ネロス帝国

登録日:2012/05/21 Mon 23:36:12
更新日:2024/03/02 Sat 13:46:02
所要時間:約 6 分で読めます






余は神。全宇宙の神!
その名をゴッドネロス……



ネロス帝国とは、東映の特撮テレビ番組「超人機メタルダー」に登場する悪の組織である。

【概要】

裏社会からの世界制覇を企む 帝王ゴッドネロスによって作り上げられた四つの軍団を中心に構成されており、第1話にして他組織の怪人にあたる軍団員が一挙に数十人登場するという空前絶後の演出が有名。
OPでの行軍シーンとそれに単騎で立ち向かうメタルダーは圧巻の一言である。

また常時大人数の軍団員が存在する事により、これまで幹部のみの掛け合いが主流だった敵組織のドラマに
末端の怪人が絡み、多様な群像劇を生み出した。
メタルダーとの戦いで心を通じ合わせたり、改心して仲間になった者も多数存在する。

特に第11話では生身の俳優が一人も登場せず、主人公メタルダーも変身後の姿で、しかも序盤と終盤にしか登場せず、
敵側が主人公のような作劇がされたり、
第12話では、メタルダーと敵軍団員の戦いの決着が描かれないまま放送が終わり、
次回ではまったく別のエピソードが始まるなど前代未聞の展開もあった。
第23話で軍団対抗大運動会が開催できてしまうのもネロス帝国ならではである。

こういった路線が組まれた背景として、スポンサー側の当時大流行していた「キン肉マン(漫画)」や「聖闘士星矢」のように
敵キャラのグッズを売り出したいという狙いがあったらしい。
実際、軍団員のフィギュアである「ゴーストバンクシリーズ」が発売されたりしている。

が、この革新的な試みはヒーローが悪者をバッサバッサとやっつける痛快活劇を求める多くの子供たちには受け入れられず視聴率は低下。
玩具展開の方も肝心の帝王ネロスや、番組本編での活躍が多かった戦闘ロボット軍団員の多くが商品化されず、
逆に裏方に回りがちな機甲軍団は全員ラインナップされたりと、アンバランスなものだったため振るわなかった。これにはバンダイ側と東映側との方向性の違いもあった。

21話以降は悪事を企んではそれを阻止するメタルダーに倒されるという、ごくごく一般的な悪の組織に姿を変えていき、
序盤に用意されていた伏線も多くが未消化のまま終わった。

しかし、最終回1話前の第38話は群像劇路線の集大成というべき名エピソードに仕上がっており、有終の美を飾っている。


【設定】

都心の一等地に自社ビルを構える日本指折りの大財閥・桐原コンツェルンの総帥である青年実業家・桐原剛造こと帝王ゴッドネロス。
その目的は裏社会からの経済支配。株価や先物相場の不正操作、紛争地域への物資・武器の密輸などで暴利を貪っている。
そのためメタルダーに軍団員が連戦連敗でも帝国自体はバンバン儲かっている描写があったりする。腹立つ組織だ。
また、天才科学者でもあるネロスは自らを改造人間としたたけでなく、その技術を駆使し、自らの忠実な僕(しもべ)を数多作り上げた。
それが帝国の実働部隊・ネロス帝国四軍団である。


【ネロス帝国四軍団】

帝王ネロスの経済による世界支配をより円滑に進めるため組織されたのが、ネロス帝国四軍団である。
脚本家によると設立から十数年が経過しているらしい。

軍団員は、軍団長を兼任する幹部クラスの凱聖(がいせい)を筆頭に

  • 豪将(ごうしょう)
  • 暴魂(ぼうこん)
  • 雄闘(ゆうとう)
  • 爆闘士(ばくとうし)
  • 激闘士(げきとうし)
  • 烈闘士(れつとうし)
  • 強闘士(きょうとうし)
  • 中闘士(ちゅうとうし)
  • 軽闘士(けいとうし)

の十階級で厳格に区別されており、軍団員たちは出世を目指して日々切磋琢磨している。
軍団間の派閥争いが描かれる事もあったが、時には連携して作戦を行ったり、合同演習も開かれている。
軍団員たちは主に、諜報、誘拐、暗殺、物資輸送、破壊工作、世界各地のゲリラやテロ組織等を支援しての紛争への介入など、
表沙汰にできない任務を多く担い、ネロスによる経済支配をより確固たるものとするため暗躍する。

桐原コンツェルン本社の地下深くにある本部・ゴーストバンクの他、海外にも多数の支部が存在し、
作中登場しなかった軍団員も多く駐留しているようである。

勝てば幹部でも、負ければすぐクビを掲げる徹底的な実力主義の組織だが、ある程度以上の実績があるものは挽回のチャンスを与えられる事が多い。
一方で軍規違反者、脱走者、裏切り者などは誰であっても許されず、の制裁が与えられる。

彼ら軍団員は帝国の野望最大の障害として復活した超人機・メタルダーを破壊するべく、次々と彼に勝負を挑むのだ!

