未来融合-フューチャー・フュージョン

登録日:2012/09/11(火) 22:05:11
更新日:2024/04/14 Sun 19:55:22
所要時間:約 4 分で読めます





永続魔法
自分のエクストラデッキの融合モンスター1体をお互いに確認し、決められた融合素材モンスターを自分のデッキから墓地へ送る。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時に、確認した融合モンスター1体を 融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。


POWER OF THE DUELISTで登場したカード。
数ある融合関連カードの中でも特に優れた効果を持つ一枚である。

普通融合召喚のためには手札か場にカードを揃えなければればならないが、
このカードがあればたとえ何体素材が必要であろうと手札一枚で融合召喚をすることができる。アクア・ドラゴン》も出せる。出さなくてもいいけど。

だが召喚するまでに2ターンのタイムラグがあり、デュエルが高速化した現在の環境では融合モンスターを出す前に決着がつくこともめずらしくない。
また、召喚することができたとしてもリビデと同じように《サイクロン》一発で除去されてしまうため場持ちも悪い。



しかしこのカードは、基本的に融合召喚のために使われることはない
注目すべきはその圧倒的な墓地肥やし能力である。素材指定がゆるい融合モンスターを指定すれば多種多様なモンスターを墓地送りにできる。

これをフル活用したのがかの有名な【未来オーバー】である。
融合素材に《キメラテック・オーバー・ドラゴン》を指定し大量に機械族モンスターを墓地へ送り、
《オーバーロード・フュージョン》で融合して超攻撃力のキメラテックで殴るという単純かつ豪快なデッキであり、かつての環境で大暴れした。

また《F・G・D》はドラゴン族モンスター5体を融合素材としており、早い話が制限カードであるおろかな埋葬5枚分の働きになる。
白石を落とし手札に《青眼の白龍》を3枚手札に呼び込むも良し、《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》とワイバーンを落とし、
返しのターンでドラゴン族を大量展開するのも良しである。ドラゴン族を墓地融合できる龍の鏡とも相性がいい。が、こいつの存在が後に悲劇を起こすことに…


ジェムナイトならばジルコニアやマスター・ダイヤを選択すれば全てのジェムナイトを墓地に送ることができる。
特にラズリーを墓地へ送れせばバニラモンスターだけとはいえ、手札を補充することが可能。
墓地にいったラズリーはジェムナイト・フュージョンのコストにでもしよう。


同じデュエルターミナル出身のカード始まりのワームことワーム・ゼロは

イラストからしてこのカードを使って出せと言っているようなものである

ワーム・ヴィクトリーのリバース効果でモンスターを除去した後、
未来融合で墓地を肥やし超攻撃力となってダイレクトアタックをする戦法は前述の未来オーバーのように単純にして強力。
その為、【ワーム】は型によっては何が何でも数ターン以内にこのカードを手札に加え、
あとはこのカードの効果でデッキの半分以上を墓地に捨て…というタイプすらあったほど。

HEROデッキでは、属性融合HEROを指定すれば三幻神とホルアクティ以外の全てのモンスターを墓地に送れる。
また永続魔法ゆえにゼピュロスとの相性が良い。(ゼピュロスの項目参照)

その性質を利用し、かつてはこれが初手に来ればクェーサーまで呼ぶ事ができたが、バルブの規制で消滅した。


その他にもデュアル裏サイバー・ビークロイドなどにも採用できる。
このように非常に優秀な効果を持つカードなため、登場してからわずか三ヶ月半で制限カードとなった。

アニメではGXにてヘルカイザーなどが使用。カイザーは主にサイバー・エンドの召喚に使っていた。
また、ミスターT未来融合→龍の鏡でF・G・D→スキドレという鬼畜な流れで十代を苦しめた。
まあ鬼畜モグラからのオネスト使ってくる十代も十代だが。

なおアニメ登場時は以下の効果だった。
装備魔法
デッキから融合素材モンスターを墓地に送って
融合デッキから融合モンスター1体を特殊召喚し、
このカードを装備する(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できず、
デュエル中に生け贄に捧げることもできない。
このカードが破壊されたとき、装備モンスターを破壊する。

アニメではデッキから融合するため「未来融合」、
OCGでは2ターン後の未来に融合するため「未来融合」となっている。
効果は完全に別物だがイカレ具合はどっちもどっち。
実質手札一枚で大型モンスターを呼べてしまう上に、バーン効果等のフィニッシャー型モンスターや無効化系の制圧型モンスターを状況に合わせて使い分ければ攻撃できないデメリットもほとんど気にならない。
オリジナル効果にしろOCG効果にしろ、もしカードの種類が装備のままだったらどうなっていたかはお察し下さい

ちなみにタッグフォース2でカイザーは手札に《オーバーロード・フュージョン》が無いのにこのカードを使用し、
結果自分フィールドを焼け野原にするというあまりにもアホなAIだった(通称バカイザー)。

