ギルバート・デュランダル

登録日:2011/12/23 Fri 22:09:45
更新日:2024/03/17 Sun 13:10:44
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ならば私が変える! 全てを!

戻れぬというのなら初めから正しい道を…!


機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の登場人物。


【概要】

人種:コーディネイター
生年月日:C.E.41年11月19日
年齢:32歳
星座:蠍座
血液型:AB型

パトリック・ザラ亡き後、新たに就任したプラント最高評議会議長*1
ウェーブのかかった長い黒髪と白い肌、鋭い瞳が特徴の男性。
ガンダムで「議長」と言えばまずこの人を指す。

政治派閥としては前任のアイリーン・カナーバ同様故シーゲル・クラインの思想を受け継いだ穏健派として知られ、ナチュラルとの融和策を取りながら大戦で疲弊した国力の回復と増強に努めた。
基本的に温和で紳士的な性格だが、巧みな話術やミーア・キャンベルを使ったプロバガンダ活動等、様々な分野で才能を発揮している他、
目的の為には手段を選ばず、嘗て自分に協力してくれた人物であっても邪魔になった等の理由で「用済み」と判断すれば躊躇無く切り捨てる、冷徹な策士としての一面も持ち合わせている。

一方、最高議長という立場にありながら有事の際には自ら軍艦に同乗し前線に出る等、やや活動的過ぎる部分も見られ、性格故か政治家として問題のある言動もしばしば見られた。

本業は遺伝子科学者で、DNA解析の専門家。
嘗てはコロニーメンデルの研究施設に籍を置いていた時期もあり、その繋がりでラウ・ル・クルーゼとは青年期から親交があった。
また、レイ・ザ・バレルの面倒を幼い頃から見ており、彼から「ギル」と呼ばれている。
クルーゼとレイの出生に纏わる事情も把握しており、彼等の服用していた薬もデュランダルが用意していた。


【過去】

ミネルバの艦長であるタリア・グラディスは元恋人で相思相愛だったが、出生率改善の為に行われた遺伝子調査で「子供が出来ない」と判明。
子供を望んでいたタリアの意向を汲み、恋人関係を解消。 タリアは別の男性と結婚し、子供を設けた。

しかし、その後も交流自体は無くなっていなかったのか、本編ではタリアが艦長を務めるミネルバに止むを得ず乗り込んだ時には親しげなやり取りをしていただけでなく、
非番だったタリアが緊急事態発生により呼び出されたシーンでは、タリアはデュランダルが部屋にいるにもかかわらず、緊急事態とはいえ素肌にバスタオルを巻いただけの姿で個室のシャワー室から出て通信を受けている*2等、
タリアと深い関係にある事を意味深どころかあからさまなレベルで視聴者に理解させた。
尚、前述した結婚相手とタリアは本編開始時点のかなり前に死別しているとの事だが、夫の生前から不倫関係にあったか、夫の死をきっかけにデュランダルと縒りを戻したかは不明。


【作中での活躍】

前大戦後のユニウス条約締結に伴い、カナーバから議長職を引き継ぎプラントの指導者となる。

本編には1話から登場。 ミーアをラクスの偽者として用意して世論を操作し、巧みな話術(?)でアスラン・ザラをザフトに復隊させ、
キラやラクス達を暗殺しようとする等*3
視聴者から「こいつ今回のラスボス候補なんじゃね?」と思わせる程の大物感が漂っていた。
…だって声が

戦争を引き起こす存在であるジブリールやテロリストの動向などを察知しながらも、
敢えて見過ごす事で戦争を意図的に激化させていき、民衆が自分の主張や計画を受け入れ易くする様に世論を都合の良い方向へと誘導していった。
この手法でシン・アスカはデュランダルを信用していき、ステラの死や(不満は多くあれど)抑え役だったアスランとの決別もあって、その考えは盲信へと変わっていってしまった。

中盤にロゴスの存在を公表する事で、ブルーコスモスの影響を小さくしつつ魔女狩りの様な状況を仕立て上げ*4、自身は地球・プラント問わず圧倒的な支持を受ける様になる。
途中ロード・ジブリールを追うという名目でオーブに侵攻したり(それ以前には連合に追従するユウナによって難癖掛けられてオーブに逆に攻撃された事もあったが)、
用済みになったアスランを排除したりもしたが、ブルーコスモスの盟主であるジブリールを倒す事に成功。
終盤には、自らが描いた最終目標であるデスティニープランの投入を宣言した。

