アラスター・ムーディ

登録日:2012/01/06 Fri 14:49:53
更新日:2024/04/02 Tue 02:47:37
所要時間:約 4 分で読めます






ハリー・ポッターシリーズ』に登場する魔法使い。

演:ブレンダン・グリーソン
声:小林修

【概要】

通称「マッド-アイ・ムーディ
元闇祓いであり、彼が捕らえた死喰い人でアズカバンの監獄の半分が埋まったという伝説を持つ。
口癖は「油断大敵!!

歴戦の負傷により顔は傷だらけで、鼻は大きく削がれている。これは死喰い人の一人エバン・ロジエールを倒した際に受けた死に際の反撃による負傷だという。
さらに左足は義足で、左目には物体を透視することが出来る「魔法の目」を義眼として着けている。
形態模写妖怪ボガートの正体を見ることもできる。五巻でその描写があった。
アルバス・ダンブルドアとは旧知の仲である。
不死鳥の騎士団創設メンバーの一人であり、創設メンバーの中で生き残った数少ない人物。
しかし、年齢を重ねるにつれて被害妄想に取り付かれるようになったため、引退して隠居生活を送っていた。
毒を警戒して飲み物は常に自前の酒瓶からしか飲まず、住居には過剰な防御策を施し、届け物にも一々過敏に反応していた。
あまりに過剰なため「魔法不適正使用取締局」からたびたび警告を受け、周囲からは「イカれてる」と噂されていた。
ただし、引退した後も闇祓い局とはコネクションを持っていたようで、1994年に新規に闇祓いとなったニンファドーラ・トンクスを気に入り、何かと彼女に目をかけていた。 


【各巻の活躍】

「そういうものに対しての戦い方を、わしはお前たちに教えなければならない。備えが必要だ。武装が必要だ。しかしなによりもまず、常に、絶えず警戒することの訓練が必要だ」

四巻の『炎のゴブレット』において、本編初登場。
一年間限りという条件つきでホグワーツ魔法魔術学校の「闇の魔術に対する防衛術」の教授に就任することになる。
ダンブルドアがこのような条件でムーディに教授就任を打診した背景には、三校対抗試合に際して、元死喰い人のイゴール・カルカロフがダームストラング校長としてホグワーツにやって来るため、その監視役という意味もある。
授業は極めて過激で、不意打ちをかけようとしたマルフォイをイタチに変身させてバンバン吹っ飛ばす過激な体罰をしたり、生徒に許されざる呪文の服従の呪文を実際にかけて抵抗する方法を学ばせるとかなり無茶をやっている。
実際「服従の呪文をヒトに使うのはアズカバンで終身刑レベルの犯罪である」とは本人も言及している。それでも「知っておかなければならん」と上段のセリフを発した。
しかし「実戦」「本当の防衛術」というものを強く意識したその授業は生徒からは概ね好評であり、また粗暴に見えても『磔の呪文』を目の当たりにしてショックを受けるネビル・ロングボトムのアフターケアに務めるなど、きめ細やかに配慮も見せる。
ハリーの相談相手にもなり将来の進路にも影響を与えた、よき師であった。





以下、4巻の重要ネタバレ。










しかしホグワーツに赴任する前日、本物のムーディはバーテミウス・クラウチ・ジュニアピーター・ペティグリューの襲撃を受けて『服従の呪文』を浴び、自らの魔法のトランクの中に監禁される。
ホグワーツに赴任し、過激だが評判の良い教授としてずっと教鞭を執っていたのは、ポリジュース薬でムーディに変身していたジュニアであった。
四巻終盤で、復活したヴォルデモート卿から生き残ったハリーをクラウチジュニアが殺そうとしたことでダンブルドアが正体を悟り、魔法のトランクから救出される。
ポリジュース薬の素材として生かしておく必要があったとは言え、九ヶ月近くも監禁生活に耐え、ヴォルデモート卿顔負けの生命力を見せた辺りは流石と言えよう。
なお終盤までの間、ムーディが偽者だとはダンブルドア含め誰にも悟られなかった。
怪しまれなかったいうことは、本物のムーディも偽ムーディがやったような過激な授業を「彼ならやりかねない」と思われていたのだろうか…


「確かにポッターだと思うか? ポッターに化けた死喰い人を連れ帰ったら、いい面の皮だ。本人しか知らないことを確認してみたほうがいいぞ」
五巻『不死鳥の騎士団』からは不死鳥の騎士団のメンバーとして現役復帰。ようやく本物のムーディが本格的に登場する。
やや気難しいところもあるが、ハリーを個人的にサポートしたり、若いメンバーに指図したりと随所で存在感を示している。
不死鳥の騎士団設立時の集合写真をハリーの前に示し、人物紹介をする場面は、多くの死んだ人物たちのことを語ってくれ、妙に意趣深いものがある。
(ちなみにアバーフォース・ダンブルドアとはこの写真を撮った一度しか会っていないらしい)
とはいえ教員ではないのでホグワーツに入ることはできず、中盤は出番がなかった。

映画版では、神秘部の戦いにおいて、歩行杖の一突きで死喰い人を圧倒するほどの強さを誇っている。
原作ではセリフもなく一行かそこらで瞬殺されてしまったのは黒歴史。いちおう相手は強豪アントニン・ドロホフだったが


「お前に説明する前に、安全な場所に入ろう」
七巻の『死の秘宝』では、メンバーたちをまとめるリーダーとして七人のポッター作戦に参加。
ハリーを隠れ穴に移動させる為、ポリジュース薬でハリーに化けたマンダンガス・フレッチャーとともに箒に乗り、囮となる。なお、この時のマンダンガスは相当嫌そうだったが、ムーディには「お前が一番目が離せんからだ」と凄まれ、言いなりになっていた。






「全員、無事でな」




「一時間後に隠れ穴で会おう」



これがハリー達がムーディと交わした最後の言葉となってしまう……。
ハリー達は出発してすぐ、待ち構えていた何十人もの死喰い人に襲われてしまう。
ヴォルデモート卿は真っ先に、歴戦の闇祓いであるムーディと一緒にいる「ハリー」にロックオン、その正体だったマンダンガスはヴォルデモートの姿を見た途端すぐさま姿くらましで逃走。
ムーディはヴォルデモートが放った死の呪いが直撃し、死亡した……。




「マッド-アイが死んだ……」



無事隠れ穴に移動したハリー達は、襲撃の様子を見かけたビルからムーディの死を聞かされる。
場は静まり返り、ハグリッドやトンクスは涙を流した。
ムーディの遺体は見つからなかったが、後にハリーは魔法省に潜入した際に、ドローレス・アンブリッジのオフィスの扉に設置され、職員の監視装置と化した彼の義眼を発見する。魔法省でのどさくさ紛れに奪取し、逃亡先の森の中で、”最もマッド-アイらしい”老木の下に埋葬している。



余談だが、ムーディ役のブレンダン・グリーソンとビル・ウィーズリー役のドーナル・グリーソンは実の親子である。





追記・修正に関しては…実践教育が一番だと思っとる!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ハリー・ポッター
  • 不死鳥の騎士団
  • 義眼
  • 魔法の目
  • オッドアイ
  • 義足
  • 闇祓い
  • 魔法省の良心
  • トラウマフォイフォイ
  • 油断大敵
  • 死亡フラグ
  • 隠居
  • 魔法使い
  • 闇の魔術に対する防衛術
  • 不遇
  • マッド-アイ・ムーディ
  • アラスター・ムーディ
  • 魔法省
  • ブレンダン・グリーソン
  • 小林修
  • 被害妄想

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月02日 02:47