エーデル・ベルナル

登録日:2012/03/08(木) 21:40:09
更新日:2024/02/29 Thu 10:15:29
所要時間:約 6 分で読めます






人と人が結びつく事で力が生まれる事は紛れもない事実であり、様々な困難を乗り切るためにも必要であると言えます

ですが、現在の新連邦政府は一部の人間の独善によって運営される私的な集団に成り下がっています

私は、この状況を内部から正そうと考えています



エーデル・ベルナルとはスーパーロボット大戦Zの登場人物である。

CV:富沢美智恵

概要

新地球連邦軍の准将という位置に居ながら思慮深い人格者で、戦争の犠牲や内部の腐敗を憂い一人立ち向かう女性。
聖母のような笑みと美貌、憂いを秘めた表情で和平に向けて尽力する姿には数多くの信奉者が出来る程である。

人物

上記の通り心優しい清廉潔白な人物。
しかし地球連邦内部の腐敗の中心であるバスク・オムや、ロード・ジブリールを止める事叶わず、内側のみから改革していくのは不可能と判断しエゥーゴやザフトと密かに協力を取り付けるなど柔軟な考え方の持ち主である。

ZEUTHからも、その姿勢を評価され直接対面した際には「私利私欲は一切なく純粋に和平を望んでいる」と評された。
彼女のその真摯な和平への願いは、過去に恋人を失った悲しみからくるものであり、その気持ちからひた向きに平和に向けて尽力する姿はまさに聖母と評するに相応しい。

また政治のみならず自らもパイロットとして一流の実力を持っていたりと、まさに完璧超人と云う他ない。
ただしジエー博士のセクハラにうっかり手が出てしまう事も…

中盤ではギルバート・デュランダルと結託してオペレーション・クルセイドを決行。
バスクやジブリール、そして彼等の背後にいる賢人会議を摘発し腐敗の源を新連邦から排除して改革を為し遂げた。



そんな聖母様だが、やはり人間。
ワイルドなマッチョが好みという事で男性主人公にときめいてしまう場面も…
しかし、やはり死んだ恋人を忘れられないのか男性主人公とそれ以上の関係になる事は無かった。
死んだ相手も、自分の事に縛られて彼女が幸せになれない未来など望まなかっただろうに…


追記・修正お願いします




全ては法と秩序の名の下に
ひれ伏せ愚民共!!























羽虫と蟻が…! 統治者の御座に触れるな!!




というのは表の顔。
本来の性格は凄まじいまでのヒステリックで、自身に反逆する者には一片の慈悲もくれずに蹂躙する傲慢な暴君。
民衆を「愚民」と呼んで憚らず、「自分以外に統治者に相応しい人間は居ない」「真実は私が創造するもの。私が認めたものだけが、この世界の真実」と言い張るなど組織のトップとしては人格に著しく問題がある支配欲の塊。

デュランダルの立ち上げたデスティニープラン「人類を意のままに支配するプランである」と情報を捏造。さらにはそれを食い止めたのが自分たちだと発表し、「デスティニープランを食い止めた自分たちこそ絶対正義だ」と主張して地球圏支配体制を確立。
その様に怒ったイザーク・ジュールからは「プラントと地球を引っ掻き回した女狐」と称された。

なお、この時の顔芸は変態揃いのカイメラ隊のリーダーだけあって随一。
女性キャラでありながら血管まで浮いている程である。


白々しさも半端なく、ZEUTHから今後の具体的な政策を問われても「法と秩序の下に」と答えるだけで軽くあしらう始末。
それで自らの器を疑われると本性を表しZEUTHにヒステリックな言葉の数々を浴びせる。

そして愛機レムレースを駆り、主役勢を抹殺すべく動き出す。
ちなみにこの時、お仕置き目当てに裏切ったジエー博士をミサイルでブッ飛ばした。


なお再攻撃のスキルを持つが、武装が全体攻撃のプロミスド・ミレニアムしか無いので全く生かされていない。

HPが減ると問答無用で粛清したはずのジエー博士の名を呼んで助けを乞うなど、小物臭さも半端ない。


カイメラ隊

エーデルが指揮する新連邦軍特殊部隊。構成員はエーデル自身を含めて僅か5名という超少数精鋭部隊。
多元世界で大混乱に陥った情報インフラを再整備するため情報ネットワーク「UN」を創設し混乱を収束させたことで知られる。
この功績でエーデル・ベルナルは准将に昇格し、賢人会議の末席に名を連ねるまでになった。

