ビリー・カーン

登録日:2010/07/29(木) 12:35:45
更新日:2024/02/15 Thu 16:16:08
所要時間:約 8 分で読めます





餓狼伝説、およびKOFシリーズに登場するキャラクター。

◇プロフィール
出身地:イギリス
生年月日:1966年12月25日
身長:179cm
体重:78kg
血液型:B型
趣味:洗濯
大切なもの: 妹
得意スポーツ: 棒高跳び
好きな音楽: パンク
職業: ギースの側近

年齢:26歳(『餓狼2』『餓狼SP』)
28歳(『KOF'95』)
30歳(『RBS』)


◇人物像
出稼ぎでサウスタウンに来たらしく、当初はギースの支配する工場で働いていた。
仕事仲間との大人数のケンカで、鉄パイプで全員を血の海に沈めたところを偶然見かけたギースによって取り立てられ、以降はギースの忠実な側近となる。
最初は単なる用心棒だったが、厚い忠心にギースもビリーを信頼するようになり、徐々にハワード・コネクションの中枢の任務にも関わることが多くなっていった。

彼の棒術の師はサウスタウンに住む中国人の男性であるが、技を全て会得したビリーが

「老師。この修行のこと私は忘れません・・・よ!

と、ギースの命令で殺害した。

恩を仇で返す、と思われがちだが
かつてギースも、ブルー・マリーの祖父から古武術を学びながらも殺害し、その後タン・フー・ルーの下でボガード兄弟の父であるジェフと修行しながらも彼を目障りだと暗殺した経験を持っており、彼にその忠誠心を示すように命じた結果のことである。

ギース亡き後の餓狼2では、ハワード・コネクションを統率してはいたが成果は芳しいものではなく、
餓狼SPECIALの個別EDで世界最強になった時はギース以上の地位に辿り着いてしまい激しく苦悩する場面から、彼の器は頂点に値しないものを感じさせる。

リリィという妹をとても大事にしており、餓狼3でジョー東がリリィの肩に手を掛けると、三節棍を振り回し怒り狂う。
リリィはかなり可愛い容姿をしているのでちょっかいをかけたい男は多いだろうが、兄がビリーでは命がいくつあっても足りないであろう…。
リリィの前では普通の兄としての姿しか見せておらず、肉親の絆というものが好きではないギースも、リリィのことは不問にしている。
KOFのプレストーリーで、ギースの秘書であるリッパーとホッパーがリリィのいるときにビリーに接触してきた時は(リッパー達からすればやむを得ない事情があったのだが)
二人の格好や雰囲気が「いかにもマフィア」なのもあって、物凄く不機嫌そうな態度を見せていた。
一方で、『もし「ギースとリリィのどちらかを助けるとしたら」という状況にあえば、ギースを救うためにリリィをその手にかけることも辞さない』心構えをしている。ビリーにとってはギースへの忠誠がなにより優先すべき事項なのだ。
なお、リリィは『KOF MI』シリーズで操作キャラクターになっており、兄譲りの棒術の腕を見せている。

プレイヤーキャラクターとして登場してない作品でも、主にギース周りの演出やエンディングなどで登場することが多い。ギースあるところビリカンあり。

餓狼MOWでは影も形も無かったが、そのMOWの続編(?)と思われる新餓狼伝説のティザーイラストでは、
人相こそわからないものの、バンダナを巻いて棒を持った人物がロック、カインと共に描かれている。



◇服装
赤と白の縞模様のバンダナはシリーズ共通で、シリーズによってバンダナを外すとスキンヘッドだったり、金髪のオールバックだったりする。
初登場の餓狼1、KOF95、KOFXIIIでは裸にオーバーオール姿。
餓狼2では英国旗の描かれた袖の破けたシャツにジーンズ姿。
リアルバウトでは背中に大きく禁煙マークの入ったジャンパー(店頭で見かけたものを店主からひったくった)を着用するが、本人はヘビースモーカー


