モリンフェン(遊戯王)

登録日 :2009/05/26(火) 18:35:25
更新日 : 2017/04/19 Wed 00:57:38
所要時間 :約 3 分で読めます




遊戯王オフィシャルカードゲーム(以下遊戯王OCG)には様々なモンスターカードが存在する。
強力モンスターがいるならば、当然 弱いモンスター もいる。

その内の1体がモリンフェンである。


《モリンフェン/Morinphen》
通常モンスター
☆5/闇属性/悪魔族/ 攻撃力1550 /守備力1300
長い腕とかぎづめが特徴の奇妙な姿をした悪魔。


モリンフェンはなぜ使われないのか?


遊戯王の基本的なルールとして、「☆(レベル)が多いモンスターカードほど強い」「☆が5より多いモンスターカードは、場に出ているモンスターカードを生け贄(コスト)にしなければ出せない」というものがある。
つまり、「☆4以下のモンスターを場に出す」→「それを生け贄により強いモンスターを出す」というのが基本的な流れである(というか、あった)。

モリンフェンは☆5。場のモンスターを1体生け贄にしなければ手札から出すことができない。
では、☆4以下のモンスターの能力はどのようなものかというと…

ブラッド・ヴォルス
☆4/闇属性/獣戦士族/ 攻撃力1900 /守備力1200

《鉄の騎士 ギア・フリード》
☆4/地属性/戦士族/ 攻撃力1800 /守備力1600

あッ、 モリンフェン負けた
そう、 攻撃力1550 は☆5のモンスターとしては あまりにも弱い
というか平均的な☆4モンスターより 明らかに弱い
その長い腕とかぎづめを精一杯振り回したところで、勝てる相手はほとんどいないのだ。

ブラッド・ヴォルスに守備力こそ勝っているが、
わざわざこのカードを生け贄召喚してまで守備表示にする意味はないので、特にメリットはない。
壁役にするなら、はじめから守備力の高い下級モンスターを使った方がマシである。

ちなみに、生け贄1体で召喚できるモンスターとしては
デーモンの召喚 ☆6  攻撃力2500  守備力1200
人造人間-サイコ・ショッカー ☆6  攻撃力2400  守備力1500
このくらいの数値は欲しい所。 攻撃力1550 のモリンフェンの1.5倍以上である。

とはいえ、モリンフェンは「生け贄が必要なモンスターの中で一番攻撃力が低い」わけではない。
下級モンスターよりステータスが低い上級モンスターとは初期ではよくあることであり、
よくネタとしてセットで挙げられるレオ・ウィザードシェイプ・スナッチはモリンフェンより攻撃力が低い。
世の中には「☆8・攻撃力0・守備力0・通常モンスター」というカードもあるのだ。
しかもこれは7期のカードである。

《神龍の聖刻印》
☆8/光属性/ドラゴン族/攻撃力0/守備力0/通常モンスター

だが、この攻守0のカードが「遊戯王OCGで一番弱い」とされる事はまずない。
遊戯王では「攻撃力の低いモンスターほど出しやすい」という傾向がある。
「攻撃力○○○○以下のカードをデッキ(山札)から出す」とか、「攻撃力○○○○以下のカードを墓地(捨て札)から出す」とか、そういった効果のカードが多いためだ。
こうした方法で出すならば☆5以上でも生け贄が要らない。



先述の通り、モリンフェンの攻撃力は悲しいくらいに低いので、以下の様なカードが…

《キラー・トマト》
☆4/闇属性/植物族/攻撃力1400/守備力1100
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから 攻撃力1500以下 の闇属性モンスター1体を
自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。

《クリッター》
☆3/闇属性/悪魔族/攻撃力1000/守備力600
「クリッター」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動する。
デッキから 攻撃力1500以下 のモンスター1体を手札に加える。
このターン、自分はこの効果で手札に加えたカード及びその同名カードの発動ができない。


あッ、 使えない。

そう、攻撃力が低いモンスターを出しやすくするカードは、だいたい「攻撃力1500以下」を指定している。
モリンフェンは 攻撃力1550 。たったの 50 超えているばかりに一切サポートしてもらえない。

それどころか、
  • 攻撃力1500以上が 攻撃できなくなる 《平和の使者》
  • 攻撃力1500以上を 破壊して復活不能にする奈落の落とし穴
  • 攻撃力1500以上を 3ターンにわたって場と手札から殲滅する 死のデッキ破壊ウイルス
など、「攻撃力の高いカードを使用不能にする」系のカードをことごとく食らうのである。 ちっとも攻撃力高くないのに。

モリンフェン様が弱いとされるのは、「中途半端な攻撃力がある」のが原因。
この余計な50がなく攻撃力が1500だったならここまでネタにされなかっただろう。
頑張ってバイトした結果年間所得が103万円を超えてしまい、所得税を取られてかえって損をする 」みたいなヤツなのである。