しかし、ラクス・クラインを始めとするプランに反対する勢力が現れると、
レクイエムネオ・ジェネシスを使った強引な武力行使をする等、一転して独裁者の顔を見せる。

序盤での視聴者の予感が的中した瞬間である
そもそもアスランやミーアの件からして、視聴者からすると明らかに強引な手段も取るキャラである事は分かっていたので何もおかしくはなかった。
しかもデスティニープラン自体が良くも悪くもプロレタリア独裁のSEED世界版みたいなものだったので、
反抗勢力が誕生したり、それに対する抵抗・弾圧手段を用意しておく事も半ば必然である。

なお、暗殺の件やこれを見ても分かるように表面上はタカ派に見えなかっただけで、
議長の権限を生かした用兵をしつつも大規模な秘密部隊も擁しており、情報統制やプロパガンダも精力的に指示するなど、
思想は異なるもののパトリック・ザラと手段は似たりよったりのタカ派である。

ネオ・ジェネシスで防衛しつつレクイエムでオーブを焼き尽くそうとするも、レイとシン達が倒されて両方の防衛網が突破され、オーブ・クライン派連合軍に敗れた。
その後、機動要塞メサイアでキラ・ヤマトと対峙し、舌戦を利用してレイに不意討ちをさせようと試みたが、
最も信頼していたレイが「明日」を欲した事で撃たれてしまう。
しかし、彼は恨み言一つ言わず、「(意図せず)自由を奪ってしまっていた」とレイに詫びていた。
タリアとの破局・世界への復讐に走ったクルーゼを止められなかった事から計画が始まったが、
大局を見過ぎた結果、自身が大切にしていた絆(家族も同然のレイ)を蔑ろにしてしまった事に撃たれた後でようやく気付いたのだと思われる。
遺伝子が人の全てではなかったのである。

その後、レイと駆け付けてきたタリアと共にメサイアの爆炎に消えて逝った…。

(この結末を、「本来家族になれるはずだった三人の救済」と見るか、「十歳の実の息子ウィリアムを放って前の恋人とその家族と心中したタリアの女としてのエゴ」と見るかは視聴者次第である。)

【評価】

終盤では独裁者に成り果ててしまった彼だが、支配欲等に突き動かされている様子は見受けられず彼なりに世界の為に動いていたと思われ、本質的には善人と言える…独善的でもあったが。
しかし、最早後戻りの出来ない状況になってしまっており、その為、心の中では誰かが自分を止めてくれる事を何処かで望んでいた節もあった。
どこまでを思っていたかは不明だが自身が亡くなった後、プランの舵取りをどうするのかとかも特に表明されておらず、
最後の最後まで執念を見せていた前作ラスボス達(パトリックアズラエルクルーゼ)と異なり、レイの言葉を聞いた後はプラン導入への執念を見せなかった。
ただ、レイにキラを不意討ちをさせようと目論んでいた事から、最後の方まで諦めもしていなかったと思われる。

また、タリアとの破局(云わば運命への敗北)は当然ながらトラウマになっていたらしく、内心では敗北したくないという気持ちを胸に抱いていた。
その敗北しないためのデスティニープランでもあり、例え世界を停滞させてでも敗北したくなかった現れでもあった(よりつっこんだ説明は多い疑問への回答と共に後述)。

C.E.世界に渦巻く悪意に翻弄された悲しき犠牲者だったと見るか、女に振られたことが原因の身勝手で情けない愚者と見做すかは、これもまた視聴者次第である。


人格面はさておき、野心だけを見ても短絡的な行動が目立ったと結果的には言えるのだが、
明確な敵対者であるブルーコスモス(連合)を大義名分をなるべく得ながら弱体化させ、世界中を混乱させて判断を難しくさせつつ、
一番厄介なプラン初期導入をミーアも利用する事によって出来る限り勢い付かせ(実際に効果は抜群だったらしく検査を受ける者達が殺到していた)、
それと同時に反対勢力もネオ・ジェネシスなどで黙らせる&炙り出して大きくならない内に打ち倒し、勢力の安定化*5と計画完遂を図る……
と言った具合にかなり強引な手法で穴も多いのだが、一つ一つを議長視点で考えると割と理に適った行動になっている*6

