑魚だけど。

●クロウ
いつものカラス

●プレイグクローラー
Tウイルスで昆虫を改造したB.O.W.
ヤゴのような姿をしており、鋭利な腕で攻撃してくる。
何気に即死攻撃持ち。

●ジャイアントスパイダー
いつもの大クモ

●エリミネーター
覆面パンツのエミリーではなく猿をTウイルスで改造したB.O.W.。
毛皮が裂けて露出するほど発達した筋肉により高い身体能力を持つ。
その敏捷性、ショットガンでもなかなか死なない耐久力、複数での連携攻撃はかなりの脅威で、ある意味ハンター以上の強敵。

ハンター
そのハンター。
リメイク1とほとんど同じ。
とある場所を除き1対1に持ち込みやすいので、よほどのヘマをしない限りは強敵なイメージは少ない。

●ラーカー
カエルにTウイルスを投与したもの。
能力自体は雑魚だが長い舌で足を巻き取り呑み込もうとする。呑み込まれたら当然即死。『3』のハンターγの恐怖再びである。
こいつとだけは仲間と一緒に対処したい。

●スティンガー
Tウイルスで巨大化したサソリ
その大きなハサミ、鋭い尻尾はない)から強敵に見えるが、実は巨大化の弊害で頭部の外殻が脆く弱点になっており、
そこを攻撃されると怯んで後退するため、ナイフで下向きにチクチクしてればノーダメで倒せるバイオ史上最弱のボスキャラ。

●センチュリオン
Tウイルスで巨大化したムカデ
レベッカを拘束された状態で、ビリーでのタイマンになる。
一定時間内に倒せないとレベッカが死亡してゲームオーバー

●インフェクティッドバット
Tウイルスで巨大化したコウモリ
飛びかかりや小さいコウモリを呼んで攻撃する。
グレネードで短期決着をつけたいが、飛んでいるため攻撃を当てづらい。

●プロトタイラント
1のタイラントの前に開発されたタイラントで、研究所に廃棄されていたが蘇った。
ウィルスの効果が強すぎたため、全身の至るところが腐り落ちて骨まで露出している。
槍のように1本だけ伸びた爪が特徴。
左利きが多いタイラントの中では珍しい右利き。
他のタイラントと違い制御性は完全にゼロで、その攻撃性はまさしく「暴君」。

●ヒル
マーカスが研究していたTウイルスに感染したヒル。
ゲーム中ではプチプチ踏み潰す対象。

●擬態マーカス
ヒルが集合し生前のマーカスの姿をとったもの。
プレイヤーを感知すると擬態を解きおぞましい人型の姿で襲いかかる。
擬態解除に時間がかかる為逃げるのは容易だが最初から解除してるのもいる。
倒すとヒルが爆発するように吹っ飛んで大ダメージを与えるのが脅威。
下半身を攻撃して倒すか、火炎瓶や火炎弾による攻撃で倒すと爆発を阻止できる。

●女王ヒル第1形態
謎の美青年を構成していたヒルが、その意識を乗っ取り異形の姿となった形態。
こいつとは強制的に二人で戦うため、ヒットアンドアウェイよりごり押しした方が早かったりする。

●女王ヒル第2形態
ダメージを受けた女王ヒルが巨大化し這いずるようになった状態。
無敵の耐久力を持つが日光が弱点なので、レベッカがハッチを開ける間にビリーが撃って引きつけるのが仕事となる。


【備考】

クリア後に養成所内に散らばるヒルのオブジェを集めるミニゲーム、リーチハンターがプレイでき、集めた数に応じて特典アイテムを貰える。


実は洋館事件を起こしたのは謎の美青年。


ビリーは洋館事件以降の足取りが一切不明。
『バイオハザード2』64版では、「ビリーの死体を発見し、翌日回収しようとしたがゾンビ化して移動したのか死体を発見できなかった」というレベッカの(虚偽)報告書が発見されており、今作のエンディングにてこの報告書作成に繋がる伏線が拾われた。

レベッカも長らく足取りが不明であったが、『BIOHAZARD THE STAGE』および『バイオハザード ヴェンデッタ』でようやく生存が確認され、現在は大学教授とB.S.A.A.のアドバイザーを兼任していることが判明した。年齢は30代になっているが、初登場時とほぼ変わらず童顔で若々しくピッチピチ
また、『BIOHAZARD THE STAGE』でソフィー・ホーム役を演じたRaychell氏はのちにHDリマスター版『0』のテーマ曲を歌っていた。





追記・修正はレベッカとビリーの行方を知ってからお願いします。

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最終更新:2023年07月28日 16:15