イス取りゲーム(LIAR GAME)

登録日:2011/08/31(水) 17:36:05
更新日:2023/03/06 Mon 22:11:24
所要時間:約 5 分で読めます




漫画版LIAR GAMEの四回戦本戦におけるゲーム。
25個のイスを24人で奪い合い、イスに座れなかったプレイヤーから順次敗退。
イスは1個ずつ減らされていき、最終的に生き残った1人が勝者となる。
敗退者は「ガヤ」となり、自由行動が許される。

一見、実物のイス取りゲームと同じように見えるが、しかしさすがにLIAR GAME。
そんな体力勝負のゲームなどするはずがなく、ルールはかなり変わっている。

  • 一切の暴力行為の禁止
  • 範囲は島全土(まずはイスを発見し、それを念入りに隠さなければならない。以下「確保」とする)
  • イス取りタイムは10分


さらにイスには番号が振られていて、

  • 同じイスには2度続けて座れない
    →個人プレイヤーは確保済みのイスが1個になった時点でアウト。
    グループならイスをローテーションすることで対処できるため、必然的に個人戦からグループ戦に移行する。

  • プレイヤーには23枚ずつ、自分の名前が刻まれたメダルを渡されていて、勝者の名前が刻まれたメダルのみ1枚1億円で換金される
    →メダルを利用すればプレイヤーの買収も容易。
    ただし無駄に仲間を増やすと自分達のリターンが少なくなり、またグループ内での亀裂を生むなどその塩梅が難しい。
    また勝者のメダル以外は無価値となるので、それを利用した「捨てメダル」作戦も横行した。

  • 消すイスは、ガヤも含めた全24人で無記名投票を行い、「親」となったプレイヤーが指定する
    →このゲームの肝。いくらイスを確保しようと「親」になれなくてはずるずると失っていくだけ。
    逆に「親」を取り続ければイスが少なくても勝利可能なので、イスの確保よりも親決めが最優先となる。
    敵のイスをピンポイントに消していくためにイス番号を把握しておくことも必要。
    グループ内で意思統一して投票するのが基本であり、数で劣るグループは他グループと手を組んだり、ガヤを買収する必要がある。

  • 最初に模擬ゲームを行い、大まかなルール確認を行う。この際、最後まで残った3人には3つの椅子の隠し場所が記された地図が渡された。
    →開封はゲーム開始後から許されているが、見ることは一切禁止されていない。そのため、開きさえしなければ覗き見ても問題なし。


プレイヤー一覧

◆アキヤマグループ
6人から構成されるグループ。人数だけで見たら最大。
ヨコヤとハリモトが手を組んだことで追い込まれるが、中盤以降は奇策を駆使して裏からゲームを掌握する。
メンバー同士の信頼は強いが、ヤスカワという爆弾を抱えているのが難点。

アキヤマシンイチ(前科者)
カンザキナオ(紅一点)
フクナガユウジ(ニューハーフ)
アカギコウタ(バンダナ)
マキゾノカズヤ(メガネ)
ヤスカワヤスヒコ(ハゲ)


◆ヨコヤグループ
ヨコヤが金と甘言で買収したメンバー。
人数は最小だが、ハリモトグループと共闘したりガヤを操作したりと上手く切り抜ける。

ヨコヤノリヒコ(ネズミ)
オオツカエイイチ(マエガミ)
イケザワテッペイ(デブ)


◆ハリモトグループ
リアル新興宗教。
教祖ハリモトとその信者の女性3人にゲストのサカイを加えたメンバー。
信者は利害をも省みずにハリモトの命令に従い、ハリモト自身の頭の良さも相まって強敵と噂される第三勢力。

ハリモトタカシ(作務衣)
キムラケイ(ショートボブ)
ミカモトミカ(OL)
アベユキヨ(黒髪ポニーテール)
サカイマコト(白スーツ)


◆ガヤ
どのグループにも属さないプレイヤー達。
ゲーム序盤では空気だったが、投票に協力すればメダルが手に入ると気付き、ゲーム中盤でガヤ連合なる徒党を組むことに……。

シマタカヒロ(ヤンジャン)
サエキキヨシ(ポマード)
カワイタツヤ(マッチョ)
ツムラアキラ(グラサン)
イケゾエケンジ(脱色ポニーテール)
ワダタツジ(中年フリーター)
シモハラダオサム(マッシュルーム)
ムラタマコト(アフロ)
タジマカケル(マユゲ)
タニナカコウイチ(キョジン)


上記の3(+1)グループによる組織同士の戦いになっていく。
LIAR GAME初の三つ巴であり、イス番号の探り合い、買収合戦、共闘と裏切りのジレンマなど、高度な心理戦・情報戦が繰り広げられる。


……だけでは終わらなかった。



以下ネタバレ










ゲーム終盤、ヨコヤの策によりハリモトグループは全てのイスを失い瓦解。
そして秋山グループとの一騎打ちをも制したヨコヤは勝利を確信する。


が、ここで秋山の最終手段が炸裂する。


その最終手段は、14人でスクラムを組み、ヨコヤを(物理的に)イスに座らせないというもの。
結果、捨てメダルとして大量に放出していたデブが優勝となり、一円も獲得できていないのに勝利&次の試合に参加、という悲惨なことに。そりゃ、おめでとうとか言われたら切れる。


その斬新な終わり方はネット上で大いに話題を呼んだ。

ジェバンニに通ずるものがある」「スマートな決着とは言えない」と否定派
「頭脳戦と見せかけて、ルールの穴を突いた発送の逆転」「ちゃんと捨てメダルを分配していた秋山が一枚上手」と称賛派
賛否両論である。

ただし、模擬ゲームの時点で「暴力厳禁」を逆手に取った足止めが有効である点は既に明かされているので、決してこの作戦自体に破綻があるとか、唐突であるというわけではない。入手しやすい捨てメダル候補を最終勝者にするという発想も理にかなっている。賛否が分かれてしまったのはほとんど好みの問題である。
欺かれたのはむしろ読者の方かもしれない。

またこのスクラムを成功させる布石としてゲーム後の夜間にわざと不審な動きをして、ヨコヤグループを徹夜で見張りを強いて(体力的に)追い込むという策も取っている。
イス取りゲーム自体が広い島を何度も走り回るというマラソン並みに体力を使うゲームであり、更に休憩時間と睡眠時間を奪うというある意味でエグい策である。
少人数のヨコヤグループが大人数のアキヤマグループを見張るにはメンバーを総動員せざるを得なかったのも大きい。
実際に弱っていたヨコヤはスクラムを突破出来なかったし、そもそもこのスクラムという策が思い浮かず、対処法を考えていなかった(捨てメダルの管理が甘かった)という点でこの策も成功している。
こちらも上記のスクラムと合わせて「頭脳戦と見せかけて体力を削る」という手段がある意味で話題となっていた。

2012年にドラマ完結編『FINAL GAME』のその後を描いたエピソードとしてついに映像化。
ヒロインは新キャラに変更されているが、常連キャラはだいたい登場する。
賛否両論だったからなのか定かでは無いが、上記のスクラムはこの映画では登場しない為オチが若干違う。


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最終更新:2023年03月06日 22:11