溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム(遊戯王OCG)

登録日:2012/01/29(日) 03:16:00
更新日:2024/04/21 Sun 20:27:00
所要時間:約 15 分で読めます





このモンスターはオレの場には召喚されない……キサマの場のモンスター2体を生け贄にして、キサマのしもべとなる!

喜べよ……攻撃力3000のモンスターを操ることができるんだぞ?


溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム
効果モンスター
特殊召喚・効果モンスター
星8/炎属性/悪魔族/攻3000/守2500
このカードは通常召喚できない。
相手フィールドのモンスター2体をリリースした場合に相手フィールドに特殊召喚できる。
このカードを特殊召喚するターン、自分は通常召喚できない。
(1):自分スタンバイフェイズに発動する。
自分は1000ダメージを受ける。


【概要】

第3期最初のパック「新たなる支配者」にて登場した最上級モンスター。
原作では闇マリクが使用した。
攻撃名は城之内ファイヤー!ではなくゴーレム・ボルケーノ.

通常召喚ができない、いわゆる「特殊召喚モンスター」なのだが、
なんとこいつは、相手のモンスターをリリースし、相手のフィールドに特殊召喚されるという変わった性質を持っている。

毎ターン相手に1000ダメージを与えられるが、相手に攻攻撃力3000のモンスターを渡してしまうという、かなり大きなリスクも伴う。
攻撃力3000といえば、かの「青眼の白龍」と同等であり、下手な最上級では殴り倒されてしまう。

しかし、相手の攻撃封じ、ちくちくバーンダメージを与えていくロックバーンデッキならば話は別。
攻撃を封じてしまえば、少しずつ相手のLPを削っていくことができる。

星8であるラヴァゴはシンクロ召喚の素材にはしづらく、ランク8を使うデッキは限られているため、エクシーズ召喚の素材にもされにくい。
リンク召喚儀式召喚を除けば、素材としては除去されにくい。


そして、このカードの最も恐ろしいところは、相手モンスターを召喚コストのリリースによって除去できるという点である。
遊戯王OCGでは相手のカードの「発動」に対してチェーンを組むことはできるが、
行動を行うための「コスト」を支払う段階ではチェーンを組むことはできず、コストとしてリリースする処理は止めることはできない。

よって、モンスターをリリース行為自体はカウンターできず、ラヴァゴの召喚を「神の宣告」などで無効にされても、コストとして消費されたモンスターは戻ってこない。むしろ相手は一方的に損するだけである。

さらに、あくまで「特殊召喚のためのリリース」であるため、耐性を持ったモンスターも除去できる
耐性の例としては「対象にならない」、「破壊されない」、眠れる巨人ズシンなどが持つ「効果を受けない」などの種類があるが、ラヴァゴはいずれも無視することができる。
たとえ「毒蛇神様」だろうが「光と闇の竜」だろうが「クェーサー」だろうが関係ない。
スタバ」どころか「CiNo.1000 夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニア」、度を超えた耐性を持つ「暗黒方界邪神クリムゾン・ノヴァ・トリニティ」ですらも問答無用で除去できる。

フリーチェーンの除去を行う「ABC-ドラゴン・バスター」や「マスターP」、
厄介なカウンター効果を持つ「クリスタルウィング」「インフィニティ」すら、触れることなく消し去れる。


さらに言えば、リリースによる除去にはもう一つの利点がある。
リリースした後に「ラヴァ・ゴーレムを特殊召喚する」という処理が入るため、「時の任意効果」はタイミングを逃す
コストとして除去したモンスターが墓地に送られたり、フィールドから離れた際に発動する任意効果がタイミングを逃して使えないのだ。

つまり、相手の場の「クェーサー」2体をリリースして「ラヴァゴ」を出したとしても、「シューティングスター」を特殊召喚する効果が使用できない。
「突破されてもシューティングスター2体出てくるから…」というような相手の目論見は一瞬にして崩れ去る事になる。


