テレサ・テスタロッサ

登録日:2010/05/25(火) 12:43:26
更新日:2024/04/01 Mon 22:11:24
所要時間:約 7 分で読めます





「言ってみなさい。わたしがだれか。その役職と階級を」



ライトノベル作品『フルメタル・パニック!』の登場人物。サブヒロイン。

悲しいことにサブヒロイン……




所属:ミスリル西太平洋戦隊〈トゥアハー・デ・ダナン
階級:大佐
コールサイン:アンスズ


フルメタのサブヒロイン。16歳(長編六巻で17歳)。
三つ編みにした銀色に近いアッシュブロンドの髪が特徴の小柄で華奢な美少女。誕生日は12月24日クリスマスイブ。
名前が呼びにくいため友人は彼女を“テッサ”と呼ぶ。

ストレスを感じると三編みの先端で鼻先をくすぐるクセがある。
また夜中に寝ぼけて友人のメリッサ・マオや相良宗介の布団に潜り込むことがあるが、あまりにも気配がないらしくベテラン兵士の二人も全く気付かないという猫みたいな妙な特技を持つ。


ミスリル作戦部西太平洋戦隊の戦隊指揮官であり、ミスリルが誇る世界最大最強の強襲揚陸潜水艦〈トゥアハー・デ・ダナン〉の艦長も務める美少女艦長。


未知の技術〈ブラック・テクノロジー〉を引き出せる存在〈ウィスパード〉であり、いわゆる“天才”にあたる。
デ・ダナンも彼女が設計を行なったもので、構造をパイプ一つに至るまで熟知している。
また多数の言語に精通しており、日本語も流暢である(一時期日本沖縄で暮らした事もある)。

まだ若いが能力は高く、戦隊指揮官としても潜水艦の艦長としても申し分ない。特に胆力は凄まじく、絶体絶命の状況でも落ち着いて対処できる。
そのためミスリル内部では「西太平洋戦隊はえらい肝の据わったゴツい女が指揮している」と話題だったりする。


だが、こと運動能力においては完全に欠如しており、非常にどんくさくいわゆる“ドジっ娘”に該当する。
現場では足手まといにしかならず、本人も気にしているらしい。

ただし水泳だけは得意で25m息継ぎなし余裕でした。

流石は水商売の人と言ったところか……
「それ、用法ちがう」


艦長就任当初こそ部下からは「世間知らずのお嬢様」と見られ反発や嫌がらせがあったが、ベテランの軍人でさえ狼狽えるような危機的状況でも冷静な指揮官ぶりを見せつけ、次第に部下から信頼を得ていった。
また非常に部下思いであり、少しでも作戦のリスクを下げるために尽力する。

地位は大佐だが地道に登っていった訳ではなく、デ・ダナンのの艦長兼戦隊長就任時に一足飛びに与えられた階級である(DBDの上巻より)。
そのため通常なら昇進した証として身につけているはずの階級証はない。まぁそもそも歴史の浅い組織なので他にもいるかも知れないが。

これほど若い彼女が科学者ではなく戦闘潜水艦の艦長になった理由は、彼女が考案した技術を利用した核兵器が使用された事に対する贖罪である。



さて、一度認められると彼女は『若くて優秀で頼りになる優しい美少女艦長』というトンデモスペックであり、しかも時として上からの命令を無視してまで部下のために動くため隊員達から多大な人気を獲得。
一躍部隊のアイドルになった。


そんな彼女だが任務以外では割りと普通の女の子である。

西太平洋戦隊SRT所属の相良宗介を自分と同じ歳の最年少兵士として前から知っていたが、長編二巻で不器用なのに優しい所に惹かれて宗介Loveになってしまう。

大人しい見た目とは裏腹に凄まじい行動力で宗介にアタックした彼女だが、生憎宗介は生真面目なため彼女を雲の上の上官として見ており、好意を寄せられてもストレスにしか感じられなかったりする。

短編シリーズの『女神の来日』で彼女が休暇で宗介が護衛任務を行なっている陣代高校に留学生としてやって来た時には宗介に付きまとい、その結果宗介はストレスとプレッシャーで倒れてしまう。


見ていて微笑ましい恋する乙女っぷりだが、その裏には部隊の指揮官として一下士官を特別扱いには出来ない(万が一の場合、見捨てなければならない事もある)という苦悩を持ち、思い悩んでいた。
しかも宗介には中盤でキッパリと振られている。
階級差やかなめの護衛がメインな為プライベートでの交流が少なかった事や学園生活により宗介の変化をもたらした行動派のかなめが相手だと完全に勝ち目がなかったので仕方ないのかもしれない。


また、宗介に惚れる前に同じくウィスパードで〈ARX-7 アーバレスト〉の開発者であるバニ・モラウタに想いを寄せていたが、バニは“ささやき”に精神を乗っ取られ自殺している。
とことん男運が悪い。



職業柄交友関係は狭く、友人らしい友人は千鳥かなめ、メリッサ・マオ、クルツ・ウェーバー相良宗介ぐらいである(陣代高校の生徒ももちろん友人であるが)。
両親はすでに亡くなっているが、父親の友人であり両親を失った際保護してもらったボーダ提督や、副長であるリチャード・マデューカス中佐が親代わりのようになっている。