ラクス暗殺の件も、彼女が告発するだけでプラン導入の重要な人材であるミーアが機能しなくなる上、そのまま自らにも嫌疑をかけられかねない為、
ラクスの主義主張等関係無しにプラン導入が困難になる為だと思われる。
ミーアを使った操作可能な偽ラクス製作は、彼にとって最も博打だったかもしれない。
暗殺前から活動させているので事前にラクスの人柄(恐らく表に出たがっていない)等も熟知していた可能性も高い……動き出す前に暗殺すれば良い程度に思っていた可能性もなくもないが。
アスランの件や最終決戦時のキラとの対話から考えても、ラクスやその関係者の身辺調査や性格分析などは怠っていないはずである。
最後には使い物にならなくなりかけたミーアを囮にして再び暗殺を狙う事となった。

何故初手MSではなく肉弾戦で暗殺しようとしたのかや、多数のザフト最新鋭のMS使ったら怪しまれて当然なのに馬鹿じゃないのか?という疑問を抱く人が居るかもしれないが、以下の点から暗殺計画自体は非道だが理には適っていたと思われる
・目的上確実に暗殺した証拠が欲しいため、派手でオーブに察知されやすくなる上に対象の行方不明で終わるMSによる暗殺は避けたかった(オーブ領土なので遺体を捜索する時間はとれない)
・かといって何らかの障害(実際シェルターがあった)や対MS戦の想定もできるので多数の水陸両用MSが必要だった
・旧式MSでは性能不足あるいは隠密作戦には向かないものばかりなのでアッシュが最適だった
・失敗してもOKな類の任務ではないのでバレにくい計画を立てるより成功率を上げる方が重要。失敗時のフォローとして全員自決させて命令者に繋がる致命傷だけは回避

カガリの演説を電波ジャックした件も、世界中の施政者に対してではなく世界中の民衆に直接訴えかける為のものであり、
各国の敵意が増す事を承知で、各国の国民からの働き掛けや国民運動の高まり(ぶっちゃけると革命)を意識させて導入を促すと同時に、
施政者側からしても反対をさせ辛くするものであると取れる。
ロゴス狩りについてもブルーコスモス弱体化の他に地球経済にダメージを与え、そして経済・政情不安から各国の抵抗力をそぎ落としつつ*7その結果不安に駆られた国民にデスティニープランに誘導する(少なくとも職あぶれの心配からは開放されるので)という意図もある。
また、プランの対象がプラントだけではなく世界中であることは理念からも汲み取れるが、それはこの行為からも明らかであり、前述の通り作中でも検査を受けている人々が描写されている。
そして最終的にオーブに討たれる形になったとは言え、内政干渉甚だしい計画なのにプラントの武力も相まってか議長存命中に明確に反対した(できた)国は少なかった。

また、このプランは徹底して人が管理される事によって戦争根絶も目指している……
それはつまり、各国の従来の政治の否定でもあり(それも国民からというより他国の議長による意思である)、
ぶっちゃけ世界征服と同様*8なので全世界への導入は非常に困難であり、平時では尚更不可能に近い。

この様な事情やら、人類が滅びかけた前大戦の経験等からも、
独善的でも即効性の高いやり方と戦乱を煽ることを決意させた一因ではないかと思われる。

彼のデスティニープランへの内心の想いはそれ程描写されなかったので、プランのデメリットの有無の想定やどんなデメリットがあるか考えていたのかは不明。
但し、前述した様に秘密裏に計画して独善的に進めようとした事を踏まえると、導入促進の為にデメリットは承知の上で黙っていた可能性が高い*9
長所を主張していた演説ですら「滅びの道を歩む位ならば歩みを止めてしまおう(意訳)」の様な事も言っていた為、彼自身も完全無欠なプランだとは思っていない事が伺える。
その為、作中でシンやラクス達が思った様な分かり易い問題程度は予測済みだろうし、
キラとの対話で彼の意見*10を耳にしても全く驚いておらず否定もしていない事からも、(途中から時間稼ぎを狙っていたとは言え)それが見て取れる。

