デモニカスーツ

登録日:2009/12/30(水) 08:17:38
更新日:2023/11/18 Sat 07:43:17
所要時間:約 5 分で読めます




真・女神転生 STRANGE JOURNEY』(以下 SJ)及びそのリメイク作品『真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY』(以下 3DS版)、『真・女神転生IV』で登場する強化スーツである。

断りがない限り、各項目はSJでの設定に則ったものとする。



概要

正式名称は『DEMOuntable Next Integrated Capability Armor(着脱拡張型・次期能力統合兵器)』。
作中世界のアメリカ軍が開発したもので、「地上最強」と謳われている。

外観は身体にフィットしたスーツとバケツ状のヘルメットで、種類は主人公達シュバルツバース調査隊が装着している物(緑のスーツと金のヘルメット)と、ジャック部隊が装着している物(全身黒)の二種類。
調査隊は所属によって二の腕部分のラインの色が異なっており、主人公のみ白、他の機動班が赤、資材班と観測班が青、他が黄となっている。
特殊素材を使用していて高い気密性を持ち、高低温、細菌やガスなどのBC兵器各種放射線といった耐性を所有しているだけでなく、その上から防具(ベスト)やアクセサリを着ける事も出来る。

極めつけには着用者の戦闘経験によってAIが最適なアシストをするように強化される*1
更にヘルメットはアプリケーションの追加によって機能を増強することも可能。
この高い成長性・拡張性により、作中では「クレバーで、進化する戦闘服」と称された。

シュバルツバースは人間にとって有害な環境*2のため、隊員はこのスーツを装着して活動する。
最初に装着する際にはデモニカの質問をいくつか受けて質問にあわせてOSの仕様が少し変わり、
アタック型、マジック型、フィジカル型、スピード型、ラッキー型、と全五種類の型に応じてデモニカの成長の仕方が変わる。
このスーツは女神転生シリーズにおけるCOMPと同じ役割をしており、隊員同士や揚陸艦との通信、EAインジケータ、オートマッピングも搭載している。

シュバルツバース侵入後に開発・インストールされるアプリケーションは、
探索ルートの確保等に用いる「メインアプリ」や探索・戦闘の補助を行う「サブアプリ」に分かれており、
いずれもシュバルツバースに存在する新素材「フォルマ」の中でも希少な「レアフォルマ」を用いることで強化・開発が可能になる。
そのフォルマに目を付けた金の亡者によって、シュバルツバース外からジャック部隊が送り込まれることとなった。

これだけ多機能なハイテクスーツだが、何せ相手は悪魔。
特に悪魔召喚プログラムもない初期状態では敵の姿が見えないこともあり、LV1悪魔相手に複数の殉職者が生じた。
一方で、悪魔や天使が跳梁跋扈し殉職者や離反者が相次いだ終盤においても、隊員たちが人ならざるモノたちと対等以上に渡り合い任務を遂行できたのもまた、このスーツのお陰である。

3DS版に登場するアレックスは黒のスーツ、赤いジャケットの新型を着用しており、技術の向上ゆえかヘルメットは頭部を覆わないマスクに置き換えられており、それすらも待機/探索時は耳当て状に折りたたまれている。
また、デモニカのOSに早見沙織のナビボイスが追加されている。
一部メインアプリの仕様変更やサブアプリの増強と入手タイミング変更により、無印と比べてストレス軽減、難易度の緩和に繋がっている。


悪魔召喚プログラム

悪魔と交渉して、人に味方する仲魔となるように契約することが可能な召喚プログラム。
これは現人類の産物ではなく、地球意志によって滅ぼされた先史文明が遺したプログラムで、物語冒頭で調査隊に送信・インストールされた*3
シュバルツバース内に出現する地球意志の端末、即ち悪魔はこのプログラムをインストールされた状態でなければデモニカと言えど視認する事が出来ない。
未知の悪魔はUNKNOWNと表示され、正確な姿は分からず言葉も訳されないが、戦闘や仲魔化で解析を重ねれば、姿や能力の確認、自動翻訳が可能になる。
元々うめき声とか咆哮しか発してないやつは流石に翻訳されないが。

仲魔にした悪魔はデモニカスーツに入り*4、いつでも召喚が可能。
シナリオ上は艦内の悪魔召喚は禁止されているが、回復や合体は自由にできる。
同時召喚可能な仲魔は3体まで、これを含めて最大12体までデモニカに入れる事が可能。