◇戦闘スタイル
彼の武器である赤い棒は発火装置つきの特注コンバーター三節棍。
初代では六角棍だったが、敵に投げつける、もしくは無くすと戦意を失ってしまう弱点を克服するため、
「あの胸クソ悪い奴らを・・・叩きのめせるなら・・・」と、ギースの仇討ちのためクラウザーと組んだ餓狼2以降はそれに持ち替えた。
なお、この三節棍は木製であり、時間切れ負けした際にはブチ切れて膝で折るシーンが見られる。

餓狼1当時はCPU限定キャラクターだったにしろ、格ゲーの中でも武器を持ったキャラクターは少なかったため(バルログ?知らんな~)
当時の子供達の目には新鮮に映り、掃除の時間に頭巾とほうきでビリーの真似をしたことのある人間もいるだろう。


◇KOFシリーズにおいて
当初94でキング、ビッグベアとイギリスチームで出場させる予定だったが、女性格闘家チームを登場させるためにお流れとなる。

95にてギースの命令で八神庵、如月影二と「ライバルチーム」として出場するが、エンディングで庵に不意討ちを受けて影二とともにのされてしまって以降、庵を敵視している。

96ではギースの護衛に努めており、Mr.BIGの部下の狙撃から三節棍で彼を守った。
この時、「余計なことを・・・」と不敵に微笑みながらも彼の腕を信頼していた模様。

97ではギースの指示でブルー・マリーと山崎竜二とともに「'97スペシャルチーム」として出場。
各所で行われた人気投票の結果結成されたチームで、以降この2人とは何かと絡むことが多い。特に山崎

2003では山崎、牙刀と組んで「アウトローチーム」として出場。ギースの意図で組まれたが、EDでチームは空中分解している。
チンピラ然とした容姿やキャラクターとは対照的な「趣味:洗濯」は初期からファンによくいじられ、当時のゲーム4コマなどではよくネタにされていた。

XⅢではエディット専用キャラとして95と同じ服装で登場。ストーリーでも特に目立った絡みはない。

ちなみに2003とXⅢでの声優は、かのコンバット越前で有名なせいじろう氏だったりする。
WEBアニメ『The King of Fighters: Another Day』第2話に於ける怪演は必聴。

XIVでは念願のギースと新入りのハインと組んで「サウスタウンチーム」として出場。
ハインとは底知れぬ何かがあるためかどうもウマが合わない。
ビリー対ハイン戦になると「ロンドンマーチ」のアレンジBGMになる。

XIVからの声優は政木まさき氏となっており、前任の山西氏と同じく令サムでの風間火月と兼任になっている。

XVではDLCでギース、山崎と組んで「サウスタウンチーム」として出場。また山崎か
チームBGMは「ギースにしょうゆと酒少々」とギースのテーマである「ギースにしょうゆ」のアレンジ。
どうやらハインが山崎を雇って代わりに出場させた模様。
最終的にはギース&ビリー対ハイン&山崎状態になって空中分解している。



◇キャラ性能
三節棍を生かした長射程の通常技での牽制が特徴。
初出の『餓狼伝説』では最終戦手前のボスキャラクターということもあり、当たり判定が強い技を多数保持している上、リーチが長いかつ一発の威力が高く、まともに戦うとかなり厳しい。
しかし、「棒を回転させて投げる攻撃をガードした後、新しい棒を受け取る際の着地を投げる」パターンを使うことで割合簡単に倒せてしまい、
「ギース前の敵としては物足りない、その前のライデンのほうがよっぽど強い」という評価を受けることに…
『餓狼伝説2』でもクラウザー配下の三闘士の初戦として登場し、こちらでは棒を投げなくなったためにかなりの強敵と化した。

プレイヤーキャラクターとして解禁されたのは『餓狼伝説スペシャル』から。
流石にあのリーチのままで棒部分に喰らい判定がないと理不尽極まりないため、棒攻撃は総じて喰らい判定が前にグッと出る様になった。
そのために攻撃判定が弱く打ち負けることが多いので、慎重なプレイが要される。
結果としては「長いリーチと高い機動力を生かし、牽制で相手の出鼻をくじきつつ隙をうかがうキャラクター」という性能となった。

