やかんなめ(古典落語)

登録日 : 2012/09/14(金) 20:11:19
更新日 : 2017/04/28 Fri 13:23:58
所要時間 :約 3 分で読めます




昔、女性特有の病気と考えられていたものに「癪」があった。
これを治す方法には二つあり、一つは「マムシ指(親指のこと)でツボを押す」という方法。

もう一つは、「男の締めているふんどしを頭に巻きつける」という理解不能な方法。

さて、世の中にはそのどちらでも治らない方もいるようで…

「やかんなめ」とは古典落語の演目の一つ。
原話は、万治2年(1659年)に出版された笑話本・「百物語」の一遍である『題薬缶』。


【あらすじ】
向島の梅が見ごろだと聴き、お供二人を連れて見物に来たある大家の奥様。
実はこの奥様はたいそうな癪持ちであり、それを抑える方法が「やかんの底を舐める」という変わったものであった。

言問橋のたもとまで来た所で、さっそく持病の癪が起きてしまいその場へばったりと倒れてしまう。お供はオロオロするばかり。


そうしていると向こうから二人組の侍とその侍従が談笑しながらやってきた。
この侍、まだ歳はそうとっていないのに、頭には毛が一本もなく、まるで「やかんの底」のようだった。


これをみたお供の一人が侍を呼びとめ、奥様を助けて欲しいと頼み込んだ。
人助けだと快く承知した侍は持っていた薬を渡すが、それではきかないという。
ふんどしはやれないのでマムシ指でツボ押しをしようというが、それもきかないという。

では、どうしたらよいかと聞くと
「あなた様のそのやかん頭を舐めさせていただければ必ずよくなる」
と言われ、侍は激怒した。
だが、涙ながらに懇願され、仕方なく舐めさせることにした。
奥様、苦しんでいるところにやかんのようなものが現れたものだから一心不乱に舐め始めた。


「ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ
レロレロレロレロレロレロレロ
あずにゃんペロペロペロペロあずにゃんペロペロ(^ω^)あずにゃん可愛いよペロペロ(^ω^)」
そうしていると、だんだん気分もよくなって一人で立てるまで回復。
すっかりよくなった奥様、是非お礼をしたいので家を教えてほしいと申し出たが、侍は頭を舐められて礼は恥だと断る。
また、街であっても知らんふりをしろと言いつけ侍は向こうへ言ってしまう。
途中で何か頭が変な感じがする侍は、侍従に見るように言う。
すると頭の後ろに二つの歯型がくっきりと残っているのがわかった。
どうだと聞く侍に侍従が一言

「キズは残っていますが、漏(も)るようなキズではありません」。


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