シュナイゼル・エル・ブリタニア

登録日:2012/03/18 (日) 22:21:52
更新日:2023/06/28 Wed 15:08:58
所要時間:約 12 分で読めます





ルルーシュ…私に勝つつもりなら、君はそこまでの男だよ


仮面を使いこなせない人間に、勝機はない――!



コードギアス 反逆のルルーシュ』及び『R2』の登場人物。


目次





プロフィール


生年月日:皇暦1991年1月12日
年齢:27歳→28歳
星座:水瓶座
血液型:AB型
CV:井上倫宏→山寺宏一(井上氏の没後に発表されたゲーム作品にて担当)


人物


神聖ブリタニア帝国第2皇子。
鮮やかな金髪と整った顔立ちを持つ美青年。
宰相も務めており、事実上ブリタニアのナンバー2。


政治はもちろん、軍事に対しても優れた才覚を持っていて、多種多様な英才を擁するブリタニア皇族の中でも抜きん出た存在感を放つ人物。
知略面では弟のルルーシュを凌いでおり、幼少期にもチェスなどの勝負で一度も負けたことが無い。
作中でもゼロの正体がルルーシュであることとギアスの情報を得た後はルルーシュをあっさりと追い詰め、ルルーシュがシュナイゼルの内面を読めた最終決戦の時でも一か八かの賭けを繰り返さなければいけないほどに追い詰めた。
KMFなどで自ら戦闘することは無いが、特別派遣嚮導技術部やダラス研究所など直轄の組織や研究所も持ち、次世代KMF浮遊航空艦などの各種の新兵器・新技術開発もさせているなど、広い視野と先見の明を持っている。

このことから、兄である第1皇子オデュセウスを差し置いて、周囲からは「次期皇帝の座に最も近い人物」と認識されている。

物腰は柔らかく穏やかな性格で、人心や正当性を重視している。
そのため異母兄弟たちからも慕われており、彼に対抗意識を持つルルーシュも舌を巻きつつその実力と合わせ高く評価していた。
また、スザクのようなナンバーズに対しても分け隔てなく接し、能力が高ければカノンやロイドのような変わり者でも重用する。

一方、父であるシャルルの政治をおざなりにし民衆を顧みない言動に対しては不満を漏らすこともある。


しかし、シュナイゼル自身、目的を達成するためには手段を選ばず、味方はもちろん自身の命にすら執着しないという、柔軟を通り越した冷酷さを備える。
これは生まれながらに全てを持ち満たされているために、人間が本来執着して然るべき自身の「欲」を持たないという彼の本質に起因しているようで、
何らかの行動を起こす際も「自分が望むから」ではなく「誰かが自分に望んでいるから」動いている。
これだけだと主体性が無い完全なるポピュリズム(場当たり的な対応)ともとれるが、
彼の場合、周囲の人間や大衆の望みを的確に看破し、それを実現する手段を凄まじい速度で作り上げてしまうだけの洞察力と行動力、
そして自己の感情論を廃した決断力を持つが故に、ちゃんと先々まで考えて行動すると共に、常人には狂気とも思える計画すら平然と実行してのける。

先述した穏やかな性格も表面的な物に過ぎず、あくまで相手に合わせて「仮面」を付け替え最適な言動をとるようにしてるだけであり、必要とされれば身内だろうと感情論を挟まず冷徹に切り捨ててしまえる。

同等の知略を身に着けてなおルルーシュがシュナイゼルに勝てなかったのも、長らくこの本質を見抜けずにいたためだった。
親しい者の中には彼の本質に気付いている者もおり、カノンやロイドからは「心が無い」と評されている。
なお、この本質について、ディートハルトはゼロの「混沌」と対比し「虚無」と評している。

シュナイゼルもこういった自分の本質を自覚しているが故に、同時に自分には無い欲望(熱意)を持つ存在に惹かれ、そういった人々の願いを聞くことで自分の欠けた熱意を埋めようとしている部分がある。
そのため兄弟達の中でも自分の願いのために行動するルルーシュに対しては幼い頃から強い関心を示していた。
他にも意志の強いユーフェミアやコーネリアには一目置いている。

超人過ぎて一見苦手なものがないようにも思えるが、上記の通り自分自身のやりたいことが見つからないことはあまり快く思っておらず自分自身の夢(目標)について質問されることが苦手とのこと。

ちなみに学生時代はノーサンブリエ寄宿舎の監督生を務めておりカノン、ロイドとはこの頃からの知り合いである。



劇中の活躍


■TVシリーズ

◇皇暦2017年(『反逆のルルーシュ』)

E.U.との戦いや中華連邦との外交などで成果を上げていたが、クロヴィスが暗殺されるとその責任を問われていたバトレーを部下とし、
彼らが行っていた遺跡の研究を引き継ぐべくアヴァロンでエリア11の神根島に向かう。

