ポリジュース薬

登録日:2012/05/22 Tue 14:48:40
更新日:2024/01/29 Mon 18:31:48
所要時間:約 5 分で読めます




ポリジュース薬とは、ハリー・ポッターシリーズに登場する魔法薬の一種。
英語ではPolyjuice Potion。


◆材料

  • クサカゲロウ
  • ヒル
  • 満月草
  • ニワナヤギ
  • 二角獣の角の粉末
  • 毒ツルヘビの皮の千切り
  • 変身したい人物の一部(髪の毛、爪など)


◆特徴・効能

飲むと一時間、薬の作成に使った人物へ変身する事が出来る。
他人のふりをして情報を得たい時、守りたい人物の影武者が欲しい時等に使用する。
見た目は完璧に偽装でき、視力などの体質も変身先のものになる。異性への変身も可能。変身相手の肉体が欠損している場合は、その欠損も再現される(例えば片足を失っている相手に化けると自分の片足もなくなり、義足を奪う必要が出てくる)。
しかし人格はもちろん元のままなので、ちゃんと演技しないとバレる。

戻る時は少しずつ元の人物に戻っていく。
連続使用も可能で、定期的に飲み続ければ、長期間元の姿に戻らないことも可能。

なお、変身先は人間のみ。
動物の一部を材料にすると獣人のような中途半端な変身になってしまう上、一時間経っても元に戻らない。
この場合、何らかの治癒魔法か魔法薬に頼らざるを得なくなる。
巨人等の亜人はハーフ含め使用不可能(おそらく材料としても不可)だが、ヴィーラのクォーターであるフラーは問題なく使用していた。

調合方法を記した書物「最も強力な魔法薬」がホグワーツ図書館の禁書棚にあったことから、
生徒による調合は禁止されていることはうかがえるが一般での合法性については不明。

調合過程は1か月かかる複雑なもの。
変身先の体の一部を入れるのが最終段階で、この直前でとっておいて後で人物を確定することも可能。
完成した際は人物によって色と味が変わる。
初出となったゴイルの薬は「鼻くそみたいな色」で「煮すぎたキャベツみたいな味」と最悪で、クラッブやベラトリックスの薬も酷かったようだが、
ハリーの薬は金色で、味もまともなものだった模様。対象の人格や健康状態などに影響されるのだろうか?


◆作中での使用

作中での人間への変身手段としてはそこそこ一般的なのか、度々使用されている。
読者(視聴者)の記憶にも残りやすいアイテムだったといえよう。


◆2巻 秘密の部屋

ドラコ・マルフォイからスリザリンの継承者や秘密の部屋の話を聞き出す為、
フォイの側近のクラッブとゴイル、それにミリセント・ブルストロードに変身する為にハーマイオニーが人が寄り付かない嘆きのマートルのトイレ(女子トイレ)で作成した。

ハリー・ポッターがゴイル、ロン・ウィーズリーがクラッブ、ハーマイオニー・グレンジャーがブルストロードの髪の毛を入れてそれを飲んだ……が、
ハーマイオニーが入れたのはブルストロードの飼い猫の毛だった為、上手くいかず失敗。
中途半端に猫になってしまい、保険医のマダム・ポンフリーの世話になった。
ポリジュース薬作成は思いっきり規則違反だが、マダム・ポンフリーはそのような事については問わないタイプなので事なきを得た。

このマダム・ポンフリーの判断だが、校医がこういうときに咎めてしまうと、
類似した事態(違法薬の調合・実験に限らず、喧嘩で相手に呪いを掛けたり、魔術の自己練習中にたまたま通りすがった生徒に誤爆したり、といった場合など)を引き起こした生徒が、
秘密を保持したい一心で勝手に「治療」を施そうとして、事態が際限なく悪化する……という恐れがあるためと思われる。
切羽詰まって「証拠隠滅=変異した生徒の殺害と死体処分」でも図られたら、それこそ目も当てられない。


