ニコラス・D・ウルフウッド

登録日 :2010/12/19(日) 22:39:37
更新日 : 2017/06/18 Sun 00:49:52
所要時間 :約 5 分で読めます





「主よ、世間は思い込みと偏見に満ちています。」


TRIGUNの登場人物。
ウルフルズのヴォーカル、トータス松本をモデルに描かれている。




普段は情に厚くて血の気が多くて口が軽い、親しみ易い関西弁を使う牧師で、出身である教会(教会だが孤児院の役割も果たしている)の為に旅をしながら稼いでいる。
他に副業があるようだが……。

ノーマンズランド特有の過酷な熱砂の荒野で行き倒れになっていた所を、近くを通過するバス内でヴァッシュが発見し、ヴァッシュのお目付け役の女性エージェントのミリィ・トンプソンとメリル・ストライフが騒いでバスを止め救出される。

黒のスーツにサングラスという牧師らしからぬ外見をしているが、牧師としての仕事もちゃんとこなし、携帯懺悔箱など道具もしっかりと持っている。

中でも目につくのが背中に背負っている十字架。
白布に包まれた十字架はいくつものベルトで固定されている。

以下ネタバレ含む











正体は即決で冷徹な判断を下すリアリストの賞金稼ぎ兼殺し屋で、ナイブズ率いるGUNG-HO-GUNSの一人「チャペル」である。
背中に背負った十字架は、内部にマシンガンとロケットランチャーを仕込まれた特殊な銃"パニッシャー"。

ヴァッシュに助けられた時はまだ正式に加入していなかったため警戒していなかったが、ジェネオラロックで他のメンバーと合流した際、初めて標的がヴァッシュであることを告げられる。
そしてフィフスムーンを目の当たりにし、ヴァッシュとナイブズの脅威を知った。

二年後、片田舎の小さな町で偽名を使って暮らしていたヴァッシュの元へ現れ、フィフスムーンの際に出来た瓦礫の中から回収していたヴァッシュの銃を返し、後に案内人として旅を共にする事になる。
GUNG-HO-GUNSからは裏切り者と呼ばれ、ヴァッシュと共に戦闘を繰り広げる。

度重なる共闘は、次第に完璧なまでの連携へと昇華。紛れも無いヴァッシュの盟友である。

ヴァッシュと旅を続ける中ヴァッシュの生かす事への執着心、精神力に影響され、次第に『殺す』事を止めた。
そのため、マキシマム中盤以降は、軽くあしらえる極端に弱い相手(極悪犯罪人等)に対しては、急所を外して撃つようになっていった。

賞金稼ぎ兼殺し屋な為、格闘と銃の腕前はヴァッシュに引けを取らない。
ヴァッシュと雷泥の戦いを見て、二人をデタラメーズと呼んでいるが…
そもそも後半に掛けて雷泥を遥かに上回る化物であるリヴィオラズロやラズロと戦闘能力だけは同等のオカマ、更にそれ以上の戦闘能力、特殊な技を持つレガートが存在しウルフウッドはリヴィオに劣るものの追従する身体能力・戦闘力を持ち凄まじいまでの戦闘センスと相まってラズロさえ降している。
ぶっちゃけコイツの方が遥かにデタラメである。
メタ的に言うと、物語前半はウルフウッドの人外的能力が確立されていなかったりした。

というか雷泥さえ1m程から機関銃乱射を刀一本で全て叩き落したりするデタラメだったりする
それもこの世界の銃器等の兵器はプラントが生み出すマテリアルにより所謂現実のものと比べあまりにも桁が違う初速や威力を持っているのに、である。


以下更にネタバレ含む。
















ウルフウッドの本当の正体は、プラントを崇める殺し屋組織「ミカエルの眼」の一員。
この組織はその性質上ナイブズを信奉の対象としており、古くから戦力の提供という形で彼の活動に協力してきた。全13人のGUNG-HO-GUNSのうち3人分の「枠」に対し腕利きの殺し屋を派遣するというシステムで、作中の数年だけでも3人(しかもいずれも作中最強格の実力者)を送りこんでいる。

