エスカデ

登録日:2011/03/12(土) 04:46:10
更新日:2024/02/05 Mon 12:24:24
所要時間:約 4 分で読めます






「悪魔に与(くみ)する奴…!」
「奈落へ落ちろ!!」


エスカデ
CV:内田雄馬(『聖剣伝説 ECHOES of MANA』)
聖剣伝説LEGEND OF MANAに登場するキャラクター。
鍔のない刀とヘアバンド、そして何よりスパッツが特徴の銀髪青年。御年28歳。



【ゲーム版】
ガトの司祭を護る聖騎士の一族ライオット家の出身であり、マチルダ、ダナエ、アーウィンとは幼なじみである。


彼の名も付けられている長編イベント【エスカデ編】の主人公的なキャラだが、瑠璃やラルクと比べてプレイヤーの仲間になる機会は少なく扱いもやや不遇。
それでもエスカデの名前が冠されたのは、彼が新しい世を閉ざす古い時代の象徴だからとの事。
ここで示されている「古い時代」はマチルダの生家であり代々司祭を務めるハロ家が司祭として権力を持っていた時代―即ち妖精戦争時代のことであると考察されている。

性格は直情的で短絡的。周囲の意見も聞かずに我を通しては状況を悪化させるため、プレイヤーからは感情移入できないウザキャラとして認知されている。
妖精編の主要人物はそれぞれが譲歩せず、良くも悪くも己の意見をただぶつけあって強要しあってるという意志のドッジボール状態の最中、
ポキールによってエスカデ達の過去を見せつけられた直後の主人公にいきなり「自分に与するか否か選べ(ダナエ達に賛同或いは中立的な意見を取った場合交戦)」と迫った事も。
ただし態度は高圧的ながらも弱者を見捨てたりしないし、主人公に忠告し巻き込まないようにする等の常識的、良識的言動をすることもある。
なんだかんだで幼馴染のマチルダを想っている事も事実な為、完全無欠の自己中心的な人物というわけではない。
そして自分もそういった練り固まった旧弊の側な事は自覚している。
そう言った行動も彼のいう「正義」に基づいたものか、それとも元々の人柄なのかは判断が難しいが、決して悪人、悪党の類ではない

マチルダに好意を抱いており、悪魔を倒す聖騎士の一族出身ということもあり、彼女の精霊力を奪った悪魔族のアーウィンをひどく憎む。
だがマチルダの為を思って行動してもマチルダの説得は聞かず、結局己のエゴを正義として押し付け通そうとする。

少年期に嫉妬に駆られてアーウィンを奈落へ突き落とそうとするが、返り討ちにあって自分が落ちる(ダナエ談)。
実際はマチルダから精霊力を奪おうとしたアーウィンに激昂して切りかかっており、それは明らかに自分の感情とは違う、他人を助けようとする行動であった。
なお10年前の姿は年齢を考えると18歳だが、見た目はどこか子供っぽい。小柄な体格だったのだろうか。
それから十年余りの間は七賢人の一人で剣術の達人でもある奈落の管理人オールボンに師事、剣術の腕を磨く。

10年ぶりに地上へ戻りマチルダの老衰に驚愕すると共にアーウィンへの憎悪を増し、アーウィンを殺せばマチルダに精霊力が戻ると考えて命を狙う。
目的のためには手段を選ばず、戦闘力もなく逃げ出す妖精たちをざっぱざっぱと斬り捨てたことも。
なおこの時のエスカデは薄らぼんやり程度にしか妖精は見えておらず、その状況下で的確に全員を斬り捨てている。

ちなみにエスカデは前述の通りアーウィンを殺して精霊力を奪還。
アーウィンはマチルダを妖精界に連れて行き老化の食い止めと精霊力の回復を計画する。
ダナエもどうすべきか悩んだ結果アーウィンと同じ考えに至るが、当のマチルダといえば何もしない。事の元凶なのに。

