石杖所在

登録日 :2010/08/04(水) 19:40:59
更新日 : 2016/12/29 Thu 17:08:25
所要時間 :約 7 分で読めます





いしづえありか


DDD』の主人公。


白髪と左腕が二の腕までしかないことが特徴の青年。

性格は飄々とした皮肉屋であり、基本的に事なかれ主義で強いものには従順。
他人の前では冷めた捻くれた態度をよくとるが、自身の身内に手を出した相手は絶対に許さないなど仲間意識の強い面もある。
しかし何故か他人と一つの物を分け合うという行為を異常なまでに嫌う。本人曰く「一つの物を分けるなんて自然じゃない」。

ある事件により左腕を失ってからは白髪になり、夜になると昼間の記憶を忘れ、おまけに物事の脅威を感じなくなるようになった。
そのため昼間の出来事で重要な事はメモするようにしているが、怠けて内容を簡略化してしまい意味がわからない事が多々あり、その度に後悔している。
ちなみに脅威は感じないが、恐怖はしっかりと感じるらしい。
なくしてしまった左腕に関しては未練がなく、本人曰く目をつむればそこに「ある」ことが知覚でき、動かすことは出来ずとも物を触ることはできるらしい。
カイエはこれを「空想の触覚は同じ空想の怪物を許容する」と評した。
悪魔憑きではないが、扱いは悪魔憑きと同じため現在は監察官の戸馬的(マトさん)の監察のもと支倉第十三号福祉施設に霧栖弥一郎(キリス)と同居しながら迦遼海江(カイエ)のもとで働いている。
仕事内容は四肢がないカイエに朝晩義肢の着け外しを行うというもの。
給料は手取り20万円で思い通りに動く技手の貸し出しOK、後は適当にカイエの相手をしてればいいという好待遇だが、ちょくちょくカイエにおちょくられ金をちらつかせてはいいように扱われている。
カイエに対しては友人のように接するが、脅威を感じない筈の自分が脅威を確かに感じるなど相当ヤバイ人物であることは認識してる様子。曰く「地下室の悪魔」。

カイエから自由に動かすことのできる漆黒の義手を借りる事があるが、その時は大抵悪魔憑きを退治する「悪魔払い」の時。
本人は知りたくもない相手の事情を知ることになるわ死にかけるわで乗り気ではないが、何だかんだでいつの間にか首突っ込んでたりカイエに命じられたりで遂行する。
悪魔払いの際にカイエから借りた義手を使うことになるが、義手の使用法は戦闘ではなく、悪魔憑きを食うこと。
技手は漆黒の盲目の犬、憎悪(仮名)ちゃんになり、悪魔憑きを咀嚼する。
しかし悪魔憑きを食い殺されても困るため、アリカは「無いはずの左腕」で悪魔憑きの核の新部だけを体内から引きずりだして食わせてやる。
カイエが言った「空想の触覚は〜」とはこの事だったのだろう。
過去に遂行した悪魔払いは四回。
2004年8月のシンカー事件で二回。同年9月の木崎亭で一回。同年10月の食犬事件で一回。
そのどれもでことごとく死にかけている。

交友関係は狭く、今現在親交のある友人はキリスと貫井未早(ツラヌイ)のみ。
二人とも高校時代の後輩であり、キリスは一つ、ツラヌイは二つ下。
ツラヌイからは熱烈なアプローチを受けているが、華麗にスルーしつづけている。

1984年生まれで、現在作中では20歳。人生の指針は「できるだけ楽に生きたい」。


【以下ネタバレ】









2003年2月14日に実妹の石杖火鉈(カナタ)による支倉市大量殺人に巻き込まれ、両親と左腕を失う。
ちなみに左腕は食われており、その際のキメ台詞は「すごい――お兄ちゃんの手、まだ私の中でビクビクしてる――」
狙ったとしか思えない。
その後殺されそうになったところをマトさんに助けられ、激闘の末に隙を見てマトさんを殺そうとしたカナタを後ろからバットで殴打し事件を終わらせた。
また、この事件のあとから妹からの扱いが「お兄ちゃん」から「バカ兄貴」へとジョブチェンジし、気絶させた逆襲でかなり恨まれ命まで狙われている。
ちなみに支倉大量殺人の真犯人は同市に住んでいた悪魔憑きの少女、月見里朋里だが、朋里は虐殺の最中に出会ったカナタに恐れをなして失踪してしまい犯人はカナタとされた。
つまりカナタが殺したのは両親のみ。
その後、兄妹揃ってオリガ記念病院に搬送され、アリカはA棟に入院。
その際にマトさんと再会、また久織伸也(を模倣した久織巻菜)とも出会っている。
入院中に義手を着けることを試みるが、どんな義手を着けても無いはずの左腕が痛むことが発覚する。