3DS版では更なる拡張により最大18体まで記録可能になった。

悪魔全書

仲魔にした悪魔の情報が登録され、能力や解説が見られる他、マッカ消費で再召喚可能。
さらに、スキル継承やレベルアップを経た仲魔の情報を記録することができ、この情報をパスワード化して他人と共有することもできる*5
パラメータの高さだけでなく、高ランクとされるスキルを所持している悪魔はどんな下位でも再召喚コストが高くつく。

なお、3DS版では仲魔用ドーピングアイテムが用意されたため、ドーピング→全書登録→パスワード確認→ロード→削除して再召喚→ドーピング、とやることでカンストするまでパラメータ強化が可能
全ステMAXのLv.2ピクシーとかもできる。Lv.2でも数十万もの大金が必要だが。なぜピクシーかって?可愛…げふんげふん、弱点がないからである。
難易度インポッシブルとか人修羅スペックの閣下フレンズとか、これで乗り切れ。

悪魔合体

悪魔召喚プログラム内に存在した仲魔にした悪魔を合体するプログラム。
従来の女神転生シリーズには邪教の館のような悪魔合体をする場所があったが、今作はどこでも悪魔合体が出来る。まあシュバルツバース内に邪教の館があったらそれはそれで恐ろしいのだが…
もちろん事故ることもあるよ!
合体の種類は通常合体と特殊合体の2つ。通常合体は2体、特殊合体は最低2体最高8体とストックを圧迫することも。
特殊合体は素材を1体以上全書に登録するか、条件(ボスや後述のエネミーサーチで発見して倒す、依頼の報酬など)を満たせば解禁される。

本作独自の要素として、解析が完了した仲魔から貰える「デビルソース」を加える事で、
通常では習得・継承しないスキルを覚えさせることが可能。
継承タイプを見抜くのは難しいが、頑張ればソース無しでリレー継承することも可能。
無印ではいつものAB(○×)マラソンだったが、3DS版では選択式になった。


メインアプリ

  • エネミーサーチ
見えない敵をサーチする機能。エネミーサーチで発見する悪魔はそのセクターでランダムエンカウントする悪魔より一回り以上の強さを持っている者が多い。
意気揚々とサーチUNKNOWNゴアるという流れは、多分誰もが通る道。

  • フォルマサーチ
本作の回復アイテムや武器などを作る為に使うフォルマをサーチする機能。
フォルマは一部を除いてフロア移動時にランダムに配置されるため、別フロアを介さないと行けない場所にあったりうっかりで逃してしまうことも。

  • アンロック
ロックされている扉を開ける機能。
意外と種類が多いため、一度踏破したセクターにまた戻って確認するはめになったり…

  • ゲートサーチ
隠された扉を探しだす機能。
ただし反応した際に位置が完全にわかる訳ではなく、扉が隠れた壁の方を向かないと解放できない。

  • スペーススキャナ
隠れ場と呼ばれる別空間に入ることができるようになる機能。
マップを埋める際に障害となる事が多い他、出現する悪魔がガラリと変わったりする。

  • ダークスキャナ
視認できないほど暗いダークゾーンを視覚化できるようにする機能。
ダークゾーンをスムーズに移動するために必要。
え? ぶつかりながら行けばいいじゃないって? ぶっちゃけメンドry)
なお、これ単体だとマップ上ではゾーンごと真っ暗なままなのでマップ埋めは更に面倒。一応サブアプリで補完可能。
3DS版ではオートマッピングされるようになった。
さようなら、スキャニングゼロ。ちなみに、スキャニングゼロの素材であるナバテアの黒石自体は続投で、別の便利アプリが作れるようになる。

  • エネミーアピアランス
ランダムエンカウント発生のタイミングを大まかに知らせてくれる
これは強化されることはないが、まあランダムエンカウントなのに後○歩で敵に遭遇しますとかアナウンスされても興ざめだろう。


主なサブアプリ

  • ○○リカバー
一定歩数でHPかMPが%回復する。
種類によっては自分だけか味方パーティかに分かれる。

  • エネミー○○
ランダムエンカウントの発生率を増減させる。
Lv上げや遭遇したくないときに重宝する。
ただし、このシリーズでは従来のエストマのようにいくらレベル差が開こうがカットするまでには至らない。
エンカウントカットのアプリもあるが、今度は装備中はレベル差がいくつだろうとエンカウントしなくなるという両極端仕様。まあ、2周目限定だから仕方がない。

  • ナース、メディック
ダメージ床や状態異常床の効果を減少させる。
でも100%にはならないので一歩目で毒になったりすることも。

  • 百太郎
恐らく誰もがお世話になる敵の先制攻撃を一定確率で防ぐありがたい代物。
名前の由来は「うしろの百太郎」。

  • サプライザー
こちらは先制攻撃しやすくなる効果を発揮する。
あ、ボスやエネミーサーチには無理だよ?