実は彼の出身である教会はミカエルの眼が戦闘員の人材登用を行うための施設であり(子供たちは勿論、施設で働く職員もその事実を知らない)、才能を認められたウルフウッドは仕事の斡旋と騙されて組織に引き抜かれたのだった。
殺し屋としての戦闘訓練に加え、肉体には手術と投薬による改造が施され反射神経・骨格強度・筋力・感覚器官などが強化されており、人外の身体能力・戦闘力を持ち代謝機能の強制促進による超再生力さえ持つが、その影響で年をとるのも早い。作中に明記は無いが、本来ならば十代後半から二十代前半である筈だった。
また代謝を過剰促進させる特殊な薬品を携帯しており、これを服用することでただでさえ超人的な回復力がさらに向上するが、その分肉体に掛かる負担も非常に大きい。

組織と教会の関係を知ったウルフウッドは師匠である本物の「チャペル」を暗殺し、その名を騙ってGUNG-HO-GUNSに潜入。二度と自分のような殺し屋を生まないよう、元凶であるナイブズの抹殺を図ろうとした。


いざナイブズを殺そうとしたその時、ナイブズが放つ余りのプレッシャーに負けて引き金を引けず、逆に「ヴァッシュ・ザ・スタンピードを連れてこい」と命令されてしまう。

やがて相対したミッドバレイ・ザ・ホーンフリークが語ったところによると、当初は「ヴァッシュとナイブズを引き合わせ、互いに殺し合わせる」という計画を立てていたらしく、ヴァッシュに対し密かに銃を向けたこともあった。

長く険しい旅路の果てにナイブズの元へ戻ると、ナイブズと残りのGUNG-HO-GUNSと共に方舟に乗り込み世界の終わりに立ち会うこととなるが、そこには目を疑う光景が待ち受けていた。

暗殺した筈の「チャペル」が半身不随になりながらも生きており、ダブルファングとトリップ・オブ・デスを引き連れ現れた。そればかりか、そのダブルファングはかつての孤児院の仲間・リヴィオであった。

故郷と友を守るため命懸けでヴァッシュと共に方舟から脱出するものの、ウルフウッドへの復讐を企てる「チャペル」により故郷の教会が占領され、孤児と職員を人質にとられてしまう。

ここへ単身乗り込みチャペル、ダブルファング、そしてトリップ・オブ・デスと死闘を繰り広げ、一度は敗れ死を覚悟するも、ヴァッシュの加勢で窮地を脱し、孤児院を守るため、そしてリヴィオを救い出すために再び立ち上がる。

その時、過剰な投薬により異常な回復速度を見せるが、その影響で彼の肉体は、掌で少し触れただけのヴァッシュが絶句するほどの変調を起こしていた。



死闘の末に勝利しリヴィオを救い出したウルフウッドは、皆が避難し誰も居なくなった教会の残骸の中、ヴァッシュと酒を酌み交わす。
孤児院の子供達に正体を隠したままでいいのかと問われるが、明かすことは無かった。

だがその時、離れていく避難船から大量の紙吹雪が舞い落ちる。
それは孤児院の子供達が、
「いつかニコ兄が帰って来たときの為に」

と作ってきたモノで、それに気付いたウルフウッドは涙の叫びを上げ、そして静かに息を引き取った。

ウルフウッドの意志は、愛用していた拳銃と残された最後の促進剤と共に、リヴィオへと受け継がれる。



ヴァッシュによって教会跡地に作られた彼の墓には、十字架の代わりとしてパニッシャーがつき立てられていた。

それは彼の生きた証であり、背負ってきた全てだった。




















余談だが、
フルネームは「ニコラス・ドコノクミノモンジャワレスマキニシテシズメタロカコラ・ウルフウッド」……らしい……。

由来は作者本人の閉鎖したサイトのBBS上にてファンに「どうせミドルネームなんて考えてないだろ」と指摘された作者自身が適当につけたもの。



ちなみに原作漫画とアニメではかなり設定が変わる。
アニメにはミカエルの眼やマスター・チャペルなどは登場せず、ウルフウッド自身は強化人間でもない。
初登場時からしばらくは十字架型のガンラックを持っており、そこから取り出した通常の拳銃で戦闘。
物語が前半から後半に切り替わる際、再登場しパニッシャーを持っていた(デザインも原作とは微妙に違う)。

GUNG-HO-GUNSの一人チャペル・ザ・エバーグリーンという殺しの師匠がいる。
終盤、師であるエバーグリーンと対決し勝利するも
レガートに操られたエバーグリーンに後ろから撃たれ致命傷を負い、
ヴァッシュたちと共に行けない己を嘆きながら教会で一人その生涯を閉じた。
アニメ版トライガン屈指の名シーンである。

ちなみにミリィと○○○な関係になる。


追記、修正ヨロシク。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/