猫侍(ゲーム)

登録日 :2011/11/13(日) 05:08:57
更新日 : 2017/05/15 Mon 23:18:47
所要時間 :約 7 分で読めます




「……お前も聴くか、蕭風(しょうふう)の音を……」





◎猫侍◎

『猫侍(ねこざむらい)』は平成十二年初春に“ひゅーまん”から発売された“ぷれいすてーしょん”用げぇむ。
区分けは本格時代劇 猫又 “あどべんちゃあ”……。

その“たいとる”からか、一部では“馬鹿げぇ”との噂も飛び交っているが、実際にはしっかりとした時代考証に基づく世界観設定と、渋い“どらま”が展開する本格時代劇となっている。
“ぷろでゅぅさぁ”は『御神楽少女探偵団』や『くろっくたわぁ』で知られる、河野一二三。

物語の展開自体は一本道で必ず同じ結末に収束するが、用意された“いべんと”の数は百八十以上にも及び、その間の行動は“ぷれいやぁ”に委ねられる事になる。

思い入れのある登場人物も、展開次第では敢えなく死亡してしまう一方で、選択“いべんと”によっては、かなりのんびりした展開や“こめでぃ”要素が強い展開となるのも特徴と云える。

……尤も、世界観の独特さや“しすてむ”上の不備も多い事から、万人受けの“げぇむ”とは呼べないのには注意すべきであろう。


【概要】

“げぇむ”の目的は、江戸にやって来た猫又の剣豪『弟斬り』十兵衛を操り、江戸での半年間を過ごす事である。
最終的には剣客集団『御神楽党』と十兵衛の死闘へと物語が進むが、前述の様に、そこに至るまでの展開は“ぷれいやぁ”に委ねられる事となる。
“いべんと”の種類は月毎は勿論、刻限や登場人物の好感度(会話により好感度が“三”上がる)によっても変化し、中には結末その物が真逆となる展開も存在する。
“いべんと”によっては“みにげぇむ”を楽しめる物も存在しており、見事に“いべんと”を攻略する事で記録され、おまけとして遊ぶ事が出来る。
博打打ちから“あくしょん”まで、種類は全三十一種に及ぶ。



【用語解説】

●猫又
十兵衛ら、人語を解し仙術により人に近い姿に変化した猫の事。
尤も、人語を解せば善いだけなので、子供でもなれる。
人間には「転化の術」により普通の猫に見えており、人間達の生活の影で人間に倣った文化を形成している。

●外猫/内猫
猫又用語で、外猫は野良、内猫は飼い猫として人間と暮らす猫又の事。

●御神楽党
猫又の祖である『天彦(あめひこ)』が開き、その子孫(皇師)が治める猫又達の首都たる『御神楽府』を警護する剣客集団。
現在の党首は『斬馬』弥四郎。
『御神楽党二十八武衆』や『火車衆』を抱える強力な戦闘集団として、各地でも恐怖の対象となっている。
……近年、不穏な噂が絶えない。



【主要登場人物】
※◆=猫又
※◇=人間


◆『弟斬り』十兵衛
本作の主人公。
五代目禅兵衛鬼左衛門の作り上げた名刀「蕭風刀」を携える剣客。
実弟・又次郎と彼の妻である志津を斬った事から『弟斬り(おとぎり)』の二つ名で呼ばれる。
その事を契機に『御神楽党』から離脱するが、その「力」を畏れる『斬馬』弥四郎は彼を追い続ける……。


◇おきさ
十兵衛が塒(ねぐら)にしている物置の隣に父親と住む若い娘。
十兵衛が猫又だと知っても怯えず、好意的に接してくれる。
“むぅびぃ”によって、良く顔が変わる。


◆『阿蘭陀』仁右衛門
十兵衛の友人。
呉服問屋『淡島屋』土蔵に住む変わり者で、十兵衛を江戸に招く。
奇妙な発明をする他、妙な噂にも目が無い。


◆太一
三矢道場門弟。
実は剣術道場『光道館』の跡取りだが、食べるのと遊ぶのが趣味。
只のお調子者に見えるが、一応剣術への情熱はある様で、十兵衛の指導によっては人間としても大きく成長する。
「太一の夢勇伝」は衝撃の展開。


