ガッツウイング1号

登録日:2011/05/21(土) 12:32:31
更新日:2023/03/14 Tue 11:01:35
所要時間:約 7 分で読めます





ガッツウイング1号とは、円谷プロ製作の特撮TVドラマ『ウルトラマンティガ』と『ウルトラマンダイナ』、『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』に登場するライドメカである。




諸元

全長:14m
最高速度:マッハ5.5(大気圏内)
     マッハ49(宇宙空間)
乗員:2名




概要

特捜チーム GUTS』の主力である超高性能小型高速戦闘機。
地球平和連合TPCの科学局が2004年にガッツウイング2号共々完成させ、正式配備された。
TPC極東本部基地ダイブハンガーや万能戦闘母艦アートデッセイ号内部には常時複数機が待機している。


科学局局長のカシムラ博士が開発した「ウイングシステム」という主翼の可変機構が採用されており、その為に推進機関が主翼に集中しているという変わった構造をしているのが特徴。

この可変機構によって
主翼を後部に畳んだスタンバイモード
主翼を展開した飛行形態のフライトモード
主翼を垂直に畳んだホバリングと攻撃力に特化したハイパーモード(劇中未使用)
の3つの形態に簡易変形を行うことが可能である。


その性能は極めて高く、主翼の可変機構も併せて戦闘はもちろん宇宙飛行、
狭い洞窟内やビル街での低空飛行や空中静止、垂直離着陸、ホバリングなど何でもござれ。
熊本県の通潤橋の下を潜り抜けるという離れ技までこなした。
無改造でも単独での大気圏離脱・再突入すらこなす。


コックピットは複座式で前席、後席のどちらでも操縦が可能。
宇宙ではコックピットそのものが脱出ポッドとしても機能し、さらにそのまま地球に帰還出来る。


元々は戦闘用ではなく調査・救難を主任務とした機体であり、怪獣に対しても信号弾で威嚇するくらいしか出来なかったが、
ゴルザメルバの出現に始まった世界規模の異変に対処する為にTPCの再武装化が決定されると、
カシムラ博士の指揮の下でレナとホリイの努力により兵器を搭載出来るように変形するよう改造され、
久良々島に出現した怪獣・ガクマとの戦いで新生後の初陣を飾った。

本来カシムラ博士は安全性を考え、新しいライドメカの開発を唱えていたが、
いつ怪獣が出現してもおかしくない状況では新しくメカを開発する時間がなかったことと、
「ガッツウイングを超えるメカが造れまっかいな」「ベースはガッツウイングでないと怪獣はあきまへん」というホリイ隊員の主張とレナ隊員の懇願により、
晴れてガッツウイングの改造が決定した。


攻撃力では2号に遠く及ばないものの多彩な武器を備えている。
基本武装は機体前部から発射するビーム砲・ニードルと機関砲、機体下部のハッチに搭載されたミサイル・ヒート、機首から発射するレーザー。
また、下部のハッチにはヒートとの換装でマイクロウェーブ砲、アルミジャマー、高周波ジェネレーター、消火弾、水中機雷、
三連装空対地機関砲ポッド、液体窒素弾、スーパーウェーブ照射装置、探照灯、冷凍弾をなどの多彩な武装を搭載可能で、
機体前部のナパーム弾や狭角ミサイル(未使用)、機首からの液体窒素ビームを装備する。
この他にもヒートに強アルカリ中和剤を積んで発射したことがある。

このように幅広い状況に対応出来るが上記の通り攻撃力は決して高くはなく、
攻撃力の高い2号やEX-Jと組むことでその真価を発揮出来ると言える。
事実、1号単機で出動するのは偵察や小型宇宙船との空中戦くらいである。


そしてこの機体の最大の特徴は、何と言っても汎用性の高さにある。
前述した改造時のエピソードに証明されるように基礎設計は極めて優秀であり、
GUTSの主力機として活躍した2007~2010年はもちろんのこと、スーパーGUTSが活躍していた2017年以降においても前線を退いてこそいるものの、
相当数が訓練機関やTPCの各航空部隊に配備され、『ダイナ』劇中でも幾度か活躍する場面があった。
『ダイナ』第1話「新たなる光(前編)」でも、TPC隊員養成機関ZEROのミシナ・マサミ教官がスーパーGUTSのコウダに「まだまだ現役で行けますよ。訓練用には勿体ないくらいだ」と公言するほどの名機といえる。


