UNO

登録日:2010/08/04(水) 01:32:34
更新日:2024/04/03 Wed 11:42:01
所要時間:約 5 分で読めます





●目次


概要

世界的に有名なカードゲームのひとつ。
はじめに各プレイヤーに配られる7枚のカードを「場札」に応じて順番に捨てていき、いちばん先に手札をすべて捨てることができれば勝ち。
登場するカードは一部を除き「赤」「青」「黄」「緑」の4色に色分けされており、
0~9までの「数字カード」と、数種類の特殊な効果を持つ「記号カード(アクションカード)」で構成される。
手札がのこり1枚になるときに「ウノ」と宣言しなければならないのもこのゲームの特徴のひとつ。

トランプの「ババ抜き」でははじめにすべてのカードをプレイヤーに配りきるが、
「UNO」でははじめに全てのカードをプレイヤーに配り切るのではなく7枚ずつでのスタートとなり、同一のカードも数枚登場する。
またローカルルールで遊ばれることも多く、それらが「公式のルールだ」と思い込んでいる人も多い。
正式なルールで遊んだことがあるという人はあまりいないのではないだろうか。
ローカルルールのバリエーションも多いので、実際に遊ぶときは、
公式のルールで対戦するかローカルルールで対戦するか、話し合っておこう。

戦略性とハプニングに富んだゲームで、複数人でやるとさらに盛り上がる。
修学旅行など友人と集まるときに最適な定番パーティゲームのひとつである。
だれかと大勢で集まる機会があれば、いかがだろうか?

ちなみに、「UNO(ウノ)」という名称はイタリア語で「1」を意味する言葉「ウーノ」が由来らしい。
また、トランプに「UNO」とよく似たルールの「クレイジーエイト」や「アメリカンページワン」というゲームがある。
興味があればインターネットなどで調べてみよう。


公式のルール

ここでは公式のルールを記述する。
なお、以下の記述は公式サイトに載っている説明書を参考にしている。
ちなみにこのゲームは2~10人用だが、4~6人でのプレイが最適らしい。

ゲームの進行

1.1枚ずつカードを裏向きのままひき、最も高い数字(記号カードは0に換算)のプレイヤーが「スタートプレイヤー(ディーラー)」となる。
もしくは、じゃんけんでスタートプレイヤーを決めてもよい。

2.スタートプレイヤーがカードをよくシャッフルし、
スタートプレイヤーの右隣りのプレイヤーがそれをカット(カードを複数の山に分割して入れ替えること)する。
その後、各プレイヤーにカードを7枚ずつ配る。残りのカードは場の中央に置き「山札」とする。

3.スタートプレイヤーが山札から1番上の札を1枚ひき、「場札」として置く。
「数字カード」の場合は、時計回りにスタートプレイヤーの左隣のプレイヤーからゲームが開始となるが、
「記号カード」が出た場合は、以下のように処理する。

  • 「ワイルド・ドロー4」……山札をシャッフルしてやり直す。
  • 「ドロー2」「スキップ」……スタートプレイヤーがそのカードを出したときと同じように処理する。例えば「ドロー2」が出た場合は、スタートプレイヤーのつぎの順番のプレイヤーが2枚引かされ、そのつぎのプレイヤーからスタートとなる。
  • 「リバース」……スタートプレイヤーから逆回りにゲームがスタートする。
  • 「ワイルド」……スタートプレイヤーの左隣のプレイヤーが色を指定してスタートする。

4.スタートプレイヤーの左隣のプレイヤーから順に、場札の「色」か「数字(記号)」いずれかと一致するカードを手札から1枚ずつ出してゆく。
※スタートプレイヤーの初手は、上記の「山札からカードをひいて最初の場札とする」行動しかできず、「リバース」の場合を除き、つづけて手札のカードを出すことはできない。

一度に場に出せるカードの枚数は原則、1ターンにつき1枚のみで、一度に2枚以上まとめて出すことはできない。
ただし、競技ルールとして以下のような「2枚出しルール」が認められるケースもある。

4-2.「2枚出しルール」について
  • 自分の手番で、色と数字が一致する同一の数字カードは一度に捨てることができる。ただし、すべての「記号カード」は必ず1枚ずつしか出せない。
  • 最後に2枚の同一カードを出してあがることが可能なときも「ウノ」と宣言しなければならない。「ウノ」を宣言していなかった場合はペナルティはないが、その場合あがることができずカードは1枚のみしか捨てることができない。