ヨロイ軍団
強化服を装備したり、サイボーグ化手術を受けたりして超人的戦闘力を手に入れた人間で構成される軍団。
軍団長はネロスの忠実な側近で、実質帝国の№2である剣士・クールギン。
元々、武芸の達人や元オリンピック代表など身体能力に優れた者が多い。
上司、同僚には当たり外れがあるが、全体的に体育会系のノリなので、そういうのが苦手な人には辛い職場かも。

戦闘ロボット軍団
帝王ネロスがメタルダーの開発者・古賀竜一郎博士の助手時代に盗み取った技術を流用して作り出した、
高度な自律性を備えた人型ロボットによる軍団。
軍団長のバルスキーは部下想いで男気に溢れた(いい意味で)ロボットらしからぬ性格をしており、
他の軍団員もそれぞれが独自の哲学を持った人間臭い連中が多い。
軍団屈指のホワイトな職場だが、海外支部帰りの超DQNもいるので、こいつが上司になったりすると悲惨。

モンスター軍団
帝王ネロスが最先端の生物工学を駆使して作り上げたバイオモンスターの軍団。
軍団長のゲルドリングが「勝つ為だったら手段を選ぶな」「果報は食うて寝て待て」という主義なので、
軍団員は卑怯を美徳とすら感じている下劣な性格の者が多い。
パワハラあり、社内イジメあり、成果の横取りあり、業績も悪いと根っこまで超ブラックな軍団だが、
独特の緩い空気が漂っているので、人によっては居心地がいいかもしれない。
また獣人娘と恋愛結婚できるという他の軍団には無いイベントも魅力。

機甲軍団
実在の兵器をモチーフにしたロボットで構成された軍団。戦艦をモチーフにした
軍団長・ドランガーを始め火力にかけては他の軍団の追随を許さない。
暴魂以下の軍団員が量産されている。唯一の航空戦力持ちということもあって、
世界中を飛び回って大忙し、仕事内容がハードなわりに報われない部署だが、
他の軍団の援護に回る事が多いので、他軍団員と知り合いになれるという特典がある。

またこれら軍団員の他に帝王直属の女性秘書、拉致した人間やモンスターで構成された雑務をこなす奴隷
修理ロボット、音楽家ロボットなどの構成員が存在する。

【メカ】


※各軍団専用の物に関しては、項目参照

●ドライガン
全軍団共通の武装SUV車。主に軍団員の足として使われる。屋根に搭載した大砲が武器。

●ダークガンキャリー
全軍団共通の武装ミニヴァン。ドライガン同様に屋根に大砲を搭載し、こちらも足として使われる。
ゴーストバンクシリーズでは発売されず。

●ロボット自走砲・デスターX1
20話で登場。ネロス帝国が開発した新兵器で、リモコンで操作される。頭を伸ばして熱センサーなどで標的を探知し、右腕の大砲と左腕のビーム砲で攻撃する。死の商人に売却される予定だったが、メタルダーが現れたために急遽メタルダー打倒の兵器として使用された。
最期は頭を引きちぎられ暴走し、プラズマパンチで吹き飛ばされたダーバーボがぶつかって大破した。
モチーフは映画『ショートサーキット』のナンバー5


スーパーヒーロー作戦』ではライダーシリーズが登場しないため、地球側の悪の組織では最強という設定。
しかし、いまだに未完成という設定になっており、ゲルドリング率いるモンスター軍団とドランガー率いる機甲軍団、そして各々の軍団員は登場せず。
ダーク崩壊後はハカイダー四人衆を「破壊ロボット軍団」、ワルダーを「暗殺ロボット軍団」の凱聖にヘッドハンティングしている。
卑怯上等なゲルドリングとギルハカイダーによる足の引っ張り合いに期待していたプレイヤーはこれに落胆した…のかもしれない。




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最終更新:2024年03月02日 13:46