クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王

登録日:2012/02/03(金) 09:11:13
更新日:2024/02/26 Mon 16:51:49
所要時間:約 9 分で読めるゾ






アクション仮面をオラがお助けするんだゾ!


『クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王』とは1993年に公開された映画クレヨンしんちゃんの記念すべき第1作目である。
本作のみ、7月24日と夏休みに公開されている。


タイトルにある「ハイグレ」とは、本作公開当時に流行した女性用水着の「ハイレグ」のことである。
またこの作品では「平行世界(パラレルワールド)」の存在が物語に大きく関わっている。

制作が決まったのはギリギリであり、当初は2本立て、3本立てといった中篇をたくさんやるという意見があった。

【あらすじ】


アクション仮面はパラレルワールドである「もうひとつの地球」から、特撮番組の撮影のためこちらの世界に出張中であった。
しかし撮影中に突然スタジオで大爆発が起こり、異次元から現れたハイグレ魔王によって、次元を移動する力の源である「アクションストーン」を奪われてしまう。
アクションストーンを失ったことで元の世界に戻れなくなったアクション仮面は、
チョコビのおまけ「アクション仮面カード」で幻のNo.99のカードを引き当てた野原しんのすけを「アクション戦士」に任命し、
「もうひとつの地球」の侵略を目論む「ハイグレ魔王」を倒してもらうため、時空移動マシンで野原一家を平行世界に送り込む。
野原一家が訪れたその世界は、ハイグレ魔王の配下・パンスト団によって侵略を受けている別次元の日本だった。
しんのすけは「もうひとつの地球」を救い、アクション仮面の力を取り戻すことができるのか……!?



【登場人物】


野原しんのすけ(声:矢島晶子)
駄菓子屋で幻のレアカード「No.99のゴールドカード」入りのチョコビを引き当て、アクション戦士に任命される。
ハイグレ魔王一味と勇敢に戦う。


◇野原みさえ(声:ならはしみき)
しんのすけと一緒に買い物をした帰りに古びた駄菓子屋を発見する。
戦いに赴くしんのすけの見送りをした。


◇野原ひろし(声:藤原啓治)
しんのすけのために、アクション仮面ひみつ大百科を買ってきたが、意外にも高かったことをぼやいていた。
しんのすけがアクション戦士に選ばれたことから、ミミ子が用意した海のポスターに暗示を懸けられ、家族を連れて鍋洗海岸*1の外れにある「アクション仮面アトラクションランド」に行き、そこから異世界に赴く。
その後、研究所を奇襲してきたハラマキレディースの光線から家族を庇い35歳男性にしてハイグレ姿になってしまう。ひろしェ・・・
ハイグレ姿にされた者は、ビートたけしの「コマネチ」のポーズをしながら「ハイグレ!ハイグレ!」と叫び続けてしまう。


◇シロ(声:真柴摩利)
北春日部博士が開発した高性能三輪車の自動操縦装置によって喋れるようになり、しんのすけをサポートする。


◇ふたば幼稚園の園児・先生
送迎バスでハイグレ魔王一味から逃げている最中に野原一家と合流し、北春日部博士の地下研究所へ避難する。
基本的にみんな元の世界と同じ人格・容姿であるが、まつざか先生は既に洗脳されてハイグレ魔王一味のスパイであった。
まつざか先生はいやらしいハイグレポーズ(文字通りの意味で)で隙を作り、バリアを解除。
研究所にハラマキレディースを導く任務を遂行する。


◆ハイグレ魔王一味


突如、「もうひとつの地球」に宇宙船で襲来。東京都庁を侵略し本拠地にした。
地球人にハイグレ光線を浴びせ、無理矢理ハイグレ姿の「ハイグレ人間」に変えて世界を支配しようと目論む。
出動した自衛隊を返り討ちにして、埼玉千葉神奈川と着々と支配地域を広げている。


ハイグレ魔王(声:野沢那智、井上倫宏(ゲーム))
「悪い?私はオカマよ!!」
宇宙からの侵略者・ハイグレ魔王軍の長。
詳細は当該項目を参照。

◇Tバック男爵(声:郷里大輔)
「ていぃぃぃぃぃバック!!」
ハイグレ魔王の部下で幹部。中の人はひろしの会社部長だが、第5作目ではローズ。
不潔な見た目の大柄な男で、Tバックを履いているため汚いお尻が丸出しになっている。嫌いなものは「下品なこと」
北春日部博士曰わく「目的のためなら手段を選ばない、冷酷非情なホモ」。
ふたば幼稚園の送迎バスを襲撃して、園児たちを恐怖に陥れるが、しんのすけにゾウさんチン●ンを見せられたショックで獲物を取り逃がしてしまう。

「くそっ!下品なもの見せやがって!!」

その後、宇宙船に向かうしんのすけと激しい空中戦をするも、最後は自分が発射したミサイルが直撃し敗北した。
余談だが、しんのすけにカンチョーされたときに妙な声を出すなど上記のホモ設定が随所で生かされている。


