妖精作戦

登録日:2012/01/03(火) 00:01:55
更新日:2024/02/19 Mon 18:19:54
所要時間:約 3 分で読めます





1984年にソノラマ文庫より刊行された日本のSF小説。


▽目次

○概要

著者は『ARIEL』『ミニスカ宇宙海賊』等でお馴染みの笹本祐一で、同作者のデビュー作。
続編に「ハレーション・ゴースト」「カーニバル・ナイト」「ラスト・レター」がある。
1994年に同レーベルから再販、2011年に創元SF文庫で新装版が発売されている。
イラストレーターは『若菜等(第1巻妖精作戦初版のみ)』『平野俊弘(全4巻とラジオドラマのカセットテープ版)』『御米椎(再販)』『D.K(創元SF文庫新装版)』と変遷している。


○ストーリー

夏休み最後の夜、オールナイト映画をハシゴした高校2年の榊は、早朝の新宿駅で一人の少女に出会う。
彼女の名は小牧ノブ――この日、榊たちの高校へ転校してきた同学年の女子だった、そして彼女は超国家的秘密機関に追われる、並外れた超能力の持ち主でもあった。
その日から高校を異常事態が襲う。正体不明のヘリが墜落し、無人戦闘機が襲い来る。そして、ノブの身を守るべく秘密裏に雇われた腕利きの私立探偵の奮闘もむなしくノブは連れ去られた。後を追った友人たちは横須賀港に停泊する巨大潜水空母に潜入するが――!?


○キャラクター

  • 榊裕
いろいろと活躍しないが主人公。全寮制の私立星南大学付属高校に通う2年生。
寮で同室の沖田玲郎や真田佐助とは親友とも呼べる仲で、基本的にこの3人が物語を引っ張っていく。
映画好きで、夏休み最後にはオールナイトを2本含む計9本の映画をハシゴし、ヒロインである小牧ノブに出会う事となる。

  • 小牧ノブ
榊裕が早朝の新宿で出会う少女。機械が苦手で、券売機でさえ敬遠する。
その正体は世界最高のESP(超能力)を持つ超能力者だが、能力をうまく使いこなせていない。
その能力の高さから超国家組織SCFに身柄を狙われる。

  • 沖田玲郎
トンボメガネを使用する、ある意味主人公以上に主人公力がある榊裕の友人兼ルームメイトその1。再販までのキャラデザは黒髪眼鏡だが、新装版ではラフな金髪眼鏡。
自動車部部長で、物語前半で七台なスクラップからH2 750SS(バイク)をリストアする。ちなみにアメリカ育ち。
2作目の「ハレーション・ゴースト」では主人公となる。そして同作での行動の結果、作者の別作品『スターダスト・シティ』の主人公の前世になった…のかも知れない。

  • 真田佐助
榊の友人兼ルームメイトその2。小柄。
体育部所属で、第十三代目戸沢白雲斎を自称。

  • 鳴海つばさ
小牧ノブのルームメイト。セミロングヘアの小麦肌。
女子新聞部部長で学級新聞の編集長で、沖田玲郎が苦手とする人物。
木刀を持ち、北辰一刀流の使い手。

  • 平沢千秋
私立探偵。報酬の高さから、小牧ノブの護衛をすることになる。
愛車はCB1100R、愛銃は357マグナム、「壊し屋レッドバク」の異名を持つ。

  • 南部
  • 和田
榊、沖田、真田の友人。


○余談

「平凡な学生が巨大な陰謀に巻き込まれる」「主人公の前に突然現れた謎の少女(転校生)」「やたら有能な主人公の友人」等、ライトノベルのテンプレやガジェットを内包している、
会話文を主体としてテンポを重視した読みやすい文体から、ライトノベルの元祖や源流の様な評価を受けていたり、作者もそれを否定していない…というより自ら「現役最古のライトノベル作家」を名乗っていたりする。
イリヤの空、UFOの夏」の秋山瑞人氏や、「自衛隊三部作」「図書館シリーズ」の有川浩氏がファンであることを公言しており、有川氏は新装版に解説を寄稿したりもしている。



追記・修正は謎の超能力少女に出会ってからお願いします。


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最終更新:2024年02月19日 18:19