三節根を使ったリーチの長い攻撃、さらに飛び跳ねながら攻撃するような移動と攻撃を兼ねた技を多数所持している。
後出しで打ち勝てるほど判定が強い技は限られているため、これらの技を駆使して相手の攻撃の外側から縫うように一撃を差しこんでいって押さえこむ。
これで勝てるようならそれでよし、相手が焦って大きな動作をするようならそれをかいくぐり大ダメージの連続技を狙う。
連続技のダメージも総じて高めで牽制メインの戦い方もあり、先に体力リードを取れればかなり有利になれる。
逆にガードに入った相手を崩す手段が少なく持続的に攻勢を仕掛けるのも苦手なため自分から攻め込んでいくのは得意でなく先にリードを奪われると巻き返すのがつらい。
ストリートファイターシリーズのバルログと似通ったそのキャラクター性は以降の作品でも踏襲されていくことになる。

作品ごとの調整に強さが左右されやすい傾向があり、先述の『餓狼伝説スペシャル』や『RB餓狼伝説』『RB餓狼伝説SP』、『KOF2002』では最強クラスとまで評されているが、
『KOF95』ではゲーム性と噛みあわないため、一転して最弱クラスと評されている。

パチスロ版では『餓狼伝説Special』においてテリーBIGの最初の敵として登場。ギースの部下としてRB以降(というかKOF97)の衣装でシュトロハイム城で戦う。BGMはもちろんロンドンマーチ。
このボーナス中は格闘ゲームを再現した演出でビリー・クラウザー・ギースと3連戦するのだが、どういうわけか3人の中で一番攻撃力が高く設定されているためテリーBIGを選んだ際の鬼門となる。*1
しかも他の2人は与えたダメージ量によってARTのポイントが貰えるのに対し、ビリーだけは完全にKOしないとポイントゼロという鬼畜さ。
じっくり戦うとクラウザーが出る前にタイムオーバーになるし、かといって焦って戦うと三節棍の餌食になるというプレイヤーのリアルラックと機転が試されるキャラクターとなった。

この仕様のせいで時間効率を重視するパチスロファンやゲームを良く知らないニワカや年配者にはどうにも受けが悪く、テリーBIGはパチスロ誌などでも大して攻略されなかった。
ただレア役を引けばいいだけのアンディBIGを脳死でブン回すのが初心者には事故も起こらず効率が良いのだが、そもそもアンディBIGやジョーBIGの存在や差異も認知されていなかったのである。
2chのスロ板ではテリーBIG専用の攻略スレが立ったりするほど(前述の攻撃力やポイント関連もスレの有志によって判明しており、当時の下手なパチスロ雑誌より情報量が多かった)原作ゲームファンや格ゲーファンには大いにウケたのだが…。


◇余談
ボンガロことボンボン版餓狼伝説では、テリーに負けたマイケル・マックスとホア・ジャイを棒でぶち抜いて処刑したり頭から血を噴き出しながらもテリーを圧倒するという残虐さが描かれる一方、テリーに止めは刺さず、決着を付けるために生かし、クラウザーの攻撃からテリーたちを庇うという、餓狼の姿も見せている。

アニメ『バトルファイターズ餓狼伝説』シリーズではギースの側近の面が強調されている。
1では、ライデンと組んでアンディとジョーの相手を務めるも敗北。
2ではパオパオカフェで飲んでいるところをローレンス・ブラッドと遭遇(クラウザーがしぶとく生きていたギースにバンダナと折れた三節棍を手土産に尋ねる場面から、手ひどく痛めつけられたと思われる)。
劇場版ではダック・キングがオープンしたばかりのクラブに花束を持ち来訪。そこでアンディと遭遇、一触即発の状況になるが劇場オリジナルの敵・ハワーの乱入で一時共闘。後に、竹林でギースにハワーとその上司たるラオコーンの存在を伝えるも「捨て置け」と言われ、レイジングストームの威力に感嘆する。
なお、劇場版ではレイジングストームを見た後、バンダナが落ちて金髪のオールバックが見られるのにも注目。


追記・修正はギース様への忠誠心を優先しながらお願いします・・・よ!

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最終更新:2024年02月15日 16:16

*1 他の二人には弱攻撃が存在しているのに対し、ビリーには設定されていないので、相対的に受けるダメージが高くなる