ダナエとは劇中に度々衝突していたがミンダス遺跡でとうとう敵対。お互いに本気の殺し合いを始めてしまう。
この時主人公がダナエ側につくとエスカデはボスとなって戦うことになる。勝つと当然エスカデは死亡。
これ以降は登場する事もなく仲間にもできなくなる。
エスカデ側についた時は当然として、中立でいようとすると傍観者気取りだとブチ切れたダナエがボスとなり、勝利するとダナエが死ぬ。
ダナエ撃破後にもエスカデをパーティに入れないままアーウィン戦に臨むと、直前のイベントでエスカデがアーウィンに敗北し息絶える。エスカデェ…。
ただし最期に残す台詞はかっこいい。
人に頼る事をせず1人で突っ走ってきた彼がその事を自覚し、最後の最後に主人公に後を託すのである。
もしかしたら「正義」というものに固執しなければ、良い相棒になったのかもしれない。

パーティに参入させてアーウィンを倒せば死なずに済むが、アーウィンを倒すと肝心のマチルダが同じ頃に老衰で死去。
幼なじみの中で唯一の生き残りとなって、以後自由に冒険へ連れていけるようになる。
アーウィンに殺された場合は幼なじみ全員が死ぬというなんとも煮え切らない結末となる。
しかも全員奈落に行ったのなら仲直りしている可能性も、と思いきや結果的に全員の意見がすれ違ってしまっている。


このように性格的にもストーリー的にも報われない彼らだが、天野シロの漫画版聖剣伝説レジェンドオブマナで救われた。





なお劇中、エスカデはアーウィンに対してマチルダの精霊力を奪った事と自分のマチルダに対する想いが実らないことに対して嫉妬と憎悪を燃やしていただけのようにも見えるが、
実際のところマチルダはエスカデの事を見ているようで見ていないし(ちゃんと受け答えはしているが)、エスカデも頑固だが何も嫉妬と憎悪ばかりで動いていたわけではない。
ミンダス遺跡でのイベントでアーウィンとマチルダが対面する前後で彼女のテンションが明らかに違う事や、
エスカデも昔は怪しいが現在はアーウィンの危険性に気づいていることや*1、マチルダに比較的だが多少落ち着いた受け答えをしているなどからもうかがえる。

そもそもエスカデはマチルダの説得を受けなかったとは言うが、マチルダもマチルダでエスカデどころか誰の言うことも聞いていない。
ダナエもエスカデの言うことはほぼ聞き入れておらず、マチルダを慮るあまりエスカデには塩対応でほぼ聞く耳を持たずあまりものを言わせない状態。
アーウィンも誰の言うことも聞かず、感情に任せて世界を滅ぼそうとしているなど(これについてはエスカデは当然として、ダナエも知った後は当然許せる行為ではなかった)、
幼馴染達は誰も彼も自らの意思を貫くなど、全員同じ程度に自己中や頑固者であり*2、エスカデが特別やべ―奴というわけではない。


【漫画版】
相変わらず短絡的で暴走しがち。
それに加えて間抜けなキャラになっている。


ゲーム版では10年前にアーウィンを奈落へ落とせなかったが、こちらは落とすことに成功した。
直後に足を滑らせて自分も落ちたうえにアーウィンはすぐ地上に戻ったけど。
それ以外の基本的な設定は原作と変わらないが、聖剣探しのために奈落の底で先割れスプーンを使ってう○この山を掘ったりと大なり小なりネタキャラ化している。
4巻のカバー下でもう○この上にうんこ座りしている姿が見られる。

う○この山から現れたルシェイメアの上でマチルダを連れたアーウィンと戦闘。
苦戦しながらも後ろから刺して致命傷を与えるが、瀕死のアーウィンに片手で投げ飛ばされるなど噛ませ臭さを漂わせる。
最終的に死んで結ばれた二人にも容赦なく、アーウィンたちの亡骸を引き離そうとするが「うっとうしい」とイムから顔面パンチをくらう。


その後トトと聖剣の力によって赤ん坊として生まれ変わったマチルダとアーウィンを目の当たりにし、
エスカデはかつて憎み殺そうとすらしたアーウィンに「俺がしっかり教育してやる」と言い放ってダナエと共に二人の親代わりになる。


5巻巻末おまけの4コマ漫画ではその後の彼らが描かれている。




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最終更新:2024年02月05日 12:24

*1 精霊力を奪った→では、その後それで何をする気なのか?と考えている。ちなみにマチルダは言われるまでもなくアーウィンの意思や行動に気づいているが賛同はしない一方で止めてもいない。

*2 程度を比較しても仕方ないが、むしろアーウィンとマチルダ達の方が重症とすら言える