当初は腐敗した新連邦軍を憂い混乱を正すべくZEUTHへの協力体制をとっていたが、裏ではUNの管理者という立場を逆手に取って世界規模での情報操作を行い、世界を支配しようと目論んでいた。
そんな経歴故か、終盤で本性を顕すまで自軍からも一切怪しまれなかった隠密性が特徴。

だがそんなことはプレイヤー的には些事。
何よりも最大の特徴は、エーデルを含めた構成員の殆どが極端な二面性を持つ奇人変人ばかりだったという点にある。
ただしこれは、黒幕がカイメラ隊の隊員章によって精神制御を行い、自身の欲望が過剰に増幅させられていたからだったとのこと。
設定コンセプトは「超絶変な人集団」

メンバー

カイメラ隊一番隊隊長。
ZEUTHへの潜入任務担当で自称「カイメラの若獅子」。
戦いを嫌い、女性に免疫がない初心で気弱な草食系好青年を装っていたが、本性はエーデル以外の女性を徹底的に嫌悪・憎悪する苛烈極まりない性格。
戦い自体にも実際は積極的な非常に好戦的な人物。
使用機体はカオス・レオー。

カイメラ隊二番隊隊長。
表立って出撃はせず裏方に徹しながらUNを利用した情報操作を主な仕事とする。
クールかつ理知的だが、本性は自身の情報操作で右往左往する人間を見て楽しんでいた露悪趣味持ちの悪辣な男。
しかし終盤、ある事がきっかけで感情を爆発させる。
使用機体はカオス・アングイス。

カイメラ隊三番隊隊長。
度々ZEUTHを襲撃していた謎の女の正体。
ナイスバディのグラマラスな身体にサディスティックな言動、露出過多な痴女ファッションが眼を引くが、実際はカイメラ隊で最も良識がある常識人担当。
使用機体はカオス・カペル。

  • ジエー・ベイベル
カイメラ隊技術顧問を務める老化学者。
美男美女揃いなカイメラ隊の中では異端とも言うべき醜悪な風貌を持つ。
カイメラ隊の兵器は全て彼が開発しており、UNの設計・管理も担ったカイメラ隊の縁の下の力持ちである天才科学者。
ただし極端なまでにハイテンションで筋金入りのマゾヒストというスパロボオリジナルキャラ随一のド変態。
本人曰く「異性の射程範囲は±50歳」




レムレース


これが我がレムレースの力よ!


型式番号:DEM-01
全高:120.3m
重量:789.3t
BGM:傀儡の眼神

多元世界で集められた技術を結集させたエーデル・ベルナル専用大型機動兵器。
トーテムポール或いはブレーメンの音楽隊の如く、獅子、蛇、山羊、人型が縦に積み重なった異形のキメラめいた外見が特徴。
  • 胸部:山羊
  • 腹部:蛇
  • 股間~脚部:獅子
といった振り分けであり、ギリシア神話に登場する合成獣「キメラ」を想起させる外見を持つ、『カイメラ隊』を体現する機体。
背中には鳥の頭を模したようなウイングがあり、両腕はドリルを模した大量のマイクロミサイルを内蔵した巨大ドリルアームになっている。
構造上戦闘以外では役に立ちそうにないが、開発者であるジエーの趣味が反映されたためだろう。

「新世界の統治者のために用意された御座」だとエーデルが豪語しており、新地球連邦を襲撃したエゥーゴの部隊を一瞬で葬り去る絶大な戦闘力を持つ。

名前の由来はラテン語の『幽霊』。


武装

  • ディメンションフォール1999
MAP兵器。
機体を中心にエネルギーを放射する。能力半減の追加効果を持つP兵器。

  • ディメンションメールシュトローム
MAP兵器。
機体を中心に時空の渦を発生させて敵を巻き込み薙ぎ払う。


必殺技

  • プロミスド・ミレニアム
くらうがいい!
塵一つ残さず、消滅するがいい!!

レムレース唯一の非MAP兵器。
両腕のドリルを展開して小型ドリルミサイルを発射。
相手を牽制した隙に爆炎の煙に紛れて接近し両腕のドリルで何度も殴打、最後は胸部の山羊の角を模した4つの砲身からエネルギーを集中したビームで消し飛ばす。
技名は英語で「約束の千年紀」。



追記・修正お願いします




そろそろ飽きも来ていたからねえ
サヨナラだ僕のお人形!






