本機を元にした派生機も多く存在し、中でも警務局特殊部隊ブラックバスター隊専用に開発されたガッツシャドーは、
ネオマキシマ搭載を始めとした数々の改良により、バリエーション機の中でも際立って高い性能を持つ。




【GUTS時代での活躍】

全編を通してGUTSの主力として活躍した。
しかし、出番が多いことやウルトラマンティガであるダイゴが搭乗することもあって墜落する回数も多い。
あとダイゴ&シンジョウの墜落コンビが乗ると十中八九墜落フラグ。

最終章ではダイブハンガーが闇に飲み込まれたこともあって第49話『もっと高く! ~Take Me Higher!~』のみの登場となったが、映画版『THE FINAL ODYSSEY』では、その優れた飛行性能で洞穴内を飛び回り、シビトゾイガーカミーラ、デモンゾーアと戦闘を行い、ウサを晴らすかのように活躍を繰り広げた。




【ネオフロンティア時代での活躍】

前述の通り、TPC隊員養成機関ZEROの訓練機や航空部隊の主力機として配備されている。
性能は変わりないがマーキングが簡素になり、システムを演習モードと実戦モードに切り替えることが可能になった。


訓練機は1、2話に登場。
訓練機は演習中に乱入してきた宇宙球体スフィアを相手に実戦を行った。
第2話ではスフィア合成獣グラレーン相手に孤立無援の戦いを強いられたガッツイーグルγ号を援護する為に、
ミシナ教官率いる訓練生達が規則違反を犯してまで出撃。新たなウルトラマンであるダイナの強さを目の当たりにした。
まだZEROの訓練生だったアスカ・シンは上記のスフィアとの戦いがきっかけでウルトラマンダイナになり、スーパーGUTSに入隊することになる。


航空部隊のものは劇場版『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』に登場。
メトロポリスK3地区に出現すると予告したデスフェイサーに対して7機編成の部隊が地上部隊、
ガッツイーグル、ブルートルネード部隊と共に待ち構えるが、地中から奇襲を仕掛けてきたデスフェイサーの先制攻撃によって地上部隊は全滅、
ガッツウイング部隊も果敢に攻撃を仕掛けるが全く通じず、逆にガトリング砲によって一瞬の内に全滅してしまった。

また、サタンラブモスにTPCメカの殆どが吸収された際には、
たまたま整備中でコンピューター制御を外されていた為に難を逃れた1号にヒビキ隊長とナカジマが乗り、手動で発進。
コンピューターのサポートが無いにも関わらずアクロバティックな操縦で全身武器のサタンラブモスと戦い、まだまだ健在である様子を見せた。


これらの他に旧GUTSが使用していたオリジナルの1号も登場。
ネオマキシマの実験機として改造された機体をホリイがTPCを辞した(?)際に払い下げを受けて大阪で動態保存しており、
一時的に前線に復帰したシンジョウとホリイの操縦でジオモス及びネオジオモスとの決戦に参加。
ダイナ、ガッツイーグル、ムナカタの乗るEX-Jと共に見事ネオジオモスを倒した。


当時、この新旧GUTSの共闘に歓喜した視聴者も多いのではなかろうか?




ガッツウイング1号のバリエーション

上述したように汎用性に優れているため、世界各国のTPCに準GUTS機関の開設が決定した際、地域毎に様々なバリエーションが開発・量産された。
詳しくは項目を参照されたし。




【再登場】

2021年のニューホープ、『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』第5話「アキトの約束」の記録映像にてまさかの再登場。

この世界のガッツウイングは、ユナ曰く「怪獣の出現を予期したシズマ財団が密かに開発していた」とのことで、表向きは政府が開発したことになっている模様。

そしてトリガーの世界で初めての怪獣デスドラゴの出現に際してシズマ ミツクニ自らの操縦で角をへし折り、これを撃退したのであった。






【余談】

  • デザインモチーフはイカ。一見飛行機とは縁のなさそうなモチーフを立派に組み込んだ見事なデザインと言えよう。

  • イルマ隊長の亡き夫ミウラ・カツヒトは本機のテストパイロットであったが、試験飛行中の事故で殉職したという裏設定がある。

  • 『トリガー』の劇中で使われたガッツウイングのプロップはティガの撮影に使われていた当時品を使用している。製作の観点でもまさに「あの日の翼」である。差し替え変形用のパーツは残っていなかったため、スタンバイモードは登場せず。コックピットのセットも現存しないため、実際に乗る場面もなし。

  • 2022年の全ウルトラマン大投票ではウルトラメカ部門第4位を獲得した。
    平成メカではトップである。




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最終更新:2023年03月14日 11:01