その途中、近くの式根島に黒の騎士団が現れたことを知ると、スザクにゼロを足止めさせ基地からのミサイル攻撃を命令し、それが失敗すると今度は持ってきていたガウェインによる攻撃を仕掛けた。
だが、ハドロン砲が不完全な状態だったため、黒の騎士団は取り逃がし、その場にスザクと現場に駆け付けたユフィが行方不明になってしまった。
神根島に到着し、早速遺跡の研究に取りかかるが、直後に思考エレベーターが動きだしてゼロとカレン、スザクにユフィが現れ、ゼロ達にガウェインを奪われる。
が、「所詮は実験機」として大して気にしてはいなかった。

その後は暫くは遺跡研究やバトレーの適合生体実験などもあってエリア11に滞在。
直後に起こったキュウシュウ戦役ではスザクとランスロットを囮にする作戦を構築し、ゼロの乱入などもあったが、結果的に早期終結に貢献した。

それから間もなくユフィが「行政特区日本」の設立を発案するとそれに協力し根回しなどを行った。
ただし、彼の狙いはイレブンの待遇改善などではなく、この計画を利用することで結果的にエリア11のテロ活動を一気に沈静化させることにあったようで、設立宣言と時を同じくして自身はエリア11からブリタニア本国へと帰還した。

しかし、その狙いに反してユフィはルルーシュのうっかりギアスにかかってしまい、「日本人を殺せ」という命令を実行するため、虐殺を始めてしまう。
いつもは冷静沈着なシュナイゼルも、流石にその映像を見て驚愕していた。
まぁ彼からすれば(というか世界中の人間からすれば)起こり得る筈の無いことが起こってしまったのだから無理もないか。

そしてこの混乱がブラックリベリオンへと拡大していくと、自ら軍を率いてトウキョウ租界に向かった。
明確に描写されてはいないが、ブラックリベリオン終結後の事後処理にあたったものと推察される。


◇皇歴2018年(『R2』)

ブラックリベリオン後、ニーナを引き抜き、インヴォーグのチーフの役職を与えてフレイヤ弾頭の開発を行わせる。
自身もユーロ・ブリタニアに代わってE.U.方面への侵略指揮を任されており、最終的にはE.U.の領土の半分ほどを奪い取り大きく弱体化させた。

また、並行して行った中華連邦との外交では天子とオデュッセウスの政略結婚という(ゼロ曰く)悪魔のような手を打ち、
さらにブリタニアの爵位を与えることで領土を割譲する約束を大宦官達と取りつける。
しかし、星刻率いるクーデター派の抵抗とゼロの策略で大宦官達は民衆の支持を失ったため、
「中華連邦を代表してブリタニアに入る資格はない」として彼らを見捨てて撤退した。
中華連邦の崩壊後は示威行為と交渉で領土を手に入れようとしていたが、
ほとんどが合衆国日本や黒の騎士団への支持を表明し、超合衆国に参加したことを鑑みるとどうやら上手くいかなかったようである。

第二次トウキョウ決戦の際にゼロの正体とギアスのことを知ると、自ら外交特使として斑鳩を訪れ、藤堂達にそれを暴露して彼らを離反させることに成功。
しかし、ロロの邪魔でルルーシュを取り逃がす。

その後、紆余曲折あって結果を求めるようになったスザクから促されるような形で、
政治や黒の騎士団との戦争を「俗事」の一言で片付けたシャルルを「王たる資格はない」と断じてクーデターを画策するが、
「ラグナレクの接続」の影響で起きた異変などが重なり有耶無耶となる。

ルルーシュ皇帝が即位すると、これを認めないとしてブリタニアから離反。
密かに救出していたナナリーを皇帝候補に擁立すると共に天空要塞ダモクレスとフレイヤで帝都ペンドラゴンをルルーシュのギアスを掛けられていた多くの異母兄弟諸共に消滅させる。
この時点でシュナイゼルはダモクレスとフレイヤを使って恐怖による強制的な平和を実現し、自身がそのシステムを担う、謂わば人々にとっての「神」になろうと考えていた。
ナナリーを擁立したのも、その実現に必要なルルーシュ抹殺の一環であった。
なお、ペンドラゴンの住人を皆殺しにしたうえ、それをナナリーに伏せるという不誠実な態度に不審を抱いていたコーネリアに上記の構想を話し離反されてしまうが、端から予想の範疇だったらしくあっさりと撃退した(理由は不明だがコーネリアは生かしている)。


最終決戦では合流した黒の騎士団を巧みに指揮しブリタニア軍を追い詰めるが、フジ鉱山のサクラダイト爆破で黒の騎士団壊滅状態に陥ると見切りをつけ、フレイヤを連射。
用済みとなった黒の騎士団諸共にルルーシュを葬ろうとするが、アンチフレイヤシステムを使った戦術でダモクレス内に侵入を許してしまう。
最後の策として自身の脱出後ダモクレスをフレイヤで自爆させようとしたが、自身の本質を見抜いていたルルーシュの策に嵌まり脱出は失敗。