◆4巻 炎のゴブレット

バーテミウス・クラウチ・ジュニアがハリーに近付く為にホグワーツの闇の魔術に対する防衛術の教師になったアラスター・ムーディを監禁し、彼に成り済ました。
作中ではポリジュース薬を飲む目的でよくボトルを口にしていた。
これは本物のムーディが毒殺対策を目的として、自前の携帯酒瓶からしか飲み物を飲まないという習慣を持っていたのを利用したため。
ハリーからは、双子のウィーズリーの悪戯に引っ掛からない為には彼のようにするべきか…くらいの視点で見られていた。

十年以上前にクラウチ・ジュニアが脱獄する際、母親と入れ替わるために使用していたことも明らかとなる。
母親は一時間おきに薬を飲み続けてそのまま死亡したが、埋葬される瞬間まで息子の姿のままだったという。
現にシリウスは牢から運び出される死体を「確かにクラウチJr.だった」との目撃証言をしており、「元来の病に加えて気力を失った母が、死の数秒前のタイミングを計ってポリジュース薬を飲む」のはかなり困難と思われる(自分はこの数分以内に間違いなく息を引き取ると、人間が予知するのは難しいだろう)ことから、
この薬で変身した状態のまま死体となった場合、変身が解除されなくなる可能性がある
(いくら葬式などしそうにないアズカバンでも、死亡してから埋葬終了まで一時間で片付くことも、少し考えづらいため。
 アズカバンの看守である吸魂鬼は目が見えないので、埋葬も全部吸魂鬼に任せていたために元の姿に戻っても気付かれなかった可能性もあるが、
 上述のシリウスの証言から少なくとも「母が最後に薬を飲む→母が死ぬ→死が確認されて死体引き出しの許可が下り、運び出される」までの期間はずっと変身しっぱなしだったはず。
 さらにシリウスの正確な証言は「吸魂鬼が監獄の外に埋葬したのをわたしは目撃している」。これが「外に運ばれる途中の死体を見た」という意味*1ではなくその言葉の通りなら、シリウスは埋められる死体の顔まで見た上で「クラウチJr.だった」と証言したことになる)


◆6巻 謎のプリンス

ホラス・スラグホーンが魔法薬の授業で見せていた。

その後クラッブとゴイルが、必要の部屋の見張りの為に使用した。ちなみに2人とも毎回違う生徒に変身していたが、その中には女子生徒も混ざっていた。
しかし何の用事もないのに特におしゃべりもせず突っ立っているだけだったので、ハリーたちから不審がられ、最終的に見抜かれた。
薬の調達方法については、スラグホーンの部屋からくすねたとハリーは推測している。


◆7巻 死の秘宝

序盤、ハリーをダーズリー家から隠れ穴に輸送する為にムーディの案でロンとハーマイオニー、フレッドとジョージ、フラーとマンダンガスの6人がハリーに変身、「七人のハリー作戦」を決行した。
実写映画版の該当シーンはいろんな意味で衝撃的。6人の自分が目の前で着替えるとかどんな羞恥プレイ
ハーマイオニー曰く(スリザリン組の髪の毛で作ったものより)美味しそうとの事。いきなりのセクハラコメントにハリーもロンも唖然とした。

ビルとフラーの結婚式では、ハリーをマグルの男子に変身させて参加した。

その後潜伏や潜入を想定していたハーマイオニーが、相当量のポリジュース薬を用意していたことが判明。
魔法省に侵入する為に3人組それぞれ魔法省職員のアルバート・ランコーン、レジナルド・カターモール、マファルダ・ホップカークに変身。

さらにハリーとハーマイオニーがゴドリックの谷を訪れる際にもマグルに変身するなど、随所で活躍していた。

ハーマイオニーは更にその後、グリンゴッツ魔法銀行のレストレンジ家の金庫に侵入する為、ベラトリックス・レストレンジに変身した。(ハリーとロンは透明マントを使用)
ハーマイオニーとベラトリックスの性格の違いから挨拶にうっかり返事してしまい、少し怪しまれた。






追記・修正はポリジュース薬でめいでんになってから。

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最終更新:2024年01月29日 18:31

*1 シリウスとクラウチJr.の牢は近かったらしく、行き交うクラウチSr.やその妻の姿をシリウスは目にすることができた。