この除去性能は「壊獣」「サタンクロース」「ヴォルカニック・クイーン」「ラーの翼神竜-球体形」「帝王の烈旋」などと並んで遊戯王OCGでもトップクラス。
もはやバーンダメージを与えるというよりも、除去として使われる方が圧倒的に多い


ちなみにこのカード、相手に攻撃力3000のモンスターを与えているが、
その段階で相手モンスター2体を除去しているため、よーく考えてみるとカード・アドバンテージでは損していないのだ。

相手:2体失って1体もらった=アド-1
自分:1体あげた=アド-1

もちろん戦闘破壊が難しいモンスターを与えるため一概には言えないが、
大型モンスターへの呪いの言葉「はいはい地砕き地砕き」で即除去してしまえば2:2交換が簡単に成立する。
更にこいつは耐性が一切ないため除去も簡単というおまけ付き。爆殺する輪やミラフォ、はさみ撃ちでもあっさり乙る。

……何故生け贄召喚が生け贄召喚(笑)だったのか分かる気がする……。

そのほかにも「ストーム・シューター」のようなカードの位置が絡むカードを使用する際に、このカードを出すことで無理矢理相手カードの位置を変えることも可能。
かつてはカードの位置関連の効果自体がかなり地味だったためネタ要素にすぎなかったが、
新マスタールールによってカードの位置関連のカードが再評価されたことで、結果的にこの戦法の有用性も増してきている。

ただし、方法に関わらずこいつを特殊召喚する場合、そのターンは通常召喚ができないことに注意。
また、先述した通り、考えも無しに使うと高ステータスのモンスターをプレゼントしてしまうことになる。
そのまま打点で押し切られたり、リンク素材に使われてあっさりと処理されるという結果になりかねない。
出したターンに処理をするか、または攻撃などを封じるカードを併用するようにしよう。

このカードの対策としては、リリースや特殊召喚を事前に規制する、つまり「そもそも出させない」ことしかない。

リリースを封じる手段としては「霧の王」や「生贄封じの仮面」、
特殊召喚を止めるには「虚無魔人」「フォッシル・ダイナ パキケファロ」「大天使クリスティア」「虚無空間(2022/07/01付で禁止カード)」など*1
プレイングレベルでは、モンスターを2体以上のままにしないといった物もある。
召喚した後に「スキルドレイン」を発動されたり「マテリアルドラゴン」を出されたりしたら静かに泣こう。


【相性の良いカード】

  • 各種ロックカード
バーンダメージをメインとする場合は必須となる。
「平和の使者」「グラヴィティバインド」や「B地区」などで「ラヴァゴ」の攻撃を封じ、相手にダメージを与えていこう。
「魔法の筒」や「ディメンション・ウォール」で攻撃を防ぎながら相手に大ダメージを与えるのも有り。


というか各種バウンスカード。召喚したラヴァゴを回収し、リリースによる除去を再び行うことができる。
これにより、相手は2体以上モンスターを展開させづらくなり、ボード・アドバンテージも稼ぎやすくなる。
上述したストーム・シューターもこちらの意味でのコンボに繋がる点があったり。

ただし、手札にいることがバレバレなので、マインドクラッシュや「義賊の極意書」などのハンデスには注意。
青きバウンス龍ブリューナクとのコンボは鬼畜。


  • 拷問車輪
魔界の足枷でも可。
ラヴァゴの攻撃を封じ、小さいながらもダメージを与えていく。
悪夢の拷問部屋や呪魂の仮面があればターンを折り返すごとに合計2600のダメージを与える。
拷問車輪も闇マリクが使用したカードなので「出た!マリクさんのサディスティックコンボだ!」、とファンは歓喜したとかしないとか。どう考えてもこちらの方が先です。