◇ハラマキレディース(声:井上瑤、渡辺久美子、稀代桜子)
「ハラマキレディース、参上!」
ハイグレ魔王の部下で幹部。
綺麗なお姉さんの三人組で、ボディコン型の腹巻のみという奇抜なコスチューム。リーダーはマント着用。
Tバック男爵とは犬猿の仲。
中間管理職という立場に悩んでいて、転職も考えている。
スパイのまつざか先生の協力で、北春日部博士の研究所を襲撃。
研究所制圧後、新宿に向かっていたしんのすけを襲撃するが、乗っていた戦闘機がオーバーヒートして墜落したところをしんのすけに助けられ改心する。
実は設定段階ではボディコンに肩紐があるなど形状が違っていた。これは下にハイレグを着こんでいる設定だったため。
最終的にはボディコンがほつれてハイレグ姿にされ、みんなの前でハイグレポーズを見せて反省する予定だったらしい。
Cの中の人はカスカベ書店の中村さん。
Bの中の人は、第27作目でカオー・コスギを演じる。

◇パンスト団
ハイグレ魔王の部下の戦闘員。
ストッキングのようなマスクを被ってアヒルのような乗り物に乗っている。饒舌でリアクションも多い上司たちと違い、終始無口無表情なので割と怖い。
彼らが持つ銃から発射されるハイグレ光線を浴びせられた者はハイグレ人間になってしまう。

 ハイグレ!!ハイグレ!!
  (⌒>―<⌒)
   Yィッヘヘ))
   (6 ⌒ ⌒Y
   >、_二ノ
  /∥_∥\
 //(  )\\
 \ヽ| イ //
  `J∧ ハ /ノ
   / >< \
  / / \ ヽ
  \\ //
  ∠_)(_ヽ
眼福………か?


アクション仮面(声:玄田哲章)
正義のヒーロー。
しんのすけたちの地球では郷剛太郎の名義で特撮俳優として活動している。
撮影中にハイグレ魔王に襲撃されアクションストーンを奪われてしまう。
アクションストーンを奪われた為、元の次元に戻れずにいたが、
しんのすけがNo.99のゴールドカードとアクションストーンの力を用いたことで元の次元に帰還することができた。
事件解決後、しんのすけにアクション仮面グッズをプレゼントした(なお、アクションストーンはしんのすけから返されたが、No.99のゴールドカードはどうなったか不明)。
本作品のアクション仮面とこれ以降の作品(TVシリーズや劇場版「嵐を呼ぶジャングル」等)が同一人物かは不明。


◇桜ミミ子/桜リリ子(声:小桜エツ子)
アクション仮面のパートナー。
実は双子の姉妹で、妹のミミ子はアクション仮面と共に特撮作品に出演し、姉のリリ子は「もうひとつの地球」で北春日部博士の助手をしていた。
ミミ子は野原一家を別次元に送り、リリ子は別次元にやってきた野原一家に事情を説明した。


◇北春日部博士(声:増岡弘)
パンスト団に襲われ、リリ子と共に野原家にやってきた博士。苦しんでいたため重傷を負っていたかと思われたが、ただ単にウンコがしたいだけだった。
野原一家とふたば幼稚園の人たちを山中にある地下研究所に匿うが、ハラマキレディースに襲撃され、ハイグレ姿にされてしまう。
研究所を守るバリアや三輪車ナビを開発するなど科学者としての腕は確か。



【余談】


原作では、野原一家は偶然鏡の中を通って別世界にやってきたことになっており、アクション仮面も別次元には赴いていない。
またこちらにおいては「しんのすけたちのいる世界」に行ったことのある「アクション仮面の世界」の住人は一人もおらず、
郷(アクション仮面)はあくまで「アクション仮面の世界」でのみ戦っている設定だった。

初作ということもあってか、後の劇場版クレしんではあまり見られないサイケデリックな演出も多く取り入れられている異色作でもある。

続編としてSFCで『クレヨンしんちゃん2 大魔王の逆襲』が発売されたが、
こちらはストーリー薄すぎ、難易度低すぎ、ハラマキレディースがモブ扱いでTバック男爵やハイグレ化された人々は全く出てこないなどといった有様で
半ばクレしんファンからも黒歴史気味に扱われている。



二次創作では本作における「ハイグレ」が一つのジャンルにまで成長している。
内容は色んなキャラクター(クレヨンしんちゃんに限らない)が本作のようにハイレグ水着姿でポーズをとっているというもの。
通常のハイレグ水着だけでなく、紐ハイグレ、網ハイグレ、裸ハイグレといった様々なバリエーションが存在する。
二次創作でジャンル化した理由としては、「洗脳」「悪堕ち」「性的」「滑稽」などの人気となる要素が多数あるためと言われる。
恥ずかしいポーズを行ったり、大真面目に滑稽で無様なポーズを取るという事から、羞恥プレイや洗脳・尊厳破壊系のイラストやSSが多い。



ハイグレ!ハイグレ!みんな追記・修正をしよ――う!!

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最終更新:2024年02月26日 16:51

*1 名前の由来は恐らく大洗海岸(茨城県)。