ポケットモンスター全書

登録日:2011/12/10 Sat 18:10:09
更新日:2024/03/26 Tue 23:31:47
所要時間:約 7 分で読めます




ポケットモンスター全書とは、1998年に小学館が発売した初代ポケモンのコミカライズ作品。作画はピーチ姫シリーズの中村里美。
全235ページ。

アニメ化に伴い大量に発行されたポケモン漫画作品の一つだが、この作品はほぼ完璧に赤・緑のストーリーをなぞっているのが特徴。
大抵の作品はジムリーダーがロケット団だったりピカチュウと会話出来たりアニメにエロく準拠していたりと何らかのオリジナル展開があるが、
この作品はそういった要素はほぼ無く基本的にゲームに忠実に作られている。
そればかりか、ゲームではスルーしがちな事についてもちゃんとした理由を追求していたりする。

例)
  • 何故ニビジムに連行されるのか。
  • 一部ジムリーダーのキャッチコピーの由来。
  • シゲルのサントアンヌ号のチケットの入手方法。
  • 何故金の入れ歯がサファリゾーンにあったか。
  • 何故伝説のポケモンとは一度しか戦えないか。
  • サカキのロケット団の結成理由。
…etc.

また、戦闘シーンも基本的に1VS1かつ最低限の描写のみで、長くても3ページ以内に終わる為、サクサク読める。ジムリーダーによっては戦わずに認められることもある。

一応151匹全てのポケモンが登場しているが、正確には本編中に登場しなかったポケモンをラストにまとめて描くという荒業事で、上手くその要件を満たしている。



ネタバレしまくりの登場人物一覧


名前こそサトシだが、姿は初代主人公に準拠。10才。
基本的に優しい性格で、彼とふれ合う事でタケシやナツメ等、多くの人物に影響を与えている。
主な手持ちはヒトカゲ→リザード→リザードン、ピカチュウ→ライチュウ、ラプラス、メタモン。
主じゃない手持ちはプリンとかフーディンとか。

オーキド博士に貰った。その直前に序盤で野生のポケモンに襲われかけたサトシを助けている。
初戦でシゲルのゼニガメを倒し、その後もタケシのイワークを倒したりカツラのウィンディを倒したりワタルのカイリューを倒したりと、相性があまり良くない相手にも何かと勝率は良い。
サントアンヌ号のシゲル戦でリザード、カツラ戦でリザードン進化する。ちなみにリザードンはツノ一本。
アニメの影響で「サトシのリザード・リザードン(進化直後)」に反抗期なイメージを持っていた人は、
始終一括してサトシに懐いており素直に言うことを聞いている彼を見ると軽く新鮮な気持ちになるかもしれない(本作とアニメは別作品なので当然なのだが)。

ピカピカのドングリが好き。
トキワの森でピカピカのドングリが好きだと理解してくれたサトシに自らついてくる。初代の丸っこさもあいまり、かなり可愛い。
大抵の作品の主人公のピカチュウは終始ピカチュウだが、この作品では四天王戦直前にピカチュウ自身の意思でライチュウに進化する。

サファリゾーンにて草に化けてる最中にケンタロスに食われかけていた所をサトシに救われ、自らついてくる。
キョウに化けたり壁に化けたり、意外と活躍。
「ピキー」と鳴く。かわいい。
実際にはサファリにメタモンはいないが、それはサファリの園長が元からいたポケモンたちも残すかたちで園を作ったためである。

シルフビルで出会う。
人に囲まれているうちに言葉を覚えてしまい、会話が出来る。敬語口調で一人称は「私」。
なかなかに人間味がある、年長者ポジション。

名前こそ(ry10才。
サトシとは成績も背の高さも走る速さも互角。
基本的にゲームよりちょっとマイルドに嫌味な性格だが、それは祖父が諦めた夢だからこそ自分が叶えなければならないというプレッシャーによるものだった。
主な手持ちはゼニガメ→カメール→カメックスピジョット
なおこのピジョット、(本調子でなかったとはいえ)サトシに無理矢理勝負を挑み、
サトシの手持ちを全滅に追い込むきっかけを作った唯一のポケモンである。

最初はシゲルにのみポケモンをあげるつもりだったが、草むらに勝手に入ったサトシのポケモン好きを見て彼にもポケモンをあげる事にした。
息子夫婦を事故で亡くし孫達を育てる為、図鑑完成を断念した過去を持つ。
最後に残ったフシギダネをフシギバナまで育てあげる。

  • サトシのお母さん
明るくておおらか。
ポケモンを使うとボールが手に強く当たるという事で手袋をプレゼントしたり、ダウンしたサトシを本人には内緒で徹夜で看病したりと、本当にいい人。

美人で優しいが、心配性。
シゲルに渡すなと言われていたタウンマップを良かれと思い内緒でサトシに渡してしまうが…
シゲルの一番の理解者で、終盤オーキド博士からきつい説教をされかけた弟を庇う。