更に録画映像と問答させられた末に「ゼロに仕えよ」というギアスをプレゼントされ、ゼロ=ルルーシュへの無償の忠誠を誓うようになってしまった。

このギアスは「ゼロ」と認識される存在なら有効なようで、ゼロレクイエム後はゼロとなったスザクに付き従っているようである。



■劇場版シリーズ

◇三部作『興道』『叛道』『皇道』

TVと概ね同じ。


◇『復活のルルーシュ

ゼロレクイエム後、黒の騎士団でゼロの首席補佐官の任に就いている。
容姿はあまり変わっていないが眼鏡をかけるようになっており、知的な雰囲気が増した。
「ゼロに仕えよ」のギアスはしっかり効果を発揮しており、ゼロ=スザクの補佐としてその辣腕を振るっている。

しかしながら前日譚となる『黒のアルビオン』では表面的には敢えてゼロの意見に逆らって事を進めているように見える場合もあり、味方となっても油断出来ないところは相変わらずである。
これは「ゼロ」という象徴に従うという曖昧な命令からか、シュナイゼルが有能過ぎて深い部分まで考慮して動けるのか、あるいはそれらが複合しているのかは不明。

本編ではハシュベスでの事件を受け、関与が疑われるジルクスタンへカレンやロイド、咲世子らを調査チームとして派遣。
その後もコーネリアの部隊や支援物資などを送り、自身も決戦に合わせて黒の騎士団の第五艦隊を率いてジルクスタンに乗り込み、事態の収拾にあたった。



■TV版外伝系

◇『双貌のオズ/O2

グリンダ騎士団創設の立役者としてマリーベルと共に度々登場。
マリーベルと彼女の部下の能力を評価し、敢えてグリンダ騎士団に最新の試作機を優先配備させるなどしている。
時に冷徹な策謀を巡らせる一方、「子供の頃毎年兄弟が増えていったのには驚いた」と現皇族の特異な在り方を話のネタに談笑する一面も描かれている。

第二次トウキョウ決戦の際にもゼロの正体などの切り札を揃えながらもその優位な状況に「また勝ってしまう」と内心物足りなさを感じている場面も。



■その他

◇『ナイトメア・オブ・ナナリー

立場的にはTVシリーズとほぼ同じだが、今作では完全に脇役。



◇『イラストドラマ』

「イラストドラマ6」に登場。
スザクたちと共にクロヴィスが発案したカジノの完成パーティに出席しており、カノンたちとの出会いなどが少し語られる。



◇『コードギアス 反逆のルルーシュR2 Sound Episode

第6巻の「るるる 合コン ラプソディー」に登場。
しかし何故かルルーシュを挑発して男連中だけの合コンを開催する。
シナリオがシリーズでもぶっちぎりで悪ふざけしているため色々と残念なイケメンに。



ゲーム作品


スーパーロボット大戦シリーズ

コードギアス初参戦に伴い初登場。
破界篇では実質的にブリタニア・ユニオンの政治を任されており、
ZEXISとは対立する関係だが物語の黒幕の一人でありながらトレーズ・クシュリナーダや黄金大使らと共に平和に向けて尽力しており、善人にしか見えない。
また自身らを出し抜き世界を支配しようと企む黄金大使の一派を黄金便器で出撃している間に一掃するなど、どちらかと云えば縁の下の力持ちと評するのが相応しい。
…小物相手でもやる事に手加減が無い、第二皇子マジぱねぇ……。

再世篇では前作とは打って変わって物語の黒幕らしく、
同志であったはずのトレーズをわざとロームフェラ財団に反意を唱えるよう仕向けたりブレイク・ピラーの黒幕だったりと、あちこちで暗躍している。
しかし、それも全ては世界の安定のためでありイノベイターが世界を牛耳る事で世界が一応安定するなら、それを是としていただけの事。
だがイノベイターがワイズマンによって失脚し、父シャルルが地球連邦代表となると以前から父に疑問を抱いていた事から反逆。
ルルーシュを失脚させる為に斑鳩へと直接乗り込み、ZEXISのパイロット達にギアスの存在を話す事によって見事疑心暗鬼に陥らせている。

終盤ではダモクレスを駆り、原作ルートではギアスを掛けられるが、
ifルートではゼクス・マーキスやユーサー・インサラウムと結託しZEXISとの全面対決に挑み、
ルルーシュとの直接対決で彼の覚悟を知ると素直に敗北を認めて超合衆国との会談に臨んだ。
そしてトレーズ、ゼクス達がシュナイゼルは夢物語と断じていた己の理想に殉じて散っていったゼクスは生きてるけどのを見届けると、
トレーズ達の死を無意味なものにしないために「友」としてコーネリア、ユーフェミアらと共に地球連邦政府の重鎮として政府の改革に尽力するのであった。
しかし第3次Zはゼロ・レイクエムルートが正史扱いになったため、この展開はなかったことになってしまった

実際に交戦する時にはボス格だが、性格設定の関係で気力が上がりにくい。一件楽勝に見えるが…
アヴァロンに搭乗している際には必ず防御を選び戦わず、かなり硬い。
さらに一定値までHPを削ったり、敵部隊の数を減らすと撤退する。
ついでにこの時はアヴァロン撃破がやり込みポイント対象。おのれシュナイゼル!

「虚無的なキャラ」の代名詞として使い易いのか、第3次Zでルルーシュはフル・フロンタルを「シュナイゼルと同じ虚無を持っている」と評していた。


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最終更新:2023年06月28日 15:08