2004年8月に退院し、マトさんから珍しい義手を持ってるとしてカイエを紹介され、そのまま雇われる。

同年同月、キリスとツラヌイと再会、日守秋星と出会う。ハンバーガーを食われる。
秋星とはこれを期に親交を持ち始めるが、後に秋星が大量殺人の罪で全国に指名手配されている悪魔憑きと知っても態度を変えることはなかった。
理由はどうこうする力がないことと関わりたくないため。
また、最初の悪魔払いも体験。
初めに瀬倉弓夜を悪魔払いするも技手の詳細を知らされておらず、犬の姿になった義手に驚いてるうちになんやかんやで終わった。
次にシンカーと呼ばれた悪魔憑き、鋳車和観を悪魔払いする。
キリスと鋳車、二人の野球勝負のお膳立てをして決着を見届けてから悪魔払いを行った。
また、この事件で高校時代は野球部に在席していたことが発覚。
キリスが本気を出すまでは「支倉の至宝」と呼ばれた天才バッターだった。

同年9月、木崎亭にて木崎氏に悪魔払い。

同年10月、ユキオと呼ばれた悪魔憑き、扶桑雪緒に悪魔払い。
ユキオはツラヌイの同級生であり、ツラヌイの紹介で一度だけ面識があった。
その縁なのか、昼間にユキオの相談相手になっていた(昼間の出来事なので当の本人は忘れていたが)。
ツラヌイがユキオに捕まったと思い、ツラヌイを助けに行ったが呆気なく自分も捕まり脳から食われかけるが、悪魔憑きになった責任を余所に押し付け弱い自分を肯定するユキオに激昂。
弱者は絶対に強者にはなれない、弱者は弱者なりに弱さを誇って生きるべきだと語り、弱者の秤からも外れたお前には救いはないと悪魔払いを慣行する。
その後、マトさんにユキオを引き渡して生きていたツラヌイと食事をする。
ツラヌイはユキオの隠れ家まで行ったものの、途中で怖くなって逃げ帰ったらしい。

同年12月、いきなり格好いい二つ名が欲しいとか言い出した秋星にフォウマルハウトという二つ名を授ける。

同年大晦日、マトさんからの要請でビルに潜んでいる月見里朋里をワゴン車内からキリス、ツラヌイと共に見張る。
話の流れでカナタの話をし、その最中に到着したマトさんによって朋里は逮捕された。
その後、お年玉を貰いにカイエのもとへ。
ツラヌイからヒモ呼ばわりされる。

2005年2月14日、恐らく深夜にカナタの誕生祝いということで、マトさんからカナタ本人たっての希望である映像ファイルを見せられる。
内容はどう見ても100キロ以上あるサンドバッグを殴ってはド派手に吹っ飛ばしてるカナタの映像が二分ほど。
ちなみに画像ファイルにはFH(フレイムハチェット)、直訳で火の鉈の名前が付いていた。
その後、オリガ記念病院で暴れ回るカナタをマトさんと二人で退治しに行き、胸に風穴を明けられるという悪夢を見て目を覚ます。
直後にマトさんからの電話でカナタが他の患者と所員を全員殺し、正面から堂々と退院したことを告げられる。


普通のように見えて実は結構謎の多い人物。
ユキオと対峙した時にユキオの反応からわかるが、目の色が変わっている様子があり、木崎氏や瀬倉と対峙した時も死ぬ筈の攻撃を受けておきながら意識を失うだけでケロッとしたりしている。

また、一巻の最終ページの年表に1992年にカナタと共に何らかの手術を受けていることが記されている。

また、義手である憎悪(仮名)ちゃんを起動する鍵は憎悪という感情であるが、鋳車の悪魔払いを行った際にその感情は誰か個人に向けられたものではないという描写がある。

一体何に対して憎悪しているのか。

作者の奈須きのこは公式同人誌『character material』内にてアヴェンジャーと基本設計を同じにするが、向いてる方向は真逆。
アンリが外に向かう人なら、アリカは内に向かっている。と発言しているが、さて。


ちなみに彼の左腕は2013年のエイプリルフール企画内で、火鉈の口から「消化中」と語られており、未だ彼女の体内に残り続けていることがもの凄いサラッと明かされた。
彼が左腕の存在を知覚できるのはまだ腕が存在しているからだと思われる。

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