◆梯ノ助
三矢道場門弟。
尖った雰囲気を放つ若者。
太一同様、十兵衛とは師弟の間柄となるが、選択如何では「闇」に堕ちる事に……。


◆壱之新
本所を守る「無頼衆」を束ねる顔役。
十兵衛と親交を結ぶ。


◆『鐘つき堂』陣五郎
「八幡宮地内」を住処にする、本所深川の猫又を総括する縄元。
十兵衛の腕を見込む一方で『御神楽党』を畏れる食えない爺。


◆墨壺
嘗ては裏の世界に生きた老いた細工職人。
非常に味のある人物だが、彼と親しくなり過ぎると……。


◆源庵
近隣の猫又達からの信頼も篤い老医師。
釣りが趣味。


◆七代目禅兵衛鬼左衛門
「鬼左衛門」の名を継ぐ、若き刀工。
『二十八武衆』ハガネとの戦いで折られた蕭風刀を修復する。


◆佳代
船宿「萬徳」の女主人。
弟・又次郎の妻・志津に瓜二つ。


◆せん
居酒屋「ひげ屋」の女将。
美人だが勝ち気。
十兵衛に惚れるが報われない……。


◆たか
「ひげ屋」で働く娘。
生きていれば壱之新と結ばれる。


◆五十緒
父親の仇を討つべく、江戸までやって来た武家の娘。
十兵衛の指導如何で生死が別れる。


◆鹿之助
姉の五十緒、家臣の六右衛門と共に父親の仇討ちを目指す少年。


◆うの
行動の読めない若い娘。
何時も妙な歌を歌いながらくるくると踊っている。


◆柚子
さきの働く飯屋「ますみ」の子猫。
猫又になったばかり。
助けてくれた十兵衛に懐く。


◆真砂
十兵衛を追って来た幼馴染みの女。
『御神楽党』に十兵衛を嵌める為の囮に利用された為に瀕死となっているが、十兵衛の行動如何では救う事が出来る。
救けた場合は、事実上の嫁になる。


◆上州屋良右衛門
江戸で古着屋を開くべく上京して来た男。
開始“いべんと”の一つ「悪名」では十兵衛に救われながらも、彼の『弟斬り』の名を聞いて逃げ出すと云う非道をかます。


◆藤
良右衛門の妻。
夫同様に十兵衛を畏れるが、後に十兵衛に救われる事に……。
夫に不満を持つ。


◆六平
十兵衛馴染みの飯屋「どんぶりや」の老主人。
剣の心得がある様だが……?


◆鬼八郎
太一の父。
剣術道場「光道館」館長。


◇ほとりの吉松
赤鼻の十手持ち。
惚けた雰囲気だが正義感は強い。


◇おたま
吉松の娘。
好奇心旺盛な幼女で、十兵衛を(猫として)気に入る。


◇狩矢吾郎左
きさの父親で、飄々とした浪人。
……どうやら、只者では無い模様。


◇源七
船宿の船頭。
十兵衛と狩矢親子の隣人で、賑やかな彼の一家(妻・梅と母・竹)は長家の騒動の種である。


◇市蔵
源七の下で働く青年。
おきさに惚れている。


◇如月
遊女。
思い人の弥助を待つ。


◆天真
口だけは達者な若い剣客で、何とか『御神楽党』に取り入るべく十兵衛を執拗に狙う……が。


◆猿一
見世物小屋に捕まっていた猫又。
十兵衛らに救われる。


◆玄悟
ある日、ふらりと江戸にやって来た風来坊。
梯ノ助と関わりがあるらしいが……?


◆支倉勘之助
伝説の剣客で、十兵衛の師。
不肖の弟子を思い江戸を訪れる。


◆又次郎
十兵衛の弟。
ある理由から兄と対峙し、斬られる事となる。


◆志津
又次郎の妻。
十兵衛が一度だけ情を交わした相手。


◆僻腕のハガネ
『御神楽党二十八武衆』の一人。
巨体で、隻腕の剛剣の使い手。


◆葛の葉花鳥ノ助
『御神楽党二十八武衆』の一人。
盲目の居合いの達人。


◆『斬馬』弥四郎
『御神楽党』の現党首。
「力」による支配を求める。
十兵衛とは幼馴染みで、自らに匹敵する「力」を持つ十兵衛を畏れる反面、本心では共に居て欲しいと願っていた。
終盤、配下を率いて江戸へと乗り込んで来るが奇禍が重なり……。





【余談】

■会話シーンにて、CGモデルで制作されたキャラクターが表情豊かに動くのは好評を博した。

■ムービーシーンは短めだが、渋めの声優陣が場面を彩っている。

■本作最大のネックは移動マップでアイコン以外には施設名が表示されない事……だと思われる(これさえ無ければ……)。



【主な配役】

■弟斬十兵衛:岸野幸正
■きさ:半場友恵
■佳代:川村万梨阿
■真砂:田辺静恵
■阿蘭陀仁右衛門:富田浩徳
■太一:うえだゆうじ
■天真:石田彰
■壱之新:千葉一伸
■僻腕のハガネ:星野充昭
■墨壺:塚田正昭
■ほとりの吉松:納屋六朗
■斬馬弥四郎:沢木郁也









自由故に孤独を愛し
孤独故に自由を欲す





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