ことマデューカス中佐に至っては彼女自身は憶えていないものの幼少期から面識があり、テッサの父親とは良き戦友であったためテッサのことを非常に気にかけている。テッサを大事に思うあまり、彼女が片想いする宗介に嫌な姑の如く厳しくした。
もちろん公私混同はしないが。


双子の兄にレナード・テスタロッサがいる。
だが兄の優秀さゆえに劣等感を感じており、また当時の関係を「保護されていた」と語るなどあまり健全な関係ではないらしい。
現在は〈アマルガム〉になったレナードと敵対している。



スタイルは小柄でスラッとしている。
だが激務のため生活サイクルは乱れまくりなうえストレスも溜まるので体格の割にけっこう大食いと先行きは不安。
幸い若さゆえに今のところは問題ないが、20歳以上の女性隊員たちは口を揃えて言う。

いまのうちだけですよ、大佐。……ふふふ」

「まず腰まわりから来るんですよ。……ふふふ」

「ほら、特にイタリア系って歳取ると。……ふふふ」


ちなみにテッサはイタリアというよりスイス・オーストリア系の血が濃い。だが祖母は肥満体だったらしい。


……ふふふ



TSR』の後日談である『わりとヒマな戦隊長の一日』ではテッサの日常?が描かれる。

カリーニン少佐ボルシチも食べました。



ちなみにボン太くんは彼女もお気に入りの様子。


原作終了後は、独身で方々をまわっているとのこと。(亡くなった隊員のお墓まいり)
こんなに健気な美少女だけど、最後まで不憫。誰か幸せにしてやってくれ…


【鼻血】

アニメ版テッサと言えばこれ。
アニメ第一期の23話にてガウルンに制御を奪われていたデ・ダナンを奪回し、迫り来る魚雷を回避した際、手を拘束されて床に立っているだけだったテッサは衝撃で壁に叩きつけられた。

そして、鼻下から顎まで真っ赤に染まった。

この時の顔が笑顔のため凄い怖い。


その後、ガウルンに対してダナンを奪い返した千鳥かなめを指して

「彼女は最高よ!」

と叫ぶが、その狂気染みた笑顔で視聴者の恐怖を植え付けた。


ちなみに、この鼻血はアニメだけで原作の該当シーンではそんな描写はない。
またそのシーンではもっと落ち着いているので狂気染みた笑いもない。むしろ、戦いの女神のように凛としてガウルンと対峙する彼女に、惚れる隊員まで出てくる、カタルシス溢れるシーンである。この為、アニメのシーンはかなめ派スタッフによる介入があったのかもしれない…とはここだけの話。





【現在までの経緯】

アメリカ海軍の父親カール・テスタロッサとマリア・テスタロッサの間にレナードと共に生まれる。

幼少期からウィスパードとしての能力を発揮していたレナードとテッサは小学校に入るより前に、電波はおろか可視光さえ隠蔽する次世代の電磁迷彩システム〈ECS〉の基礎理論をラクガキで書いていた。

またカールと共闘し核攻撃をしようとしていたロシアの潜水艦を沈めたマデューカスとも彼がテスタロッサ家に招かれた時に出会ったが、テッサ本人は憶えておらず、レナードは極度の人見知りで他の家にいたため会わなかった。

その後、クウェートでECSを用いたステルス核ミサイルが使用された(そのためフルメタでは日本が唯一の被爆国という訳ではない)。
この事がテッサの“贖罪の戦い”の根源である。


さらにその後、テッサとレナードの能力を欲した何者かが二人を誘拐しようとテスタロッサ家を襲撃。
両親はこの時死亡したが、二人はボーダ提督により無事保護された。

その後は〈トゥアハー・デ・ダナン〉を開発し、贖罪のためにミスリルで戦う道を選ぶことになる。



ちなみに、フルメタの原案であるコールド・アフガンナーではヒロインだったりする(ただし今とは世界観も設定も大きく異なり宗介もテッサも20代)。
宗介が幾つもの世界を渡りウィスパードを助けるストーリーだったのだが、編集部の意向で短編シリーズで学園物をやることになりストーリーや設定は現在のものになり、彼女はヒロインから降格させられた。

一部の漫画によっては相良への好意が行き過ぎ、作戦にも一部嫉妬が混じり支障をきたした。
そのため相良からけっこう嫌われたりしている。

テッサ……




【余談】

テッサを演じるゆかなさんは、アニメより後のエピソードを含めて原作をすべて読んでいる。


震災が起きた際は、四季童子さんや賀東招二さんの協力のもと、テッサからの応援メッセージという形の動画を作成して話題になった。

ちなみに丹下桜さんも応援の声を被災した方々に届けている。



ゲーム作品において】
スーパーロボット大戦シリーズでは、フルメタ参戦当初のJWでは悲しいかな潜水艦のダナンは自軍についていけず、スポット参戦止まりであった。
だが、第3次Z時獄篇以降、ダナンがまさかの宇宙航行能力を獲得し、正式参入。自軍の司令官キャラとしても活躍を見せるようになった。
その前のステージでジオン水泳部を「水陸両用の器用貧乏」呼ばわりしていたのは内緒だ。




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最終更新:2024年04月01日 22:11