なぜモリンフェン様はこんなにも弱いのか


前提として、遊戯王OCGで最初に使われていた「公式ルール」は原作の王国編までと同様に「生け贄」というシステムが存在しなかった事を理解する必要がある。
どんなに☆の多いモンスターでも手札からポンと出すことができたので、最強カード《青眼の白龍》を先に引いたほうが勝つという超大雑把なルールであった。
つまり、このルールにおいて、☆の数は単にステータスの強さの現れ程度の意味しかない。
(一応、公式大会用に生け贄の必要な「エキスパートルール」も発売後数ヶ月で既に制定されてはいたのだが、ネットが普及していない時代であった事、原作ではまだ「生け贄」ルールが導入されていなかった事、当時としては複雑だった事もあり、販売する側にも遊ぶ側にも標準ルールとして認識されるにはやや時間がかかった)

そんな訳で、最初期のカードは現在のように「この攻撃力で☆5は弱すぎるのではないか」等と深く考えて☆の数を設定されていなかった。
もっと機械的に「攻撃力と守備力の合計÷700=レベル(小数点以下切り上げ)」という基準で☆が付けられており、これこそがモリンフェンの運命を狂わせた原因。
この基準では、攻守の合計が2800を上回ると、エキスパートルールで生け贄の必要な☆5となる。
モリンフェンの攻守合計は2850であるため、わずか50上回っているために☆5にされてしまった。

つまり、憎むべきは1550の50の部分である。
あと50低ければごく平凡な☆4モンスターであり、しかもキラー・トマトなどを利用できるハズだったのだ。

ちなみに、モリンフェンの封入されたパック「Vol.4」では原作で遊戯も使用した超強力な上級カード《デーモンの召喚》や後に禁止カードとなる聖なる魔術師などがパックの目玉カードとして登場したので、大多数のデュエリストにとってモリンフェンはハズレとして見向きもされないような扱いをされていた。


なお過去には遊戯王最弱上級モンスターの座はこの《モリンフェン》のほか、
純粋にステータスが弱いレオ・ウィザード》《シェイプ・スナッチ》の間で争われていた。


崇拝


その弱さゆえ、一部のファンからは「モリンフェン様」と呼ばれ崇拝されており、
【モリンフェンビート】というファンデッキを組む猛者がいたり、2chのオリカスレでは専用のサポートカードが作られたり、挙句の果てには モリンフェン様を崇拝するためのWiki が作られたりしている。

実は歴代アニメの中にちゃっかり4回も登場している。
GXでは プロのデュエリスト の目にとまり デュエルで使用 されていた。
ARC-Vでは沢渡に「クズカード」と呼ばれ捨てられている。

また公式のtwitterでも度々このカードは紹介されており、世界大会の宣伝でも環境トップの青眼彼岸のカードと一緒に並べられている。

アニヲタWikiが消滅し、現在のアニヲタwiki(仮)への移住が始まった際、真っ先に建てられた項目は この「モリンフェン」の項目だった。

このカードの元ネタはMtGのWeatherlight収録のクリーチャー「モリンフェン/Morinfen」だと思われる。
こちらは特にネタにはされていない。

モリンフェンでカッコ良く相手にトドメをさせば、相手の精神にオーバーキル級のダメージを与えられることは間違いない。
でも多分赤いバイクの蟹さんでもこのカードに無限の可能性を見出だすことは難しいと思う。

敢えてこのカードの利点を挙げてみると、
  • 闇属性・悪魔族通常モンスターのサポートカードを利用できる
  • 《カオスエンドマスター》でリクルートできる
  • 疾風のゲイル》など闇属性星3チューナーとシンクロすれば満足竜が出せる
  • HEROと融合して《E・HEROエスクリダオ》になれる
  • 《戦士抹殺》で破壊されない
  • 手札コストになる
  • 《ダーク・ネクロフィアのコスト》になる
  • ダーク・アームド・ドラゴン》の(ry
  • 《魔のデッキ破壊ウイルス》の効果を受けない最低攻撃力
  • 相手のLPが1550以下の時に直接攻撃で勝利できる
  • 普段駄レスしか出来ないヤツでも、モリンフェン様の名を出すだけで沢山返レスがつく
  • メインデッキに投入出来る為、エクストラデッキの採用枠を圧迫しない
  • 厄介なデメリット効果を持たない
  • 《ドラゴン族・封印の壺》に引っ掛からない。社長もびっくりだね!
  • エクシーズモンスターでないので儀式のリリースやシンクロ素材になれる。
  • キラー・トマトでリクルート出来ない最低攻撃力………あれ?
etc...

あれ、モリンフェン様って、もしかして強いんじゃ…


というのは箇条書きマジックだが、上記3つの点からサポートカードはそこそこ多く、特にカオスエンドマスターのリクルート効果は結構ありがたい。
現在では、この効果を受けられないダーク・キメラ等をはじめとする他の弱小カードよりはマシな立場とも言える。
攻撃した後、「緊急同調」でバトルフェイズ中にシンクロ素材として使うこと等もできる。






お前の切り捨てた編集にこそ無限の修正の可能性がある。

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