更に劇中で語られていないことだが、職業を強制されることとタリアとの件から考えても自由恋愛が不可能になる可能性が高い。仮に可能だとしても職場の関係で実質的にかなり難しくなる*11。作中では分かりやすく職業面を強調していたがそこはシステムの一部分に過ぎないと考える方が自然だろう。

また、彼の考えは自身の経験と職業柄からか遺伝子にあまりにも偏重しすぎており、
例えばキラやアスランに対しては兵士として飛び抜けた才能を持つのだから兵士として生きるべきだ。兵士として生きられないのであれば才能を生かせられないので不幸だ。
の様に決めつけているかなり独善的な思想も持っているため(前作のキラや今作のシンを見れば一目瞭然な様に才能を生かせること=幸せだとか自分のやりたいことだとは限らないし、才能だけが人の全てではない。)、
この思想もデスティニープラン実行に至った理由の一つと思われる。

なお、デスティニープランを選択自由な職業斡旋程度のものにすれば良かったのでは?という疑問を抱く人も多いが、その回答として
メタ的には悪役だと明示的に分かりやすくするためというのも大きいのだが、
それ以外にもデスティニープラン推進理由は大まかには『社会の評価基準を遺伝子のみにすれば間違いが起きない(※デュランダルの思想の説明で、これが正しいというわけではない)』というものなので、
それを実現するには既得権益や職業枠に限りがあるなど既存社会では達成不可能であり*12、既存社会を破壊して完全管理社会を目指すという流れ。
また、戦争を無くすという理念から見ても職業斡旋程度では抑止力にならないことも理由。

なぜ社会の評価基準を遺伝子のみにしたかったのかと言うと、
前述の通り遺伝子の不一致によるタリアとの別れ → 最初から遺伝子を知り遺伝子に従った道を歩めればこうはならなかったはず → 社会の評価基準が遺伝子になれば皆間違えなくてすむ(それと遺伝子に従うことが正しい道ならタリアとの別れも敗北ではなくなる)
……の様な形なので、要するに比較的導入が簡単で害の少ない職業斡旋システムでは目的の基準には達しなかった。自己満足出来なかったということだろう。

【『SEED FREEDOM』】


望まれて生まれた 世界が望んだ

既に故人のため直接登場はせず主に回想でのみの登場。
また冒頭ナレーションはデュランダルの語りから始まる他、ファウンデーション王国がデスティニー・プランを執行した結果、経済面で発展を遂げるなど影響力が大きく描かれており、本作で描かれる事件の遠因ともなっている。
一方で彼が才能を見抜いた人間は本作において大活躍を見せており、結果的ではあるが彼の人の才能を見抜く力は本物だったと再評価されることになった。


ゲームでの活躍】

スーパーロボット大戦シリーズではほぼ原作通り。 味方に付く事はあっても敵対してしまう場合が多い。
しかし、作品によってデスティニープランの詳細が異なる事もあり、プレイヤーが抱く印象も変わってくる。
某赤い彗星の人との声ネタもあるよ。


スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
ほぼ原作通りで、シロッコとは同志。
某グラサンの人との声ネタもこの頃から描かれた。


スーパーロボット大戦Zシリーズ
Z1(無印)終盤までは基本的に味方で、こちらではシロッコと敵対。 ある理由からフロスト兄弟に恨まれていた。
ifルートでは死の寸前にシン達の危機を救う事になり、その想いはティファを介して伝えられた。
変たi…黒のカリスマには、流石に警戒していた模様。
後に第3次Zにて、クロノ改革派に所属していた事が判明。
デスティニープランを施行しようとした真意も、絶望の未来を乗り越える為にSEEDの持ち主を発見・保護する為であった事が語られた。


スーパーロボット大戦K
原作通り…と言うより、悪の独裁者的な雰囲気になってしまっている。
キラもラクスも大人しい為、尚更デュランダルが悪人臭く見える。
キラとの対話時、勝手に付いて来て介入して来たミストさんに困惑していた。
その結果、ミストさんが地球人に絶望するきっかけを作ってしまった。