  • ギボアイズ
攻撃対象の選択時、大まかな相性が分かるようになる。
未知の悪魔を相手取るときは勿論のこと、戦闘中に相性が変化するボスにはほぼ必須。
名前の由来はおそらく宜保愛子女史。
「使わないわけないだろ」ということか、3DS版では標準装備機能となり存在自体が抹消された。

  • ヒロえもん、ホワイトアルバム、シュセンドー
どれも戦闘後の精算時に効果を発揮する。ヒロえもんはアイテム、ホワイトアルバムは経験値、シュセンドーはマッカを増やす。

  • ウィズ○○
悪魔会話で仲魔になった際に、アイテムやマッカ、回復のいずれかをアプリに応じて確実に施してくれる。要はリアクション調整用で、どれか一つしか選択できない。
すでに仲魔にいる悪魔に話しかけたバージョンであるフレンド○○も存在する。

  • ○○コンバータ
通常の悪魔合体では作れない悪魔を誕生させるのに必須なアプリ。
皆大好きアリスもこれを使わなきゃつくれないよ!
亜種で、合体事故時に元々の合体先のレベルが一定範囲内にある場合、確実に自己限定で作成できる種族「狂神」になる狂神招来がある。

  • コペルニクス、フラカストル、ラプラス、パラケルスス
合体結果を操作する。
事故率を100%にする、事故率を0%にする、合体でできる悪魔のレベルを少し上げて判定する、現在のレベルを合体レベルとして参照する、というぜひともほかのシリーズに実装してほしい品々。

  • ヘラクレス、オルフェウス、オライオン、アキレス、テセウス
仲魔のLvUP時に、確率で通常の成長に上乗せして能力値を上昇させる。
無印ではステータスを限界突破させる唯一の手段であったため、お気に入りの悪魔をカンストさせるために数多の廃人がこれを頼ることになった。
3DS版では仲魔用のドーピングアイテムが作れるので、過酷なリセットプレイは不要になった。
由来は今回出番なしの英雄の方々。

  • 追加アプリ
リメイク版で追加されたアプリ。便利すぎて、もう原作には戻れない(戻る必要もないが)。
例を挙げると、主人公による様々なサポートをもたらすコマンダースキル各種、従来のエストマ効果を持つエネミーナイナイ*6、サーチ範囲を踏破済みにできるコロンブス、など。
また、原作であったサブアプリのメモリ制限が撤廃されており、全体的にバージョンアップしている。

他にも悪魔会話に効力を発揮するものや、悪魔合体の結果を変動させるものなど様々な形で主人公(プレイヤー)を支えてくれる。


真・女神転生IV版

世界観の異なる真・女神転生IVにおいては、頭部、上半身、下半身それぞれに装備する防具として登場。
同作は身に着けた防具がキャラクターの外観にも反映されるため、実際に動き回るデモニカスーツを初めて見ることができる。
但し、デモニカスーツの真骨頂たる高い成長性及び拡張性はなく、(部位ごとの分割に伴い)諸機能がオミットされた廉価版か、そもそも開発段階で存在していなかった可能性もある。
また、シュバルツバースが発生しなかったのか、地球先史文明由来の悪魔召喚プログラムもインストールされていない。

  • ブラックデモニカ
ジャック部隊のものと同配色のデモニカスーツ。「黒きサムライ」ことユリコが装着しており、物語の進行によって自動的に取得する。
かつて東京で活動していた悪魔討伐隊の本部に多数残されており、同部隊の標準装備だったことがうかがえる。
序盤を終えた辺りで入手できることもあってか、防具としての性能はそれほど高くない。

  • デモニカスーツ
こちらはシュバルツバース調査隊と同配色で、物語終盤に購入できるようになる。
流石に神話や逸話にも登場するような一品には僅かに劣るところがあるものの、人類の現代科学の粋を集めて作られた物としては最高峰の性能を誇る。


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最終更新:2023年11月18日 07:43

*1 つまりLvUPは着用者ではなくデモニカがされるという形になっている

*2 悪魔によってスーツを外された隊員が悶え苦しんだ他、悪魔交渉でメットを外されるとこちらのHPが1になるというデンジャーな展開がある。

*3 ジャック部隊は先史文明の通信をブロックしているので、調査隊の通信を傍受して入手したと思われる

*4 作中に「デモニカに戻す」という表現がある為、本作では悪魔が実際にデータ化されている模様

*5 例えば「ぼくがそだてたさいきょうのピクシー」のパスワードを教えれば、そのピクシーが他のデモニカでも完全再現できる

*6 原作ではエンカウント率低下はあってもキャンセルは2周目以降限定。