5.手札に出せるカードがない場合は「山札」からカードを1枚だけひかなければならない。
このとき、引いたカードが場札に出せるカードの場合はそれを出すことができ、
「山札」から引いたカードが場に出せない場合は、手札に加える(出せるカードであっても手札に加えることができる)。
また、手札に出せるカードがあっても「山札」から1枚ひくこともできる。
このとき、ひいたカードは可能ならば場に出すことができるが、元の手札からカードを出すことはできない。

6.「山札」がすべてなくなったときは、一番上の1枚をのぞくすべての場札をスタートプレイヤーがよくシャッフルし、
スタートプレイヤーの左隣のプレイヤーがそれをカットした後、新たな「山札」とする。

7.手札が残り1枚になったときは「ウノ」と宣言する
宣言しなかった場合、ペナルティとして山札から2枚カードを引かなければならない。
ただし、だれも指摘しないままつぎの手番のプレイヤーがカードを場に出した後は、
宣言のし忘れを指摘されてもペナルティは無効となる。

8.プレイヤーのだれか1人が手札をすべて出し切ってあがると、1ラウンド終了となる。
その後、上がれなかったプレイヤーの所持する手札に応じてスコアの計算をしてから、つぎのラウンドを開始する。
なお、あがったプレイヤーが最後に出したカードが「ドロー2」「ワイルド・ドロー4」だった場合は、
次のプレイヤーは決められた枚数を山札からひき、そのカードもスコアに加算しなければならない。
つぎのラウンドでは、前回のラウンドであがったプレイヤーが「スタートプレイヤー」となる。

スコアの計算

各ラウンド終了後、スコアの計算を行う。
あがったプレイヤーは、そのほかのプレイヤーが持っていた手札の合計ポイントが自分の「得点」となる。
あがれなかったプレイヤーは、そのときの各自の手札の合計ポイントだけ「減点」となる(「日本ルール」のみ)。
なお、各カードのポイントは以下の通り。

  • 数字カード(0~9)……カードの数字と同じ数のポイント
  • 「スキップ」「リバース」「ドロー2」……1枚につき20ポイント
  • 「ワイルド」「ワイルド・ドロー4」……1枚につき50ポイント

勝敗について

勝敗の決め方には「日本ルール」と「国際ルール」の2種類がある。

  • 日本ルール
規定の回数(5回、10回など)ラウンドを行い、各プレイヤーの合計スコアを競う。
各ラウンドであがったプレイヤーはあがれなかったプレイヤーの手札の合計ポイントがそのまま得点となり、
あがれなかったプレイヤーは自分の手札の合計ポイントだけ減点となる。
全ラウンド終了時のスコアがもっとも高い人から順に1位、2位、3位……となる。

  • 国際ルール
合計スコアが規定の点数(500点など)に先に達すると、その人の勝利となる。
各ラウンド終了時、あがったプレイヤーはあがれなかったプレイヤーの手札の合計ポイントがそのまま得点となり、
あがれなかったプレイヤーは「+0点」として計算する(「日本ルール」のように減点されることはない)。
ラウンド数に関係なく、だれかの合計スコアが規定の点数に達するとそこでゲーム終了となり、
スコアがもっとも高い人から順に1位、2位、3位……となる。


カードの種類

以下の記述も、基本的に公式サイトに載っている説明書を参考にしている。

  • 数字カード
「0」~「9」までの数字が書かれた、特殊効果のないカード。
「0」のみ各色1枚、それ以外はひとつの数字ごとに各色2枚ずつある。

  • スキップ
出すと、次の人のターンを飛ばしてさらにその次の人の番となる。
2人だけでプレイするときは、このカードを出すとつづけて自分のターンとなる。
要するにずっと「俺のターン!」が可能。
ローカルルールで複数枚使える場合には自分から4番目、6番目の人とターンが飛ぶことになる。
つぎのプレイヤーがあがりそうなときなどにつかうと有効。