スーパーロボット大戦L
前作のKとは違い、高蓋然性世界から来た面子を快く迎え入れる等、Z1同様に終盤まで味方。所謂綺麗なデュランダル。
後述の最期の発言からタリアには未練こそあれど不倫にまでは至っていないと思われ、この事もあってかタリアも原作とは違い息子の将来のためにFAITHの独自行動権を盾にデュランダルに反旗を翻す事になる。
裏ではセントラルと組んでいたが、圧倒的技術力を持つセントラルに対抗する為には仕方のない部分もあったが故。*13
実際、菅原マサキからキラ達三隻同盟の面々の抹殺を依頼されていたが、
侵略者に対抗する為にエンジェルダウン作戦時にアークエンジェルがLOTUS側と示し合わせて轟沈を偽装したとレイから報告を受けても見逃す等、可能な範囲で抵抗していた。
また、某グラサンの人ばりの演説でロゴスが異世界からの善意の協力者を排除しようとしていたと暴露したり*14
ゴオのラビッドシンドロームの症状が悪化していることを察して、プラントで開発していたラビッドシンドロームの特効薬を即座に提供するなどLOTUSの支援者としての印象も強い。
終盤では、デスティニープランを発動しようとするが、LOTUS及び反旗を翻したミネルバ隊に阻まれて失敗。
しかし、この作品におけるデスティニープランは「外界からの侵略者に対するカウンター」という目的があり、
SEED因子を持つ者の発見だけでなくゼントラ化可能な人間の発見*15等、目的が異なる上に原作や他のスパロボよりも一定の理解を示しやすいものであり、
対抗すべき侵略者に該当するセントラルと手を組んでいたのも、プランの成就だけでなくそれまでの延命に必要であったが為。
LOTUS側もその真意に気付いており、また前述の通りLOTUSに対する多大な支援をしてくれた恩もあった為、デスティニープランに反対して反旗を翻したものの、
最後まで投降を呼び掛けて説得をする、という「主義の相違による止むを得ない対立」という形になり、悪役感はかなり薄れている。
ラクス暗殺未遂の件で一時は命を狙われ、黒幕がデュランダルだと疑っていたキラ達ですら事情を知った際は「貴方はその気になれば出来た筈なのに、僕達を殺そうとしなかった」と、デュランダルに同情的だった。
最期は月のクトゥルフ要塞の外壁バリアに阻まれたLOTUSの前に爆沈寸前のメサイアを引き摺って現れ、メサイア落としを決行する。


タリア…地球は美しいな…

真っ暗な宇宙に浮かぶ宝石と呼ぶに相応しい…フフ…

罪滅ぼしではないが、死ぬ前に君の役に立てて良かったよ

これによりバリアに穴を空けることに成功し、LOTUSは反撃への突破口を見出すことができた。
そして、その壮絶な最期を見届けたレイはクトゥルフ打倒後、「ギルが開いてくれた俺達の未来、守る事が出来たよ…」と、万感の思いを口にしている。


スーパーロボット大戦UX
原作終了後の為、既に故人だが、シン総士に対してデュランダルの事を語る場面がある。
シン「嘗て、人の能力を遺伝子レベルで解析し、その人生を運命付けようとした…。しかし、結局その計画が人々に受け入れられる事は無かった。何故だか分かるか?」
総士「人の運命は、生まれながらに決定されるものではないと…?」
シン「そうだ。例え明日、散ると分かっていても花を植え続ける…。人って、そういう生き物なんだ」


ガンダム無双
デュランダル本人は出ないが、キラがシャア(『逆襲のシャア』ver.)と対峙した際、本編のメサイアでのデュランダルと対峙した時と同じ会話をする。
小説版では、シャアもデュランダル同様アクシズを落としを誰かに止めて貰いたかったという心情が明らかになっていた事もあり、全く違和感が無い。