  • ボーイスカウト
トキワシティでサトシに会い、ポケモン捕獲のアドバイスをする。
ニビシティで再会し、サトシにタケシについて説明する。
原作にて「タケシさんに ちょうせん なんて 10000こうねん はやいんだよ!」と言って勝負を挑んでくるトレーナーと恐らく同一人物だが、
こちらの彼はニビジムに連行してくる人物と統合されていることもあってか、ジムに挑もうとするサトシに友好的。

ゲーム通り上半身裸。
力押しの古いやり方しか出来ない為、その厳しさから挑戦者はおろか門下生まで減り、ボーイスカウトただ一人に。
サトシがピカチュウを友だちと言った事で、考え方を改める。さすがに同行はしない。
手持ちはイワーク

ゲーム通りビキニ。
カナヅチのサトシとピカチュウに対して泳ぎを教えてくれる親切心溢れる性格。
悪人に狙われるという理由で秘密裏に育てていたパウワウを、自身では敵わなかったロケット団に勝ったサトシにふたご島に帰してくるように託す。当然同行はしない。
手持ちはスターミー

ちゃんとソネザキという名字も登場している。天然パーマのニドラン♂。
サトシが冗談で言ったニドラン♀と合体してニドランニューハーフになる実験を行おうとする(本当に行い、サトシを呆れさせた)位、好奇心旺盛。

  • 船長
サントアンヌ号の船長。乗り物に弱く、軍人だった昔はよく戦車に酔った。元中尉。
軍人時代の得意技はいあいぎりだった。

  • ポケモン大好きクラブ会長
手持ちのオニドリルにドン引きされるレベルの話好き。

あだ名はサンダース軍曹。
かつての船長の部下であり、誤って斬り倒した木が船長に向かって倒れたのを見て、そのまま振り向きもせず部隊からもからも逃げ出した。
船長と再会した後はジムを休んでサントアンヌ号に乗る事にした。
手持ちはエレブー

お隣とジムを間違えるレベルの天然。
試合中にエリカのピンチを救う為場外の反則をしてしまったサトシを認める。
なんか今までのキャラよりやたら作画に力が入っている気がする。
手持ちはラフレシア
ポケモンタワーへ向かうサトシに、「死者を弔う気持ちが伝われば、ゴーストポケモンもむやみに襲ってこないだろう」と、
その意図を示せる白い花束をくれた。

ポケモンの笛を守る為、ポケモンタワーに4日間幽閉された。
その一件の後も意外な場所で再登場、ある人物の心を溶かす切っ掛けを作った。
過去にガラガラ(ロケット団に殺されたものと同個体)を所持しており、
その霊はゴーストの姿で登場、ロケット団を撃退した。

ヤドンそっくりな顔。幼なじみのキョウに入れ歯を盗まれる。
外見通り温厚な性格で、キョウの意見を汲み昔から暮らしているポケモンを取り入れていたり、入れ歯の件も自然を愛するがゆえに行ったことだからとキョウを許した。

他と違い、サファリゾーンでの戦いとなる。素直じゃない性格。要はツンデレ。
サファリゾーンを作った園長に対して、元の自然を壊したという抗議として入れ歯を盗む。やり方が子供じみてたことは自覚していた。
手持ちはマタドガス

よくテレポートを失敗するドジっ娘属性のエスパー。サトシと共にシルフビルで戦う。カラテ大王に惚れられている。
テレポートの到着地を誤り上空に出現した瞬間にサトシと出会ったのだが、その際に彼が発した第一声は「空から女の子が!?
相手の作戦を読んで勝っていたが、サトシに諭されて予知能力の使用を止める。
エリカ同様、他より作画に気合いが入っている気がする。
ジムリーダーでは唯一手持ちが作中で出てこなかった。

  • カラテ大王
ロケット団に支配されたヤマブキシティをナツメと取り戻したいと考えている。
暑苦しい性格でナツメに惚れている。
ちなみに「カラテ大王」は師範から受け継いだ名前。

カツラ代わりにコンパンを被せてはいけない。
長年フリーザーを追っているが、伝説のポケモンは一度自分を襲った者の前には二度と姿を現さない為、一度逃げられたフリーザーに会えずにいる。
手持ちはウインディポニータ(過去)。

ロケット団のリーダー。サトシのアジト侵入時にはスルー、ポケモンタワーにて初めて対面する。
二度目はシルフビルで、社長にマスターボールを渡すよう迫るが、サトシと戦っている最中に自分のニドクインの毒針が命中して撤退を余儀なくされる。
三度目はトキワジムにて。サトシとキチンとした形でケリをつける為に戦うが敗れる。

手持ちはカイリキー(ポケモンタワー)、ニドクイン(シルフビル)、サイドン(トキワジム)、ニドキング(過去)。
また未登場の段階にて、サトシが噂だけ聞いて想像していた場面ではガルーラらしきシルエットのポケモンも連れていたが、作中では手持ちとして出てきていない。

やたらミニスカでメガネを外し素顔を見せてくれるカンナ、いい具合の筋肉なシバ、どこかいいお婆さんっぽいキクコ、軟らかいタッチなのになんか貫禄のあるワタル
カンナ戦からワタル戦勝利まで僅か5ページ。
手持ちはそれぞれパルシェンサワムラーゲンガーカイリュー


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最終更新:2024年03月26日 23:31