  • リバース
プレイヤーの手番が逆回りになる。
2人だけでプレイしているときは「スキップ」と同じ効果となる。
使われた次の人はカードを出せるターンが遅くなるため、時間稼ぎとして有効。
一定範囲の人間で出し続けていると、これまたそれ以外の人はずっと手札を出せないままに。
自分より前の人の妨害が怖い、という時にも有効。
もちろん妨害していた次の人が報復してくる可能性もあるが。
ローカルルールで複数枚同時に出せる場合、奇数枚出すと順番が逆に、偶数枚だとそのまま順番が変わらず進行する。

  • ドロー2
次の手番の人に山札から2枚ひかせる。
さらにこのカードで山札からカードをひかされたプレイヤーは手番がそこで終了となり、手札を場に出すことができない。
妨害のかなめとなる強力なカードのひとつ。


  • ワイルド
例外的に黒いカードで、場札がどんなカードのときでも出すことができる。
出すと、場の色を自分が指定した色に変更できる。
たいていは自分の出せるカードの色を指定するとよいが、ほかのプレイヤーに警戒されて別の色に変えられることも多いため、あえて違う色に指定するという戦法も。
また、ほかの相手はこの色では出せないと分かっている場合の妨害にも有効。

  • ワイルド・ドロー4
「ワイルド」と「ドロー2」の効果を組み合わせたカード。
「ワイルド」と同じく場がどんなカードのときにも出すことができ、場の色の指定が可能。
さらに、つぎのプレイヤーは山札から“4枚”引かされ、「ドロー2」と同様にそこで手番が終了となる。


非常に強力なカードだが、じつは公式のルールでは、
自分の手札にこれ以外に出せるカードをもっていないときに限り使用できる*1
という厳しい制限がある。
……が、上記のルールを無視してなにくわぬカオで場に出すことも可能。
「ワイルド・ドロー4」を出されたつぎのプレイヤーは、
上記のルールが守られているか確認できる「チャレンジ」の権利を任意で使用することができる。

【チャレンジ】
「ワイルド・ドロー4」を出された次のプレイヤーは、「チャレンジ」と宣言すると、
直前で「ワイルド・ドロー4」を出したプレイヤーが本当に「これ以外に出せるカードが手札にないかどうか?」を確かめることができる。
チャレンジされたプレイヤーは、「チャレンジしたプレイヤー」にのみ手札をすべて公開しなければならない。

  • チャレンジ成功
公開された手札に他に出せるカードがあった場合は、「チャレンジ成功」となる。
「ワイルド・ドロー4」を出したプレイヤーは、4枚のカードを山札からひかなければならない。
また、出した「ワイルド・ドロー4」は手札に戻され、他に出せるカードを出さなければならない。

  • チャレンジ失敗
公開された手札に他に出せるカードがなかった場合は、「チャレンジ失敗」となる。
「チャレンジしたプレイヤー」は、「ワイルド・ドロー4」の効果通り山札から4枚に加え、ペナルティとしてさらに2枚、
計6枚ものカードをひかなければならない。
その後は、通常どおり「ワイルド・ドロー4」を出したプレイヤーが場の色を指定し、ゲームが進行する。



ローカルルール

先述のとおり、 「UNO」はローカルルールのバリエーションが豊富なゲームのひとつ である。
むしろローカルルールで遊ばれている事の方が多いくらい。
以下はその一例だが、これらはあくまでも非公式のルールであり、地域により若干の差異もある。
もし、ローカルルールで遊ぶ場合は、事前にみんなでルールの確認をしておこう。
ゲームの流れは以下のとおり。

1.最初にカードを各人7枚になるよう配る。残ったカードは山札として残す。

2.山札から1枚めくり、それを最初のカードとしてスタートする。ただし、最初の1枚目が記号カードの時は山札の間に戻し、もう一枚めくったりする。

3.出せるカードは前のカードと同じ色か、同じ数字のカードor同じ種類の字札。何も出せないか、出したくない場合は山札から1枚引く。

4.カードは同じ種類(記号か数字が一致している)なら、それらを複数枚を一度に出せる。
例えば青の「3」が場に出ていて、青の「6」と黄色の「6」がある時は、それらを一度に出せる。
ただしこの場合最初に出せるのは青の「3」に対して出せる青の「6」だけであり、場に残るカードは黄色の「6」となる。
逆に青の「6」と青の「7」など、数字が一致していないカードは一枚ずつしか出せない。
「記号カード」もまとめて出す事ができ、出した分だけ効果は重複するというローカルルールがある場合も。
例えば、「ドロー2」を3枚まとめて出した場合、次のプレイヤーは6枚引くことになる。