  • 所有者の刻印洗脳解除
モンスターのコントロールを持ち主に戻すカード。
相手モンスターを2体除去でき高い攻撃力を持つラヴァゴとの相性は良い。
前者は魔法なのでラヴァゴど同時に揃えばすぐに発動できる点、後者は罠なので相手にコントロール奪取効果を使われた時に素材としてモンスターを処理される前に取り戻せすこともできるのが利点。
ちなみにラヴァゴや、トーチ・ゴーレム、ヴォルカニック・クイーンなどのコントロールを洗脳解除で奪い返す【ゴーレム】というデッキも存在する。


まだ影が薄くなかったころの三沢の切り札。ラヴァゴの攻撃力を0にしてビートダメージを狙う。
しかし、ロックバーンデッキとの相性が悪くウォーター・ドラゴンを出すこと自体が容易ではないので彼のファンデッキぐらいでしか使えない。
またラヴァ・ゴーレムをあえて混ぜることに大きなメリットを見いだせるデッキである必要性がある。


相手フィールド上に出したラヴァゴを効果で吸収すれば相手のモンスターを2体除去した上にサクリファイスは攻撃力3000のモンスターと化す。
サクリファイスは星1なのでグラヴィティバインドやびーちくの弱点であるエクシーズモンスターをロックをすり抜け戦闘破壊することができる。
アニマは星1モンスターしか素材に使えなくなった代わりに儀式魔法を使わずに出せるリンクモンスターであるため、より気軽に使える。
ただし、リンクマーカーの先のモンスターしか吸収出来ないため、EXモンスターゾーンの前にラヴァゴを出すようにしよう。

みんな大好きヒータたん。ヒータたんの項目にもあるように、ラヴァゴのコントロールを得て憑依装着に繋げたり火霊術でぶん投げたりして満足しよう。
特に浅すぎた墓穴と太陽の書でヒータたんの効果を使うコンボは、相手フィールドに1体しかモンスターが居なくてもラヴァゴの召喚ができるので相性が良い。


  • ライバル登場!
ラヴァゴが星8である事を利用して、相手のフィールドにラヴァゴを出すと同時に自分も星8モンスターカードを呼び出す事が可能。
その後は洗脳解除や所有者の刻印でラヴァゴを自分の元に戻し、ランク8エクシーズ召喚を狙うも良し。
破壊効果を持つモンスターを呼び出してラヴァゴを葬り去るのも良しと、使い方次第で色々なコンボが狙えるだろう。


劇場版限定カードによる徹底的な相手フィールドの破壊&排除。
破壊耐性を持つ相手のモンスターをラヴァゴで排除しておき、続けざまにガンドラXを出してラヴァゴ諸共破壊為尽せば、相手フィールドは完全な不毛の大地と化す。
更にガンドラXは、破壊したモンスターカードの内1番高いモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与え、その数値分と同じ攻撃力を持つ効果を持っている。
即ち、条件が整えば相手ライフに3000のダメージを問答無用で叩き込んだ上で攻撃力3000のガンドラXが降臨するのだ。 
攻撃が通れば合計6000のダメージという、成立すればワンターンキルも状況次第で可能な恐るべき高火力。
かつての破壊輪→地獄の扉越し銃を髣髴とさせる鬼畜コンボである。
ガンドラXは竜族なので特殊召喚するカードも比較的多く、コンボの難易度はそこまで高くないのもポイント。

ただしガンドラXにはエンドフェイズ時に自分のLPが半分になるデメリットがあるので、決め所を見誤れば逆に窮地に陥る可能性があるので注意が必要にもなる。


破壊輪が現役だった当時は相手のフィールド上に召喚→破壊輪→地獄の扉越し銃の3枚を使用し、相手のモンスター2体を排除し、6000ポイントのダメージを与える鬼畜コンボが流行っていた。



闇マリク「俺のペットの必殺技は『ゴーレム・ボルケーノ』だ!Wiki篭り!高らかに攻撃宣言しな!」
Wiki篭り「ケッ、技の名前は俺で決めるZE!ラヴァ・ゴーレムの攻撃!『追記・修正ファイヤー!』

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最終更新:2024年04月21日 20:27

*1 しかも大体の環境でこれらのいずれかを挿すデッキが中堅以上に居たりする。