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最終更新:2024年03月17日 13:10

*1 カナーバは臨時議長であり、パトリックの後に正規手続きで就任したのはデュランダルが最初

*2 そしてデュランダルもそれを咎めるどころか気にも留めていない

*3 議長があの大量の暗殺部隊を送り込んだと明かされた訳ではないが、自分が操作するミーアの件があるので本物に出て来られると困るという最も大きな動機がある。 作中の頭の切れっぷりから命令した訳でなくても明らかにその程度の動きは読んでいる筈である。 序でにザフトの最新MSを多数揃えていて破壊もされているが事件になっていない・統率された部隊・失敗時に全員が服毒死する程の覚悟あるメンバー揃い…等、命令者はザフトで絶大な権力を握っていると見るのが自然であり、動機も含めると劇中でこれに当てはまる人物は議長しかいない。また、雑誌で議長が犯人と明言されていたりする。

*4 やや複雑だが、『ロゴス=ブルーコスモス』ではない。また、ジブリールもロゴスの一部分に過ぎない。そもそもロゴスだから過激派というわけではなく(これはブルーコスモスにも言えるが)、兵器商人をやっているにせよあくまでも超巨大カルテルに過ぎず死の商人ですらないため、影響力が大きいだけでロゴスが『悪』だとか『戦争を引き起こす存在』とまでは言い切れない。これらから分かるように作中の議長のロゴス情報発信はプロパガンダであり、これに関しては作中のジブリールの叫び(反論)も真っ当である。

*5 議長からすればプラントも決して味方だとは限らない。 急激な社会変化を促す計画であり、議長やレイがとことん秘密にしていた事からも彼等自身も簡単に理解は得られない事を承知していたと取れる

*6 但し、あくまで議長視点でしかない為、仮に計画が成功しても後継者が悪意のある人物や私腹を肥やそうとしたり無能な人物ならばとんでもない事態に陥るのだが、どうしようとしていたのかは不明。また実際のところこういった完全管理社会は様々な短所を抱えている上に個々の生産力や競争力も基本弱まるので、導入・維持に成功してもアクシデントに弱かったりあっという間に崩壊したり先細りしがちである。

*7 前述の様にロゴスは超巨大カルテルであり、全く関係のない国など存在せず良くも悪くも経済や物流を担ってもいた。プラントは影響がかなり少ないので大きな混乱が生じなかっただけでロゴス狩りによって地球経済は滅茶苦茶になった。

*8 完全成功した場合は実質国家統一に近い状態なので、『ナチュラルとコーディネイター間の戦争』だけでなく、『国家間の戦争』も宣言通りなくなる……もっとも『内乱や粛清という形に変わるだけ』とも予想されるのだが。

*9 メタ的にはそういう話を言い出すと残りの尺の関係もあって話がややこしくなって纏まりが悪くなっていたという事情もあるだろう

*10 キラのプランへの意見を説明すると、人類は愚かで再び危機的状況(全面戦争)に陥るかもしれないが、一方で喜び合ったり分かり合う事も出来るし、滅びを回避する選択だって出来る。 何より、プランで戦争を無くせたとしても『徹底的に管理された人類』は自分の意思では選択・行動出来ない(※補足するとプランの理念上、自由に選択・行動しようとする人の許容が出来ない為、そういう人は良くて社会的に抹殺、最悪粛清が予測される)という意味で『生きている』とは言えない。 といった内容が台詞に詰まっている

*11 プラントでは元々婚姻統制されているが遺伝子的に子供ができにくいと判断されたら結婚が許可されないまでで交際は自由に可能だと思われる。更にナチュラルやプラント以外在住のコーディネイターも実質婚姻統制されることになるという違いがある

*12 極端な例をあげると職業斡旋システムとして大統領に向いていますって言われても過程を無視しすぎており、道を間違えないシステムには程遠い。とはいえここらに関して言及するとDPでもより適性のある者が優先されるはずなのでシステムが最も適していると判断した職業に必ずしもつけるわけではなかったりする。

*13 この事はレイですら知らなかったらしく、終盤でLOTUSを離脱してデュランダルの下へ戻った際にはセントラルと組んでいた事実に驚き、そして明らかに不快そうな態度を取っている。

*14 ここでデュランダルが先手を打って演説をしなければ、逆にジブリールがそれを公表してLOTUSを追い込んでいた。

*15 これは完全に遺伝子の問題でありプランの目的に合致する