5.残り一枚になった時には公式ルールと同様、「UNO(ウノ)」と宣言する。
これを破った(又はバレた)場合、だいたいはドローや次の番を飛ばすなどのペナルティが課される。
ただし、複数枚出してあがった場合には「UNO上がり」として有効。
また、「ワイルド・ドロー4」などの「記号カード」による上がりは禁止とするローカルルールもある。

6.ドロー系の記号カードを相手に使われた際、自分も「ドロー2」か「ワイルド・ドロー4」を出すことで、
カードの効果を回避して次の番の人に順送りにすることができる。ひかなければならない枚数は累積される。
例えば「ドロー2」が2枚と「ワイルド・ドロー4」が1枚つづけて出された場合、2×2+4=合計8枚のドローとなる。
場合によっては膨大な数となり、また巡り巡って自分の番となり自滅……ということも。
このルールが採用されている場合は、ドロー系の記号カードが複数枚あっても一気に出さず1枚だけ保険に持っておくのも手。
また、「ドロー2」および「ワイルド・ドロー4」の併用の可・不可などのローカルルールも存在する。
なお、ローカルルールが設定されていなければ、「ワイルド・ドロー4」の色指定も可能。
つぎの人は「ドロー2」を持っていても、色が一致していないと出すことができない。

7.UNOの宣言を忘れた場合のペナルティの枚数を増やす。多い場合では6枚(手札の1枚+6枚、つまりゲーム開始時の状態に強制的に戻される)。

8.場のカードと色も数字/記号も一致するカードは、番を無視していきなり出すことができる。割り込みと呼ばれる。
このルールを採用する場合、数字/記号のみが一致するカードを複数枚出せるルールは採用しないことが多い(手札を減らすことがあまりに簡単になるため)。

9.倍付けルール
上がれなかったプレイヤーの点数計算の際に、点数を「UNOの宣言をした回数 + 1」だけ倍にする(0回なら1倍、1回なら2倍、2回なら3倍…)。
これは、UNOの宣言ができるほど優勢だったにもかかわらず上がれなかったことに対する一種のペナルティであり、ギャンブル性を高めるために採用される。
よって、上がれる可能性が低い場合は、失点を防ぐために最後の1枚まで手札を減らさずあえて山札のカードを引くなどの駆け引きが必要になる。


戦略

公式の「日本ルール」では、あがったプレイヤーは加点あがれなかったプレイヤーは減点となり、
戦略の要となる各種記号カードはポイントが高めに設定されている。
とくに効果が強力な「ワイルド」「ワイルド・ドロー4」は50ポイントとかなり高めに設定されているので、
これらのカードを最後の1枚として使用してあがろうとすると、リスクも必然的に大きくなる。
また、手札の枚数が多い状態でワイルド・ドロー4を手にした場合は、早くワイルド・ドロー4を捨てて失点を防ぐためにわざと「(ワイルド・ドロー4以外に)カードが出せない状態」にする必要性も出てくる。
(この点、チャレンジと点数制を採用しないローカルルールではUNOの醍醐味が失われているという見方もある)
相手の手札や残り枚数、場に出されたカードの種類にも注意して、自分のプレイスタイルを考えよう。

「国際ルール」は、勝ったプレイヤーのみ加点となるだけという「勝つことがすべて」なルールである。
優勝するには何度もラウンドで上がらなければならないため、積極的に攻めるべし。

また、何人かで共謀したり、ターゲットを集中的に攻撃するという戦法もある。
ただ一部の人だけ泥沼になって、他の人が漁夫の利となる……なんてことも。
また、ドローすること自体はあがるのから遠ざかるが、その分カードが豊富になり対応しやすくなって出すカードが加速する面もある。
逆も然りで単騎待ちなどでは出せるカードの範囲が狭く、そもそも警戒されてドローカードなどを使われる場合が多い。




A「追記・修正は手札が残り一枚になってからお願いします。」
B「UNOって言ってないよ!」
A「」


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最終更新:2024年04月03日 11:42

*1 対象が場の色と同じカードのみに軽減されることもある。むしろ海外の公式の説明書とかではこれがスタンダードだとか。