でもなんだかんで制限である内は結構バランスのいいカードであることもまた事実で、
強いだけでなく、ファンデッキとの相性もいい根強い人気のある良カードである。


追記・修正お願いします。



























それから月日は流れ……


ストラクチャーデッキ-ドラゴニック・レギオン-』が発売され、【カオス・ドラゴン】というデッキが登場。

このデッキは墓地肥やしが肝であり、高速でドラゴン族を墓地に送ればエクリプス経由のレダメとカオス・ドラゴンを使っての大量展開による1キルが可能。

そこで目を付けられたのが遊戯王伝統コンボであるこのカードとF・G・Dとのコンビであり主に海外で大暴れし手札に未来融合さえくれば勝ちとまで言われた。



結果このカードは禁止カードとなり、他の無関係なデッキ、特にまともなファンデッキが被害を受けることとなった。

キメラテック「ちくしょおおおおおおおおおおおおお!!!!」

ワーム・ゼロ「絶対に許さない。顔も見たくない」

属性融合HERO「返せよ、俺達の未来融合を返せよ!」

F・G・D「俺は悪くない。あんなストラク出したコンマイが悪い(棒」


なお、このカード禁止後、次の制限改正前に「ドラゴンが墓地に=冗談の様な大量展開」を行える征竜が登場した。
つまりこのカードの規制が1回遅れていたならば未来融合と征竜が共演していた事になる。まさにニアミス
このカードの禁止後でもヤバかったのに、もし奴らがこのカードと共演していたら……(;゜ Д ゜)

HEROでも単純に墓地肥しやワンキルルートに使われ、
素材を送っただけで直接アドを稼ぐ上に素材縛りが緩いシャドールもいるためエラッタ無しでの禁止解除は絶望的と思われる。
融合素材の縛りが緩い融合モンスターも日々増えてるし。


そして……

永続魔法
(1):このカードの発動後1回目の自分スタンバイフェイズに発動する
自分のエクストラデッキの融合モンスター1体をお互いに確認し、
そのモンスターによって決められた融合素材モンスターを自分のデッキから墓地へ送る。
(2):このカードの発動後2回目の自分スタンバイフェイズに発動する。
このカード(1)の効果で確認したモンスターと同名の融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。

2017年1月から制限復帰するとともにエラッタされた。
最大の違いは発動した時点では何もせず、次の自分のターンに改めて発動し墓地送りとなる点。ちゃんと未来墓地肥やし「融合」するように。
これで即時高速墓地肥やしができなくなった。いくら融合として使われないからって
BF-精鋭のゼピュロス》等のバウンス使いまわしコンボも事実上不可能となった。

とはいえあくまで融合召喚を目的としている場合には特に変更は無し。
ただこちらは(2)として分離されたことで融合召喚時にチェーンブロックを作る裁定となっているのでその点だけは注意。

また遅くなったとは言え、墓地肥やし能力自体はそのまま。
相手に使われたら、次のターンまでには何が何でも除去しないとエライことになる。

このエラッタ分は12月17日発売の20th ANNIVERSARY PACK 1st WAVEに再録された。
なお未来融合以外にも5枚のがエラッタされ、このパックにまとめて再録された。
冬の大規模エラッタ祭り



また、2023年にはVジャンプ8月号の付属カードで《オーバーロード・フュージョン》と合体したまさかのリメイク版が登場。
《超未来融合-オーバーフューチャー・フュージョン》
永続魔法
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる
(このカード名の以下の効果はそれぞれ1ターンに1度しか選択できない)。
●EXデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、
そのモンスターにカード名が記された融合素材モンスター1体をデッキから墓地へ送る。
このターン、自分はこの効果で墓地へ送ったモンスター及びその同名モンスターを特殊召喚できず、
そのモンスター効果を発動できない。
●自分の墓地のモンスターを融合素材として除外し、機械族・闇属性の融合モンスター1体を融合召喚する。

未来融合を意識した前半の効果は、素材に記されたモンスター限定・1枚だけ・墓地へ送ったモンスター及びその同名モンスターが特殊召喚出来ず効果も発動出来ない、とかなりキツめの制約が課されており、落としたモンスターを融合素材にするぐらいしか活用出来なくなっている。
その代わり、エラッタされてタイムラグが出る様になったリメイク元と違って即座に融合素材を墓地へ送れる様になっているため、足りないキーカードを落としてそのターン中に墓地融合を狙いに行けるのは明確な利点。
また、維持出来れば毎ターン墓地送りも可能。

後半の効果は《オーバーロード・フュージョン》の効果そのまま。事前に墓地が肥えている前提となるが、前半の効果で《サイバー・ドラゴン》を落として即座に《キメラテック・オーバー・ドラゴン》の融合召喚が可能。
総じて爆発力は失ったが、墓地肥やしと墓地融合の手段を同時に確保して安定性を上げた【未来オーバー】の再現と言える。


追記・修正は2ターン後にお願いします。


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最終更新:2024年04月14日 19:55