Anthrax

登録日:2012/02/26 Sun 18:41:03
更新日:2024/01/15 Mon 04:54:50
所要時間:約 6 分で読めます




Anthrax(アンスラックス)とはアメリカ出身のヘヴィメタルバンド。
前述の通りスラッシュメタル四天王の一角である。


名前の意味は『炭疽菌』であり、メンバーが百科事典でたまたま見つけ、字の雰囲気やスペルが「メタルっぽい」というだけの理由で決まった。
後にこの名前が彼らを苦しめる事に…(後述)


(少なくとも日本では)他の四天王に比べ若干マイナーであり、『他の3組は聴いた事あるけど…』みたいな事がたまに起きる。

若干…!!本当に若干なんだ…!!(;ω;)



☆メンバー(2012年2月現在)

  • Vo:ジョーイ・ベラドナ
ネイティブアメリカンの血を引く2代目ヴォーカリスト。
それまでのスラッシュメタルの基本だったメロディーを無視したような吐き捨て系のヴォーカルとは対局に位置する、ハイトーンでメロディアスな歌唱が特徴的である。

前述した通りネイティブアメリカンの血を引いており、そこからの影響で名曲『Indian』が生まれた。
またこの曲をライブで歌う際はインディアンの羽根飾りを被って歌う。

90年代に音楽性の違い(内向的な性格故とも)から脱退していたが、2011年電撃復帰。
かつてのハイトーンが出なくなった代わりに

インディアンの酋長みたいな容姿中音域の艶、説得力が増した。

ちなみに『I'm The Man』演奏時はドラムを叩く。


  • Rhythm Gt:スコット・イアン
『ギターを弾くなら、まず筋トレをしろ』
40代半ばになってもステージ上を跳ね回り、Anthraxを牽引する体育会系リズムギターアスリート兼マスコット

『リードギタリストには一度も憧れた事が無い』と豪語する生粋のリズムギタリストで、
影響を受けたギタリストはマルコム・ヤングとルドルフ・シェンカーという徹底ぶり。
リードギタリスト不在だった時期にギターソロを弾いたが、ぶっちゃけ地味。

JUDAS PRIESTなどの正統派ヘヴィメタルの他にもハードコアパンクヒップホップを好み、
前者はAnthraxの音楽性とサイドプロジェクト『S.O.D(Stormtrooper Of Death)』(某AVメーカーとは無関係)に結実。
後者はヒップホップグループPubric Enemyとのコラボレーション、ひいてはミクスチャーロックの誕生の引き金となる。

八の字眉毛がトレードマーク。


  • Lead Gt:ロブ・カッジアーノ
ギタリスト不在のAnthraxを救ったギタリスト。
ギタリストとしての腕は確かだが、前任者に比べ大分地味

と思ったら2011年の復活作『Woship Music』ではなかなか良いソロを聴かせてくれる。
最近常に帽子を被っており、ハゲ説もあるとか無いとか…(写真を見る限りフサフサだが…)
一時期ハゲが2人も居たのに贅沢な話である。


  • Ba:フランク・ベッロ
今も昔も変わらぬイケメンベーシスト。
一部の楽曲を除いて指弾きで弾いており、その強靭な弾きっぷりとステージ上を走り回る姿はアイアン・メイデン(IRON MAIDEN)のスティーヴ・ハリスを彷彿とさせる。


  • Dr:チャーリー・ベナンテ
スコットと共にANTHRAXの中核としてバンドを支える屋台骨。
凄腕デイヴ・ロンバート萌えドラマー、ラーズたんの影に隠れがちだが、間違いなくスラッシュメタル界随一のドラマーであり、
特に前述のサイドプロジェクトS.O.Dで披露したブラストビートを世に広めた功績は大きい。

髪が長かった頃は悪ガキっぽさがあったが、髪を短くし、ヒゲを生やし始めた頃からウホッ!いい男…になった。



☆音楽性
彼らの音楽性、特に全盛期と呼ばれる80年代の特徴は、あえて言うなら





軽さ




である。
ヘヴィメタルアーティストにとって軽いとは、本来蔑称にしかなり得ない。

もちろん彼らとて、サウンド自体は他の四天王ほどでは無いにせよヘヴィである。


では何が軽いというのだろうか。



彼らの軽さは言い換えれば軽快さである。

その要因は彼らの音楽へのスタンスが関係している。

バンドの中核たるスコット・チャーリー両名はニューヨーク出身という土地柄か、メタル以外にもハードコアパンクやヒップホップを好み、
他のヘヴィメタルアーティストに比べ、それらに対する敵意も抵抗もなかった。

そして彼らは自分のバンドにその要素を加えていく。


ハードコアパンクは彼らのリズムプレイに影響を与え、前述S.O.Dによってクロスオーバー(スラッシュ)というジャンルを生み出し、
また、『I'm The Man』というヒップホップナンバーをリリース。
当然当時のシーンでは賛否両論が巻き起こったが、
その後当時のヒップホップシーンで最も過激でハードコアなグループPublic Enemyとのコラボレーション『Bring The Noise』へと繋がり、
後のミクスチャーロックの誕生のキッカケとなる。
(余談だが、この2組のジョイントライブに感銘を受けたマイク少年とブラッド少年により後のLinkin Parkが結成される事になる)

音楽性が変化した90年代中期以降もオルタナやカントリーを取り入れたり、最新の録音技術を用いたりと貪欲な姿勢を貫き通した。



彼らが他のスラッシュメタルバンドと大きく変わっていたところ、それはバンドのコンセプトに『Joy』を掲げていた事である。

もちろん他のバンド達も観客と楽しむ事を忘れていた訳では無いが、彼らはそれを全面に押し出した。
ライブでは笑顔を絶やさずステージを縦横無尽に跳ね回り、観客を

\(MOSH)/\(MOSH)/\(MOSH)/
と煽りたてる。


彼らのこの考えは元々KISSのようなパーティーロックも好んでいた事も大きく関係していると思われる。


そのせいか歌詞にも暴力とは殆ど出てこず、彼ら自身の見た目もメタル好きな兄ちゃんといった風貌である。



☆バンド名問題

2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ

全米が震撼したこの事件。しかし彼らを襲ったのは別のものだった。


そう炭疽菌テロである。


炭疽菌の名を冠する彼らは、その活動を問題視される。
多くのメディアが彼らの曲を流さなくなり、彼らはバンド名の変更を迫られるようになる。


多くの仲間や他のバンドが彼らを心配する中、渦中の彼らはとあるイベントに参加する…

Were Not Changing Our Name(俺達は俺達の名前を変えたりしない)』と書かれた揃いのツナギを着て

全世界に信念と漢気を見せつけ、現在も元気に活動中である。




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最終更新:2024年01月15日 04:54