実はラスボスであるジエー博士ことジ・エーデル・ベルナルによって作られた人造人間。
本人もその事は全く知らず、彼女の記憶もまた作り物であった(まあ、専用BGMの名前で予測出来そうだが)。
世界の統治や和平に対する執着もジ・エーデルによって「面白そうだから」という理由で設定されただけのものであり、それこそ私利私欲の無い使命感によるもの。
彼女が御座と豪語したレムレースも実際は本命であるカオス・レムレースの試作品に過ぎず、武装もよく見れば多元世界の肝となる次元力を一切使用していない。


また「アイラビュ~」という言葉の後に続く言葉に逆らえないというプログラムを施されており事ある毎にジ・エーデルによって意のままに操られていた。
ちなみに造られた理由は「自分の造った人形に罵倒と暴力の限りを尽くされる快感を味わいたかったから」という実に下らない理由。

最期は、ジ・エーデルによって「三回まわってワン」や「盆踊り」をさせられるという辱しめを受け、プライドをズタズタにされた挙げ句、自身が人造人間だと告げられて自分の人生全てが偽物と知り発狂。
ジ・エーデルに特攻するも、カオス・レムレースのインサニティ・インヴィテイションでレムレース諸共爆散した。


いやあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!


その豹変具合やかなりの顔芸から決して影の薄いキャラではないが、直後にジ・エーデルという存在感の半端ないド変態が現れたために存在感の薄れた人物。
色んな意味でジ・エーデルの最大の被害者と云える。

続編の『第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇』に登場したシオニー・レジスとは似たような立ち位置で同じく準ラスボスという役柄にもかかわらず、存在感や印象は彼女に全くと言って良い程劣っている。
ちなみに同作にて、ZEUTHメンバーの会話でエーデルの存在が語られているが、「法と秩序のためって綺麗事を言う奴」「嘘つきエーデル」とボロクソに言われていた。…自業自得ではあるが。

ここアニヲタwikiでも、第2次スーパーロボット大戦Z再世篇発売1ヶ月前になるまで項目すら立てられなかった。



統治者として

ZEUTHから「私利私欲が一切ない」と評されているように、彼女はバスクのような偏った正義も無ければ、デュランダルのような極端な思想もない。

ジ・エーデルによって設定されていたとはいえ、その理念は紛れもない純粋なものであり一見横暴に見えるその振る舞いも、実は統治者として間違った事は何一つしていない。
情報操作による悪者作りも統治者としては当然であり、次元の向こうに居る大勢の人間より自分の居る世界の人間を守るというのもまた当然。

また「全ては法と秩序の下に」という具体的な政策もない理念だけの綺麗事だが、逆に云えば政策に極端な思想を持ち出さず、全て法と秩序の下に片付けるという事でもある。
つまりナチュラルもコーディネイターもスペースノイドもアースノイドも分け隔てなく、法と秩序の下に平等に扱うという事である。
極端に言えば生体ロボットなので人間的な我欲や思想を出すということ自体があり得ないのだが。

ジ・エーデルの言う通り「エーデルが統治すれば、とりあえずは平和になった」という事だ。
もっともエーデルがドM野郎の傀儡である以上は偽りの平和でしかないが、偏った思想を掲げない分には理想的な統治者だったのかも知れない。

全て、恋人を戦争で失った悲しみからの一途な行動だったのだろう。
あのヒステリックな行動や言動も、恋人を失った悲しみをバネに平和を実現しようという使命感の焦りと、邪魔者への怒りと考えれば納得がいく。

だが、その努力さえ設定通りに動いた結果に過ぎず、悲しい過去すらも作り物だったと云われれば、発狂するのも無理はない。



余談

完結作である『第3次スーパーロボット大戦Z』では、彼女と同じ肩書きのオリジナルキャラであるサイガス・エイロニーが登場している。
こちらも権力や立場を笠に着た傲慢な敵役であるが、エーデルと比べると存在感が薄く、どこか言動も小物臭い。
更には、言葉巧みにプレイヤー部隊を己の駒としてうまく利用していたエーデルと異なり、当初から高圧的な態度で恫喝してプレイヤー部隊の反感を買って全く相手にされずに最後まで空回りするなど、威厳や発言力が劣っている。






追記・修正はエーデル様のお仕置きを受けてからお願いします。

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最終更新:2024年02月29日 10:15